ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2021年04月16日白山 冬から春へ

白山国立公園 大石佳織

皆さん、こんにちは。
白山自然保護官事務所の大石です。
今年度もよろしくお願いします。

(事務所前の桜)
白山自然保護官事務所がある石川県白山市白峰は、この冬は雪が短期間で一気に積もりましたが、雪解けはあっという間でした。桜は全国では3月中に開花や満開のニュースがあり驚いていたのですが、事務所前の桜は4月5日に咲いているのを確認しました。例年よりやはり早いようです。

白山の様子はというと・・・

(3月上旬の白山。白峰の山から撮影)


(4月15日の白山。石川県小松市木場潟公園から撮影)
まだまだ雪がありますが、雪解けが進んで黒い部分が増えてきました。

さて、白山は日本有数の豪雪地域に位置し、冬になるとたくさんの雪が降ります。
これは、大陸からの冷たい風が、暖かい日本海(対馬暖流)の上を通り過ぎるときに水分をたくさん含み、白山にぶつかって上昇するうちに冷やされて、水分を雪として落とすためです。

雪が降ると道路や屋根の除雪などで大変な思いをしますが、豊富な雪解け水は私たちの生活用水や稲作など農作物を育み、豊かな恵みをもたらします。

(今年1月の白峰の積雪状況。道路は除雪されています。)

恵みだけでなく、雪そのものを楽しむこともできます。
この冬は2つの雪を楽しむ活動が開催されました。
1つは白山市と協力して開催された市内の小学生を対象としたイベントで、スノーシューを履いて冬ならではの自然を観察したり、宝探しをしながら雪の層を観察したり・・・白山に降る雪について学んでもらいました。

(スノーシューを履いて自然観察)

(雪を掘って観察)

もう1つはレンジャーの仕事を体験する「子どもパークレンジャー」の活動で、雪洞を作ったり、雪合戦をしたりしながら雪とふれあい、白峰で伝統的に使われてきた「かんじき」を履いて冬の森へ出かけ、自然調査体験をしてもらいました。

(かんじきで冬の森へ・・・)

(おとなチーム対こどもチームの雪合戦。身軽な子どもたちが勝ちました)

白山国立公園は例年4月下旬頃もう少しすると各地の道路の冬期通行止めが徐々に解除されていきます。
夏山シーズンはまだまだ先ですが、春の散策やハイキングの季節まであと少しです。
皆さま、もうしばらくお待ちください!

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2021年04月13日まだまだスキーのできる志賀高原

上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史

こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。

志賀高原の中でも標高が高い所では、4月以降も営業しているスキー場があります。

ただし、スキー場によっては毎日の営業ではないところがあるので、お出かけの際は、志賀高原索道協会のページ<https://www.shigakogen-ski.com/spring-early-morning-2020-2021>の営業予定や各事業者のwebページなどをご確認ください。

この営業予定を見ると、6月上旬まで営業(コンディション次第)となっているスキー場があります。このスキー場は昨年の11月下旬から営業を始めたので、予定通りであれば半年以上はスキー場を営業することになります。

