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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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白山国立公園

123件の記事があります。

2020年08月21日白山国立公園の山!稜線歩きが楽しい ♪別山♪

白山国立公園 大石佳織

皆さん、こんにちは。

白山自然保護官事務所の大石です。
白山国立公園と言えば、白山の御前峰、剣ヶ峰や大汝峰周辺の大らかな山頂域や火口湖のある風景を思い起こす方が多いかもしれません。

しかし、白山には違った山容を楽しめる場所もあります。
その一つは別山(べっさん)です。

(秋の別山。 20199月別山平の御手洗池から撮影)
別山は私の大好きな山ですが、事故や道迷いが発生している山でもあるので、今回は魅力と注意点の両方をお伝えしたいと思います。

別山は標高2,399m。石川県白山市、岐阜県高山市、白川村の境に位置する山です。
御前峰などは火山活動によって形作られた山で今も気象庁が観測を続ける活火山ですが、別山は堆積岩が隆起してできた山で、火山ではありません。

別山へは、
■ 上小池(福井県大野市)から鳩ヶ湯新道を進み、三ノ峰を経て至る登山道(片道約8km
■ 市ノ瀬(石川県白山市)から別山市ノ瀬道を進む登山道(片道約9.5km
■ 別当出合(石川県白山市)から南竜ヶ馬場を経て登る登山道(片道約9.7km
■ 石徹白(岐阜県郡上市)から石徹白道(南縦走路や美濃禅定道とも呼びます)を進み、三ノ峰を経て至る登山道(片道約18.9km
などがあります。
※ 距離は登山アプリ等で示される水平距離とは異なります。

それぞれ見どころがありますが、今回は、南竜ヶ馬場(みなみりゅうがばんば)から別山へ登る登山道を見てみましょう。

南竜ヶ馬場を出発して最初の見どころは南竜湿原です。

(左:南竜湿原、右:ハクサンオオバコ 819日撮影)

ここではハクサンオオバコやイワイチョウ、イワショウブなど湿った環境に生育する植物を木道沿いで間近に観察しちゃいましょう。

湿原を堪能したら赤谷へ下り、油坂を登ります。

(南竜湿原から油坂 南竜道から撮影)
見るからに大変そうな登り...。
実際にキツイ登りですが、「もうダメだ...」と思い始めた頃に北アルプスの遠景や白山などの素晴らしい景色が待っているので、単純な私は途中で辛さを忘れて登れてしまいます。

(油坂から振り返れば白山♪)

そして、
キツイ坂を上り切って油坂の頭に到着すれば、ここから先は稜線歩き。
景色は一変します。
私はここからの稜線歩きで見られる景色が大好きです。

(天空の道を行く♪ 2019年9月撮影)
狭い稜線のため、登山道はちょくちょく崖の際についており、慎重に歩く必要があります。

(登山道はこんな崖の際についています。足元には注意!)
危険な場所ですが、私は空を飛んでいるかのような爽快な気分になってしまいます。

人にとってはどきりとするような急峻な崖ですが、多様な植物が生育し、色とりどりの花を咲かせていて目を奪われます。

(急斜面で咲き誇る花々。 819日撮影)
花はとてもきれいですが、くれぐれも足元には注意してくださいね。

また、所々に小さな池があり、空に近い場所に池がある様子は別世界のようです。

(天池 20199月撮影)
この稜線の道は、かつて石徹白(岐阜県郡上市)から白山へ登拝するために、多くの人に利用されていた歴史があるため、室跡などもあります。

こうした見どころを楽しみつつ、登っていくと別山に到着です。
山頂横には別山神社があり、ここでも歴史ある信仰の山であることを感じられます。

(山頂からの白山を望む)

もちろん360度絶景です!

<別山登山の注意点>
別山は魅力的な山ですが、少し注意も必要です。
■ 滑落に注意
南竜ヶ馬場から別山までの区間は、片側が谷へ急激に落ち込んでいる場所が何か所かあります。慎重に歩けば問題ありませんが、滑落事故も発生しています。通行の際は、浮石や路肩に十分ご注意ください。

(危険個所の一例:岐阜県側へ崩れた斜面)

■ 道迷いに注意
また、別山から御舎利山を経て市ノ瀬へ下る分岐付近には、紛らわしい踏み跡がついています。石や杭などで踏み跡の入口を塞いでいますが、ガスがかかって視界が悪い時に誤って踏み入り、滑落する事故が発生しています。

(道迷いが発生した分岐)

(道迷いが発生した場所の遠景)
踏み跡はとてもはっきりしているので、登山道と勘違いしやすいのですが、次第に不明瞭になります。その先は崖となっており、非常に危険です。
視界が不明瞭なときは地図で登山道の状況を確認しながら歩き、不安を感じたら、わかるところまで戻ることが大切です。

別山への道は、距離や高低差が大きいため体力も必要です。水場も日差しを遮る木陰もほとんどありません。ご自身の体力や体調と相談して、ゆとりを持った計画で、安全登山をしてくださいね。

(水色線の箇所が今回ご紹介したルート)

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2020年08月17日白山国立公園 クリーンデーとwithコロナ登山のマナー啓発活動

白山国立公園 白山 大石佳織

皆さん、こんにちは。
長い長い梅雨が明けたと思ったら、猛暑ですね。
お元気ですか?

