ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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伊勢志摩国立公園 志摩

193件の記事があります。

2017年08月15日レンジャー出前授業@鳥羽市河内川

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

8月3日(木)に鳥羽市の河内川で鳥羽志摩地区の小学校の先生方を対象に

レンジャー出前授業を行いました。

今回は川の生物を採集して名前を調べたり、川の生態系について学んだりしました。

はじめに採集のポイントや道具の使い方、

安全の確保や危険な生物に関する話などをしてから、

川に入りガサガサを開始しました。

30分ほどガサガサした後、「生き物チェックシート」を使って名前を調べ

今日見つかった生物を記録しました。

12名で採集を行いましたが、魚類はカワヨシノボリやカワムツなど4種を、

魚類以外ではモクズガニ、コヤマトンボのヤゴ、ヘビトンボの幼虫など、

12種類ほどを見つけることが出来ました。

今回は参加者全員に「お気に入りの生き物」を一種類決めて発表してもらいました。

やはり自分が苦労して採集した生物には思い入れがあるようで、

こうして一種類ずつでも名前を覚えてもらうことが出来れば

少しずつ川にも親しんでもらえると思いました。

サワガニです。

コオニヤンマのヤゴです。

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2017年08月10日レンジャー出前授業@志摩市歴史民俗資料館

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

7月29日に志摩市歴史民俗資料館でレンジャー出前授業を行いました。

この資料館では「志摩の自然を知ろう」という企画展示で

レンジャーが伊勢志摩国立公園で撮影した写真の展示と

パークボランティアが伊勢志摩国立公園内で採集した昆虫標本の

展示を9月10日まで行っています。

はじめに私が「伊勢志摩国立公園の自然と生き物について」という話を行い、

続いてパークボランティアの中山惇さんが「昆虫の探し方や観察のしかた」

についての話を行いました。

レクチャーを聴いていただいたあとには、

昆虫や貝殻、岩石など参加者が持ち寄った自然のものを標本箱に入れて

作品を仕上げました。

標本には必ずラベルが必用で、いつ、どこで、誰が取ったものなのか、

必ず一緒に入れてもらうようにしました。

今回の出前授業には小学生から大人まで約20名の方に参加いただきましたが、

自然に親しむだけではなく、きちんと調べたり、記録を残したりすることの

大切さについても伝えることが出来たと思いました。

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2017年08月09日創造の森・横山でオオフサモ防除

伊勢志摩国立公園 麻生里衣

6月と7月、横山園地のため池にて、特定外来種の「オオフサモ」の防除作業を、伊勢志摩国立公園パークボランティアのみなさんと一緒に行いました。

赤い★が防除作業を行ったため池です。

この池では環境省の特定外来種にも指定されている「オオフサモ」が増殖し、もともと近隣に生息している在来の藻などの生育を阻んできました。

こちらが、オオフサモです。

オオフサモ

切れやすい地下茎を少しでもとり残すと、すぐにそこから新しい芽が出てきます。

6月の作業前の様子がこちら。

この時期は雨の日が続いたため、水が濁り水量も多い状態でした。

横山 創造の森 オオフサモ

池では、所々に在来の水生植物がみられ、アカハライモリやツチガエルもたくさん見られました。

そして、7月の作業前の様子がこちら。

なんと!以前とは池の色が全く違います。

横山 創造の森

7月は雨が少なく、水深も浅く水は透き通っており、在来の「オオトリゲモ」が、池の底一面を覆っています。深い緑色がとっても綺麗です!

早速、オオフサモの防除に取り組みます。

池に降りるとまず現れたのがツチガエル。藻の上に乗って顔を出しています。

ツチガエル 横山

そしてトノサマガエルも顔を出します。

トノサマガエル 横山

この時期、池には様々な種類のトンボも飛び交っています。

こちらは、鮮やかな赤色のショウジョウトンボ。

ショウジョウトンボ 横山

詳しい種類はわかりませんでしたが、お尻のあたりに水色の線が2本入った、イトトンボの一種もいました。

イトトンボ 横山

つがいで仲良く飛んでいる姿も。

イトトンボ つがい

ボランティアさんたちも、とても熱心にご協力してくださいました!

横山 パークボランティア

そして、終了後の池がこちら。

さすがのオオフサモもかなり少なくなりました!

