ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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白山国立公園 白山

166件の記事があります。

2012年04月27日市ノ瀬ビジターセンターまでの県道の開通と山上の準備

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

こんにちは。

今日の白峰はいい天気でした。
今日から白峰の風嵐ゲートから市ノ瀬までの県道が開通しました。
根倉谷園地のミズバショウは一面に咲いており、とても綺麗でした。

【一面にミズバショウが!】

市ノ瀬ビジターセンターは28日から開館です。
・・ただ、現在展示のリニューアル中です。改装後をご期待ください。


また、本日より山上の室堂センターという山上の山小屋にも準備にスタッフが入ります。
5月1日の営業開始に向け、白峰にある事務所傍のヘリポートから出発するということで、朝8時30分からお見送りに行ってきました。

晴天!ヘリも名古屋から30分で来たみたいです・・。が!?

【ヘリが離陸か!?と思いきや・・】

どうやら室堂だけ雲がかかっていて、なかなか出発できないようです。
状況を伺っている間に昼も過ぎ、皆さんご飯を食べに白峰の集落内へ・・
あれれ?そのまま翌日に延期になりました。
天候がいいのに・・結構ヘリコプターはシビアなのですね。

待っている間に室堂のスタッフから色々お話を聞きました。

室堂について、まず職員さんの生活の場の確保から始まるそうです。
部屋を暖房で暖め、湿気を除去し、トイレを雪の中から掘り起こす。
そこから施設等の雪かきが始まっていくのでしょう。

普段、不自由ない生活が当たり前の我々とは全く違う、残雪が残る過酷な山の環境での生活が想像されました。
「自然に逆らわず生活していく」との言葉を室堂職員さんからいただきました。

これから閉山まで、山の中での現代社会とかけ離れた生活をちょっぴりうらやましくも感じるセラARでした。

※中宮温泉ビジターセンターも4月28日からの開館です。
 こちらも改装中です。改装後が楽しみですね。

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2012年04月17日白山国立公園中宮地区巡視

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

こんにちは。
もう4月も半ばだというのにまだ寒いですね。
でも日差しはかなり暖かくなってきました。

白山麓では4月の始めでも雪が降っていましたが、ようやくおさまり、今年初めて白山国立公園の中に入ってきました。
中宮温泉ビジターセンター・中宮展示館の開館に向けて、積雪の状況や施設の破損等を確認しに、関係者の方々と特別に中に入らせてもらい、現地を見てきました。

すると・・・
除雪は少し入った様子でしたが、まだ積雪がかなりありました。

【入口まで雪の壁が・・】

除雪をしてくれている人たちに感謝です。

また、ビジターセンターの上を見上げるとブナ林があります。
芽吹き始めると枝先が赤くなるのですが、まだまだ白く輝いていました。


【ブナ林】

さて、例年はゴールデンウィーク前に開館するのですが、この状況ではたして開館できるのでしょうか!?
今後の天候に期待したいと思います。

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2012年02月21日レンジャーと行く白山国立公園~スノーシューで冬の森へ 開催!!

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

こんにちは。

最近白峰は晴天が続いております。
先週の寒波の中、白山市白峰にある緑の村周辺で自然観察会を行ってきました。
今回は、白山市教育委員会ジオパーク推進室と共催で行いました。

当日、猛吹雪の中、周りが真っ白の中、参加者が集まって来ました。
こんな天気だったので、参加者もキャンセルが出て、8名となりました。
参加者やスタッフは「なんて日や!」と思っていた方が多かったのではないでしょうか。
白峰出身でジオパーク推進室長の山口隆さんは、これが白峰だ!言わんばかりに「いい天気や!」という余裕の表情で登場しました。

冬の森の中を歩き・・・
雨と違い、雪の世界は静寂に包まれ、耳を澄ますと鳥の声や、「ズドドド」とスギの葉の上に積もった雪が落ちる音が響きます。

【帽子が脱げて白髪の世良AR、耳を澄ましてください!!】


途中、小さな谷がありました。
ここは、過去に何が起きたのかな?とみなさんに色々と想像してもらいました。
いろんな過去が見えてきましたね~。

ジオパーク推進室が行った「雪中の化石発見!?」
1ヶ月前に仕掛けをしておいたのですが、1ヶ月分の雪の深さは半端ではありませんでした。
掘った断面と、過去1ヶ月の気象データを比べ、どの層が、いつ降った雪・・との解説がありました。僕らは雪の化石をも掘り起こしていたんですね!

