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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2020年05月19日#STAYHOME おうち de 白山国立公園の旅!その2 樹齢1800年!神秘の大樹に出会う石徹白の旅

白山国立公園 大石佳織

皆さん、こんにちは。
白山自然保護官事務所の大石です。

不要不急の外出自粛で、野外の潤いが足りずにしおれている人、いませんか!?
おうちにいる皆さんに、野外の空気を少しでもお届けするために、アクティブ・レンジャー日記上で皆さんを白山国立公園の旅へご案内したいと思います。

今回は石徹白大杉に出会う旅です。

ところで、皆さん「石徹白」って読めますか?

答えは「いとしろ」です。
岐阜県と福井県の境にある地区の名前ですが難読ですよね。
私は最初、読めませんでした...。

(銚子ヶ峰という山の上から見た石徹白。写真中央付近。20157月に撮影されたもの)

さあ、目的地域の読み方がわかったところで、出発しましょう!

【 おうち de 白山国立公園の旅!
  その2 樹齢1800年!神秘の大樹に出会う石徹白の旅(岐阜県郡上市)】

長良川沿いの国道158号から岐阜県道314号へ入り、棚田などが広がる山あいの集落をドライブです。阿弥陀ヶ滝の看板を横目に、山道を上って下ると再び集落が現れます。

石徹白地区です。
夏には美味しい美味しいとうもろこしが採れる地区です。
空がとても広く感じるのどかな地区をさらに奥へ進むと、風格のある鳥居が現れます。
ここは白山中居神社。

(白山中居神社の鳥居。20195月撮影)
この神社は言い伝えによると、景行天皇12年(82年)の創祀とされています。今は2020年なので、1900年以上の歴史があるいうことになりますね。
ちょっと立ち寄りましょう。

まず、目に付くのは鳥居の傍にあるスギ。
鳥居が立派なので、写真だとたいしたことがないように見えますが、実は巨大です。
でも、驚くのはまだまだ早い。

境内に足を踏み入れると、神社の歴史を物語るように次から次へと巨樹が姿を現します。

(参道沿いの巨樹。20195月撮影)
参道を歩いている男性と比べてみると大きさがわかります。
遠近法は使っていません。念のため。

(参道には巨樹がひしめき合っています。20195月撮影)
林立する巨樹によるものなのか、境内には重厚というか荘厳というか...心が静まる不思議な空気があるように私は感じます。
ちなみに境内にそびえるスギの巨樹は140本ほどあり、樹齢は2001000年以上だそうです。岐阜県の天然記念物「白山中居神社の森」に指定されています。
駐車場からすぐにアクセスできて、これほどたくさんの巨木の中にたたずむことができるなんて幸せです。

ところで、白山中居神社の見どころはスギだけではありません。
本殿にもおすすめがあります。

(拝殿の奥にある本殿。左奥の建物。2013年に撮影されたもの)

本殿には様々な彫刻が施されているのですが、どれも見事なんです!
獅子の彫刻などは人が見ていないときにはこっそり動き出してるんじゃないかと想像してしまうくらいに躍動感があります。
その中でも、私のお気に入りの彫刻をご紹介しましょう。

こちらです!

(粟穂に鶉。よく見ると足元にはヒナもいます
2019年撮影)
なんとウズラ家族です!丸っこい形がかわいい!
本殿の正面にあるこちらの「粟に鶉(うずら)」の彫刻は、県の重要文化財に指定されています。神社などは厳めしい彫り物が多いと思っていたので、私はこの出会いにほっこり癒されました♪

さらに、社殿の裏山に続く散策道をちょっと登ると「浄安杉(じょうあんすぎ)」という樹齢約1200年のスギの巨木もありますよ。
失礼がないように きちんとお参りしたら、本日の目玉に向かいましょう!

車に乗って、
白山中居神社から道幅の狭い道を約7km走ると、目的の場所への入口に到着です。

(入口。20177月撮影)
19km」という、引いてしまいそうな数字が見えますが、ご安心ください。
これは白山までの距離。
本日の目的地へは340mです!

ここからは徒歩。
駐車場に車を止めたら、よく整備された石段を上ります。
そう、石段。

(下りの余裕があるときに撮った石段。20197月撮影)
気持ちのよい木立の中を行く石段ですが、運動不足の身に堪えることは間違いないと思われます。不要不急の外出は自粛中であっても、体力をなるべく落とさない工夫はやはり忘れてはいけませんね。(自分への戒めを大いに含みます)

石段を上りきると...

(石徹白大杉。20187月撮影)
ついに到着です。

推定樹齢1800年。
周囲約13m。
国の特別天然記念物「石徹白のスギ」です。
石徹白大杉と呼ばれていますが、
大人12人が手をつないでやっと一周できるということで「十二抱えの大杉」とも言われます。白山を開山したという泰澄大師が刺した杖が育ったという伝説もあるそうですよ。

天に向かって力強く伸ばされた枝、他のスギとは違った白っぽい樹皮を持つ姿は威風堂々としていますね。また、大杉の上には、たくさんの異なる種類の木々が育っているのですが、巨樹の上に森ができているようにも見えて、神秘的です。

大樹がまとう空気を胸いっぱいに吸い込んでリフレッシュしたら、帰ることにしましょうか。

お疲れ様でした。

本日の旅はいかがでしたか?
皆さんに少しは野外の潤いは届いたでしょうか?

☆白山の豆知識「白山道刈」☆
石徹白の人々は、白山へ続く信仰登山の道「美濃禅定道(ぜんじょうどう)」を草刈や整備活動によって、千年以上にわたって守ってきました。美濃禅定道を守る活動は「白山道刈(はくさんみちかり)」と呼ばれています。現在は環境保全活動に参加する機会として、一般の方もボランティアで参加できるようになっています。(一般の方が参加可能な清掃登山は、例年は7月下旬に開催されます。)


(水色の下線箇所が今回訪れた場所)

☆過去の「おうちde白山国立公園の旅」もよければお楽しみください☆
2020
0501日#STAYHOME おうち de 白山国立公園の旅!その1 刈込池

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