白山では、8月1日が梅雨明け後最初の晴れの週末となり、たくさんの登山者が訪れました。

(快晴の空と別当出合の鳥居 8月1日)
この日、有志のパークボランティアの皆さんと自然公園クリーンデーの清掃活動と、withコロナの登山マナーについて啓発活動を行ってきました。

自然公園クリーンデーは毎年8月の第1日曜日ですが、白山では土曜日の方が入山者が多いため、土曜日にパークボランティアの皆さんとクリーンデーの活動を行っています。

例年は清掃活動と、登山者にごみの持ち帰りの呼びかけを行っていますが、今年は新型コロナウィルスのことを考慮し、大きな声で呼びかけをしない、大人数で活動しない、積極的な会話は控える等、注意をして活動をしました。

白山国立公園の市ノ瀬~別当出合の区間は、夏の週末、マイカー規制が実施されています。このため、登山者は市ノ瀬に車を止めて、シャトルバスで別当出合の登山口にやってきます。

(続々と下車する登山者の皆さん。今年は市ノ瀬で検温後、乗車してもらっています。)

withコロナの登山マナーを周知するために、シャトルバスから降りてくる登山者の目につくよう、大きな啓発看板を全員が身につけて清掃活動を行いました。

(withコロナの登山マナー看板を着用)

ごみ拾いももちろんこのスタイルです。
この装備に、火ばさみとごみ袋が加わります!

なお、看板で呼びかけを行ったのは、下記の内容です。
<withコロナ 登山マナー と お願い>
■ 検温にご協力を
■ 発熱や風邪症状がある場合は登山を控えて!
■ 適度な 距離 をあけて登山しよう
■ 休憩時も密集しない
■ すれ違い時の挨拶は控えよう
■ ゴミは密閉して持ち帰ろう

<山小屋の宿泊>
■ 予約しましたか?
■ マスクや消毒用品は持ちましたか?
■ 山小屋泊でも寝袋などが必要です

<避難小屋の利用>
■ 避難小屋を利用する際は、窓を開けて換気を良く!
■ 利用後は窓を閉めてくださいませ

今年は山小屋も宿泊定員を減らしたり、寝具の貸し出しを取りやめたり等、様々な工夫をして、感染予防に取り組んでいます。
自分自身と周りの人が安心して気持ちよく登山できるように、白山へお越しになる場合は、ぜひ、マナーを意識した行動をお願いします。

今年の白山登山についての注意点は、県や環境省中部地方環境事務所のホームページにも掲載されていますので、白山にお越しの際はご確認ください。


(水色の下線箇所箇所が今回の活動場所)

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2020年07月17日白山国立公園 毎年恒例☆桂湖畔でのオオキンケイギク除去活動

白山国立公園 大石佳織

皆さん、こんにちは。
白山自然保護官事務所の大石です。

富山県南砺市に位置する桂湖の畔でオオキンケイギクの除去作業が行われました。
今年は新型コロナウィルス感染症の影響で開催できるかやきもきした時期もありましたが、感染予防対策を取って実施することができたので、今日はそのご報告をしたいと思います。

(桂湖。見ていると心が静かになる気がします)

オオキンケイギクをはじめとした外来種については、全国各地のアクティブ・レンジャーが報告しているのでご存知の方も多いと思いますが、ちょっと解説しておきましょう。

(オオキンケイギク)
オオキンケイギクはオレンジ色の可愛い花を付ける「外来種」です。

外来種とは、
もともとその地域にいなかったのに人間の活動によって他の地域から入ってきた生物のことです。植物だったら外来植物と呼んだりしますし、外来生物という言葉もよく使われていますね。
三つ葉のクローバーでおなじみのシロツメクサや、ヒメジョオンなども外来植物です。

(左:シロツメクサ、右:ヒメジョオン)

