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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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伊勢志摩国立公園

69件の記事があります。

2017年11月07日湿地の植物観察会

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

以前にもこのAR日記でお伝えしましたが、

伊勢志摩国立公園の南伊勢町押渕地区には良好な自然の残る湿地があります。

ここで11月5日(日)に横山ビジターセンターの自然観察会として

植物観察会と今年度実施した植物調査の報告会を行いました。

この湿地では12種の絶滅危惧種が記録されていますが、

そのうち2種は近年消滅してしまいました。

植物観察には遅い時期でしたが、

それでも7種の絶滅危惧種を観察することができました。

湿地内を流れる水路では、ヒメコウホネやヒメミクリ、

ミズトラノオ、ヒルムシロなどの水草が群生していますが、

最も旺盛に繁茂しているのは外来種のコカナダモです。

ここに生育していたアサザが消滅した要因の一つに

コカナダモの影響が考えられています。

ここは湿地内でも遷移が進んでハンノキが大きく成長した場所です。

地面の乾燥化が進んで湿地の植生ではなくなった場所もありました。

また、ここには外来種であるホテイアオイの大群落も見られました。

ゴマシオホシクサです。

丸い頭花がとてもかわいらしいです。

ナガバノウナギツカミです。

夏にはほとんど目立たない植物でしたが、

ピンク色の小さな花があちらこちらに見られました。

押渕地区の湿地は元々水田だった場所です。

この場所の自然を守るためには、ある程度人の手を加えて管理し、

植生の遷移を止めてあげる必要があると思います。

また、侵入した外来種をどうやって駆除したり管理したりするのか、

地域の住民や自治体と一緒になって考えていく課題もたくさんあります。

志摩自然保護官事務所としても今後も関わり続けていきたいです。

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2017年10月31日神島を巡視

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

鳥羽市の離島である神島には、

島内を一周するように近畿自然歩道が整備されています。

また、2012年には環境省が標識等を整備しましたので巡視をしてきました。

神島の家並みです。

細い路地と坂道とともに屋根や壁のカラフルな色が離島らしさを伝えます。

アサギマダラです。

渡りのピークは過ぎましたが、それでも10頭ほどに出会いました。

神島ではアサギマダラのために、除草時にアザミを保護しているそうです。

伊良湖岬方面の展望です。

神島は三重県の鳥羽市ですが、愛知県の伊良湖岬の方が近くにあります。

監的哨から見た島の南側の弁天岬方面の展望です。

奥に見えるのは鳥羽市の石鏡方面や菅島です。

白い石灰岩がそそり立つカルスト地形です。

手前の黄色い花はアゼトウナです。

ツワブキの花を訪れているのはチャバネセセリです。

アザミの花にはアサギマダラだけでなく、スズメガの仲間が群がっていました。

ハチドリのような姿で吸密する様子がかわいいです。

コセンダングサにはウラナミシジミが見られました。

神島は三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台として、

また秋には猛禽類のサシバの渡りが有名で、

とても魅力的な島です。

今回は施設の点検をするとともに自然情報を収集してきましたが、

いろいろな切り口で何度でも訪れたい島です。

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2017年10月16日南伊勢町押渕湿地の昆虫調査

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

伊勢志摩国立公園のパークボランティア活動では、

南伊勢町の押渕湿地における生物調査に昨年度から取り組んでいます。

10月2日に小雨の降る中、1時間程度でしたが昆虫の採集を行いましたので

結果を報告します。

確認(標本を採集)した昆虫(同定はパークボランティアの中山惇さんが行いました)

【トンボ】

・ヒメアカネ

・アキアカネ

・ハグロトンボ

【バッタ・コオロギ】

・ハヤシノウマオイ

・マダラバッタ

・セスジササキリモドキ

・カネタタキ

・シバスズ

・ヒナカマキリ

・ヒシバッタsp.

・ハラビロカマキリ(目視・写真)

【カメムシ】

・エサキモンキツノカメムシ

・クサギカメムシ

・チャイロナガカメムシ

・チャバネアオカメムシ

・ツマグロオオヨコバイ

・オオアワフキ

【甲虫】

・ルリマルノミハムシ

・キイロテントウダマシ

・マダラアラゲサルハムシ

・チビカサハラハムシ

・ヒレルホソクチゾウムシ

【アブ】

・ホソヒラタアブ

【チョウ】

・チャバネセセリ

・キチョウ

・ジャノメチョウsp.