【化石調査室の日比野さん・・解説が光ります!!】


その後、皆さんで大雪の中遊びました。
尻滑りに、

【結構高いですよ!!】

地面まで雪を掘ったり、

【今年の掘った深さは2m40cm!!昔、深いときは4mくらいあったそうです】

カフェでくつろいだり・・・

【寒いからカフェも大盛り上がり】

ボランティアさんの中に山岳連盟に入っている方がいたので、ビーコン(雪崩等で人が埋まってしまった際に探し出す道具)の使用方法もレクチャーしてもらい、仮想遭難救助でお菓子を助けてもらいました。

【どこだー??】


森を妖精(葉痕)を探したり出来るのも、雪が降る冬あってのことですし、雪で遊べるのも、白山があって、日本海があって、大陸があって、この冬型の気候があって・・とどこまでも繋がっていきます。
普段の生活からも、「もの・こと」には何かしら意味や見えない繋がりがありますね。
自然の中でも一緒です。
その意味や繋がりに疑問を持ちながら森の中を歩いてみると、何か新しい発見が生まれてくるかもしれないですね。

また、来年度の開催をお楽しみに!!

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2012年01月30日白山国立公園パークボランティア研修会 小原文化体験

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

今日は寒いです・・白峰が寒いのか、事務所が寒いのかよくわかりません。今日は一段とペレットストーブの効きが悪いのか、ガタガタ震えながら仕事しています。

昨日はとても良い天気でした。
うちの事務所で運営している白山パークボランティアさんの研修会を行いました。

白山パークボランティアでは、これまでは観察会をメインとしてやってきたので、研修というと、自然解説に関わるものを行っていました。
今年から、幅広く行って行こうという方針に変え、集落の文化体験をし、白山麓地域のことをより深く知り、伝える機会にしてもらおうと、今回の研修を組みました。

その地に選んだのが、白峰の事務所から車で下ること30分。
福井県勝山市北谷町にある「小原(おはら)」という地区を選定しました。

みなさんは知っていますか?
豆腐は非常に柔らかい食べ物で、僕も木綿豆腐が大好きです。
しかし、白山麓の豆腐は何故か堅い!
その名も「堅豆腐!」(岐阜の白川村では「石豆腐」でしたが・・)
その堅豆腐を作ってきました。

まず石臼で大豆を挽いて。


【結構疲れますね・・これは】


液状になった大豆に熱を入れ。
熱したものを麻袋に詰め絞ります。出てきているのは豆乳です。


【絞る作業も疲れますね。私は器だけを抑えていました。】

袋の中はできたてのホヤホヤ、「おから」になります。

【おから。ほかほかです。】


豆乳を熱して、にがりを入れて、押し固めます。

【もう既に木綿豆腐くらい固まっています】


【押す!】


時間をおいて、完成です~~。

【見た目ではあまり分からないですね・・小原へ食べに来てみてください】

初めて大豆から豆腐ができるまでの一連の行程を体験しましたが、様々な作業があり、これだけの労力を費やして、昔も今も豆腐が作られているということを身をもって実感しました。
私が住んでいる白峰の堅豆腐を仕事を終えて買いに行っても、売り切れていることが多いです。恐らく手間がかかり、あまり量が作れないのでしょう。

これだけが今回の文化体験ではありません。
小原にある古民家の屋根の上に乗って、雪おろしもしました。

【屋根雪はこんな状況】
雪は降るけど、屋根に登ってまでやるって事はあまりないみたいですね。
みんなでやれば早く終わりますねー。

【自然保護官は慣れたものです】


出来れば、白峰の事務所のもやっていただければ・・・(ウソです)