外来種は、私たちの身近なところにたくさん分布していますが、日本の生物多様性に影響を与えることが心配されています。日本に昔からいた生き物たちの住みかや食べ物を奪ってしまったり、日本の生き物と雑種を作ってしまったり、日本の自然に影響を与えてしまいます。
そして、このような外来種の中には、特に影響力の大きな生き物が存在します。こうした生き物は特に注意が必要ということで「特定外来生物」に指定されています。

特定外来生物は、
外来生物の中でも特に生態系へ大きな影響を及ぼすものや、私たちに直接危害を加える恐れがあるもの、野菜や果物など農作物に被害を及ぼすものなどが、法律に基づいて指定されます。
現在、アライグマやカミツキガメなど約150種が指定されています。
また、特定外来生物は、飼育や栽培はもちろん、生きたまま運搬することも禁止されていて、違反すると罰則があります!
※ 詳しくは外来生物法をご確認ください。参考:日本の外来種対策

今回、桂湖で除去したオオキンケイギクは特定外来生物です。
オオキンケイギクはきれいな花を付けるため、多くの場所で緑化のために利用されてきましたが、生命力がとても強く、在来植物の生育場所を奪ってしまうことから、特定外来生物に指定されています。

桂湖でも増えてしまったため、地域の方と協力して除去活動を毎年実施しています。
継続した活動の成果か、湖岸付近では少なくなってきたようです。
しかし、草むらをかき分けて湖面に近い場所へ降りていくと、除去をかいくぐってきた強者たちがちらほら。

(草むらの向こう、湖面近くに花を発見!)
オオキンケイギクは地上に出ている葉をいくら刈り取っても、根茎が残っていると再び元気な芽を出してしまいます。このため、除去するときは根元からしっかり取り除きます。

(根元からしっかり除去)

花を付けた個体の近くには、必ずと言っていいほど小さな個体も生えているので、それもしっかり除去します。

(ヨモギの陰のオオキンケイギク。赤丸の箇所)
除去を始めたばかりの頃は、全然見つけられなかった小さな個体。今ではこの写真のように他の植物の陰に隠れていても見つけられるようになりました。

そして、こちらはオオキンケイギクに乗っ取られてしまったかのような法面。5月に草刈が行われたので花を付けたものは少なかったのですが、一面オオキンケイギクに覆われてしまっています。

(除去前:黄緑色の細長い葉は全てオオキンケイギク)

これを除去すること約2時間。

(除去後!)
かなり除去できました。
今年は25名で作業を行い、除去量は31袋、約179kg!
しかし、今回の作業でも取り切れなかった株がたくさんあるので、根絶への道はまだまだ先です。

地域の皆さま、これからもご協力よろしくお願いします。
そして、これを読んでくださっている皆さま、あなたの身近にもオオキンケイギクはあるかもしれません。身近な自然を守るためにも、除去にご協力をお願いします。

参考:特定外来生物「オオキンケイギク」の駆除にご協力下さい!

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2020年07月03日白山国立公園の山! 法恩寺山

白山国立公園 白山 大石佳織

皆さん、こんにちは。
白山自然保護官事務所の大石です。
梅雨の晴れ間はむし暑いですね。水分をこまめにとって、熱中症には気をつけましょう。

さて、今日は白山国立公園の山の1つ、法恩寺山(ほうおんじさん)をご紹介します。
法恩寺山は標高1356m。越前禅定道上にある山で、白山の歴史を感じられる山です。

■ 白山の歴史と禅定道
霊峰白山は717年に泰澄大師が開山したとされ、古くから多くの人に登られている歴史ある信仰の山です。山頂は修行の到達点である「禅頂(ぜんちょう)・禅定(ぜんじょう)」と考えられ、山頂への道は修行の道「禅定道(ぜんじょうどう)」と呼ばれています。

(霊峰白山 6月4日撮影)
禅定道は越前(福井県)、加賀(石川県)、美濃(岐阜県)の三箇所からそれぞれ開かれ、それぞれの麓には馬場(ばんば)と呼ばれる登拝の拠点がありました。

前回のAR日記でご紹介した平泉寺白山神社は「越前馬場」で、ここから始まる禅定道は「越前禅定道」と呼ばれています。


では、法恩寺山登山に出かけましょう!