一方、蓮池(はすいけ)の標高は約1,500mで、志賀高原でも標高の低い所にあります。

環境省は昨年度、蓮池に広場や遊歩道を整備しました。蓮池周辺では雪がほとんど解けたため、グリーンシーズンに向けた作業を4月12日に行いました。

志賀高原管理官事務所から蓮池を望む

<志賀高原管理官事務所から蓮池を望む。手前の灰色っぽいのは解け残った雪。>

■環境省が整備した木道の状況を確認しました。

 確認の結果、特に問題はみられませんでした。まだ、雪に埋もれている部分は、消雪次第確認します。

蓮池を周遊する遊歩道

■誘導標識のシートを外しました。

冬期の凍結、積雪などによる標識への悪影響を緩和するために、標識の表示面にシートをかぶせていました。外したところ、標識に特に問題はみられませんでした。

シートを掛ける作業は昨年11月中旬に行ったので、おおよそ5か月ぶりに外したことになります。

なお、蓮池を周遊する遊歩道の案内標識や解説標識については、4基のうち2基はまだ取り外したままです。雪が解け切った後に設置予定です。

■立入りを規制する柵を設置しました。

 柵で囲った内側には、地中に温泉の配管があるため、念のため立入りを規制します。柵内に入らないようお願いします。

<写真の左上と右下を結ぶ砂利敷きの地中に配管があります。画面奥の建物に向かう砂利敷きは蓮池の遊歩道。>

さて、事務所への進入路の雪の壁の写真です。

撮影日は、左が3月11日、真ん中が3月24日、右が4月12日です。この1か月で雪解けが進みました。

事務所の進入路脇の消雪の経過

<この壁は、自然の積雪+除雪機で吹き飛ばした雪でできた壁で、最も高い時には3メートルほどありました。赤白のポールの長さは2メートルです。>

【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】

引き続き、皆様のご協力をお願いします。

上信越高原国立公園の利用においては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いや3つの密を避けるといった「新しい生活様式」の実践をお願いします。また、上信越高原国立公園へお出かけの際には、上信越高原国立公園のページ<https://www.env.go.jp/park/joshinetsu/>、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認ください。

厚生労働省「新しい生活様式の実践例」

<https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html>

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2021年03月30日西穂高方面へ冬期巡視

中部山岳国立公園 平湯 福澤春彦

こんにちは、中部山岳国立公園管理事務所の福澤です。

3月19日から20日、西穂高方面へ冬期巡視に行ってきました。

北アルプスの冬期登山は敷居が高く、経験豊富な一部の登山者にのみ許された

狭き門、と一般的には思われるでしょう。

実は、その入り口に立って比較的簡単に冬の北アルプスの景色を垣間見ること

ができる場所があります。

それは、新穂高ロープウエイで西穂高口駅まで行くことにより体感できます。

新穂高温泉口駅から2本のロープウエイを乗り継ぎ、降り立った西穂高口駅は

もう北アルプスの標高2156m付近です。

昨年リニュアルされた新穂高ロープウエイはAR日記でも紹介しましたが、お

洒落なパン屋さん、カフェなど施設も充実しており気軽に訪れることができる

北アルプスの玄関口です。

https://chubu.env.go.jp/blog/2020/07/post-1030.html

<新穂高ロープウエイと笠ヶ岳>

ここまでは旅行として十分楽しめますが、本格的な北アルプス冬期登山に興味

のある方は西穂山荘まで登山される事をお勧めします。

もちろん冬山登山装備は必須で、そのうえで天候判断を確実に行ってください。

西穂山荘まではトレースや標示板がついていますがホワイトアウトや大量の雪

が降ったときには道迷いの危険性がありますので慎重な行動が肝心です。

<千石園地にできた登山道>

<標示板と竿標示>

西穂山荘は森林限界に位置しており、これまで歩いてきた樹林帯から一気に

視界が開け、目の前に北アルプスの山々を目の当たりにします。

<西穂山荘に到着>

山荘からの景色でも十分素晴らしいのですが、西穂高岳の稜線に位置

する丸山まで登ると沢山の高山を望むことができます。尾根の正面には独

標から西穂高岳山頂の荒々しい岩稜、飛騨側には笠ヶ岳から続く稜線と

波打つように連なる北アルプス最深部の山々、上高地方面には明神岳

から前穂高岳、そして下に見える西穂山荘の向こうには焼岳や乗鞍岳。

7月に巡視したAR日記と是非景色を見比べてみてください。

https://chubu.env.go.jp/blog/2020/08/post-1045.html

<西穂高岳に続く荒々しい岩稜>

<焼岳と乗鞍岳>

今回も西穂山荘に宿泊し、村上社長と粟澤支配人から貴重なお話を聴くこと

ができました。

マクス徹底から細目な消毒、十分な距離が取れる少人数宿泊、食卓のパー

ティションなどしっかりとした感染症対策、冬期ならではの小屋内の換気

ダクトは手作りで驚かされました。

また冬期ならではの遭難要因となるホワイトアウトや氷雪のスリップ、地形

による風や天候の特徴など現場で詳しくレクチャーして頂きました。

冬期の厳しい中部山岳国立公園で登山者に安心を与えてくれる山のプロフェッ

ショナルの一言一言に経験の重みと感謝を感じた今回の巡視でした。

<粟澤支配人より地形と風のレクチャーを受ける>

******************

中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします

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2021年03月18日令和2年度 伊勢志摩国立公園「子どもパークレンジャー」