小原は限界集落として、以前より記事などに挙げられており、現在の住人が3名。
そんな小原ですが、現在、小原ecoプロジェクトという団体が、集落を盛り上げようと様々な活動を行っており、白山麓で最も盛り上がりがある地区のひとつです。

今年白山国立公園50周年を迎える節目の今年、現在この小原地区(集落よりは少しの場所からですが)を国立公園の中に入れる予定をしています。
これからさらに小原は盛り上がっていくことでしょう。


【今日はいい経験ができましたね。皆様、本当にありがとうございました】

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2012年01月17日白峰の窓から

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

新年一発目です。
今年もよろしくお願いします。
最近白峰は天気が良く、雪が溶け始めています。
でもこれからが、冬本番ですよね。

最近事務所内の模様替えをして、僕のデスク側の窓から木が見えるようになりました。
その木が何の木か、今まで気にもとめなかったのですが、実際に前に立っていると気になり、最近眺めていると、実のような物が成っています。


【その実何の実木になる実】

以前、イイギリという木の実は、食べるとまずいので落葉しても赤い実だけ残っているという話を聞いたことがあります。(本当かどうか知りませんが)
これもそのたぐいなのでしょうか。



実はこの木に最近、お客さんが2日連続で来ています。


【昨日から何を探しているんだい】

それはアカゲラ君です。

飽きもせず、ツンツンと木を突っついています。
音がするほどではないのですが、虫でも探しているのでしょうか。
僕が外に出て写真を撮り始めると「キョ」っと逃げていきました。

雪に埋もれて、えさの少ない白峰。
これからどのような鳥が来るのかこの木に期待です。
(きっとまずい実ものこっているので・・)

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2011年12月22日ブナオ山観察舎での生きもの発見

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

こんにちは。
今週末、白山麓は大雪だそうです。
外に出ると、既に周りは真っ白なのに・・更に白くなります。
きっと良いホワイトクリスマスを迎えられるでしょう。

さて、クリスマスを終え、大晦日に向かうにつれ、ゆっくりと、しみじみとなるのが日本の年末というイメージがありますが・・クリスマスも年末も関係なく外を歩き回るのが動物です。

ここのところ毎週、休日に白山市の中宮にあるブナオ山観察舎に通っています。
冬期間は白山国立公園に入ることが出来ないのですが、ここでは白山国立公園を身近に感じることが出来ます。

ここから、尾添川を挟んで対岸にあるブナオ山の山すそを双眼鏡で覗いて、生息する生きものや樹木を観察することが出来ます。

一日中いると、色々な生きものが見られます。

【サル君発見】

ニホンザルの群れを発見!
さらには・・・

【おおっ、こんなにも】

群れで木で寒さに耐えていたのでしょうか。
翌日も訪ねてみると、同じ場所にいました(二日連続で行きました 笑)


また違う日ですが、上空を優雅に飛ぶいきものが・・

【上空には・・】

イヌワシです。
この日はつがいで長時間旋回していました。
見とれていたら閉館時間までいてしまいました。


雪が降ると、地面を歩く動物は発見しやすくなります。
上空を飛ぶイヌワシは谷ごとに縄張りをはるらしく、この観察舎からはこのつがいだけが見えるとのことです。

また、ニホンカモシカも縄張り意識が強いそうで、ブナオ山の見える範囲の上の方はこのつがい、下の方はこのつがい、というような詳しい情報を職員の方に優しく教えてもらうことが出来ます。