登山口は越前馬場、平泉寺白山神社の奥にあります。
平泉寺白山神社の拝殿などの更に奥へ参道進んで行くと三ノ宮があり、その左裏手に登山道の入口があります。

(左:三ノ宮とその左奥にある登り口を示す道標(赤矢印)、右:動物よけのゲート)

入口には動物よけのゲートが...。
出入りの際はしっかり閉めましょう♪
ゲートにある注意書きにお気づきだと思いますが、ツキノワグマも出没するので鈴などの対策はしっかりしておく必要がありますね。

ゲートからしばらくはスギ林です。
コアジサイの群落があったりして楽しいのですが、ほどなく修行の道らしい急な登りが始まります...。足腰が鍛えられそうです。

(修行の道)

登り続けた後は、幅が広くてなだらかな道になるので、うきうき♪と歩けます。
ただ、ちょっと距離が長いんです。
だから、木からぶら下がる幼虫をじろじろ見たり、チョウの写真を撮ったり、トンボに忍び寄ったり、楽しみながら進みましょう♪

(左:じろじろ見た幼虫、右:うまく忍び寄れたトンボ(ニホンカワトンボ))

そうこうしていると、林道にぶつかります。

(交差する林道)

最初の林道との交差地点を過ぎて、ほどなく現れるのは稚児堂。
ここには悲しい恋の伝説が残されています。
昔も幸せになれない恋愛ってあったのね...と思ったら、この伝説の二人が急に身近な存在に思えてしまいました...。
こういう伝説があるのは、歴史ある地域ならではですね。

(左:稚児堂の案内板、右:稚児堂の石仏)
この他にも、法恩寺山のルート上には剣ノ宮や法音寺跡など、白山信仰に関係のある場所があります。

何度か林道を通過すると、お昼ご飯を食べるのに丁度良い東屋が現れ、そのすぐ後に中ノ平避難小屋に到着し、さらに進むとブナが目に付く楽しい道になります。

(楽しいブナの道)

しかし、すぐに急坂(階段)が出現します。
修行の道、再び。
日が高くなってからの登りは体に堪えます。
飲み物がどんどん減ります。

きつい登りを頑張って、ついに山頂です!
頑張って登りきった人にはこんな景色が待っています!

(山頂から見える景色。左奥が白山、右奥が別山。)
山頂には展望台やベンチなどがあります。展望台は一段高くなっているので、白山がよく見えます♪

それにしても、昔の人の体力はすごいですね。
法恩寺山の山頂から見ると遠くに見える白山へ歩いて行っていたんですから。車で登山口まで行ける今って、とても便利ですね。

車で行けると言えば、実は法恩寺山は標高1000m付近(避難小屋がある付近)まで林道がついていて、そこから登ることもできるんです。(※法恩寺山有料道路を通る場合は通行料が必要です。) 自分の体力に合わせて登山計画を立ててくださいね。

(水色の下線箇所が今回登った山)

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2020年07月01日白山国立公園の旅! 北陸の苔寺『平泉寺白山神社』は梅雨に魅力が増す!?

白山国立公園 大石佳織

皆さん、こんにちは。
白山自然保護官事務所の大石です。

梅雨の時期になりました。
恵みの雨をもたらす梅雨ですが、それでも晴れの日の方が好きという人も多いですよね。私も青空の見えるお天気が好きです。
でも、長雨の時期だからこそ魅力が増す場所もあります。

それは『平泉寺白山神社(へいせんじはくさんじんじゃ)』です。

(雨の日の平泉寺白山神社境内)

場所は福井県勝山市。
公共交通機関なら、えちぜん鉄道勝山駅から勝山市のコミュニティバスで行くことができます。自家用車なら北陸自動車道の福井北インターから約35分。

駐車場に車を止めたら、さっそく散策に出発しましょう。

まずは石段を登って鳥居をくぐります。

(平泉寺白山神社の石段。奥に鳥居があります。)

鳥居をくぐると、スギが立ち並んだ参道が現れ、外とは違った雰囲気に・・・。

(スギが立ち並ぶ参道)

途中、「旧玄成院(げんじょういん)」という庭園があったり、平泉寺の名前や白山を開山した僧泰澄大師に関わりのある「御手洗池(みたらしいけ)」があったり、見どころが点在しているので、行きでも帰りでもいいので、立ち寄るといいでしょう。どこも素敵な場所です♪

奥にある二の鳥居をくぐれば、コケ植物が一面に深緑の海のように広がる境内があり、神秘的な雰囲気に包まれています。

(深い緑色にコケが輝く雨の日の境内)

もちろん晴れた日も素敵です。

(晴れた夕暮れ時の境内。金色に輝いています。)

この一面に広がるコケ植物の中で、一番よく目にするのはヒノキゴケ。
別名イタチノシッポ。
イタチのしっぽです。
しっぽ。

(ヒノキゴケ。別名イタチノシッポ。触りたくてうずうずします。)
名前の通りのふわふわした姿を見ると、私はいつも触れたくなってしまいます。
透き通った緑に癒されますね~。

