ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2020年5月

58件の記事があります。

2020年05月08日#STAYHOME 日に日に春めく志賀高原

上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史

こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。

緊急事態宣言の延長を受けて、長野県では外出自粛要請が継続されています。改めてのお願いですが、早期収束に向け皆様のご理解ご協力をお願いいたします。

さて、標高約1,500mにある志賀高原管理官事務所周辺でも、ようやく春めいてきました。

■「蓮池(はすいけ)」の水面全体が見えるようになりました

事務所のすぐ近くにある「蓮池」が最初に全面結氷したのは昨年12月5日でした。その後、いったん緩みましたが、昨年末の積雪で水面が隠れて以降、水面全体が見えない状態が続いていました。

4月になっても27日にはまだ大部分が氷に覆われていたのですが、30日には水面を覆っていた氷がすべて溶けて、水面全体が見えるようになりました。

蓮池の雪解け

左から12月5日、4月27日、5月1日の順です。

・4月27日や5月1日の写真で、手前や右側に残っている少し汚れた雪は、除雪により多量の雪がまとめられたため解け切らないもの。

・写真の左奥に見える山は志賀山。宿泊施設の奥にスキーゲレンデが白く帯状に見える。

■事務所への進入路脇の雪も随分と解けました

左が5月1日、右が5月7日に撮影したものです。雪解けが進んでいます。

7日時点では木々はまだ芽吹いていませんが、この陽気だとほどなくして芽吹きそうです。

事務所への進入路の雪解けの様子

■ミズバショウなどが見られる蓮池スキー場のリフト乗り場付近

事務所から徒歩5分ほどの所です。

5月1日はまだ雪が残っていました。雪が解けてミズバショウなどが見られるのはしばらく先だと思っていましたが、5月8日はほとんどの雪が解けて何株かの花が咲いていました。

蓮池スキー場の様子

<5月1日にはまだ雪が残っていました。>

5月8日の蓮池スキー場の様子

<5月8日は奥の斜面にまだ少し雪が残っていますが、雪はほとんど解けました。ミズバショウの花が早速咲いていました。白い苞の高さは約10cm。>

環境省信越自然環境事務所では「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」を実施しています。

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2020年05月08日#STAYHOME 雪の大谷とライチョウ

中部山岳国立公園 一ノ枝亮輔

こんにちは。中部山岳国立公園立山管理官事務所の一ノ枝です。GW期間中はそれぞれのおうちでの過ごし方をされたのではないでしょうか。

通年立山のこの時期は立山黒部アルペンルートが開通し、全国・世界各地からのお客さんで賑わいます。今年は残念ながらその光景を見ることはできませんでした。

そこで今回は、国立公園を写真で楽しんでもらえないかということで、過去のアクティブレンジャーさんがこの時期に撮ったデータを引っぱってきました。ありがたく活用させていただきます!

テーマは「雪の大谷とライチョウ」です。(2017年5月撮影)

○雪の大谷

富山県側からの登山の拠点となるのが室堂平(標高2450m)です。

室堂ターミナルを降りてすぐの道にあるのが「雪の大谷」です。通年雪が多く残る4月中旬~6月にかけて歩いて見ることができます。(※今年は開催中止)

立山室堂平は世界でも有数の豪雪地帯です。

平均で8m程度の積雪があり、

高いところでは約20mにも達する場所もあるそうです!圧巻です!

裏返しでは冬の気象条件の厳しさが推測できるともいえます。

晴れた日ばかりではなく天候が悪いときも当然あります。厳しい自然環境ですので着る服や登山をされる方は装備もしっかりと準備が必要です。

○ライチョウと人との関わり

ライチョウって不思議な鳥です。なぜなら、人を恐れない鳥だからです。

その要因の背景には、

・人里離れた高山に生活拠点があること、

・立山の山岳信仰がある古来からライチョウは「神の使い」として大切にされていたこと、

・江戸時代には加賀藩が捕獲を禁止したこと

などの歴史があったようです。

昭和30年には特別天然記念物に指定されましたが、そのずーーーっと前から長い歳月守られてきたことで現在の人とライチョウの関係があります。これからも人とライチョウの良好な関係を育んでいきたいですね。

ライチョウたちも厳しい冬を越え、室堂平付近にも徐々に姿を表してくれます。

ちなみに、こちらがライチョウのフンです。季節によって排泄物の特徴も変化してくるようです。

春から秋にかけて立山ではライチョウ以外にも多くの鳥を見ることができるのですが、厳冬期も立山(マイホーム)に滞在している鳥は実はライチョウだけだそうです!

