ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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白山国立公園

148件の記事があります。

2018年02月08日白山白峰の雪だるままつりに参加しました♪

白山国立公園 大石佳織

みなさん、こんにちは。
白山自然保護官事務所のある石川県白山市白峰地区で、先週22()に雪だるままつりが開催されました。
このお祭は地区の住民の皆さんがそれぞれの家の前に雪だるまをつくり、夜にライトアップする豪雪地帯らしい雰囲気のあるお祭りです。


(ライトアップされた会場。いい雰囲気♪


白山自然保護官事務所も雪だるまを作ったんですよ!石川森林管理署白峰森林事務所と手取川治山事業所と協力して雪だるま(というか雪像)を2日がかりで作りました♪
まず、1日目にベニヤ板で囲みを作り、その中に雪を詰めて固めます。

(ベニヤ板の囲みの中に入れた雪を踏み固めています!)
一晩寝かせて雪がしっかり固まったら、ベニヤ板を外し、雪の塊から雪だるまを削り出していきます。ノコギリやスコップ、割り箸、定規・・・身の回りにあるいろんな道具を活用して削ります。部位によっては雪を付け足したり・・・。

そして完成したのがコチラ!

(「環境省・林野庁 合作」の雪だるま。)
雪だるまの横には、国立公園と国有林を紹介するパネルを置いて、お客さんをお迎えしました♪
雪だるまが
完成した時はかなりハイクオリティだと内心自画自賛していたのですが、周りを見回すとレベルの高い(しかもかわいい!)雪だるまがあちこちに・・・さすが地域の皆さんですね。

仕事が終わってから私もお祭りに出かけたのですが、
会場ではジビエ料理など地元の味を楽しめる出店もたくさんあって、心もお腹も満たされました♪


さて、
「雪だるままつりに行けなくて残念だった」という方や「雪の中で遊びたい!」という方、来週、白山国立公園で実施される雪を楽しむイベントに参加するのはいかがでしょうか?

217()開催! ☆
 自然観察会「雪を学ぼう!~スノーシューで冬の森へ~」!
 参加者募集中です♪
 詳細は117日のアクティブ・レンジャー日記(コチラ)をご覧ください♪
(1月撮影の白山)

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2018年01月17日白山国立公園でスノーシュー!自然観察会 参加者大募集♪

白山国立公園 大石佳織

こんにちは。
新しい年最初のアクティブ・レンジャー日記です。
皆さま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

自然観察会情報の前に、現在の白山周辺の様子をお伝えしましょう!
まずは白山の様子から。
先日、1月7日に白山を拝みに石川県白山市白峰の西山方面へ出かけました。
そこで待っていたのは・・・
とんでもなく美しい白山の姿でした!

(美しい白山の姿。右端が御前峰、その隣が大汝峰。17日撮影)
年末からさらに雪が増えたようで、ますます美しくなっていました!
こんなにきれいな白山に年明け早々出会えるなんて幸せです♪

また、先週の大雪で、事務所周辺は積雪が2mほどになりました。
4月21日の記事に掲載した堂埜森神社(どうのもりじんじゃ)は、鳥居が雪に埋もれてしまっていました。
(鳥居の左上がかろうじて見えている神社。115日撮影)
昨日までの雨で雪はかなり減りましたが、それでもなくなりません。

そして、雪の白峰でさらにステキな出会いがありました!
なんと事務所の裏にニホンカモシカが現れたんです♪

(事務所の裏に現れたニホンカモシカ。115日撮影)
白峰地区内をカモシカが時々歩いているという話は聞いていましたが、地区内で実際に見るのはこのときが初めてでした。寒い冬、思い切って雪の世界へ出かければ、ステキな出会いが待っているかもしれません♪

ではここで、出かけたくなってきた皆さんにオススメのイベントをご紹介します!

 ☆ 2
17()開催! ☆
 自然観察会「雪を学ぼう!~スノーシューで冬の森へ~」!
 参加者大募集!!

このイベントは白山手取川ジオパーク推進協議会と共催で実施するもので、スノーシューをはいて豪雪地帯の冬の森を歩きます。冬の生きものの様子や雪と大地の成り立ちの関係などについて理解を深めるための自然観察を楽しんでもらえる内容になっています♪

昨年のイベントの様子。スノーシューをはいて散策!)
気になった方は、下記のイベント概要をチェック!
詳細は、中部地方環境事務所のページに掲載しておりますので、お申し込みの際は必ずコチラもご確認くださいね!

