ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2020年7月

39件の記事があります。

2020年07月21日夏の花、咲いてます。

上信越高原国立公園 万座 飯島久美子

この日(7月17日)もあいにくの雨で湯の丸高原は静かです。

梅雨明けがとっても待ち遠しいですが、

湯ノ丸山周辺では花があちこちに咲いています♪

⇑ ミヤマホツツジ

雨のしずくがきらきらと輝いています。きれい!

⇑ シモツケ

写真はつぼみです。つぼみについた雨のしずくがきらきらしていました。

⇑ ウツボグサ

まさに見頃。あちこちで群生していました。

⇑ ウスユキソウ

エーデルワイスの仲間です。確かに、少し似ています...。

⇑ シャジクソウ

今回ご紹介させていただいたのはほんの一部です。

湯の丸高原の足下はお花がたくさん咲いてとっても賑やかな季節です。

上信越高原国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。上信越高原国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

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2020年07月21日ライチョウの散歩

中部山岳国立公園 関根陽太

中部山岳国立公園管理事務所の関根です。

  

乗鞍岳でのケージ保護を紹介しましたが、もう少し詳しく紹介したいと思います!

  

    

   

この日は、報道関係者の取材もありました。

ケージは中を暗くしてライチョウが落ち着くようになっていたり、ヒナが隙間に挟まれたりしないように工夫されています。

  

天候が降雨以外の時は、ケージから出して散歩や高山植物を食べて過ごしています。

ヒナはちょこちょことした足取りで、メス親の声の届く範囲を歩いています。

メス親は「クゥークゥー」と鳴き、ヒナは「ピヨピヨ」と鳴いています。

  

  

ヒナの脚はしっかりと大きく、ふわふわした羽毛も日々増えてライチョウの特徴が出ています。

   

  

時々ヒナはメス親のお腹の下に入り身体を温めます。これを抱雛(ほうすう)と言います。

   

  

写真は抱雛を終えてヒナが出てきたところです。

お母さんに抱かれて身も心も温まったのでしょうか。とてもかわいらしいですね!

   

ケージから出す際は、関係者で見守っています。

なるべくハイマツに入らないように誘導したり、ヒナの羽数は変わりないか確認したり、四方を囲まないようにしています。

   

   

乗鞍岳から中央アルプスへの移植はヘリコプターで移送する予定です。

また、捕食者等のモニタリングを行いつつ、中央アルプスへ移植した後もケージ保護を行っていく予定です。

   

詳しい資料は、信越自然環境事務所HP内トピックスライチョウ保護増殖事業等についてに掲載しています。

     

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中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

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2020年07月20日乗鞍岳でのライチョウケージ保護

中部山岳国立公園 関根陽太

中部山岳国立公園管理事務所の関根です。

   

環境省では令和2年度ライチョウ保護増殖事業により、乗鞍岳から中央アルプスへ3家族20羽程度(1家族あたりメス親1羽とその雛6羽程度)移植する予定です。

    

巣探しを経て移植予定となった3家族は、7/2、5、6にヒナが孵化しました。

    

孵化から移植までの間は、悪天候時でも体温調節や捕食者から身を守ることができるように、ケージで保護しています。

    

あらかじめ設置しておいたケージまでは、家族ごとに誘導して保護しています。

    

      

    

今年の7月豪雨は、乗鞍岳のある中部山岳国立公園南部地域でも被害を受けました。

ケージ保護の環境下であっても、例年に比べて悪天候が続く今年は厳しい状況です。

それでもライチョウたちは頑張って生きています。

    

天気が落ち着いている時は、関係者が見守る中ケージの外に出て散歩や高山植物を食べます。

ヒナたちも徐々にたくましくなってきています。

    

     

     

乗鞍岳から中央アルプスへの移植はヘリコプターで移送する予定です。

また、捕食者等のモニタリングを行いつつ、中央アルプスへ移植した後もケージ保護を行っていく予定です。

     

       

詳しい資料は、信越自然環境事務所HP内トピックスライチョウ保護増殖事業等についてに掲載しています。

     

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中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

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2020年07月20日名古屋港にはスナメリがいるんです。

