ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

RSS

中部山岳国立公園 立山

171件の記事があります。

2022年05月20日称名滝への遊歩道開通

中部山岳国立公園 一ノ枝亮輔

こんにちは。立山管理官事務所の一ノ枝です。

冬に発生した雪崩の影響で、今期通行止めとなっていた称名滝の遊歩道ですが、5月21日(土)から開通を行う目処がたったとのことで関係機関の皆さんと現地確認に行ってきました。

<称名滝へ向かう遊歩道>

なお、当面の間は、下記の時間帯のみの開通となります。

通行可能時間:

●桂台ゲート~称名平駐車場

 7時00分~18時00分(5~6月、9~11月)

 6時00分~19時00分(7~8月)

●称名遊歩道(称名平駐車場~称名滝展望台)

 8時00分~17時00分(当面の間)

ゲート開通時間と遊歩道の開通時間が異なり、遊歩道は8時00分から通れますのでご注意ください。称名滝の観光をする方、登山者ともに遊歩道を通行する必要があります。

雪崩があった箇所には、監視員が配置されますので、指示に従い通行をお願いします。

<雪崩発生箇所。監視員の指示に従い通行をお願いします。>

<大日平・大日岳への登山口>

この時期の称名滝は雪どけ水も多く、水量が多いときにしか現れないハンノキ滝も見ることができ圧巻です。

<中央部流れているのがハンノキ滝>

<左が称名滝で落差350m。右がハンノキ滝で落差500mの圧巻のスケールです>

<ニリンソウがたくさん咲いていました。>

また、駐車場からすぐにある新しくなった称名平休憩所には称名滝をはじめ立山についての展示や大画面での映像を観ることができますので合わせてお立ち寄りください。

****************************************

中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

ページ先頭へ↑

2022年05月20日連休が終わって

中部山岳国立公園 立山 平松新一

こんにちは。中部山岳国立公園立山管理官事務所の平松です。

ゴールデンウィークが終わりました。室堂平に来られる方は少なくなりましたが、それでも去年よりも多くの方が訪れています。

雪は昨年よりも多く残っており、ターミナル出口から室堂山荘方面はまだ一面の銀正解です。一方、そこからみくりが池やエンマ台へ行くまでの歩道の大部分は雪がなくなって歩きやすくなりました。雄山や別山も雪が解け、黒い山肌が見えるようになってきました。

 

<ターミナルから室堂山荘方面にはまだまだ雪が残っています>

 

<みくりが池温泉横の歩道には全く雪はありません>

 

<山肌が見え始めた雄山>

雷鳥沢にもまだ数m雪が積もっています。現在野営管理所は一部改修工事に入っており、テント設営範囲が一部制限されています。キャンプ場利用の際は、管理所スタッフの指示に従ってください。

 

<管理所前に改修工事用資材などが置かれています>

 

<改修に伴って仮設トイレが設置されます>

雪解けが進んでいるとは言え、室堂にはまだまだたくさんの雪が残っていますし、朝は寒く氷点下になることさえあります。暑いからと言って油断して室堂に来ると、寒さでこごえたり、足下が雪で濡れたり、冷たくなったりと大変なことになります。防寒着や防水仕様の靴など、十分な備えをしてお越しください。

******************

中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

ページ先頭へ↑

2022年05月12日立山室堂のGW

中部山岳国立公園 一ノ枝亮輔

こんにちは。立山管理官事務所の一ノ枝です。

今回は、5月の連休中の立山室堂の様子をお伝えします。

<4/30 室堂から立山(雄山)を望む>

今年は、天候にも恵まれ、過去2年間には見られなかった賑わいを見せていました。

5月2日に発生した落石により、立山有料道路(一般車両は通行禁止エリア)が通行止めになってしまいましたが、アルペンルートは終日運行されていました。(通行止めエリアは関係機関により復旧の作業にあたっていただいています。)

<4/30 室堂ターミナル>

<4/30 雪の大谷>

<4/30 雪の大谷横にあるパノラマロード>

この時期の室堂平は特に天候に左右されます。

天気が良ければ、半袖姿で歩く人の姿を見ることができますが、たちまち悪天候になると吹雪、ホワイトアウトによる視界不良で前に全く進めなくなることもあります。

<5/7 立山と下には凍っているミクリガ池>

<5/7 奥大日岳、大日岳方面>

<5/1 視界不良の室堂平>

また、積雪があるこの時期に室堂平周辺では、利用ルールを設けています。ご利用の前に確認いただき、ルールを守った利用のご協力お願いいたします。

○立入禁止区域があります。(詳しくはマップをご確認ください)