横山 ため池 オオフサモ駆除

こうやって、この池が再び在来の動植物の貴重な生息地として再生できたのも、長年オオフサモ駆除のために協力してくださっている人々の努力の「結晶」のように感じました。

今後も、この池と池に住む動植物を見守っていければと思います。

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2017年07月24日志摩の自然を学ぼう

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー 半田俊彦

志摩市歴史民俗資料館では7月25日より夏休みの企画展示として

「志摩の自然を学ぼう」展が開催されます。

今回の企画展では志摩自然保護官事務所と横山ビジターセンターが協力をして

「伊勢志摩国立公園レンジャー写真展」と「伊勢志摩国立公園の昆虫標本展示」、

また「レンジャー出前授業」として体験型の講座を開催したりします。

本日、その設営作業をパークボランティアさんと一緒に行いました。

伊勢志摩国立公園内でレンジャーが撮影した写真パネル36枚、

伊勢志摩国立公園内で採集した昆虫の標本15箱を展示しました。

7月29日(土)と8月20日(日)にはレンジャー出前授業として

展示に関するお話をしたり、昆虫標本の作り方教室をしたり、

木の実や貝殻などを使ったクラフト体験をしたりもします。

夏休みの自由研究のヒントが見つかるかもしれません。

ぜひお越し下さい。

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2017年07月15日南伊勢町の押渕湿地で植物調査

伊勢志摩国立公園 麻生里衣

伊勢志摩国立公園の南西部に位置する南伊勢町の押渕湿地は、貴重な湿地性の動植物が残っている場所です。

ところが、最近は乾燥化による植生の遷移や生物多様性の喪失が懸念されており、今回は植物の調査を行いました。

押渕湿地 調査
今回は植物のエキスパートの皆さまの調査に、パークボランティアさんと一緒に同行しました。

押渕湿地

構造物のない本来の姿を留めた小川の横を歩いていくと、普段は見慣れない様々な植物が目につきます。

ハンゲショウ

こちらはハンゲショウという、葉の一部だけが白化する植物。遠目には大きな白い花の様に見えます。

さらに進むと、稀少なミクリ科の植物が見つかりました。ちいさい栗のような花と実が可愛らしい植物です♪

ヒメコウホネ
絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されているヒメコウホネも、数か所で綺麗な花を咲かせています♪

グンバイトンボ

さらにこちらのグンバイトンボ(準絶滅危惧:NT)や、ウナギも見つかりました!

きれいな冷た~い湧き水が出ています。「それで小川の水がこんなにきれいなのか!」と思わされました。

この押渕湿地が、本当に様々な動植物が見られる貴重な場所であることを再確認しました。

それと同時に湿地の今後が危ぶまれます...。

話によると、以前はもっと水量が豊富で、トンボの数も今よりずっと多かったといいます。

地元の方々が大切に守ってきた押渕湿地。

数が減っている湿地の生きものや植物の楽園を、なんとか守っていければ...と思います。

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2017年07月11日出前授業@志島小

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

少し前の話になりますが、

志摩市立志島小学校で出前授業を行いました。

「大好き志島」をテーマに毎回違うゲストティーチャーが登場する授業の第一回目で、

学校近くの布海苔浜で磯の生物観察を行いました。

はじめに、伊勢志摩国立公園やパークレンジャーの仕事について

お話をしました。

今日の観察はいくつかのテーマに沿って行いました。

生きものを探すだけでなく、海水の干満や、

海底の地形のことなどについても気づいてもらうためです。

アラレタマキビという小さな巻き貝を集め、

海水に入れて観察します。

すると・・・

この貝は水がきらいで、上の方へ移動してきました。

アラレタマキビがいる場所は、満潮時にも海水につからない場所なのです。

一方でカメノテやフジツボがいる場所は、満潮時には海水につかります。

この浜は「布海苔浜」と呼ばれているだけあって、

フノリという名前の海草がたくさん生えていました。

海藻をかき分けたり、石をひっくり返したりしてみると

たくさんの生きものが見つかりました。

この日に観察できた生きものは、

ヒザラガイ、マツバガイ、スガイ、アラレタマキビ、イシダタミ、アメフラシ、

サザエ、トコブシ、アゴハゼ、クサフグ、ギンポ、

イソスジエビ、ホンヤドカリ、ヒライソガニ、フジツボ、カメノテ、イワガニ、

ヨロイイソギンチャク、ミドリイソギンチャク、ウメボシイソギンチャク、

イトマキヒトデ、ニホンクモヒトデ、ヤツデヒトデ、マナマコ、などでした。

児童たちの感想を見ると、

ラーメンのような姿をしたアメフラシの卵塊や、

イソギンチャクを触ったときの感触や、

とても小さなアラレタマキビという貝がたくさんいたことなどが印象に残り、

ほかにもいろいろな発見があったようです。

そして、磯での生物観察が楽しく、

また行きたいと言ってくれたことがうれしかったです。

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2017年07月05日海岸の漂着ごみ

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

伊勢志摩国立公園は「海の国立公園」とも呼ばれており、

美しい海岸線はそのほとんどが特に規制の厳しい「特別地域」に指定されています。

しかし、そのような美しい海岸にも多くの漂着ごみが流れ着いています。

ここは南伊勢町の海岸で、30分ほど森の中を歩いて行かなければならない浜です。

美しい海岸ですが、たくさんの漂着ごみがあります。

ここで6月24日に磯の生物観察と漂着ごみの清掃を行いました。

狭い範囲だけでしたが、ほとんどの人工物を収集することが出来ました。

ここは鳥羽市にある答志島の海岸です。

答志島は伊勢湾の湾口近くにあり、伊勢湾全体の約半分のごみが流れ着くと言われています。

6月18日に行ったプログラムでは、

漂着ごみの清掃と、漂着物を使ったクラフト体験を行いました。

ごみだったものが作品に生まれ変わるのはうれしいものです。

写真の中央にキャタピラーのような跡があるのがわかりますか?