私たちが日々見ている木や草などは、立派な根で水や栄養分を吸収しています。
これに対して、コケ植物は根が発達していません。その代わりに体の表面全体から水や栄養分を吸収していて、水などを体に取り込みやすいように多くのコケ植物の葉は細胞1層だけでできています。(この体のつくりが、あの透き通った姿を作っています。)

癒されながら更にじっくり観察すると、お爺さんの白髪のようなホソバオキナゴケやモールのような雰囲気のハイゴケ、テカテカした光沢のあるコムチゴケなど様々な種類のコケが生育しているのが見えてきます。地面、石の上、木の根元・・・それぞれにどんなコケ植物が生育しているか、のんびり観察しちゃいましょう♪
ちなみに境内のコケは大切に守られています。柵の中に入ったり、植物を踏みつけたりせず、愛をもって優しく観察しましょう。持ち帰りもしないでくださいね。

コケ植物観察をしていると、歩みがゆっくりになり、ちっとも前に進んでなかった!ということも度々あります...。なので、帰りの時間にだけは気をつけてくださいませ。


☆ 平泉寺白山神社 と その周辺 ☆
平泉寺白山神社はかつて白山信仰の拠点として栄えた場所で、国史跡「白山平泉寺旧境内」に指定されています。白山平泉寺について学べる施設「白山平泉寺歴史探遊館まほろば」や北陸最古といわれる庭園「旧玄成院庭園」(国の名勝。拝観料あり)もあります。また、日本の道100選やかおり風景百選などにも選定されていて、歴史や文化に興味を持っている方も楽しめます。

平泉寺白山神社の周辺には、全国的にも有名な『福井県立恐竜博物館』や絹織物の羽二重等について体験を通して楽しく学べる『はたや記念館 ゆめおーれ勝山』などがあります。『恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク』として認定されているエリアでもあるので、見どころがいっぱいです。

☆過去の「おうちde白山国立公園の旅」もよければお楽しみください☆

2020年05月01日#STAYHOME おうち de 白山国立公園の旅!その1 刈込池
2020年05月19日 #STAYHOME おうち de 白山国立公園の旅!その2 樹齢1800年!神秘の大樹に出会う石徹白の旅
2020年05月23日 #STAYHOME おうち de 白山国立公園の旅 その3  南竜(南竜ヶ馬場)

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2020年06月13日白山国立公園事件簿 泥まみれ踏みにじり事件

白山国立公園 大石佳織

こんにちは。

白山自然保護官事務所の大石です。


今日は緊急事態宣言が発令されている最中に白山国立公園で起こった事件についてお伝えします。

事件現場は『根倉谷園地』。
石川県白山市、重要伝統的建造物群保存地区などがある白峰地区から県道白山公園線を20分ほど走ったところにあります。

この園地は例年4月下旬頃にミズバショウが見ごろを迎えますが、今年は新型コロナウィルス感染拡大防止のために4月下旬から園地を閉鎖していました。
(※6/12現在、閉鎖は解除されています。)

事件が発覚したのは、5月4日に緊急事態宣言の延長が発表されたことを受けて、園地閉鎖の期間を変更する案内パウチを貼りに行った5月7日のことです。

(5月7日の根倉谷園地)

事件現場を目撃してしまったのです。

根倉谷園地は手ごろな木や柵がないため、園地閉鎖を案内するパウチの一部は木道の路面に貼り付けていました。
これを交換しようと出かけたのですが、私が到着したとき、遠目から見てもパウチは汚れていました。

なんと、誰かが泥まみれの足でパウチを踏みにじっていたのです!!

(踏みにじられたパウチ)
遠目に発見したとき、ちょっと悲しい気持ちになりました。

しかし...
よぉ~く見ると、この足跡、何かがおかしい。

周りをよく観察すると、木道の上にうっすら足跡が続いています。
探偵になった気持ちで不明瞭な足跡を追っていくと...
あった!
犯人の手がかりになりそうな割とはっきりとついた足跡です!

(割とはっきりついた足跡。矢印の箇所。わかるでしょうか...?)
んんん??
蹄(ひづめ)が2つある!

なんと外出自粛が呼びかけられていたゴールデンウィークに、ミズバショウが咲く根倉谷園地の木道を利用していたのは動物だったのです。
大きな蹄の後ろに小さな蹄(副蹄)の痕が残っている場所もあったので、足跡の主はイノシシのようでした。
ミズバショウが咲く湿地内を掘り起こしてお食事をした後、木道を利用してお帰りになったようです。

ということで、パウチを泥まみれの足で踏んで行った犯人はイノシシでした。
外出自粛期間中も、動物たちはいつも通り生活していたんですね。

こんな風に、根倉谷園地ではイノシシの痕跡をよく見かけます。ツキノワグマの痕跡を観察できることもあり、動物の暮らしを感じられます。

しかし、鉢合わせは避けたいところ。
散策する際は、鈴を鳴らすなど動物たちに先に気付いてもらう工夫をお忘れなく!