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 西部理恵

皆さま、藤前干潟からこんにちは。

アクティブ・レンジャーの西部です。

この度の大雨による災害で被災された地域の一刻も早い復旧を祈っております。

藤前干潟(名古屋市、飛島村)のある東海地方でも各地で被害が報告されており、今後もしばらく雨が降る予報もあります。

週末にかけて藤前干潟へ来ることを検討されている方もいらっしゃるかもしれませんが、藤前干潟は庄内川のすぐそばにありますので、天気予報等をチェックして安全等には十分注意してお越しください。

藤前干潟周辺に設置されているライブカメラの情報を掲載しておきます。

●藤前干潟周辺のライブカメラ

・国土交通省庄内川河川事務所が提供する河川情報

https://www.cbr.mlit.go.jp/shonai/kasen/web/

・愛知県 川の防災情報

https://www.kasen-aichi.jp/Top.html?time=1594254717154

藤前干潟に関係する河川は、尾張東部(新川、庄内川)、尾張西部(日光川)です。

・名古屋市野鳥観察館

http://180.43.84.117:50000/live/index.html?Language=1&ViewMode=pull

さて、しばらくAR日記を更新していない間に、季節はすっかり夏になってきました。

藤前干潟

新型コロナウィルス感染症が少し落ち着きを見せてきたことから、藤前干潟では、干潟の観察会などが再開され、干潟を楽しむ人たちの姿が見られるようになりました。

新型コロナウィルスの発生には諸説ありますが、自然環境の悪化も一因とされているようです。

身近にある藤前干潟という場所を活用し、ぜひ自然の不思議、楽しさを体感してもらえると嬉しいです。

自然の不思議、といえば、、、

藤前干潟の両センターが臨時休館していた5月、藤前干潟にスナメリが座礁しました。

藤前活動センターのスタッフが発見し報告をくれたのですが、残念ながら発見時にすでに死亡している状況でした。

皆さんは、名古屋港にスナメリがいること、ご存知でしたか?

私は、はじめてそれを聞いた時には、とても驚きました。

なんとなく、鯨類はもっと自分とは遠い海の話、のような気がしていたからです。

実は、スナメリは名古屋港でも良く目撃される鯨類で、ここ藤前干潟でも数は少ないものの、

毎年、1回は目撃報告があります。

稲永ビジターセンターには、藤前干潟周辺の生きもの紹介として、スナメリに関する展示もあります。

さて、この座礁したスナメリですが、

その後どうなったかと言いますと、なごや生物多様性センター(名古屋市天白区)で今後の研究等に活用いただけることになりました。

また、センターの皆さまのご厚意で、スナメリの解剖にも立ち会わせていただきました。

あまり写真でお見せすることは出来ませんが、当日の様子です。

なごや生物多様性センターにおけるスナメリの解剖

大きな生きものの解剖には始めて立会いましたが、大変な作業でした。

今回のスナメリは、尾びれがすっぱり切れて無くなっていたので、弱って座礁したのかもしれません。

しかし、中には特に異常の見つからない個体でも座礁することがあることから、

鯨類の座礁については、なぜそのような行動をするのか良くわかっていないことも多いのです。

生きものって一つ一つをきちんと観察すると、とても不思議で面白いですね。

そして、その不思議を解き明かしていく作業は、根気も体力もいる大変な仕事ですが、とても素晴らしい仕事だと思いました。

後日、なごや生物多様性センターさんから、骨格標本にしたスナメリの写真をいただきました!

なごや生物多様性センター提供:藤前干潟に座礁したスナメリの骨格標本

(写真提供:なごや生物多様性センター)

今回ご協力いただいた「なごや生物多様性センター」では、名古屋市内の様々な動植物に関する標本を保管し、研究や普及啓発活動を行っています。

一般の方への普及啓発も積極的に実施されており、生物多様性カフェをはじめとする生きもの講座など様々な企画があります。

今年度は、新型コロナウィルス感染症の関連で、中止となっている講座があるかもしれませんが、ぜひホームページものぞいてみてください。

→なごや生物多様性センターhttp://www.city.nagoya.jp/kankyo/page/0000066409.html

→なごや生きものライブラリーhttps://ikimono.city.nagoya.jp/

→生きものコラム https://ikimono.city.nagoya.jp/category/column/

 このスナメリに関して、骨格標本の作製過程や骨格からわかることなども書かれています!