・地獄谷立入禁止区域

・ライチョウ保護区域

・除雪作業区域

<4/14 地獄谷立入禁止エリアへの看板等の設置作業>

○ハイマツなどの植生が出ている場所は、植生保護のため踏み込まないでください。

○登山、スキー、スノーボードをされる方は以下の点もお守りください。

・入山届を室堂ターミナルで提出をお願いします。

・雪崩ビーコン、プローブ、ショベルを携帯ください。

・携帯トイレを携行してください。

・融雪防止剤は使用しないでください。

・山岳保険に加入しましょう。

室堂平ターミナルをはじめ、アルペンルート各駅周辺にポスターやチラシを掲載しております。また登山、スキー、スノーボードをするには冬山に対する知識・技術が必要になりますので、十分な計画、情報収集をお願いします。

室堂ターミナル内に入山安全登山窓口がありますので、ぜひお立ち寄りください。

****************************************

中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

ページ先頭へ↑

2022年03月25日歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その6 一ノ越~黒部ダム

中部山岳国立公園 一ノ枝亮輔

こんにちは。中部山岳国立公園立山管理官事務所の平松&一ノ枝です。

今回はシリーズ最終回となる第6回目です。今回は一ノ越からゴール地点の黒部ダムまでを歩きます。

<↑今回の区間。 出典:電子地理院地図を加工。>

一ノ越(2705m)を東一ノ越方面へ進みます。

<新しくなった一ノ越にある看板>

東一ノ越へ向かう途中、鬼岳、獅子岳を間近に見ることができました。また、この辺りでは御山谷の氷食地形を見ることができます。御山谷は中部山岳国立公園の中でも最大の氷食谷となっており、ダイナミックな地形を望めます。

<鬼岳、獅子岳方面を望む。下には御山谷>

道沿いにバッタがいました。クモマヒナバッタです。立山の高山帯では比較的よく目にする種類で、10月の雪が降る頃までその姿を見ることができます。

<クモマヒナバッタ>

10月になるとチングルマの花はすっかり終わっていて、長い毛をまとった実が風に揺れていました。紅葉もこの時が盛りでした。

<チングルマ>

朝晩は氷点下になるこの時期ですが、まだ花が咲いている植物もありました。

<ハクサンボウフウ>

<イワツメクサ>

実を付けている植物もあります。

<オオヒョウタンボク>

<ベニバナイチゴ>

東一ノ越(2450m)に到着です。ここは広場になっており、パノラマを眺めながら休憩することができます。

<東一ノ越からタンボ平、遠景には後立山連峰>

東一ノ越からタンボ平に下りていく途中は、急峻になるのでゆっくり足下を確認して下りていきます。タンボ平周辺は紅葉真っ盛りでした。

<赤と山と青空が美しい>

<オオカメノキ>

<ハウチワカエデ>

また、この区間はアルペンルートの立山ロープウェイが通っており、真上を通過していきます。こちらもなかなかの迫力です。

<上に見えているのが大観峰駅>

立山ロープウェイと黒部ケーブルカーの乗り継ぎ駅が「黒部平(1822m)」です。ここからさらに黒部湖へ向かって下りていきます。この区間は、クロベ、ブナ、コメツガなどの高木が現れ、樹林帯の中を通っていきます。

<樹林帯の森林浴が気持ちいい>

<コメツガの葉>

黒部湖まで下りてきました。かんぱ谷橋を渡り、黒部ダムはすぐそこです。

<かんぱ谷橋。下には黒部湖>

帰りは、アルペンルートを使って室堂まで戻ります。ロープウェイの上からタンボ平の絶景を見ることができました。

大観峰駅には展望台もあり、待ち時間も楽しめます。

<大観峰駅展望台より。鳴沢岳、赤沢岳など後立山連山が連なる>

今回、歩くアルペンルートをシリーズとして投稿をしてきました。

このルートは標高500mから3000mと高低差も大きく、環境変化に富んでいます。まさに「富の山」"富山"を五感で楽しむことができるのが「歩くアルペンルート」です。