・イチモンジセセリ(目視・写真)

【ガ】

・ホタルガ

・ヤガsp.

今年度の調査では、いわゆる「普通種」についても

きちんと標本を残しておくことを念頭に調査をしています。

余り大量に取ると後からの作業も大変になりますので

少しずつ進めていきたいと考えています。

11月5日(日)には押渕湿地における主に植物に関する自然観察会と、

今年度横山ビジターセンターで実施した植物調査の報告会が行われます。

こちらも楽しみです。

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2017年10月13日南伊勢町の特別保護地区を調査

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー 半田俊彦

国立公園には「特別保護地区」といって厳正に景観を保護する地区が指定されています。

伊勢志摩国立公園の特別保護地区は、

内陸部にある伊勢神宮宮域林などの森と、南伊勢町の海岸部に指定されています。

しかし南伊勢町の特別保護地区は離島や半島の先端部など歩いて行けない場所が多く、

なかなか訪れることが出来ません。

そこで先日、伊勢志摩国立公園パークボランティアの活動として、

船をチャーターして南伊勢町神前浦の海岸部を調査してきました。

この日は曇天で暑くもなく、また海面は鏡のように穏やかでした。

まさに海の調査日和です。

「定ノ鼻」と呼ばれている岬の先端部です。

人為による改変がいまだ入らない原生に近い自然を残しており、

厳正な景観の保護を図る必要性の高い地域として

特別保護地区に指定されています。

「弁天島」という無人島です。

周囲はほとんど断崖となっており、常緑樹の巨木やウバメガシの高木、

海岸性のスダジイ林なども存在することなどの理由から、

特別保護地区に指定されています。

しかし、訪れてみるとカワウの営巣などによって大きく被害を受けていました。

「飛鳥池」という海跡湖のある浜です。

ここは第一種特別地域に指定されています。

伊勢志摩地域では、堤防などの人工物が全くない浜は珍しい場所です。

飛鳥池の様子です。

海水の流入がほとんどないようで、水は緑色に濁っており、

水生植物としてはセキショウモだけが見られました。

チョウジソウです。

レッドデータブックに記載される絶滅危惧種ですが、

有毒でシカによる食害を受けないため増えているそうです。

モロコシソウです。

三重県では絶滅危惧種になっています。

これもシカによる食害を受けない植物です。

サカキカズラの大木です。

熱帯のような景観ですね。

伊勢志摩国立公園では珍しく、

人の手がほとんど入っていない原生に近い自然を感じられた一方で、

シカやカワウなどの動物による害についても考えさせられた調査でした。

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2017年10月12日レンジャー写真展@南伊勢町

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

中部地方環境事務所では、

白山国立公園、伊勢志摩国立公園、藤前干潟国指定鳥獣保護区の

レンジャーとアクティブ・レンジャーが撮影した写真を

巡回展示する写真展を毎年開催しています。

9月末より伊勢志摩国立公園の南伊勢町における展示が始まりました。

また、写真展開催期間の特別企画として、

9月26日に「レンジャーと作ろう!地球生きものおりがみ」を開催しました。

南伊勢町町民文化センターのロビーです。

昨年度に改修されてとても明るくなりました。

風景と生きものをテーマに、全部で36点の写真を展示しています。

展示をしてすぐにお客様が集まってきてくれました。

おりがみ教室は主に地元の小学生を対象にして行いました。

講師を務めるのは麻生ARです。

伊勢志摩国立公園のパークボランティアさんにもお手伝いいただきました。

作成したおりがみの一部はメッセージを書いて

南伊勢町の風景の写真に貼ってもらいました。

この写真展は11月には鳥羽市でも開催します。

ぜひ御覧いただきたいと思います。