その他にも、週末にはミニ観察会が開かれ、かんじきを履いて周辺の散策などを行えるそうです。みなさんも是非行ってみてください。

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2011年11月12日★記念日月間★11月12日

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

こんにちは。白山自然保護官事務所の世良アクティブレンジャーです。
白山麓はもう寒く、冷え性の僕には辛い季節がやってきました。

中部地方環境事務所管内には3つの保護官事務所があります。
それが白山(白山国立公園)、名古屋(国指定藤前干潟鳥獣保護区)、志摩(伊勢志摩国立公園)にあります。
実は、この3つの事務所の管理する保護区の指定・登録日が11月に集中しています。
11月は中部管内の記念日月間なのです。素敵な響きですね☆
この記念日に関する記事をリレーしていきたいと思います。
では、トップバッターは白山です。


さてさて、11月12日は「白山国立公園指定日」です。


【白い山と呼ばれる白山】

富士山、立山と並び日本三名山と呼ばれる白山。
白山という山(峰)は実は無いことは知っていますか?
最高峰の御前峰(ごぜんがみね、標高2,702m)、
大汝峰(おおなんじみね 標高2,684m)
剣ヶ峰(けんがみね 標高2,677m)
これら三峰を中心として、周辺の山々の総称を「白山」といいます。

白山には、ツキノワグマやイヌワシなどの大型鳥獣が高密度で生息するなど、優れた自然地域として、昭和37年に国立公園に指定されました。
そして、ユネスコの生物圏保存地域に指定されるなど、自然性の高い国立公園として高い評価を受けています。

【鳥獣】

また、全国でも見られると思いますが、「ハクサン」の名前の付く高山植物が多数みられます。
これは、白山にしか生育しない植物・・・というわけではなく、古くから植物調査に入っていたため、名付けられたとのことです。
その他にも様々な高山植物が生育します。



【登山ピーク時に見ることが出来ますよ】

また、白山には禅定道という古道が3つあります。
石川県(加賀)、福井県(越前)、岐阜県(美濃)からそれぞれ山頂への道が開かれました。。
禅定道とは、開祖である泰澄大師が白山を開山してから修行として使用された道です。
禅定道を登るために馬を置いた場所が馬場と呼ばれます。
そのため、禅定道沿いには、宗教的な箇所や史跡などを多くみられます。


白山の山麓には、世界文化遺産である白川郷のある白川村・五箇山をはじめ4県7市町村が関わっており、多くの地域の方々に囲まれ白山は成り立っています。

【ブナオ山観察舎。どこへ行っても冬は雪深いです】

・・・と、つらつらと記載しましたが。
このようなことは地域の皆さんは知っていると思います。
知らない皆さんも、インターネットなどで調べれば出てくると思います。


では、みなさんにとって「白山」とはどんなイメージがありますか??どんな連想ができますか?

【みなさんの白山のイメージ図は?】

豊かな自然。信仰宗教の山。夏や一部の道の一極集中。白い山。などなど。

白山について考えてくれる人の数だけ、様々な意見が生まれると思います。
僕は約一年を通し、白山について考えてくれている人が沢山いるということを実際に出会い、実感しました。
黙々と登る人々を見て、心の中では様々な思いを持って登っているんだろうなと、僕も白山のあり方について考えるようになりました。

今ある「白山」が国立公園であることに対して皆さんは、何を思いますか?
49年前、白山に携わる人々の色々な思いを込めながら、白山は国立公園に指定されたと思います。
国立公園に指定されてからも、環境や利用の良し悪しなど、色々な意見があったと思います。

僕の個人的な意見としては白山の豊かな自然が、人間の手によって切り開かれ、破壊されるのは胸が痛みます。
もちろん、自然保護と登山などによる人間の利用は相反する部分もあり、人が自然に与える影響は果てしなく大きいと思います。
今まで整備された登山道や避難小屋や林道などの造成はそれに当たると思われる方は多いのではないでしょうか??
皆さんもお分かりの通り、人々が生活に快適さを求めれば求めるだけ自然破壊は進みます。
その中で、自然環境を大切にしようという心も芽生えます。
それでも、やはり人間は快適さを求めてしまう生き物なのかと思います。

でも、一見自然破壊のように見える登山道や避難小屋は、登山者が登山道以外の場所に行かないように制限して、他の環境要素を守ろうという意図もあります。あのような高所に登山道を付けることの大変さ・・考えただけでもゲンナリします。