(通勤中に車中から撮影したツキノワグマ。白山にはたくさんの動物が生息しています。)

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2020年06月12日白山国立公園 市ノ瀬園地のアレがリニューアル!

白山国立公園 大石佳織

こんにちは。

白山自然保護官事務所の大石です。
白山の雪もだんだん減ってきました。夏山シーズンまでもう少し。

(6月8日撮影)
さて、5月29日の記事でお知らせしましたが、現在、市ノ瀬園地等の園地は利用できるようになっています。

今日はこのうち、市ノ瀬園地の昨年と変わったところをご紹介します。
何が変わったかというと...コチラです↓↓

(看板!)
園地内の案内看板が昨シーズンの終わりにリニューアルしたんです!
冬の間は雪で破損しないように一旦、取り外していましたが、4月に再び設置しました。

(4月に行った設置作業。運んで、立てて、ねじで止める。)
以前の市ノ瀬園地の看板は、板面がだいぶ傷んで地図などが見えなくなっていたため、園地内でどっちに行けばいいだろうかと迷った方もいたかもしれません。
私も最初の頃は、あちこちに分かれ道があり、自分がどの辺りにいるのかわからなくなってしまうことがありました...。
しかし!
今回のリニューアルでは、散策路内の各所に現在地付きの地図が設置されたので、安心して散策できるようになっています。

(園地内に設置された看板)

また、解説看板には音声ガイドを利用できるコードがついています。
スマートフォンに『Uni-Voice(ユニボイス)』というアプリを事前にダウンロードしておいていただくと、コードにスマホをかざすだけで解説を音声で聞くことができます。英語や中国語、韓国語版も用意されています。
どうぞご活用ください。

白山麓は緑の濃い季節になりました。山ではエゾハルゼミの声も聞こえるようになっています。
遊びに来られる際は、三密を避けて、感染予防対策をしっかりして、自分も周囲の人も楽しく過ごせるようにご協力をお願いしますね♪

***白山登山について*****************
■ 営業小屋
今年は新型コロナウィルス感染拡大防止のため、白山室堂や南竜山荘は例年とは異なる営業体制となる予定です。
※詳細は各施設のホームページでご確認いただくか、下記へお問い合わせください。
 白山室堂・白山雷鳥荘予約センター 電話 076-273-1001(9:00~17:30)

 南竜山荘予約センター 電話076-259-2022

■ 避難小屋
甚ノ助避難小屋等の利用についても制限や注意がありますのでご注意ください。

※詳細は下記ページをご確認ください。
中部地方環境事務所 2020年06月09日【お知らせ】白山国立公園 避難小屋(甚之助避難小屋、殿ヶ池避難小屋、大笠山避難小屋)の利用について(ご協力のお願い)


皆様にはご不便をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。
******************************

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2020年05月29日【お知らせ】白山国立公園 ビジターセンター等施設の閉鎖を解除します

白山国立公園 大石佳織

こんにちは。

白山自然保護官事務所の大石です。

(白山国立公園は緑がまぶしい季節)

今日は嬉しいお知らせです♪

新型コロナウィルスの感染拡大防止のために閉鎖・閉館していた下記施設が6月1日(月)から利用できるようになりました。

<施設名>

■ 市ノ瀬ビジターセンター(石川県白山市白峰ノ35-1)

■ 市ノ瀬休憩所(※屋外のみ利用可。屋内は当面閉鎖。石川県白山市白峰ノ35-1)

■ 市ノ瀬駐車場

■ 別当出合駐車場

■ 市ノ瀬園地

■ 根倉谷園地

■ 岩屋俣谷園地(※危険木があるため一部閉鎖区間あり。)
※中宮温泉ビジターセンター・中宮展示館については、白山白川郷ホワイトロードが崩落による通行止めのため、引き続き閉館します。開館時期は未定です。

<利用にあたってのお願い>
施設利用の際は、感染防止のため下記の取り組みにご協力をお願いします。
 ・入館の際に手指を消毒する
 ・マスクを着用する
 ・三密を避ける(密集、密接、密室)
 ・少しでも風邪の症状がある場合は利用しない
 ・こまめに手洗いをする
利用者の皆様にはご迷惑をお掛けしますがご理解とご協力をお願いいたします。

<連絡・問い合わせ先>

白山自然保護官事務所

連絡先:076-259-2902

引き続き、訪れる皆さんが安心して過ごせる環境づくりにご協力をお願いします。

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2020年05月23日#STAYHOME おうち de 白山国立公園の旅 その3  南竜(南竜ヶ馬場) 

白山国立公園 森由利子

こんにちは、白山自然保護官事務所の森です!