□□□□□藤前干潟プチ情報□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

稲永ビジターセンターは、稲永公園の松林の中にあります。

この時期、稲永公園ではこんな可愛い花に出会えます。

稲永公園のツユクサ

ツユクサ

ツユクサ、と言います。

いわゆる雑草の類いになるのかもしれませんが、とても可憐でかわいらしい花ですよね。

私は、この青い色がとても好きです。

ツユクサは、別名「螢草」とも言うそうですよ。

どうやら形から来ているようですが、黄色い雄しべの部分は螢がポッと光っているようですよね。

このツユクサ、皆さんのご自宅周辺などでも、きっと見つかると思います。

もし探すときは、朝、探してくださいね。

午後になると花がしぼんで、この美しい青い花をみることは出来ません。

ただし、足下ばかり見て、壁などにぶつかったりしないように注意してくださいね!

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2020年07月20日沢渡の池尻湿原

中部山岳国立公園 小森 夏奈

みなさん、こんにちは。上高地管理官事務所の小森です。

上高地へ至る重要な乗換拠点の松本市沢渡(さわんど)地区。

沢渡ナショナルパークゲートや市営・民間の駐車場があり、松本方面から上高地を訪れる人は、ここで車を停めてバスかタクシーに乗り換え上高地に向かいます。宿泊施設も複数あり、上高地観光と併せて乗鞍や白骨への観光周遊の拠点にも便利です。

沢渡ナショナルパークゲート

さて、ここ沢渡は上高地管理官事務所の担当地区でもあり、今回は『池尻湿原』を巡視してきました。

松本市公式観光情報のデジタルパンフレット『ウォーキングガイド~松本を歩く』でも、ガイドマップを見ることができます。

池尻湿原は28ページに掲載されています。

国道158号から、林道に入っていきます。道標に従いながら、林道を30分弱ほど歩くと湿原手前の駐車場に着きます。この駐車場までは車での通行も可能ですが、砂利道で道幅は狭くすれ違いができません。運転に不安のある場合は、沢渡地区の駐車場に駐車してから、歩いて行くことをおすすめします。

 

国道から入ってすぐの看板           湿原手前の駐車場

周辺にはツキノワグマやイノシシ等が棲息しています。歩道脇にはクマよけのベルがありますので、鳴らしながら進みましょう。また、歴史や植物の看板も充実しているので、じっくり読みながら池尻のことを知っていただければと思います。

池尻から安房峠を越え、飛騨を経て越中へ至る道を、この辺りでは『鎌倉街道』と呼びました。中世、幕府が鎌倉に開かれると、あらゆる主要道路は鎌倉へ向けて整備され、物資の交流が盛んになったと言います。その当時の武士達が「いざ鎌倉」と鎌倉へはせ参じた道なのかもしれません。

 

湿原の入口には東屋があり休憩できます。

 

湿原の周りは1周10分ほどで周回できます。緑のリフレクションが美しいです。

 

湿原内では時期になるとミズバショウやミツガシワ、モウセンゴケを見ることができます。

今日は湿原入口でヤマオダマキやウツボグサが咲いていました。写真を撮ったのですが、ピントが合っていませんでした(>_<)

  

また、湿原から徒歩10分弱で『池尻砦』まで行くことができます。

この砦は武田信玄の縁の地であり、軍記にも登場しています。ここから白骨方面へも歩道がつながっており、昭和20年代に白骨温泉までの車道ができるまでは、湯治客はこちらの道を通って白骨まで向かっていたようです。

喧噪から離れ、手つかずの自然の中で静かな森林歩きを楽しむことができます。

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令和2年7月豪雨による水害と、近辺で多発している地震により、上高地園内の遊歩道は、日々、状況が変わります。通行止め箇所が発生している可能性もありますので、上高地へお越しの際は、自然公園財団上高地支部のHP情報をご確認ください。


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中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

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2020年07月17日白山国立公園 毎年恒例☆桂湖畔でのオオキンケイギク除去活動