<エサを捕食している様子>

つらいですが今は辛抱の時。ライチョウのように私たちもしばしの間、マイホームで過ごしましょう。

立山・黒部周辺の交通機関や各施設も営業を自粛しております。

詳しくは各サイトをご覧ください。山小屋についても多くがお休みしていますので詳しくは各山小屋サイトにてご確認ください。

黒部峡谷鉄道 

欅平ビジターセンター 

立山黒部アルペンルート 

立山自然保護センター 

黒部ダム 

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中部山岳国立公園では、コロナウイルス感染拡大防止の政府方針を受け、当面の利用の自粛をお願いしています。早期収束に向け、みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

 なお、この投稿は「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」に基づいて実施しています。

#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト


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2020年05月07日#STAYHOME 上高地のニホンザル

中部山岳国立公園 上高地 松下裕之

こんにちは。

上高地アクティブレンジャーの松下です。

上高地にサルがいるの?と思われる方も多いと思います。

今日は、上高地のニホンザルについてお話しさせていただきます。

上高地(大正池~横尾)には、4つのニホンザルの群れが暮らしています。

このニホンザルは、極寒の地に住み、高山に登り、水中昆虫を食べ、人間に依存しない独自の生態系を維持しています。

しかしながら、近年、人慣れが進んだことにより人間とニホンザルの距離が近くなり、このままでは、人間を襲って食べ物を奪ったり、自然の中で生きられなくなることが懸念されています。

ニホンザルの「人慣れ」が問題となり始めた頃の新聞記事

(記事提供:市民タイムス2006912日版)

「人慣れ」により人間との距離が近くなりますが、絶対にエサは与えないでください!

建物をかじる等の問題も起こっています。

その対策として、平成18年頃から専門家のご意見をいただき、人間とニホンザルの「適切な距離」を保つために、上高地に関わる人々とともに「巡視」や「追い払い」、「普及啓発活動」を行っています。

巡視:テレメトリー(遠隔計測装置)によりサルの位置を確認する上高地自然公園財団職員

(写真提供:上高地自然公園財団)

追い払い:パチンコやエアガンでニホンザルを威嚇し、ヒトに近寄らないよう学習させます。

(写真提供:上高地自然公園財団)

普及啓発活動:ニホンザルの生態についての解説や、ニホンザルに出会った際の注意点やエサを与えることのないよう案内を行います。(写真提供:上高地自然公園財団)

専門家によると、人間にとってもニホンザルにとってもハッピーな関係を保つためには、このような努力を継続的に根気強く続けていくことが大切だそうです。

ちょっと憎たらしいところもあるサルですが、よくよく見るとかわいい連中です。

家で過ごすことの多いこの機会に、上高地のニホンザルに興味を持っていただき、上高地にお越しの際は、ニホンザルと「適切な距離」を保っていただくほか、「追い払い活動」にご理解いただければ幸いです。

北アルプス山岳地域の山小屋は小屋泊・テント泊ともに営業自粛しております。

5月7日現在、上高地へ至るバスは全便運休、タクシーも運行していません。

地震もまだ続いており、山では雪崩や土砂崩れの危険があります。今は登山に適した環境ではありません。

全国的な外出自粛の観点からも、中部山岳国立公園ならびに上高地地域の利用(散策・登山等)自粛をお願いいたします。

詳しくは、以下のHPをご覧ください。

◆上高地公式サイト

https://www.kamikochi.or.jp/info

それでは、みなさま、いつか来る楽しい日のために一緒に頑張りましょう!!

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中部山岳国立公園では、コロナウイルス感染拡大防止の政府方針を受け、当面の利用の自粛をお願いしています。早期収束に向け、みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

なお、この投稿は「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」に基づいて実施しています。

#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト

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2020年05月07日#STAYHOME 志賀高原の利用施設等の供用状況(5月7日)

上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史

こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。

緊急事態宣言の延長を受けて、長野県では外出自粛要請が継続されています。

これに伴う施設の休止などの情報(5月7日13時)をお伝えします。

なお、今後の状況により休業期間などは変更される可能性があります。最新の情報については、それぞれの情報源でお確かめください。

志賀高原管理官事務所の担当区域の市町村は北から、栄村、野沢温泉村、木島平村、山ノ内町、高山村、須坂市の6つで、この順で書いていきます。

■栄村

・苗場山自然体験交流センター(苗場山山頂の山小屋)