ぜひこの夏、歩かれてみてはいかがでしょうか。

○過去の投稿はこちら

第1回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その1 立山駅から美女

第2回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その2 美女平から弥陀ヶ原

第3回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その3 弥陀ヶ原から室堂

第4回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その4 室堂平

第5回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その5 室堂平~雄山山頂

****************************************

中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

ページ先頭へ↑

2022年03月09日歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その5 室堂平~雄山山頂

中部山岳国立公園 立山 平松新一

こんにちは。中部山岳国立公園立山管理官事務所の平松&一ノ枝です。

今回はシリーズ第5回目です。今回は室堂から雄山山頂までの区間を紹介していきます。

<↑今回の区間。 出典:電子地理院地図を加工。>

室堂平に到着後、立山登山をする多くの人は「室堂~一ノ越~雄山山頂」を目指すルートを進みます。かつての立山信仰では現在とは少し違い、「室堂~浄土山~一ノ越~雄山山頂」へ向かうルートが主なルートでした。今回は、後者のルートで雄山山頂を目指していきます。

<今回のルート(青線)>

立山室堂横の分岐を浄土山方面へ進み立山カルデラ展望台を目指します。立山カルデラは、東西約6.5km、南北約4.5km、標高差が500~1,700mの侵食カルデラといわれています。ここから流れる常願寺川は、別名「暴れ川」とも呼ばれており、浸食され溜まっていった土砂は大雨の際に氾濫をおこし、下流の人々の生活を脅かしていました。現在は砂防工事のおかげもあり、かつてのような氾濫はなくなっています。

<展望台から眼下に立山カルデラ>

・浄土山 

カルデラ展望台との分岐へ戻り、ここから急登を上がっていき浄土山(2,831m)へ到着です。浄土山の頂上にはかつて阿弥陀堂があったそうです。浄土山は立山三山の一つで、あとの2つは立山(雄山)と別山を言います。この日は山頂付近でライチョウの親子に遭遇しました。ここら辺はよく目撃情報があるのですが、実際に会うことができました。室堂周辺には約300羽のライチョウが生息していると言われています。

<浄土山山頂付近にいたライチョウ親子>

ここから一ノ越までは、岩の多い尾根の下りになります。このような場所では、室堂とは違った植物を見ることができます。

<タカネツメクサ 花びらが大きく、近縁のイワツメクサと区別できます>

<チシマギキョウ 近い仲間のイワギキョウは室堂でも見られます>

<ミネウスユキソウ エーデルワイスと近縁の種類です>

<タカネヤハズハハコ 花の集まりがブーケのようでかわいいです>

<トウヤクリンドウ 花が白いリンドウの仲間です>

一ノ越に到着し、一休みです。ここには、一の越山荘と公衆トイレがあります。

<一の越山荘>

ここから雄山山頂を目指します。一ノ越から雄山山頂までは比較的多くの登山者で賑わっています。前後の人に配慮しつつ、落石がないように注意して進んでいきます。

その途中、山々を越えて飛んでいるチョウがいました。アサギマダラです。アサギマダラは旅をするチョウとして知られており、夏の終わりから秋にかけて、北アルプスを越えて近畿、中国、四国、九州や沖縄まで飛んでいき、中には台湾まで行く個体もいます。

南方に着いたチョウはそこで産卵し死んでしまいますが、翌春にはそこで育ったチョウが再びこちらまでやってきます。

<アサギマダラ 8月半ばから9月頃にたくさんのチョウが山を越えて飛んでいきます>

上には頂上にある雄山神社の建物が見えます。

<雄山山頂にある雄山神社が見える>

振り返るとこれまで通ってきた一ノ越、浄土山方面です。

<四ノ越から浄土山方面>

立山曼荼羅では、浄土(山)から雄山に向けて阿弥陀如来と多くの菩薩が迎えに来ている様子が描かれています。立山登山中に浄土山の方面を振り向くと、太陽の光が背後から当たり、雲と光によって見る人の影の周りに虹のような光の輪が現れる「ブロッケン現象」が見えることがありました。それが阿弥陀如来と多くの菩薩が浄土から迎えに来る姿と重ね合わさったようです。

<人は映り込んでいないが、別の日の立山登山中に見えたブロッケン現象に似た現象>

山頂付近には神社の大きな建物と一番山頂部に雄山神社峰本社が建立されています。いつから雄山山頂に御本社があったかははっきりとわかっていませんが、一番古いもので寬永18年(1641)の棟札が残っています。