白山国立公園 大石佳織

皆さん、こんにちは。
白山自然保護官事務所の大石です。

富山県南砺市に位置する桂湖の畔でオオキンケイギクの除去作業が行われました。
今年は新型コロナウィルス感染症の影響で開催できるかやきもきした時期もありましたが、感染予防対策を取って実施することができたので、今日はそのご報告をしたいと思います。

(桂湖。見ていると心が静かになる気がします)

オオキンケイギクをはじめとした外来種については、全国各地のアクティブ・レンジャーが報告しているのでご存知の方も多いと思いますが、ちょっと解説しておきましょう。

(オオキンケイギク)
オオキンケイギクはオレンジ色の可愛い花を付ける「外来種」です。

外来種とは、
もともとその地域にいなかったのに人間の活動によって他の地域から入ってきた生物のことです。植物だったら外来植物と呼んだりしますし、外来生物という言葉もよく使われていますね。
三つ葉のクローバーでおなじみのシロツメクサや、ヒメジョオンなども外来植物です。

(左:シロツメクサ、右:ヒメジョオン)

外来種は、私たちの身近なところにたくさん分布していますが、日本の生物多様性に影響を与えることが心配されています。日本に昔からいた生き物たちの住みかや食べ物を奪ってしまったり、日本の生き物と雑種を作ってしまったり、日本の自然に影響を与えてしまいます。
そして、このような外来種の中には、特に影響力の大きな生き物が存在します。こうした生き物は特に注意が必要ということで「特定外来生物」に指定されています。

特定外来生物は、
外来生物の中でも特に生態系へ大きな影響を及ぼすものや、私たちに直接危害を加える恐れがあるもの、野菜や果物など農作物に被害を及ぼすものなどが、法律に基づいて指定されます。
現在、アライグマやカミツキガメなど約150種が指定されています。
また、特定外来生物は、飼育や栽培はもちろん、生きたまま運搬することも禁止されていて、違反すると罰則があります!
※ 詳しくは外来生物法をご確認ください。参考:日本の外来種対策

今回、桂湖で除去したオオキンケイギクは特定外来生物です。
オオキンケイギクはきれいな花を付けるため、多くの場所で緑化のために利用されてきましたが、生命力がとても強く、在来植物の生育場所を奪ってしまうことから、特定外来生物に指定されています。

桂湖でも増えてしまったため、地域の方と協力して除去活動を毎年実施しています。
継続した活動の成果か、湖岸付近では少なくなってきたようです。
しかし、草むらをかき分けて湖面に近い場所へ降りていくと、除去をかいくぐってきた強者たちがちらほら。

(草むらの向こう、湖面近くに花を発見!)
オオキンケイギクは地上に出ている葉をいくら刈り取っても、根茎が残っていると再び元気な芽を出してしまいます。このため、除去するときは根元からしっかり取り除きます。

(根元からしっかり除去)

花を付けた個体の近くには、必ずと言っていいほど小さな個体も生えているので、それもしっかり除去します。

(ヨモギの陰のオオキンケイギク。赤丸の箇所)
除去を始めたばかりの頃は、全然見つけられなかった小さな個体。今ではこの写真のように他の植物の陰に隠れていても見つけられるようになりました。

そして、こちらはオオキンケイギクに乗っ取られてしまったかのような法面。5月に草刈が行われたので花を付けたものは少なかったのですが、一面オオキンケイギクに覆われてしまっています。

(除去前:黄緑色の細長い葉は全てオオキンケイギク)

これを除去すること約2時間。

(除去後!)
かなり除去できました。
今年は25名で作業を行い、除去量は31袋、約179kg!
しかし、今回の作業でも取り切れなかった株がたくさんあるので、根絶への道はまだまだ先です。

地域の皆さま、これからもご協力よろしくお願いします。
そして、これを読んでくださっている皆さま、あなたの身近にもオオキンケイギクはあるかもしれません。身近な自然を守るためにも、除去にご協力をお願いします。

参考:特定外来生物「オオキンケイギク」の駆除にご協力下さい!

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2020年07月17日密です

上信越高原国立公園 谷川 増田 多美

みなさまこんにちは。

ここ最近巡視や現地調査の度に雨に降られ、梅雨明けが待ち遠しい谷川管理官事務所の増田です。

人間界ではソーシャルディスタンスを保ちましょう。と言われていますが、

植物の世界では関係なしにくっついています。

今回はそんな可愛らしい密になっている植物の姿を紹介していきます!