これはアカウミガメが産卵のために上陸した足跡です。

ウミガメが産卵に来る海岸にも漂着ごみはあり、

志摩自然保護官事務所では特にウミガメが産卵する海岸で漂着ごみ清掃を行っています。

海岸に漂着するごみの8割は自然系のごみです。

これを無くすことは出来ませんが、残り2割の人工物は私たち人間が排出したものです。

まずはごみを出さないような生活を、

そして次には清掃などの具体的なアクションを継続していきたいです。

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2017年06月19日カヤックで行く!リアス海岸調査隊!!

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

6月17日に海岸漂着ゴミの普及啓発事業で

体験プログラム「カヤックで行く!リアス海岸調査隊」

を行いました。

ともやま公園桐垣展望台から見たリアス海岸の英虞湾です。

この海をカヤックで調査します。

少し風が強かったのですが、カヤック日和の晴天!

青空と青い海に緑色のカヤックが映えます。

この島が今回の目的地、無人島の「うさぎ島」です。

ノウサギがたくさん住んでいる島かな?と思いきや、

野鳥のウとサギがたくさんいる島だからなのだとか・・・。

このプログラムではうさぎ島で漂着ゴミの清掃をしたほか、

リアス海岸の美しい海をカヤックで巡ったり、

海草のアマモやヒトデなどの海の生きものを観察したり、

真珠の養殖筏を観察したりすることが出来ました。

うさぎ島の清掃は4年目になりますが、

年々回収する漂着ゴミの量が減ってきているような気がします。

清掃の成果が現れているのだとしたらうれしいです。

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2017年05月31日無人島:小島を調査!

伊勢志摩国立公園 麻生里衣

こんにちは。

伊勢志摩のアクティブ・レンジャー麻生、2度目の日記です。

5月25日、すぐ隣の「大島」と並んで先島半島の布施田沖の外洋に浮かぶ「小島」という小さな島で、現地の植生や外来種の侵入などの状況を調査しました。

小島は伊勢志摩国立公園の「第一種特別地域」という規制地域に指定されており、景観の維持が厳しく行われています。島には漁業関係者の方が年数回訪れる程度で、ほとんど人の出入りがないのだそうです。今回は特別な許可を得た上で、通常立ち入ることができない島に入れていただきました。

無人島の調査...。

ミステリーを感じながら船に乗り込みます!

しかし、この日はあいにくの大雨。

そして、私の自前レインウェアは摩耗で雨水を通すようになったようで、完全に雨水スルー状態。びしょぬれになりながら島へ上陸。

そして、しばらくすると雨が止みました。さっそく調査へ!

外来植物は数種類が確認されたものの、数は限定的のようで少し安心しました。

在来の植物たちも花を咲かせています♪

画像:ハマヒルガオ

画像:キケマン

画像:ハマダイコン

小島でも、志摩でよく見られる縦じま模様の地層が露出しています。

地殻が地中に入り込む過程で力が加わり、縦縞模様が出来上がるのだとか。

そして、近くの磯場から打ち上げられた、海藻の種類の多さにも驚かされます。

「海でマリモ発見!?」と思えば、タマミルという種類の海藻だそうです。

まるっこさがかわいい...。

画像:タマミル

この日は波が穏やかだったので、近くに海女さんのものと思われる漁業船も点々とあり、まさに"人々の暮らしと自然が融合"した伊勢志摩の風景が見られました。

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2017年05月23日ホトケドジョウの調査

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

伊勢志摩国立公園パークボランティア連絡会では

志摩市阿児町にある農業用水路において

ホトケドジョウのモニタリング調査を平成17年から行っています。

ホトケドジョウは環境省のレッドデータブックで

絶滅危惧ⅠB類に記載されている魚で、

湧き水のあるような水辺にくらしています。

5月18日に今年の調査を実施しました。

調査は決められた地点において5人で一斉に10分間採集し、

採集された生物の種類や数を記録しています。

こんな狭い場所でも、きちんと5人で調査します。

これがホトケドジョウです。

これはドジョウです。

これはシマドジョウです。

調査では上記の3種類のドジョウの他に

カワムツやヨシノボリ、サワガニ、ヌマエビ、ヤゴなど

全部で50種類くらいの生物が確認されています。

しかし、この調査地では湿地の乾燥化が進んで

ホトケドジョウの生育地が消滅してしまった場所もあります。

継続調査の結果から、ホトケドジョウの数や生息地点の数は

減少していることが明らかになっています。

今後はこの調査結果を生息地の保全につなげていくことが課題です。

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