<山頂の雄山神社社務所>

<雄山神社峰本社。シーズン中は有料>

江戸時代になると、立山信仰は盛んになり、欲や迷いを断ち切り、心身が清らかになることを願って禅定登拝する人が多くなりました。明治以降には、外国からのアルピニズムが入り、スポーツ・レジャー的要素が強い近代登山が始まりました。現代の登山でも、自然に触れることによる心身のリフレッシュや健全化を求めて、多くの人が山へ行くのを考えると、昔も今も山へ登ることに共通するものがあるのではと感じさせられます。

○過去の投稿はこちら

第1回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その1 立山駅から美女

第2回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その2 美女平から弥陀ヶ原

第3回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その3 弥陀ヶ原から室堂

第4回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その4 室堂平

****************************************

中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

ページ先頭へ↑

2022年02月16日歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その4 室堂平

中部山岳国立公園 一ノ枝亮輔

こんにちは。中部山岳国立公園立山管理官事務所の平松&一ノ枝です。

今回はシリーズ第4回目です。今回は室堂周辺について紹介していきます。

<↑今回の場所。出典:電子地理院地図を加工>

○過去の投稿はこちら

第1回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その1 立山駅から美女

第2回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その2 美女平から弥陀ヶ原

第3回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その3 弥陀ヶ原から室堂

立山室堂平は標高2450mで、アルペンルートで行くことができる最も標高の高い場所です。ここは比較的平坦で、周りを浄土山や雄山、別山、大日連峰などの山々が取り囲んでいます。立山信仰のため登山をしていた頃の遺跡や優れた自然景観もあって、立山観光の中心となっています。

室堂平のシンボルで、観光客も含めほとんどの人が訪れる場所が『ミクリガ池』です。ミクリガ池は約1万年前に水蒸気爆発できた火山湖で、周囲630m、水深15m程あります。

<ミクリガ池>

立山信仰に必ず出てくるのが「地獄谷」です。立山曼荼羅(たてやままんだら)にも大きく描かれており、立山信仰では、罪のある者はすべて立山地獄に堕ちると言われ、立山登拝をすることで救われると人々に勧めたのです。立山登拝の拠点となる宿坊を営んでいた衆徒(しゅと)たちは、立山曼荼羅を持ち歩き全国の大衆に絵解きをして、立山信仰を広めていきました。地獄谷には今で言う農家→「百姓地獄」、染め物屋→「紺屋地獄」、刃物屋→「鍛冶屋地獄」など、職業別に墜ちる地獄の名前が付けられています。
現在の地獄谷は火山ガスの濃度が高いため2012年から立入禁止としていますが、エンマ台付近から見る風景は地獄を思わせる物々しい雰囲気です。また、地獄谷近辺の山小屋には温泉もあり、雄大な山の中で温泉はまた格別なものがあります。

<エンマ台からの地獄谷>

<血の池。女性が墜ちるとされた池>

エンマ台付近にある建物は「火山ガス情報ステーション」です。近年の火山ガスの濃度が強いため、地獄谷周辺での安全確保のために設置されました。夏のシーズンは監視員も在駐しています。

<火山ガス情報ステーション>

日本最古の山小屋と言われているのが「立山室堂」です。「室」=宿泊所、「堂」=宗教施設 という意味があり、ここを拠点として立山登拝をしていました。国指定重要文化財として保存されている貴重な建物です。融雪後の時期には施設内も観覧できます。

<立山室堂。1980年代まで実際の山小屋として使用していた>

立山を開山した伝説が残る洞窟が「玉殿の岩屋」です。ここで佐伯有頼と阿弥陀如来が出会い、有頼が出家することを決めたとされています。

<玉殿の岩屋。中には石仏が安置されている>

室堂では、このような遺跡、施設や景観だけでなく、高山特有の様々な動植物も見られます。

中でもライチョウは立山を代表する生き物です。春から夏までは遊歩道沿いでもその姿をよく目にすることができます。

<4月14日撮影 全身が純白>

<5月5日撮影 はねが生え替わり始めています>

<6月3日撮影 はねが生え替わったオス>

<6月16日撮影 メス、オスとははねの色やもようが違います>

立山のライチョウはあまり人を恐れません。ただ、だからといってむやみに近づいたり、追い回したりするのは絶対にやめてください。皆さんだってストーカーは嫌ですよね。

高山植物もたくさん見られます。チングルマ、アオノツガザクラ、タテヤマリンドウ、ヨツバシオガマなど、7月初めから8月中頃にかけて、たくさんの花たちが皆さんを出迎えてくれますよ。