GWも終わり夏の日差しが強く感じられるようになってきましたね。

さて、本日は野営場もある場所でおなじみの南竜の紹介させて頂きたいと思います。

南竜は白山の中腹、標高2000m程の場所で、正式名称は南竜ヶ馬場(みなみりゅうがばんば)といいます。

"馬場"(ばば、ばんば)と呼ばれる場所は、修行で山道を登る際の拠点にされていた場所のことを言うそうですよ。

南竜は水も豊富で開けた景色をゆったりと楽しめる場所です。

夏は新緑、秋は紅葉が美しく、高山植物が咲き乱れる中にある南竜山荘やテント場は白山登山者の中でも特に人気が高い場所でもあります。

「南竜庭園」とも呼ばれるこの場所は、風が気持ちよく時間もゆるやかに流れているように感じます。

かつて修行で馬場を訪れた人々も思わず足を止めて長居したくなったでしょうね。

〔庭園のような風景〕2019年9月撮影

また、南竜には野営場もあり、白山山頂へ向かう登山道にある唯一のテント場です。

お花が咲き乱れ夕暮れの雲海が綺麗に見えるテント場はおすすめスポットです。

綺麗な花々の中で目を覚ますことができるなんて、おとぎ話の登場人物にでもなった気分です。

〔南竜野営場〕20196月撮影

こちらは南竜山荘から見た雲海です。

こんな夕焼けを山小屋から見れるなんて素敵ですよね。

〔南竜山荘から見た雲海〕20199月撮影

●南竜山荘HP

https://city-hakusan.com/hakusan/naryusanso/

山荘に宿泊の際は予約を行いましょう!

個人的におすすめの季節は秋です。

エコーラインや御前坂から南竜へ向かう登山道の紅葉がとても美しいです。

もちろん秋以外の季節も素敵なので何度も行きたくなります♪

南竜の綺麗な景色を見ながら美味しいご飯を食べたら最高に美味しそうですよね。

しかし山での自炊レシピってワンパターンになりがちです。

それでも美味しいご飯がたべたい!というわけで私がよく食べる山ご飯レシピをちょこっとご紹介します。

〔山で作る簡単すき焼きモドキ〕

●具材

・麩や干し肉、真空パックにした肉(干し肉は水戻し、真空パックは夏場の長時間の携帯注意)

・ネギ、豆腐、しらたき等(乾物でも可)

・すき焼きのたれ

・卵

●作り方

①油を薄く引いて具材を炒めまます。(油が無い場合は牛脂やマヨネーズでも代用可)

②すき焼きのたれを注いで煮込みます。(面倒な時は②過程のみで調理)

別のお皿に卵を溶いて、できあがり!とっても楽ですよ。

生卵を持ち運ぶ際、ティッシュ等にくるんでガチャガチャのケースに入れ、着替えやタオルと一緒にザックの中に入れておくと割れにくいです♪

おうちで山ごはんのレシピを研究しつつ、登山の計画をじっくり立てるのも楽しいですね。

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2020年05月19日#STAYHOME おうち de 白山国立公園の旅!その2 樹齢1800年!神秘の大樹に出会う石徹白の旅

白山国立公園 大石佳織

皆さん、こんにちは。
白山自然保護官事務所の大石です。

不要不急の外出自粛で、野外の潤いが足りずにしおれている人、いませんか!?
おうちにいる皆さんに、野外の空気を少しでもお届けするために、アクティブ・レンジャー日記上で皆さんを白山国立公園の旅へご案内したいと思います。

今回は石徹白大杉に出会う旅です。

ところで、皆さん「石徹白」って読めますか?

答えは「いとしろ」です。
岐阜県と福井県の境にある地区の名前ですが難読ですよね。
私は最初、読めませんでした...。

(銚子ヶ峰という山の上から見た石徹白。写真中央付近。20157月に撮影されたもの)

さあ、目的地域の読み方がわかったところで、出発しましょう!