**
【イベント概要】**************************

『雪を学ぼう!~スノーシューで冬の森へ~』
  開催日時:平成30217() 10:3015:00
       ※小雪・小雨決行、荒天の場合は中止
  開催場所:石川県白山市白峰地区
  集合解散場所:国立公園センター(石川県白山市白峰ツ57乙)
  参加費:1人500円(傷害保険代、非常食代)
  定 員:大人15名、子ども5名 (※申込み先着順)

  対 象:小学4年生以上
  服 装:スキーウェア上下等(雪上での活動がしやすいもの)、手袋、
       長靴か防水性の強い登山靴、帽子、サングラスやゴーグル

  持ち物:弁当、飲み物(温かいものがよい)、フリース等防寒具、

      リュック、手袋等の予備
  あるとよいもの:
スキーストック2本、銀マット等敷物、スノーシュー

      (※スノーシューは貸出あり)
  共 催:環境省中部地方環境事務所・白山手取川ジオパーク推進協議会

お問い合わせ、お申し込み先】
  白山手取川ジオパーク推進協議会
    電話番号:076-274-95648:3017:15
    FAX番号:076-274-9546
    メールアドレス:geopark@city.hakusan.lg.jp
    参考:白山手取川ジオパークホームページ
 
申し込み方法】
  郵送又はFAXかメールで申込書を送付してください。

申し込み締切】
  平成30213()17時まで 必着!
************************************

皆さまのご応募、お待ちしています!

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2017年12月21日人生初!屋根雪下ろし!

白山国立公園 白山 鈴木 政裕

みなさん、こんにちは。

冬は山に行けず、運動不足気味な鈴木です。

白峰は雪が大量に積もり、保護官事務所も雪囲いをして冬仕様となりました。

そしてほぼ毎朝、除雪車が忙しなく走り回っております。

もし除雪車がなかったらと思うと非常に恐ろしいです。

いったい昔の人々はこの雪の中どの様な暮らしをしていたのでしょうか?

昔は除雪も人力でしょうし、ここに住む人々の苦労とそれを乗り越える工夫は相当なものだったでしょう。

そして先日、自然保護官事務所の屋根の雪下ろしをしました!

久しぶりの外仕事にわくわくです!

 

(屋根に梯子を掛けスノーダンプを手に登っていきます。)

想像以上に雪が積もっていて、腰から下が埋まるぐらい雪が乗っていました。

(屋根半分の雪下ろしが終わったところです。)

スノーダンプを差し込み巨大な雪の塊を落としていきます。

しかし、これがなかなか上手くいかない!簡単に思えますが意外と難しかったです!

協力に来てくれた地元の方は軽やかに雪を下ろしていきます。

経験のなせる技に感動してしまいました。

人生初の屋根雪下ろしを無事に終えることが出来ました。

(雪下ろし後の事務所の屋根。)

(事務所の前に落ちた雪をどかして終了です。全体的に少しすっきりしました。)

これからの時期は雪が降らなくなるまで何回か雪下ろしをすることになるかと思いますが、

それも豪雪地帯ならではの経験として、少しずつ白峰の暮らしに慣れていきたいです!

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2017年12月15日白山自然保護官事務所は雪の中!

白山国立公園 大石佳織

みなさん、こんにちは。

寒い日が続きますが、いかがおすごしでしょうか?
白山は雪をまとい、神秘的で美しい姿になっています。
まさに霊峰!というたたずまいです。

(雪をまとった白山。白山の北に位置する笈山から12月3日に撮影。)

白山自然保護官事務所のある石川県白山市白峰では、11月下旬に一度どっさり雪が積もりました。白峰での初めての冬を迎えている私は、雪のある景色にテンションが上がりまくり!

(大興奮だった白峰の朝。11月21日撮影)

しかし、白峰の雪は甘くはありませんでした・・・。
12月に入ると次から次へと雪が降り、あっという間に雪国に・・・。

(雪に覆われた朝。12月6日撮影)

朝、出勤して帰宅するまでの間に車が雪に埋もれてしまい、掘り出さないと帰れなかったことも既に経験してしまいました。白峰に引っ越してきた当初から、地元の方からは冬は大変だと聞かされてきましたが、想像を遙かに上回る雪です。まだ12月だというのにこんなに積もるなんて・・・。

(事務所も雪をかぶりました!12月6日撮影)

しかし、この豪雪が白山の自然を育んでいるんですよね。
除雪や屋根雪おろしは大変ですが、風情ある景色も楽しめるので、気合いを入れてここでの冬を満喫したいと思います♪

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2017年11月17日白山は登山口も銀世界

白山国立公園 大石佳織

みなさん、こんにちは。
ついにこの季節がやってきました。

(事務所お向かいにある山。上の方が雪化粧。1116日撮影)
昨日16日は午前中、白山自然保護官事務所のある石川県白山市白峰でもあられ、みぞれが降りました。気づけば事務所のお向かいにある標高1,000mほどの山が雪化粧!
冬です!