<チングルマ>

<アオノツガザクラ>

<タテヤマリンドウ>

<ヨツバシオガマ>

室堂周辺は遊歩道が整備されていて、気軽に散策することができます。室堂ターミナルからは、ミクリガ池まで10分弱、エンマ台までは15分ほど、別方向にある立山室堂までは約10分、その奥にある玉殿の岩屋までは立山室堂から10分ほどです。山の清澄な空気の下、ぜひぜひ散策を楽しんでください。

****************************************

中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

ページ先頭へ↑

2022年02月02日歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その3(弥陀ヶ原~室堂)

中部山岳国立公園 一ノ枝亮輔

こんにちは。中部山岳国立公園立山管理官事務所の一ノ枝&平松です。

今回は第3回目、弥陀ヶ原から室堂までを歩きます。

<↑今回の歩いた区間。弥陀ヶ原 標高1930m、室堂 標高2450m 出典:電子地理院地図を加工。>

○過去の投稿はこちら

第1回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その1 立山駅から美女

第2回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その2 美女平から弥陀ヶ原

スタート地点の弥陀ヶ原は大日平とともにラムサール条約に登録されています。この条約は、湿地の生態系を保全するために制定されており、弥陀ヶ原・大日平は国内で最も標高の高い登録地です。

<弥陀ヶ原>

<湿原を踏み荒らさないよう木道が整備されています>

2月2日はラムサール条約が採択された日です(1971年2月2日)。また、世界中の人々に湿地への関心を持ってもらい、その大切さを知ってもらうために1996年に「世界湿地の日」としてラムサール条約事務局が定めました。

<2月2日 世界湿地の日 作成:環境省自然環境局野生生物課>

弥陀ヶ原は溶岩台地の上にできた湿原や草原で、そこには貴重な動植物が多く見られます。ここには遊歩道が整備されていて、内回りコースは40分(1.2km)、外回りコースは1時間20分(2.2km)程度で散策することができます。時期によってはボランティアガイドによる自然解説も行われています。

<イワイチョウ 高山の湿地や雪田の跡に多く生育しています>

<タテヤマリンドウ これも湿った環境で多く見られます>

<ミヤマモンキチョウ 国内では北アルプスと浅間山周辺だけで見られます>

また、弥陀ヶ原バス停から少し上がった場所には第28番観音石仏あります。

<第28番札所丹後国成相寺 聖観音立像>

元はもう少し標高の高い「姥石」付近にあったとされています。「歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その1 立山駅から美女平」で若い女の子が神の怒りに触れ美女杉に変えられたと書きましたが、その続きのお話があります。『止宇呂(とうろ)』ともう一人の女の子の2人は、なおも立山登拝をめざし進みますが、もう一人の女の子も途中でカムロ杉にされてしまいました。残る一人となった止宇呂はそれでも進み、国見山付近まできたとき、とうとう姥石に変えられてしまいます。石に変えられる瞬間、持っていた手鏡だけでも頂上に、、、と最後の力を出して、山頂めがけて投げましたが、途中でおちてしまい、その鏡も石へと変えられました。その石(岩)のことを鏡石といいます。鏡石の近くには第29番観音石仏が立っています。

<鏡石>

<第29番札所丹後国松尾寺 馬頭観音坐像>

弥陀ヶ原を後に歩みを進め、沢を越えると一ノ谷・獅子ヶ鼻岩に着きます。

昔は、立山登山で一番の難所と言われたのが一ノ谷の鎖場です。(今も難所であることに変わりはありません。)

すぐ上には「獅子ケ鼻」と呼ばれる断崖があります。

<一ノ谷の鎖場>

<一ノ谷の鎖場。慎重に登っていきます。>

かつてこの岩場で弘法大師が修行を行ったという伝説もあり、その他多くの修験者がここで修行を行っていました。人ひとりだけが入れる人工窟が点在しています。ここに、第27番札所(如意輪観音)がありましたが、現存は笠のみとなっています。