【 おうち de 白山国立公園の旅!
  その2 樹齢1800年!神秘の大樹に出会う石徹白の旅(岐阜県郡上市)】

長良川沿いの国道158号から岐阜県道314号へ入り、棚田などが広がる山あいの集落をドライブです。阿弥陀ヶ滝の看板を横目に、山道を上って下ると再び集落が現れます。

石徹白地区です。
夏には美味しい美味しいとうもろこしが採れる地区です。
空がとても広く感じるのどかな地区をさらに奥へ進むと、風格のある鳥居が現れます。
ここは白山中居神社。

(白山中居神社の鳥居。20195月撮影)
この神社は言い伝えによると、景行天皇12年(82年)の創祀とされています。今は2020年なので、1900年以上の歴史があるいうことになりますね。
ちょっと立ち寄りましょう。

まず、目に付くのは鳥居の傍にあるスギ。
鳥居が立派なので、写真だとたいしたことがないように見えますが、実は巨大です。
でも、驚くのはまだまだ早い。

境内に足を踏み入れると、神社の歴史を物語るように次から次へと巨樹が姿を現します。

(参道沿いの巨樹。20195月撮影)
参道を歩いている男性と比べてみると大きさがわかります。
遠近法は使っていません。念のため。

(参道には巨樹がひしめき合っています。20195月撮影)
林立する巨樹によるものなのか、境内には重厚というか荘厳というか...心が静まる不思議な空気があるように私は感じます。
ちなみに境内にそびえるスギの巨樹は140本ほどあり、樹齢は2001000年以上だそうです。岐阜県の天然記念物「白山中居神社の森」に指定されています。
駐車場からすぐにアクセスできて、これほどたくさんの巨木の中にたたずむことができるなんて幸せです。

ところで、白山中居神社の見どころはスギだけではありません。
本殿にもおすすめがあります。

(拝殿の奥にある本殿。左奥の建物。2013年に撮影されたもの)

本殿には様々な彫刻が施されているのですが、どれも見事なんです!
獅子の彫刻などは人が見ていないときにはこっそり動き出してるんじゃないかと想像してしまうくらいに躍動感があります。
その中でも、私のお気に入りの彫刻をご紹介しましょう。

こちらです!

(粟穂に鶉。よく見ると足元にはヒナもいます
2019年撮影)
なんとウズラ家族です!丸っこい形がかわいい!
本殿の正面にあるこちらの「粟に鶉(うずら)」の彫刻は、県の重要文化財に指定されています。神社などは厳めしい彫り物が多いと思っていたので、私はこの出会いにほっこり癒されました♪

さらに、社殿の裏山に続く散策道をちょっと登ると「浄安杉(じょうあんすぎ)」という樹齢約1200年のスギの巨木もありますよ。
失礼がないように きちんとお参りしたら、本日の目玉に向かいましょう!

車に乗って、
白山中居神社から道幅の狭い道を約7km走ると、目的の場所への入口に到着です。

(入口。20177月撮影)
19km」という、引いてしまいそうな数字が見えますが、ご安心ください。
これは白山までの距離。
本日の目的地へは340mです!

ここからは徒歩。
駐車場に車を止めたら、よく整備された石段を上ります。
そう、石段。

(下りの余裕があるときに撮った石段。20197月撮影)
気持ちのよい木立の中を行く石段ですが、運動不足の身に堪えることは間違いないと思われます。不要不急の外出は自粛中であっても、体力をなるべく落とさない工夫はやはり忘れてはいけませんね。(自分への戒めを大いに含みます)

石段を上りきると...

(石徹白大杉。20187月撮影)
ついに到着です。

推定樹齢1800年。
周囲約13m。
国の特別天然記念物「石徹白のスギ」です。
石徹白大杉と呼ばれていますが、
大人12人が手をつないでやっと一周できるということで「十二抱えの大杉」とも言われます。白山を開山したという泰澄大師が刺した杖が育ったという伝説もあるそうですよ。

天に向かって力強く伸ばされた枝、他のスギとは違った白っぽい樹皮を持つ姿は威風堂々としていますね。また、大杉の上には、たくさんの異なる種類の木々が育っているのですが、巨樹の上に森ができているようにも見えて、神秘的です。

大樹がまとう空気を胸いっぱいに吸い込んでリフレッシュしたら、帰ることにしましょうか。

お疲れ様でした。

本日の旅はいかがでしたか?
皆さんに少しは野外の潤いは届いたでしょうか?

☆白山の豆知識「白山道刈」☆
石徹白の人々は、白山へ続く信仰登山の道「美濃禅定道(ぜんじょうどう)」を草刈や整備活動によって、千年以上にわたって守ってきました。美濃禅定道を守る活動は「白山道刈(はくさんみちかり)」と呼ばれています。現在は環境保全活動に参加する機会として、一般の方もボランティアで参加できるようになっています。(一般の方が参加可能な清掃登山は、例年は7月下旬に開催されます。)


(水色の下線箇所が今回訪れた場所)

☆過去の「おうちde白山国立公園の旅」もよければお楽しみください☆
2020
0501日#STAYHOME おうち de 白山国立公園の旅!その1 刈込池

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