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2017年09月07日秋の訪れ

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー 半田俊彦

屋外で見かけるトンボとクモがふえてくると秋の訪れを感じます。

トンボは俳句では秋の季語にもなっているようです。

夏の日中は暑くて見られる生き物も少なかったのですが、

秋になると日中でも涼しくなるので、見られる生き物が増えてくるようです。

忙しい夏も一段落しました。

伊勢志摩国立公園で秋の自然観察を楽しんでみませんか。

オオシオカラトンボ

シオカラトンボに似ていますが、一回り大きいです。

ショウジョウトンボ

全身が真っ赤なトンボです。水辺でよく見られます。

ウスバキトンボ

飛び回っていてなかなか止まらないトンボです。

ナガコガネグモ

細かなしま模様が特徴です。明るい草原に巣を張ります。

サツマノミダマシ

緑色が鮮やかなクモです。サツマノミとはハゼノキの果実のことです。

ジョロウグモ

大きなクモがメスです。周囲にいる一回り小さいのがオスです。

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2017年08月23日「海女漁体験」に参加しました!

伊勢志摩国立公園 志摩 麻生里衣

志摩市のともやま公園にて様々な自然体験を提供している「志摩自然学校」と横山ビジターセンターの共同企画事業、「海女漁体験(中級者編)」が7月29日(土)に行われました。

伊勢志摩の大きな魅力の一つである「海女文化」。

今回は実際に海女さんと一緒に潜り漁が体験できるという、とっても貴重な機会でした!

外洋で行われる予定だった中級者編ですが、この日はあいにくの高波。

そこで、波の穏やかな英虞湾の中に浮かぶ「間崎島」に向かいます。

左手には、サミット会場となった「志摩観光ホテル ザ・クラシック」が見えます。

kasikojima 賢島 志摩観光ホテル

間崎島に到着後、まずは海女の現状や海女漁について、30分ほどのレクチャーを受けます。

シュノーケリングやダイビングが趣味で、海女漁にも興味深々の参加者のみなさん、とっても真剣に聞いております!

レクチャー

その後、着替えて浜へ!

そこで気が付いたこと...カメラを持っていると泳げない!

優しい海女さんにフォローしていただきつつ、漁スポットに向かいました。

海女 海女漁体験 志摩 ama Shima

到着すると、海女さんがお手本にダイブ!

海女 海女漁体験 志摩 ama Shima

そして、潜り慣れた参加者の皆さんが次々とダイブ!

私も後を追います!

海女 海女漁体験 志摩 ama Shima

海藻の生えたカキをゲット!

場所を移動してみると...

海女漁体験

ウニをゲット!

ポイントによってよくとれるものが違うようです。

海女漁体験 ウニ 

内海なので海藻は少なめで小さいですが、それでもいろいろな生きものが見られました!

いい写真は撮り逃してしまいましたが、英虞湾はウミウシがたくさんいることがダイビング・シュノーケリングの魅力のようです!この日も、白や青が鮮やかなウミウシが見られました!

普段は見られない、美しいの海の中の世界を楽しんでいると、時間はあっという間に過ぎ、漁は終了。

とれたものを見てみると、サザエがダントツの1位。ほかにも、アワビに似ているトコブシやタコなども捕まりました!

今回の漁でとったものは、すべて海にかえしました。

そしてお待ちかねのランチタイム!

地元の名物「てこね寿司」や、アワビ、サザエ、ヒオウギ貝など、豪勢な食事が並びます!

てこね寿司

豪華な志摩の海の幸で、お腹いっぱいになりました!

そして最後に磯着で記念撮影!

磯着 海女 海女漁体験 ama

参加者の皆さんも、とっても楽しんでくれていました♪

ご協力くださったみなさま、本当にありがとうございました!

★「海女漁体験」は、間崎地区漁業管理委員会と間崎自治会より、特別な許可を得て活動しています。

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毎年満員御礼の「海女漁体験」は、先着順に参加者が決まります。