<窟内の弘法大師像や不動明王像、地蔵菩薩像がある>

獅子ヶ鼻岩の前後にも湿地があり、ワタスゲ原が広がっています。

<ワタスゲの多い湿地>

<イワショウブ 湿った場所を好む植物です>

<カオジロトンボ 山地湿原で見られるトンボです>

<コヒョウモン 草地を好み弥陀ヶ原周辺でよく見られます>

天狗平に着きました。ここからは湿地はほぼなくなりますが、チングルマやアオノツガザクラなど、雪が残る場所に多く見られる植物が目を楽しませてくれます。

<チングルマの咲く木道>

<アオノツガザクラもチングルマも小さいですが草ではなく木です>

<テガタチドリ 湿り気の多い草原で見られます>

また、天狗平には第30番観音石仏があります。

<第30番札所近江国宝厳寺 千手観音立像>

正面の小さく見える建物が室堂ターミナルです。

<遠望の左側台形に見えるのが立山。右側は浄土山。>

天狗平~室堂平は剱岳がきれいに見える眺望エリアでもあります。(室堂まで行くと剱岳が隠れていってしまいます。)天気が良ければ、大パノラマを望みながら進むことができます。室堂まではあと少しです。

<天狗平~室堂平アルペンルート沿い(車道)から。2021.9.30撮影>

今回のルートは弥陀ヶ原~天狗平間が約4.9kmで標高差は320m、天狗平~室堂が約1.6kmで標高差は150mです。特に天狗平から室堂までの間は比較的平らな道が多く、軽く散策するにもちょうどいい距離です。室堂まで来られた方は足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

※この区間は標高も高く残雪が残りやすい場所のため、事前の情報収集や装備に注意してください。

****************************************

中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

ページ先頭へ↑

2022年01月19日歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その2(美女平~弥陀ヶ原)

中部山岳国立公園 一ノ枝亮輔

こんにちは。中部山岳国立公園立山管理官事務所の一ノ枝&平松です。

第2回目は、ブナ坂(美女平)から弥陀ヶ原までを歩いていきます。


<↑今回の歩いた区間>

○過去の投稿はこちら

第1回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その1 立山駅から美女平

第2回目は、ブナ坂より先、まずは滝見台を目指します。

この辺りはブナ平という名前で呼ばれるようにブナが多く、その林の中を進んでいきます。美女平までは急な道でしたが、ここからは比較的平坦な道が続きます。

<ブナ平のブナ林>

<ブナの若い実が落ちていました>

しばらく進むと滝見台(1280m)に到着です。350mと日本一の落差を誇る称名滝が一望できます。この日は霞んでいたものの見ることができました。ここには、第21番観音石仏があります。

<滝見台>

<第21番丹波国穴太寺 聖観世音菩薩>

その先にある「桑谷」の看板が押しつぶされてしまっていました。

<桑谷の倒壊した看板>

滝見台を過ぎると、高木にキタゴヨウ、スギ、ネズコ、オオシラビソなどの針葉樹が増えてきます。

<針葉樹が増え、林の雰囲気も変わってきます>

<林内ではシライトソウが咲いていました>

称名滝がよく見える2つ目の展望地が「大観台」です。この日はガスがかかっており、展望はありませんでした。写真は別日で眺望があった時のものです。

<大観台2021/10/24撮影 展望が開けると称名滝と弥陀ヶ原、立山を望むことができる>

大観台を過ぎると、高い木が少なくなり視界が開けてきます。動植物もこれまでとは違ってきます。

<キンコウカ 湿り気の多い開けた場所でよく見られます>

<タテヤマウツボグサの花にトラマルハナバチが訪れていました>

<アズマヒキガエル 立山では低地から高所まで広く見られます>

八郎坂と弥陀ヶ原の分岐までやってきました。分岐を弥陀ヶ原方面へ進み、一旦道路へ出ると第23番観音石仏があります。

<一旦車道に出て向かい側にある>

<第23番摂津国勝尾寺 十一面千手観世音菩薩>

さらに進んだ「追分料金所手前」には、第26番観音と地蔵があります。

<第26番札所播磨国一乗寺の聖観世音菩薩と地蔵菩薩>

地蔵菩薩立像の光背部には「右 うばがふところ道   左 一ノ谷みち」と刻まれており、文字としてしっかりと道標の役割もある石仏です。ここを境に、右へ行くと姥石へ向かう道へ、左へ進むと一ノ谷の鎖場へと2つのルートに分かれていたようです。現在は一ノ谷へ向かう道のみが通れるようになっています。