伊勢志摩国立公園 小川美代子

 伊勢志摩国立公園管理事務所では、「横山ビジターセンター自然観察会」や「子どもパークレンジャー」などの自然ふれあい事業を行っています。

 3月14日には、コロナ禍のため延期されていた「子どもパークレンジャー」を開催しました。伊勢志摩国立公園の「子どもパークレンジャー」は、①子供たちが生活している伊勢志摩国立公園の特徴やパークレンジャーの活動について知る。②レンジャーと一緒に活動しながら、地域の自然や生きものを調べ、記録する。③活動での発見や気づきを多くの人に伝え、自然を守る仲間を増やす。を目的に実施しています。

 コロナ禍の影響で参加人数は11名でしたが、小学1年生から6年生までの幅広い年齢構成になりました。

まず、国立公園のことやレンジャーの活動ついての話からスタートしました。「今日は、きみたちもレンジャーだよ」と言われて、ちょっと戸惑っている子供もいました。

<レンジャーの話>

 次は、遊歩道を歩いて横山天空カフェテラスへ、グループごと(3グループ)に向かいました。遊歩道には、普段から3つの「自然ふれあいクイズ」が用意されています。この季節のクイズは、「ウラジロとコシダ、伊勢志摩地方のしめ縄の飾りに使われているのはどちら?」「冬に英虞湾にみえる緑色の網は、何を養殖しているの?」「ウバメガシはある名産品の材料だけど、それは何?」です。このクイズをやりながら、横山の自然や英虞湾などについて話をしました。高学年の子供たちにとっては、クイズは簡単だったようで、直ぐに「はい!○○やろ。」「ヒイラギ(しめ縄飾りに出てきた)は節分のときにも使うよ。」と発言していました。

 横山天空カフェテラスでは、伊勢志摩国立公園の位置や自然、英虞湾の地形などの解説をして、一緒に英虞湾の景色を見ました。風の強い日でしたが、天気もよく、英虞湾の奥の方までよく見え、とてもきれいで、しばらくみんなでその景色を見ていました。

<きれいな景色・・・>

 横山展望台へ行った後は、みんなが楽しみにしていたビオトープ周辺での生きもの探しの時間でした。「カエルおるかな。」「カエルの卵を見るのが楽しみ。」と話してくれたり、ズボンが濡れるのも気にせず水に入り、生きものを探してすくったり、「○○がとれたよ!」とうれしそうに報告しにきてくれたりと、楽しい気持ちがこちらにも伝わってきました。

 30分後、バケツには水辺のいろんな生きものが集まりました。

 ホトケドジョウ、クロゲンゴロウ、ヒメゲンゴロウ、ヨシノボリ、カワムツ、アカハライモリ、コヤマトンボやコシボソヤンマのヤゴ、ヘビトンボの幼虫、ヤマトヌマエビなどのエビ、ツチガエル、アカガエルの卵やおたまじゃくし等々。

 室内に戻ったあとは、調査を記録し、伝える時間。まずは、今横山で数を調査しているアカガエルの卵塊一つにどれだけの数の卵があるのかをグループごと、メンバーで助け合って数えました。タピオカみたいな卵を10個ごとに分けて数えます。一番多かったグループは427個でした。その後は、採集したお気に入りの生きものを観察して、その特徴をワークシートにまとめました。どの子供もその生きものの色や形、動きや様子などをよくとらえ、記入していました。最後は、みんなの前で自分の記録を発表!「発表ができない子がいたら・・・」とスタッフで対応を考えていたのですが、その配慮も全く必要なく、みんなしっかり自分の調べたことを発表できました。

<まとめの話>

 気がつくと終了の時間。あっという間でしたが、様々な活動ができ、中身の濃い時間になったように思います。子供たちの感想をもっとたくさん聞くことができるとよかったのですが、その時間もなく、終了となったことが心残りでした。(感想は後日、まとめて聞かせてもらえるそうです。)

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