約20年前に持続可能性という素晴らしい言葉が生まれました。
ものすごく簡単に言うと、限りのある資源を大切に使用していこうという言葉です。
白山の自然や文化を通して、今ある施設や道、車などの文明の利器を使うのに、感謝の気持ちなくして生活はできないと学びました。


さあ、皆さんは今の白山に対して何を思いますか?
この己の思いを持つことが大事なのだと思います。



いよいよ来年度は、白山国立公園が指定されて50周年の節目を迎えます。
環境省でも、関係者と一緒にこの記念すべき日を祝う構想を現在練っています。
毎年姿を変える白山は、来年度どのような姿をみせてくれるのでしょうか?


僕の強い私見ばかりの日記となってしまいましたが、藤前干潟を管理する名古屋事務所の玉津アクティブレンジャー、野村アクティブレンジャーにバトンを渡す為に、そろそろ閉めたいと思います。笑

これから白山麓は深い雪に覆われますが、来年度になるとその積もった雪が解け、富山へは荘川、石川へは手取川、福井へは九頭竜川、岐阜へは長良川へと白山から流れます。
このような川は、山と海の恵みを双方につなげる、生き物の大切な移動経路ともなります。
生き物にとって「つながり」というものはとても大事なのです。
そして、そのつながりの途中には干潟があります。

それでは、鳥類にとってとても大切な中継地であるラムサール条約登録湿地の藤前干潟にバトンパスをしたいと思います。





【いつまでもきれいな白山でありますように】

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2011年10月27日白山で興奮!!

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

白山にも雪がちらほらと降っていると、主要登山口にある市ノ瀬ビジターセンターの職員さんが言っていました。
でも、初冠雪は金沢の気象台から確認できないと初冠雪として記録されないと言っていました。おもしろいですね。

今日も朝から白い息が出る中、福井県勝山市北谷町にある在住者2名の小原という集落を抜けて、大長山に巡視へ行ってきました。

小原峠から登山道の状況をチェックしながら進んで大長山の山頂へ登ると・・


【頑張ってパノラマモードでとりました。真ん中の高く見える左側の山が白山最高峰の御前ヶ峰です】

な、なんという絶景・・。
加賀禅定道の山々(白山三連峰)から美濃禅定道の別山、三ノ峰などその他にもたくさん見ることができ、唖然としてしまいました。

本当は登りながら横にきれいな白山がチラチラ見えていましたが 笑
でも大長山は360°パノラマの風景が楽しめます。



【手前から大長(おおちょう)山、苅安(かりやす)山、赤兎山】

そして小原峠に一度戻り、今度は赤兎山を目指しました。

しばらく行くとどこからともなくガサゴソ音がしました。
あれ、さっき会った登山者に「私たちが最後の下山者です」って言われたのに・・。
そして、何かのほ乳類のうなり声も聞こえてきました。
これはまずい!と思い、走って逃げました。
たぶんクマかな?と直感的に逃げました。
今年度の遭遇は3回目です。


そうなんです。
一人登山の怖いところはクマ遭遇です。
なので一人登山の際はクマ鈴を付けましょう。
音がすればクマも恐がって逃げていきます。
僕がクマの生息空間に侵入してしまったのかな・・
ごめんなさい。

大分走って逃げたので、赤兎山に登っていたら小原のゲート閉門の17時に間に合わないため、巡視を中断しました。

今日の巡視は気持ちが高まりっぱなしの巡視でした。

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2011年10月17日外来植物除去作業

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

ご無沙汰しています。
白山麓はあっという間に紅葉の季節がやってきました。
もうすぐ長い冬がやってくると地域の方々に言われ、追われるように精力的に野外での巡視活動を行っています。
綺麗な花ももうすぐ見納めなのかと感じる今日この頃です。

さて、16日に生態系維持回復事業の一環として外来植物除去作業に出席してきました。今年度は昨年度より活動範囲を広げ、大々的に低地性植物であるオオバコ、スズメノカタビラ等の除去作業を行ってきました。