追分の分岐を過ぎると弥陀ヶ原です。弥陀ヶ原には池塘と呼ばれる水たまりが多く点在しています。別名で「餓鬼田(がきた)」と呼び、仏道の餓鬼道に落ちた亡者達が飢えをしのぐために田植えをするので「餓鬼田」という名が付いたようです。餓鬼田に見えるのは当然稲ではなく、高層湿原に生える「ミヤマホタルイ」という植物を稲に見たてていたようです。

<餓鬼田。学術的には池塘と呼ばれる>

弥陀ヶ原に到着です。

<弥陀ヶ原 1930m>

弥陀ヶ原は木道の散策路になっており、アルペンルートのバス停もあるので、老若男女が楽しめる場所になっています。弥陀ヶ原の詳細については次回に触れていきます。

<弥陀ヶ原の木道散策路>

ページ先頭へ↑

2022年01月05日歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その1 立山駅から美女平

中部山岳国立公園 立山 平松新一

こんにちは。中部山岳国立公園立山管理官事務所です。

皆さんは、「歩くアルペンルート」って知っていますか?立山周辺の登山や観光をする際に多くの人が利用する立山黒部アルペンルートですが、その道路沿いには通称「歩くアルペンルート」と呼ばれる歩道があり、かつての立山信仰で登拝していた道と重なる箇所も多く、文化歴史と自然を味わいながら歩くことができます。コースは立山駅(標高475m)から雄山(3,003m)までと、雄山(立山)登山の途中にある一ノ越(2,700m)から黒部ダム(1,450m)までの道となっています。

今回、立山のアクティブ・レンジャーである平松と一ノ枝がグリーンシーズン中に巡視で通った歩くアルペンルートの魅力を区間にわけて紹介します。第1回目は立山駅から美女平・ブナ坂(1,120m)までの紹介です。

その前に、まず立山信仰に関連して、立山の開山についてお話しします。

立山開山縁起によると、佐伯有頼(さえきありより)という越中国の殿様の息子が立山を開いたと言われています。

時は文武天皇(西暦701年頃)の時代、有頼少年はお父さんが大事にしていた白鷹を勝手に連れ出し、山へ出かけたのですが、白鷹が逃げてしまいました。有頼は必死で白鷹を追いかけます。白鷹を追っていると熊に遭遇!!有頼が矢を射ると見事熊の胸に命中します。しかし、その間に白鷹を見失ってしまったため、逃げていく熊を追っかけて、血の跡を目印に山の奥へと進んでいきました。血の跡は洞窟へと続き、中に入ると有頼の前に現れたのは、なんと阿弥陀如来でした。胸に矢が刺さっており、さっきの熊は阿弥陀如来の化身だったのです。そして、探していた白鷹は不動明王でした。

「世の全ての人が立山にお参りできるように、努力せよ」との阿弥陀如来のお告げを受け、佐伯有頼は出家し僧名を慈興(じこう)として立山開山に努めていきました。

<呉羽山展望台。佐伯有頼と白鷹と立山連峰>

立山開山にはこんな話があったのですね。さてさて、ルートは立山駅のある千寿ヶ原からスタートです。

千寿ヶ原ロータリー前には熊王の水があります。もともとこの水源は立山駅~美女平の旧立山登山道にあり(現在道はありません)、登拝者はここで安全祈願を行い、水分補給をして登拝していったそうです。

<熊王の水。立山駅前ロータリーにて>

熊王の水を後にして、いよいよ歩くアルペンルートに入ります。今回のルートの大部分は材木坂と呼ばれる坂道で、その横を立山ケーブルカーが通っています。道のりは約1.5km、標高は立山駅が475m、美女平駅が977mあるので、約500mの標高差を一気に登ることになります。入口は立山駅の裏手で、少し分かりにくいかもしれません。ミズナラ、トチノキ、ケヤキ、イタヤカエデ、オニグルミなどが茂る林の中を歩いていきます。林内にはユキツバキ、リョウブ、オオバクロモジなどの低木の他、イワウチワ、キバナイカリソウ、ニリンソウなどの草本に混じって、ウワバミソウ、ミヤマイラクサ、ウド、ワラビなどの山菜も見られます。

<材木坂登山口>

<材木坂登山道。木々が茂る中を歩きます。>

<オオバクロモジ 枝や葉には特有の香りがあります。>

<ウワバミソウ 「カタハ」とか「ミズナ」などとも呼ばれます。>

上り坂をしばらく進むと六角形の石でできた丸太のような材木石が見られます。

 