来年の「海女漁体験」や、志摩で行われているその他の自然体験プログラムに関してのお問い合わせはこちら。

志摩自然学校 

0599-72-1733
http://www.shima-sg.com/

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2017年08月15日レンジャー出前授業@鳥羽市河内川

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

8月3日(木)に鳥羽市の河内川で鳥羽志摩地区の小学校の先生方を対象に

レンジャー出前授業を行いました。

今回は川の生物を採集して名前を調べたり、川の生態系について学んだりしました。

はじめに採集のポイントや道具の使い方、

安全の確保や危険な生物に関する話などをしてから、

川に入りガサガサを開始しました。

30分ほどガサガサした後、「生き物チェックシート」を使って名前を調べ

今日見つかった生物を記録しました。

12名で採集を行いましたが、魚類はカワヨシノボリやカワムツなど4種を、

魚類以外ではモクズガニ、コヤマトンボのヤゴ、ヘビトンボの幼虫など、

12種類ほどを見つけることが出来ました。

今回は参加者全員に「お気に入りの生き物」を一種類決めて発表してもらいました。

やはり自分が苦労して採集した生物には思い入れがあるようで、

こうして一種類ずつでも名前を覚えてもらうことが出来れば

少しずつ川にも親しんでもらえると思いました。

サワガニです。

コオニヤンマのヤゴです。

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2017年08月10日レンジャー出前授業@志摩市歴史民俗資料館

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

7月29日に志摩市歴史民俗資料館でレンジャー出前授業を行いました。

この資料館では「志摩の自然を知ろう」という企画展示で

レンジャーが伊勢志摩国立公園で撮影した写真の展示と

パークボランティアが伊勢志摩国立公園内で採集した昆虫標本の

展示を9月10日まで行っています。

はじめに私が「伊勢志摩国立公園の自然と生き物について」という話を行い、

続いてパークボランティアの中山惇さんが「昆虫の探し方や観察のしかた」

についての話を行いました。

レクチャーを聴いていただいたあとには、

昆虫や貝殻、岩石など参加者が持ち寄った自然のものを標本箱に入れて

作品を仕上げました。

標本には必ずラベルが必用で、いつ、どこで、誰が取ったものなのか、

必ず一緒に入れてもらうようにしました。

今回の出前授業には小学生から大人まで約20名の方に参加いただきましたが、

自然に親しむだけではなく、きちんと調べたり、記録を残したりすることの

大切さについても伝えることが出来たと思いました。

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2017年08月09日創造の森・横山でオオフサモ防除

伊勢志摩国立公園 麻生里衣

6月と7月、横山園地のため池にて、特定外来種の「オオフサモ」の防除作業を、伊勢志摩国立公園パークボランティアのみなさんと一緒に行いました。

赤い★が防除作業を行ったため池です。

この池では環境省の特定外来種にも指定されている「オオフサモ」が増殖し、もともと近隣に生息している在来の藻などの生育を阻んできました。

こちらが、オオフサモです。

オオフサモ

切れやすい地下茎を少しでもとり残すと、すぐにそこから新しい芽が出てきます。

6月の作業前の様子がこちら。

この時期は雨の日が続いたため、水が濁り水量も多い状態でした。

横山 創造の森 オオフサモ

池では、所々に在来の水生植物がみられ、アカハライモリやツチガエルもたくさん見られました。

そして、7月の作業前の様子がこちら。

なんと!以前とは池の色が全く違います。

横山 創造の森

7月は雨が少なく、水深も浅く水は透き通っており、在来の「オオトリゲモ」が、池の底一面を覆っています。深い緑色がとっても綺麗です!

早速、オオフサモの防除に取り組みます。

池に降りるとまず現れたのがツチガエル。藻の上に乗って顔を出しています。

ツチガエル 横山

そしてトノサマガエルも顔を出します。

トノサマガエル 横山

この時期、池には様々な種類のトンボも飛び交っています。

こちらは、鮮やかな赤色のショウジョウトンボ。

ショウジョウトンボ 横山

詳しい種類はわかりませんでしたが、お尻のあたりに水色の線が2本入った、イトトンボの一種もいました。

イトトンボ 横山

つがいで仲良く飛んでいる姿も。

イトトンボ つがい

ボランティアさんたちも、とても熱心にご協力してくださいました!

横山 パークボランティア

そして、終了後の池がこちら。

さすがのオオフサモもかなり少なくなりました!

横山 ため池 オオフサモ駆除

こうやって、この池が再び在来の動植物の貴重な生息地として再生できたのも、長年オオフサモ駆除のために協力してくださっている人々の努力の「結晶」のように感じました。

今後も、この池と池に住む動植物を見守っていければと思います。

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