同日
正午には石川県白山市の白山公園線市ノ瀬-別当出合間が冬期通行止めとなりました。白峰から市ノ瀬までの区間も雪が積もればその時点で通行止めになりますので、最新の情報をご確認ください


そして、今日は白山登山口のある別当出合付近で現場確認作業があったため、道路管理者の許可を得て別当出合まで行ってきました。
が、別当出合へ行ってびっくり!
雪!雪!!雪!!
一面銀世界が広がっていました。

(銀世界!別当出合付近で11月17日撮影)

さらに雪の上には動物の足跡が!
こちらはノウサギ♪

(ノウサギの足跡。別当出合で1117日撮影)
進行方向前方についた大きい跡が後ろ足で、小さな跡が前足です。
跳び箱を跳ぶように足を動かすので、このような不思議な跡になります。

こちらはテンのものと思われる足跡!

(
たぶんテンの足跡。別当出合で1117日撮影)
テンはイタチの仲間で体長は4050cmほどの動物です。

この写真の足跡は2個ずつそろってついていますが、このようなとき、テンはシャクトリムシのように体を動かして走っています。これはちょっと走っているときの体の動かし方になります。
つまり、この足跡の主はちょっと急いでいたようですが、全力疾走するほどでもなかったようだ・・・ということがわかるんですね。足跡を見るとその主の様子を想像できるって、とっても面白いですね♪

こんな風に雪の山では夏とは違った発見があります。
雪のある山は軽い気持ちで入るととても危険なので注意が必要ですが、冬ならではの自然を楽しめます。冬が深まれば白山山麓で観察会が開催されたりするので、そのような機会に是非、冬の自然を味わいに遊びに来てください♪


** ご注意 ****************************

白山は既に冬山です。冬山は十分な装備と経験が必要です。
また、
別当出合の吊り橋は、冬期養生のため板が外されており通行できません。


(別当出合の吊り橋。11月17日撮影)
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2017年10月27日秋のお出かけは白山国立公園へ♪ 冠雪の白山と紅葉♪

白山国立公園 大石佳織

みなさん、こんにちは。

白山国立公園では今、冠雪した白山と色づいた山々を楽しめます!

先日、市ノ瀬に行った際にこんな景色に出会いました。

(冠雪した白山と紅葉の山々。10月26日撮影)
短い期間ではありますが、とても美しい光景なのでお時間のある方はお越しください♪

また、白山麓では秋の味覚も楽しめます!

(白峰の集落内で販売されていたナメコ)
白山自然保護官事務所がある石川県白山市白峰の集落内のお店では、原木ナメコなど秋の山の恵みが販売されています。原木ナメコは香りも食感も良く、とっても美味しいんです!(ちなみにナメコは雪が積もって収穫できなくなるまで食べられるそうです。)

白山国立公園で美しい景色を見て、美味しい物を買って、温泉に浸かって心も体も温める・・・こんな秋の過ごし方はいかがでしょうか?


なお、白山では白山室堂や南竜山荘などの山小屋は営業を終了しています。
10
21()には白山国立公園パークボランティアの皆さんと、別当出合(石川県白山市)の駐車場や園地などで看板等を積雪から守るため、ブルーシートで覆ったり、撤去したりする作業を行いました。


(積雪に備えブルーシートで覆われた看板。10月21日撮影)
この他の施設も冬季閉鎖の準備が各地で進められており、水場やトイレが利用できないことがありますのでご注意ください。

** 【白山国立公園 施設情報】 ******************

■山小屋

白山室堂・白山雷鳥荘、南竜山荘ともに今シーズンの営業を終了しています。

※詳細は下記ホームページをご参考ください。

 一般財団法人 白山観光協会(ホームページ 白山ベストガイド)

 白山地域振興公社(ホームページ PLAYはくさん)


■ビジターセンター

市ノ瀬ビジターセンター: 11月5日(日)まで開館予定

中宮温泉ビジターセンター・中宮展示館: 11月12日(日)まで開館予定

※詳細は下記ホームページをご覧ください。

 石川県自然保護センター 

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2017年10月25日石川県輪島沖 『七ツ島』で海鳥のため保全事業が行われています!