6月まで休館。営業開始日未定。

情報源:栄村秋山郷観光協会 < http://sakae-akiyamago.com/information/4461/>

■野沢温泉村

・野沢温泉スキー場

4月17日(金)をもって2019-20シーズンの営業を終了。

情報源:野沢温泉スキー場 <http://www.nozawaski.com/>

■木島平村

・カヤの平高原ロッヂ及びカヤの平キャンプ場

5月10日(日)まで休業。

情報源:木島平村役場 < http://www.vill.kijimadaira.lg.jp/articles/2020041700057/>

■山ノ内町

・志賀高原のスキー場

4月19日(日)をもって2019-20シーズンの営業を終了。

ただし、横手山・渋峠スキー場については施設にお問い合わせください。

情報源:志賀高原索道協会 <https://www.shigakogen-ski.com/sp/notice>

・志賀高原山の駅及び横手山ドライブイン

5月6日(水)まで休業、5月7日以降は決定しだいお知らせされる予定。5月7日13時に志賀高原山の駅を確認したところ休業中。

情報源:志賀高原リゾート開発株式会社 <https://shigakogen.co.jp/archives/6148>。

・長野県志賀高原自然保護センター

5月31日(日)まで休館。

情報源:志賀高原自然保護センター <http://shizenhogo-center.shigakogen.gr.jp/>

・志賀高原総合会館98

5月31日(日)まで休館。

これに伴い、同施設に入居している志賀高原観光協会及び志賀高原索道協会は、窓口業務を制限している。

情報源:志賀高原観光協会 <http://www.shigakogen.gr.jp/news/shiga98hall.html>

■高山村

・山田温泉大湯

5月10日(日)まで休業。

情報源:高山村役場 <https://www.vill.takayama.nagano.jp/docs/564972.html>

■須坂市

・峰の原高原クロスカントリーコース

5月10日(日)まで利用休止。

情報源:須坂市<https://www.city.suzaka.nagano.jp/contents/event/event.php?id=15304#aa>

※宿泊については各施設にお問い合わせください。

環境省信越自然環境事務所では「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」を実施しています。

新型コロナウイルス感染症の早期収束に向け、皆様のご理解ご協力をお願いいたします。

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2020年05月07日#STAYHOME 浅間山の湿地保護

上信越高原国立公園 万座 飯島久美子

ニホンジカの採食から浅間山の湿地に生育している植生を保護するため、

湿地へのニホンジカ進入を防止するネット上げ作業に行ってきました!

⇑冬季はネットを地面側にたたんでいます。(R2.5.2撮影)

冬はネットをつけたままだと、風雪で柵が壊れてしまうためです。

この時期には本来ほとんど雪がなくなっているのですが、湿地の周りにはまだ50センチほどの雪が...!

今年は4月にまとまった雪が降り、ネットをあげるには雪が多すぎる...結局この日の作業は断念しました。

残念!!

⇑シャクナゲもまだ雪の下。

⇑登山道脇で見られたニホンジカによる樹皮はぎ

⇑登山道にニホンジカの毛も落ちていました。

ニホンジカの毛は中が空洞になっているので一見するとしなやかそうですが、

折り曲げるとポキポキ折れてしまいます。

下山時にはカモシカがいました!

⇑よーく見ると写真の右側、残雪の端にカモシカがいます。

登山道の対岸の崖。100メートルほど離れた場所で腰を下ろしてくつろいでいる様子でした。

上信越高原国立公園では、コロナウイルス感染拡大防止の政府方針を受け、

当面の利用の自粛をお願いしています。早期収束に向け、みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

なお、この投稿は「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」

に基づいて実施しています。

#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクトについて

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2020年05月06日#STAYHOME 野鳥のさえずりを聴いてみよう

妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋

高原にやってくる夏鳥が日に日に増え、春の森が賑やかになってきました。

棲み家を決めたらなわばり宣言、そしてまわりのオスに負けじと精いっぱいメスにアピールするのです。

渓流沿いでさえずるミソサザイ

(渓流沿いでさえずるミソサザイ)

 

高原にやってきたオオルリ

(高原にやってきたオオルリ)

この歌のようなさえずりを聴けるのは春から夏にかけての繁殖期の間だけ。

 

桜の枝にとまるサンショウクイ

 

写真のサンショウクイのように『山椒食って「ヒリリン」と辛い』など鳴き声を当てはめた『ききなし』がある鳥もいます。覚えておくと、姿が見えなくても何の鳥がいるかが分かるようになり、お散歩が楽しくなります。

枝にとまるコサメビタキ

(コサメビタキ)

皆さんのお庭やベランダからはどんな鳥の声が聴こえますか?