その最終活動として、岐阜県大野郡白川村にある大白川地区で除去作業を行いました。
大白川地区は平瀬道という登山道があり、山頂まで登ることができる道として岐阜県側で最も登山利用者が多い場所です。高山帯に種を持ち込む可能性が高いことから、昨年度より重点的に作業を行っています。

朝から半日かけて、登山口付近のオオバコを計20人ほどで除去しました。
除去の合間に、恒例の除去したオオバコで作ったオオバコ茶を飲んだり、花の穂でオオバコ相撲をしました。

大白川での活動は最年少に1歳6ヶ月ほどの小さな子もいて、様々な年代の方が白山の生態系を守るため作業を行いました。


【オオバコ相撲負けちゃったね。】


今年度の外来植物の除去は色々な箇所で行われました。
石川県では市ノ瀬周辺、南竜山荘周辺、室堂周辺、砂防新道などの登山道
福井県では赤兎山周辺、三ノ峰周辺
岐阜県では石徹白地区、石川県とまたがる白山スーパー林道や今回の大白川園地
数えてみると、なんと9箇所で作業をしていました。

特にオオバコの除去作業を黙々と行っていると、除去しやすい箇所、しにくい箇所が段々分かってきます。
今回の大白川の登山口周辺や三ノ峰などの地面の固すぎるところではなかなか除去できず、「おりゃーっ!」と、どうしても力が入ってしまいましたが、はっ、と生きものが分布を広げるのは当然のことだと我に返ります。

外来植物除去作業には「生きものは悪くない」という考えが根底にあって初めて成り立つ活動だなと感じました。

このような活動が盛り上がるのは嬉しいことです。
しかし活動分布が広がると言うことは低地性植物が高山帯に分布を広がっていることを意味します。

これ以上分布を広がらないようにするために、登山道の起点となる箇所を重点的に行っています。
もし、白山のために何かできることをやってみたいという方いらっしゃいましたら、来年外来植物除去イベントに参加してみてはいかがでしょうか??


【今年度は終わりです。お疲れ様でした!!】

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2011年09月01日白山生きものいろいろ【No.1】

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

こんにちは。
こちらに来て、都会で見られる生きものと大きく違うので日々沢山のことを学んでいます。

この前、福井県の赤兎山避難小屋から市ノ瀬の方に下りる越前禅定道を巡視した時のことでした。

避難小屋近くの木道にぽとりとトンボが落ちていました。
その様子は鼻の頭が白く、背中から血を出して、まさに力尽きて死んでいるように見えました・・
だってこんなにも近くで写真を撮れているくらいだし・・


【上から・・なにトンボ?】


【もうちょっと近づけるか・・なにトンボ?】


このままだと踏まれてしまうので歩道の外に置いてあげようと捕もうとした瞬間、ぱっと飛び去りました。

彼の正体はカオジロトンボです。
帰って調べてみると、高層湿原を住みかにするなかなか希少なトンボみたいです。
ここ赤兎山では、分布の西南限となっている場所らしいです。
全国の元々生息する場所でも、あまり見られなくなってきているそうですね。

ある生物がそこに住んでいるということは、その生物が生まれてから死ぬまでの間に必要とする、様々な場所が付近にあるということがわかります。
トンボであれば、幼生の間に生活する水辺の環境や、餌とする生物がトンボが飛べる範囲にあるということがわかります。

そのため、守ろうとするには、その生きものの生活史(生まれてから死ぬまで)の産卵や、採餌等の環境を踏まえたうえで保全を行わねばなりません。
だからといって、その種を保存するために湿地を改変するほど変えてしまうと、他の種がいなくなってしまったりするかもしれません。

そこで、今ある赤池の環境を大切に保存していこうと様々な関係者が赤池を保存しようと活動されています。
登山される方も、意識をしてそのような点に着目して赤池周辺を歩いてみると面白いかもしれませんね。


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