白山国立公園 大石佳織

みなさん、こんにちは。

白山では冠雪の便りが届き、白山自然保護官事務所もストーブのお世話になる季節がやってきました。

さて、いつもは山の様子をお伝えしていますが、今回は海の様子をお伝えしたいと思います。

はじめに、皆さんは「国指定鳥獣保護区」ってご存知ですか?

読んで字のごとく、鳥や獣など生き物を保護するために国によって指定された場所のことで、全国に85箇所あります(平成28年11月時点)。

「アクティブ・レンジャー日記 中部地区」では、西部ARと吉塚ARが担当・更新している藤前干潟(名古屋市)も国指定鳥獣保護区なので「よく知ってるよ」という方も多いかもしれませんね。

実は国指定鳥獣保護区は白山の周りにもあるんです。
その一つに「七ツ島国指定鳥獣保護区」があります。先日、ここでの保全事業に同行したので紹介したいと思います。

七ツ島は石川県の能登半島、輪島の沖合約25kmにある大小7つの小島・岩礁群で、いずれも無人島です。


(水平線に浮かぶ七ツ島の島影。輪島から撮影)

そして、ここはオオミズナギドリやウミネコなど、海鳥の重要な生息地・繁殖地となっています。

ところで、オオミズナギドリってどんな鳥なんでしょうか。
図鑑によると下記のように書かれています。

―― オオミズナギドリ(大水薙鳥) ――――――――――――――――――――――――

学名:Calonectris leucomelas

全長:約50cm
生態:夏鳥として渡来し、おもに日本近海の無人島で繁殖。フィリピンやオーストラリア北部海域で越冬。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
大きさはカラスくらいで、長距離を移動するタフな鳥ということですね。

また、飛び立つのが苦手とされ、斜面などを駆けおりて勢いをつけて飛び立ちます。木に登ってそこから飛び立つ姿は、テレビなどで見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。

今回、私がオオミズナギドリと接触できた時間はごく短いものでしたが、私なりに感じた彼らの特徴をちょっとご紹介します。(ただし個人の感想です!)

1.食べ物は魚やイカ
島を歩いているとき、オオミズナギドリが落としてしまった(吐いてしまった?)魚などの残骸を時々目にしました。肉厚で、高級感ある白身だったので、ちょっと美味しそうと思ってしまうくらいでした。豊かな海の恵みを食べているようです。

2.頭を隠すと安心する

巣は地面に穴を掘って作り、その中でヒナは育てられます。調査中、巣穴からはみ出したヒナを発見しました。本来は、深い巣穴の奥にいるはずなのでしょうけれど、この子は何らかの理由で深い場所にいられなかったようです。しかし、頭以外は丸見えなのに落ち着いていました。頭が隠れていることは重要なようです。

3.かわいい顔をして、恐ろしいくちばしを持っている
黒くてつぶらな目が印象的でとってもかわいい!しかし、活きのいい魚やイカをがっしり捕まえるだけあって、くちばしはとても頑丈そうで力強さが感じられます。咬まれれば(はさまれれば)きっと流血します。


(巣穴からはみ出したヒナ。首の周りの灰色のフワフワした羽毛がヒナの証。くちばしは強そう!)

 4. とにかく着陸が下手

夕方、オオミズナギドリは海から島に戻ってきます。あまり減速せずに突っ込むし、障害物を避けるのも上手じゃないようで見ていて冷や冷や。
この様子はまるで「空からの墜落」。
しかも大群で帰ってくるので空は大混雑!鳥同士が接触する「パシンッ!!」という音が時々聞こえましたし、私も頭をかすめられ、髪にオオミズナギドリが触れるのを感じました・・・。着地に失敗して命を落とす個体もあるそうです。ただ、海を飛翔する姿はとても優雅で美しいと聞いています!


こんなオオミズナギドリが繁殖する七ツ島ですが、海鳥の楽園なのかと思いきや、実は問題を抱えています。
七ツ島の一つ、大島では、約30年前に持ち込まれたたった2つがいのアナウサギが大繁殖してしまいました。その結果、植物がウサギに食べられて植生が荒廃し、裸地化した(植物が失われ土がむき出しになった)ところから土壌が流出して、オオミズナギドリの巣を壊してしまうなど、繁殖に大きな影響を与えるようになってしまいました。

そこで、平成12年からアナウサギを捕獲するとともに、平成25年からは植生復元(植生を回復させるための)事業が行われています。

(土壌流出を防止し、植生回復を促すために設置されたネット)
最近はアナウサギがほぼいなくなり、ネットの設置によって土壌の流出が抑えられれば短期間で植生が回復するようになっています!