<材木石> 

<ケーブルカーから見た材木石>

材木石は、立山火山が噴火した際に溶岩が冷却してできた柱状節理のことで、六角形の柱状をしているのが特徴です。立山伝説の中には材木石に関して次のような話もあります。

明治5年(1872)まで立山は女人禁制の山でした。今では考えられませんが、女性は月経や出産時の出血によって大地や水の神を汚すと考えられていました。そんな立山に若狭国小浜(福井県)の尼僧(にそう)とお供の若い女性と女の子が立山へ登りにいった際に材木をまたいで進んでいたところ神の怒りに触れ、一夜にして材木が石に変わってしまったそうです。

また、さらに先へと進もうと立山登拝をしていた若い女性が神の怒りに触れて杉に変えられてしまったことから、その場所にあったスギを美女杉と呼ばれるようになったとのことです。

<美女平駅前にある2代目美女杉>

美女平のバス停前に、石仏があるのをご存じでしょうか?これは「西国三十三箇所 観音石仏」の一つです。

<第十七番札所 十一面観音立像>

立山信仰が盛んだった江戸時代、西国三十三箇所巡礼になぞらえて33体の分霊観音石仏が岩峅寺から室堂にかけて設置されました。歩く際の道しるべの役割を担っていました。現在は33体のうち25体が現存しています。美女平駅前にあるのは、第十七番札所の「十一面観音立像」です。アルペンルート(車道)のブナ坂付近には第十九番札所の「千手観音立像」が現存しています。

<第十九番札所 千手観音立像>

美女平にはここから標高1,110mにあるブナ坂までの間に遊歩道が整備されています。ここでは、春から初夏にかけては、ブナの新緑と野鳥たちのさえずり、秋には紅葉が私たちの目や耳を楽しませてくれます。また、立山杉の大木もあって、その中でも大きなものは幹の周りが10m近くもあって、「火炎杉」や「不老樹」などの愛称がついています。

<立山杉の茂る遊歩道>

<遊歩道にある火炎杉。幹の周りは7mあるそうです。>

<ブナ林>

立山から美女平の間までは坂道もきつく、普通ならケーブルカーを使うので、このルートはあまり歩かないかもしれません。でも、いつも歩かない道だからこそ、かえって新しい発見もあるのではないでしょうか。ルートの中では標高の低い場所なので真夏の暑い時期よりも、春の新緑や秋の紅葉の時期に訪れるのがおすすめです。

****************************************

中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

ページ先頭へ↑

2021年12月07日立山室堂平が静かになる季節

中部山岳国立公園 立山 平松新一

こんにちは。中部山岳国立公園立山管理官事務所の平松です。

立山黒部アルペンルートは11月30日をもって今年度の営業を終了しました。それと同時に、11月25日から開設していた仮設野営指定地も30日に閉鎖しました。

今年の室堂平は、野営指定地開設期間中に全く違う2つの顔を見せていました。まず、27日までは野営指定地へ行くのもままならないくらいの暴風雪でした。雪が降る前に設置した野営指定地への誘導用ポールも、吹きだまりでは完全に雪に埋もれてしまい、掘り出して設置し直さねばなりませんでした。風雪もかなり強く、巡視の帰り道、10m先にあるはずの誘導用ポールが見えなくなり、その場で視界が良くなるのを待つほかありませんでした。室堂から200mほどの場所なのにあんなことになるなんて、高山地域での行動について改めて気をつけねばと思いました。

大量の降雪のため、頭だけを残して埋まってしまった誘導用ポール

誘導用ポールとロープを掘り出して設置し直す

そんな吹雪とは打って変わり、28日から30日まではすっきりと晴れた日が続きました。風もやみ雲も無く、それまでは全く見えなかった立山や大日岳が純白の姿で青空に映えていました。そんな中、たくさんの方が室堂平に来られ、山スキーやスノーボードを楽しんでいました。幸い大きな事故もなく最終日を迎えることができ、私たちもほっとひと息でした。

多くの方々でにぎわう室堂ターミナル

仮設野営指定地

たくさんの滑走跡

これから室堂平は冬の静かな時期を迎えます。今年立山を訪れた皆様、本地域の環境保全に対してたくさんのご協力をいただき、誠にありがとうございました。来年も美しい立山でありますように。

****************************************

中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

ページ先頭へ↑

ページ先頭へ