まずは、623日に谷川岳で見つけた可愛い密な植物です。

 

左:マイヅルソウ  右:ミヤマキンポウゲ

 

左:ホソバヒナウスユキソウ  右:ハクサンイチゲ

ホソバヒナウスユキソウは谷川岳と尾瀬の至仏山にのみ分布する珍しいお花です。

 ←ヨツバシオガマ(手前のお花)とミヤマキンポウゲ

谷川岳は初級者向けのコースから上級者向けのコースと様々なコースがあるので、登山レベルに応じた楽しみ方のできる日本百名山の一つです。

ホソバヒナウスユキソウのほかに、ジョウシュウアズマギクやオゼソウなど分布が限られているお花がいくつか生育していますよ☺

次に626日に平標山で見つけた密なお花です。

 

左:ゴゼンタチバナとツマトリソウ  右:アカモノ

 

左:ハクサンコザクラとチングルマ  右:ミヤマキンバイ

お花の山として人気なだけあって、このほかにも多くのお花が咲いていました。

写真を撮るのに夢中でお花畑に踏み込まないよう、気をつけましょう。

踏み荒らされてしまうと裸地化してしまい、綺麗なお花がみられなくなってしまいます(._.)

次に72日に苗場山で見つけた密なお花です。

 

左:イワカガミと2匹のモンシロチョウ  右:ワタスゲ

 

左:ベニサラサドウダン  右:オオシラビソの葉芽

山頂には環境省が定める日本の重要湿地500にも選ばれている自然豊かな湿原が広がり、たくさんの池塘が点在しています。

そこはまさしく「天空の楽園」でした!

↑苗場山山頂

いかがでしたか?

これからの時期人間が密になっていると暑苦しく感じますが、お花だと可愛らしくて癒やされますね

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上信越高原国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。上信越高原国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

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2020年07月17日令和2年7月豪雨の影響

中部山岳国立公園 松下裕之

こんにちは。

上高地管理官事務所の松下です。

7月3日から続く大雨の影響で、上高地内の歩道では広い範囲で土砂崩れや橋の流失等の被害がありました。

特に7月7日から降り続いた雨による被害は大きく、先日、その状況を確認してきました。

【左岸(小梨平~横尾)】7/17日現在、歩道の状態が非常に悪くなっています。十分な装備のうえ通行してください。雨天時は通行を控えてください。なお、復旧工事や雨量により通行規制することがありますのでご注意ください。

 

六百沢では土砂が流出していました。      明神付近の白沢に架かる橋の被害

 

徳沢に架かる橋では水が越水する被害             左岸は早急に復旧工事が行われています。

【右岸(河童橋~明神)】7/17現在 岳沢湿原~明神間は通行止めです。

 

614日の大雨の影響で、今も歩道が埋まっています。

上部の土砂は、地震や雨の影響で現在も非常に不安定な状態です。除去作業も難しく、岳沢湿原~明神間の歩道は通行しないでください。

春から続く地震と今後の雨の影響で、上高地園内の遊歩道は、日々、状況が変わります。

また、国道158号も通行止め箇所が発生する可能性があります。

上高地は、大自然の中にあります。

お越しの際は、環境省中部山岳国立公園管理事務所HP「【周知】中部山岳国立公園上高地地域における7月豪雨の影響について」をご確認ください。

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中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

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2020年07月14日志賀高原のニッコウキスゲ見頃へ

上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史

こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。

ニッコウキスゲの話題は、ほぼ毎年この時期にお伝えしています。

丸池スキー場のニッコウキスゲは見頃を少し過ぎました。でも、ニッコウキスゲは花の期間が長いので、まだ楽しめます。

丸池スキー場のニッコウキスゲ

<花が咲いているのと同じ茎に、つぼみや、しおれてしまったものが見えます。一つの茎にいくつかの花がついて、それぞれの咲くタイミングが異なります。このため全体として花の期間が長くなります。>