年数回、トイレもお風呂もない無人島に寝泊まりしながら、空から降ってくる海鳥の落とし物にくじけず、照りつける太陽の下、ダニが潜み鳥のフンが舞い散る人の背丈を超える草むらの中で(または寒風厳しい中で)、ウサギ対策や植生復元など様々な保全事業が行われています。

その土地にいない生き物(外来生物)を一度持ち込んでしまうと、想像もしなかったような大きな環境変化が起きてしまったり、その土地にもともといた生き物に深刻な影響を与えてしまうことがあります。さらに、変化してしまった環境を元に戻すのには大変な労力と時間がかかりますし、場合によっては元に戻すのが難しいこともあります。

(七ツ島の夕暮れ)

七ツ島の外来生物について皆さんが直接関わることはないかもしれませんが、よそからやってくる生き物(外来生物)が地域の自然に大きな影響を与えることを心の片隅においていただければ幸いです。

** 【白山とその周辺の国指定鳥獣保護区】 ****************

白山とその周辺には3つの国指定鳥獣保護区があります。

■ 大規模な野生生物の生息地である「白山(石川県・岐阜県)」

■ 野鳥が集団で渡ってくる「片野鴨池(石川県)」

■ 海鳥が集団で繁殖する「七ツ島(石川県輪島市)」
※七ツ島へは許可なく上陸することができませんのでご注意ください。
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2017年10月24日クマ注意!

白山国立公園 管理者(白山自然保護官)

こんにちは。

鈴木です。

白山の室堂も南竜山荘も閉館し、登山シーズンも終わりを迎えつつあります。

紅葉も深まり、夏山とはまた違った魅力がありますよ。

(奈良岳付近の紅葉。 10月1日撮影。)  

突然ですが、みなさんはクマを見たことがありますでしょうか?

クマというとなんとなくかわいいイメージがありませんか?

かわいいマスコットだったり、ふわふわして優しそうなイメージを持つ方も多いかと思います。

しかし、実際のクマはかわいいというよりも怖い存在です。

(三ノ峰付近 ツキノワグマ  7月22日大石AR撮影。)

10月18日6:00頃、福井県の刈込池周辺でツキノワグマによる人身被害が発生しました。

被害者の方は上小池駐車場から100mほど離れた場所でクマに襲われました。

加害クマの大きさは1mほどです。

現在、現場付近にクマ注意のパウチが設置された他、

市ノ瀬ビジターセンター及び中宮温泉ビジターセンターでも注意喚起を行っています。

秋は山菜採りや紅葉目当てで山に出かける方も多いと思うので

熊鈴や熊スプレー等を装備し、十分に注意して登山してください。

(上小池 三ノ峰登山口。 10月24日撮影。)

(市ノ瀬ビジターセンター。 10月20日大石AR撮影。)

(奈良岳山頂のクマが傷つけた標柱。クマの体毛が絡まっているのが分かる。10月1日撮影)

皆様もクマに気をつけて安全に登山を楽しんでくださいね!

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2017年10月13日白山国立公園のすてきな山「奈良岳」をご紹介♪

白山国立公園 大石佳織

みなさん、こんにちは。

白山周辺では紅葉シーズンを迎えています。
近頃冷え込みが激しくなり、朝の気温が10℃を下回ることもあります。白山国立公園にお越しになる際は、防寒対策を忘れずに!

さて、皆さんは奈良岳(ならだけ)という山をご存知でしょうか?
白山国立公園の最北端エリアにある山で、富山県南砺市と石川県金沢市の境に位置しています。 標高は1,644m。あまり高くはありませんが、いろんな意味で「甘くみてはいけない山」です!

