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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

週末の活動について~白山国立公園パークボランティア活動~

2013年05月27日
白山
こんにちは。
週末の土曜は鳴谷山巡視に、日曜日はとある避難小屋まで作業を行ってきました。
鳴谷山の巡視では、軽微な登山道の整備(簡単な支障木の撤去やゴミ拾い等)や自然情報の収集などを行いました。
山上部に少し雪が残っているくらいで、雪解けとともに咲くリュウキンカやミズバショウ、ザゼンソウなどが咲いていました。
山頂では快晴であったためか、たくさんの登山客で賑わっていました。

【鳴谷山からはものすごく近くに白山展望が望めます】


日曜日はたくさんの荷物を持って一方通行の道標の設置作業をしに行きました。

【道標を持って張り切っています】

【一方通行、下の看板設置中】
いつも一人で一気に丸太3本と看板一つと工具などを抱えて砂防新道を登っていたのですが、ボランティアさんのおかげで持ち物の分担が出来、非常にスムーズに作業もすすみました。

【一方通行、上の看板設置中】

また、5月10日に別のお仕事で巡視に向かった際に、避難小屋にて大量のゴミと、忘れ物か、故意に置いていったものか分からないものがありました。

【ひどい散らかりよう・・】
一時的に置いた可能性も否めないので、5月の下旬に残っていた場合は撤去する通達文を置いていきました。
日曜日の道標設置後、その放置物を回収しに行ってきました。
避難小屋の中から引きづり出すと・・

【出てくるゴミや放置物】
この登山者は何を思って避難小屋にこの荷物を置いていったのか・・・と思います。
荷物一つが長期間放置されると、そこに物を置いて良いと思う人も中には出てきて、そこはゴミ置き場へと化していきます。
そして、大量の放置物があったのかと思われます。
雪山に登るようなベテランなので予測は出来たことなのではないかと思います。

以前も、足をくじいて荷物を持てなかったという理由で放置された荷物があり、関係者で撤去しましたが、事前の連絡は一切ありませんでした。
何か理由があって放置した物であれば、管理者への連絡をしてください。(建物内のパウチなどに連絡先が記載してあります。)

たった一つの荷物が、今回撤去に要した人数10名を1000m程登らせ、6時間ほど拘束したということを肝に銘じて欲しいです。
そして、建物のある場所は国立公園内でもあり、人の土地であることも忘れないでください。
このような事実を土地を快く貸してくださっている方が知ったらどう思うでしょうか?
・・ということまで考えて登山することが、最低限の登山者のマナーだと思います。

雪山を登るような登山経験の豊富な方のした行動として、非常に残念に思います。
荷物を下ろし終わった後もボランティアさんから快く、「また何かあったら」という言葉を頂けましたが、今後このようなことが無いよう、強く願いたいと思います。