近くにはコバギボウシなどいろいろな花が咲いています。

蓮池スキー場でもニッコウキスゲが見頃です。

蓮池スキー場のニッコウキスゲ

<スキー場のゲレンデ脇の林の縁に沿って帯状に広がっています。写真の奥のほうにもニッコウキスゲがあります。>

今回は志賀高原管理官事務所の近くにある2箇所を紹介しました。どちらも国道292号沿いにあり、花の咲いている近くに駐車スペースがあります。

志賀高原では、ほかにもニッコウキスゲの咲く場所があります。それらは改めて紹介します。

【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】

上信越高原国立公園の利用においては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いや3つの密(密閉・密集・密接)を避けるといった「新しい生活様式」の実践をお願いします。また、上信越高原国立公園へお出かけの際には、上信越高原国立公園のページ、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認ください。皆様のご協力をお願いします。

厚生労働省「新しい生活様式の実践例」

<https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html>

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2020年07月13日上高地のマイカー規制

中部山岳国立公園 小森 夏奈

みなさん、こんにちは。上高地管理官事務所の小森です。

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令和2年7月13日現在、令和2年7月豪雨による水害のため、上高地園内の遊歩道は、通行止め箇所が発生しています。上高地へお越しの際は、自然公園財団上高地支部のHP情報をご確認ください。また、上高地へのアクセスについても通行止め、バス運行情報等事前にご確認下さい。

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突然ですが、上高地へ行く際の交通手段は、みなさんどうされますか?

電車?バス?車?

上高地ではマイカー規制を実施しており、年間を通して自家用車で上高地に行くことはできません。

・上高地開山期間:4/17~11/15 マイカー規制

・上高地閉山期間:11/16~4/16 冬期通行止め(上高地の施設はすべて閉まっています)

上高地に行くには、乗換駐車場(※)にマイカーを停めていただき、そこでバスかタクシーに乗り換えていただくこととなります。

※松本市方面は沢渡(さわんど)駐車場、高山市方面は平湯(ひらゆ)のあかんだな駐車場をご利用下さい。詳しくは下記チラシをご覧下さい。

  

令和2年度 マイカー規制チラシ

PDFはこちら→ R2マイカー規制チラシ.pdf

なぜ、マイカー規制が始まったかというと、ずばり『渋滞緩和』と『環境保全』の2つの面からです。1970年代、マイカーでの観光が急速に進み、一大景勝地である上高地にはたくさんの車が押し寄せるようになりましたが、自然が豊かな上高地では大型駐車場を整備できず、駐車場のスペースには限りがありました。そのような状況の中で路上駐車が多発し、その影響により道路で車どうしが対向できず、連日渋滞が発生するようになっていました。また、植生のある路肩に強引に駐車するため、植生への踏み込みによる環境への影響も懸念されました。

そこで、1975年、混雑する夏休み期間はマイカー乗り入れを規制するという方法で対策が講じられました。その後も上高地を訪れる方は増えていき、規制日以外にも深刻な渋滞が発生するようになったため、年ごとに規制日が増えていきました。そして1996年に現在のような通年マイカー規制となったのです。

マイカーでの渋滞は緩和されたものの、お盆などの観光シーズンには、観光バス(団体バス)が駐車場に入りきらず、駐車場待ちの渋滞が発生するようになったため、2004年からは観光バス規制日が設けられています。この日には、路線バス(シャトルバス)とタクシーのみが上高地に入れるようになっており、観光バスで来られた方も、乗換駐車場でシャトルバスに乗り換えていただいています。

 

上高地駐車場(平成28年6月撮影)       上高地バスターミナル(平成28年5月撮影)

  

観光バスからシャトルバスへの乗り換え(沢渡ナショナルパークゲート・平成28年7月撮影)

また、マイカー規制は、パークアンドライドを行っていただくことにより、自動車の二酸化炭素排出の抑制につながっています。上高地への路線バスは低公害バスを使用しているため、上高地の環境保全と地球の温暖化防止にも貢献しています。

上高地インフォメーションセンターでは、上高地マイカー規制についてのパネルを展示しています。お立ち寄りの際にはぜひご覧下さい。

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令和2年7月豪雨による水害と、近辺で多発している地震により、上高地園内の遊歩道は、日々、状況が変わります。通行止め箇所が発生している可能性もありますので、上高地へお越しの際は、自然公園財団上高地支部のHP情報をご確認ください。


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中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

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