この奈良岳へ101日に白山国立公園のパークボランティアの皆さんと清掃登山に行ってきたので、紹介したいと思います。
奈良岳
(やさしそうに見える奈良岳。10月1日撮影)


登山口は富山県南砺市のブナオ峠(標高976m)にあります。この付近にはブナ林が広がり、登りはじめはブナの黄葉を楽しむことができます。朝日が差し込むブナ林歩きは気持ちがいいですよ。
ブナオ峠から登り始めてすぐのブナ林
101日はまだ黄葉していませんでした。)

登り始めてすぐの急な登りを乗り切ると大門山(だいもんざん)との分岐に到着します。
ここから赤摩木古山(あかまっこやま)、見越山(みこしやま)を経て奈良岳を目指すわけですが「登っては下る」を繰り返すことになります。

これがなかなかハードで、ココロとカラダの両方に堪えます。
登山口と奈良岳の単純な標高差は600mほど。
しかし、累積の標高差はなんと約1,400m
砂防新道から白山山頂まで日帰り登山するのとあまり変わりません。
これが「甘くみてはいけない理由」のひとつです。


そして、もう一つの「甘く見てはいけない理由」は登山道の雰囲気です。
急登あり、露岩(岩がむき出しの場所)の道あり、ササあり・・・等々、山らしさを感じられる道なのです。登山される方は入念な準備をして登ってくださいね。
見越山への登り。赤摩木古山側から撮影。
見越山への急な露岩の登り。写真で険しさを上手く伝えられないのが悔しいです・・・)


しかし何と言っても最大の「甘く見てはいけない理由」は、このコースの眺望の良さです。
山頂からはもちろん、登山道からもココロとカラダの疲れを吹き飛ばす最高の景色を存分に楽しむことができます。 北アルプス、乗鞍岳、御岳山を見渡すことができますし、赤摩木古山まで行けば白山も望むことができます!

ちなみに私のイチオシは「大笠山(おおかさやま 標高1,821m)」です。今回、登ることはできませんでしたが、稜線を歩いている最中ずっと堂々とした山容を見せてくれ、すっかり好きになり、いつか登ろうと決めました♪
大笠山
(大笠山。赤摩木古山付近から101日撮影)
なお、大笠山は富山県南砺市にある桂湖から登ることをおすすめします♪


今回紹介した奈良岳までのコースは、赤摩木古山から奈良岳の間が特に大変です(でした)。赤摩木古山までの往復でも十分楽しめるので、ご自身の体力や体調、時間とよく相談して楽しい登山をなさってくださいね♪

なお、
ブナオ峠に向かう道路は幅員が狭くなっています。また、これからの季節、うっすらかもしれませんが降雪の可能性もあります。道路情報はしっかりチェックし、対策を考えてお出かけください。

*** 登山情報 *****************************

■マイカー規制
白山国立公園での
今年度のマイカー規制(石川県白山市 市ノ瀬~別当出合)は109日で終了しました。

■山小屋の営業期間

白山の山小屋(白山室堂・南竜山荘)は1015()で今年度の営業を終了します。
詳細は各小屋予約センターへお問い合わせください。
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2017年10月10日【参加者求む】10月15日 自然観察会「市ノ瀬で山の恵みを感じよう」のお知らせ

白山国立公園 鈴木 政裕

こんにちは。

鈴木です。

白峰に来てから半年が経ちました。

もうすぐ恐れていた冬がやって来ます!

この時期になるとクサギカメムシが集落中を飛び回り、越冬のための場所を探します。

今朝は家の窓ガラスに5匹以上くっついていました。

室内に侵入されるのも時間の問題です...

さて、皆様に1つお知らせがあります。白山市白峰で活動する白山しらみね薪の会の協力を得て、炭窯ツアー体験等を通じて里山と人との関わりについて理解を深めるための自然観察会を10月15日(日)に実施します。

実施内容は主に2つのプログラムからなり、1つは「炭窯ツアー」で、市ノ瀬近くにある岩屋俣谷園地で自然観察をしながら、かつて使われていた炭窯についての解説を行います。

2つ目の「山の恵みを知ろう」というプログラムでは市ノ瀬で薪を使って火を焚き、木の実を調理して食べるというものです。普段の生活ではなかなか食べられないブナの実やシバグリを是非一度味わっててみてください!

参加締め切りは10月12日なので参加したい方は早めにお申し込み下さい。

ご連絡お待ちしております!

詳しくはこちらhttp://chubu.env.go.jp/to_2017/post_104.html

白山自然保護官事務所 担当:鈴木

住所:石川県白山市白峰ホ-25-1(受付時間:8:30)

電話番号:076-259-2902 FAX:076-259-2085               

E-mail:MASAHIRO_SUZUKI@env.go.jp

申し込み方法:電話又はFAXか郵送かE-mailで申し込みをしてください。

申し込み締切:平成29年10月12日(木)17:00時まで

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