まずは身の回りにどんな鳥がいるのか耳をすませてみましょう。

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2020年05月05日#STAYHOME こんな場面に遭遇したら

妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋

杉林で足元からガサゴソ音が・・・やばい!ヘビ?瞬時にスタコラ!!

遠くから正体を確認するといたのは何かのヒナ。巣から落ちたのでしょうか。

スギ林の歩道に現れたヒナ

(離れたところから望遠で撮影しています)

 

こういう場面に出くわすと、ヘビや動物に襲われるのでは?と心配になり保護したくなりますが、

「拾わない」が正解です。 

詳しい対応の仕方は(公財)日本鳥類保護連盟HP http://www.jspb.org/hinakyosan.html を参考にして下さいね。
怪我もなく、ヨジヨジ木を登りはじめたのでひと安心。それにしても何のヒナだったのでしょうね?

頭ボサボサ、黄色いくちばし...

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2020年05月04日#STAYHOME 生きものの賑わいが満ちてきました

妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋

この数日で気温がググッと上がり、芽吹きする木々や草花が日に日に増え、

ひっそりとしていた里山がにわかに活気づいてきました。

残雪の妙高山と色づき始めた里山

田んぼでは田植えの準備が始まりました。

 

森の中では冬眠あけのアマガエルも行動を始めているようです。

 

冬眠明けのアマガエル

シマヘビも穴から体を出してひなたぼっこ中。日差しが暖かくなってきました。

ひなたぼっこ中のシマヘビ

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2020年05月04日#STAYHOME 白骨温泉から

中部山岳国立公園 関根陽太

こんにちは。中部山岳国立公園管理事務所の関根です。

  

4月23日に乗鞍高原の現地確認に行った際、白骨地区を通って帰ってきました。

この日はなんと雪が降りました。

 

   

白骨温泉は雪が似合いますね~!

「#STAYHOME 乗鞍高原ってどんなとこ? ~江戸時代編~」でもご紹介したように歴史のある温泉です。

  

白骨温泉のお湯は、やわらかくて、硫黄の香りがするとてもいいお湯です!!

温泉成分が湯船の中で白くなることから、白船、白骨と呼ばれるようになったそうです。

  

白くなる要素の一つがカルシウム成分です。

白骨温泉では、炭酸カルシウム(石灰華)が少しずつ重なってできた塊や、つぶつぶと丸く固まったものもあり、国の特別天然記念物にもなっています。

  

このカルシウム、実は南の島からやってきたものらしいです!!!

地質調査総合センターの地質図Naviで見てみましょう!

  

(産総研地質調査総合センターウェブサイトより(https://www.gsj.jp/))

  

中心の水色のエリアが、カルシウム成分を多く含んでいる地質です。

白骨温泉の周辺にありますね~

  

私も詳しくないのですが、おおまかにお伝えすると、

・南の海の底から噴出した溶岩の上にサンゴ礁が育つ

・プレートの動きによって運ばれる

・サンゴ礁だった塊が、海溝で日本列島を形成しているプレートに"付加"される

・プレートの動きで日本列島に取り込まれ、気が付いたら山の中の白骨温泉の位置に!

  

石たちにも、お湯にもストーリーがあったのですね!

5月10日は「地質の日」とのことで、自宅でも楽しめる地質関係のデジタルコンテンツが紹介されています。

こども向けから専門的なものまで!ぜひコチラからご覧ください。

  

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 中部山岳国立公園では、コロナウイルス感染拡大防止の政府方針を受け、当面の利用の自粛をお願いしています。早期収束に向け、みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

 なお、この投稿は「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」に基づいて実施しています。

#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト

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2020年05月03日#STAYHOME 乗鞍高原ってどんなとこ? ~国立公園編~

中部山岳国立公園 関根陽太

こんにちは。中部山岳国立公園管理事務所の関根です。

 

乗鞍高原を歴史とともに紹介させていただきましたが、

昭和9年に中部山岳国立公園に指定されたことを、もう少しだけ掘り下げてご紹介します!

 

中部山岳国立公園のほとんどが北アルプスの山岳地帯ですが、乗鞍岳とともに乗鞍高原も国立公園の中に入っています。

というのも、乗鞍高原は「人々の営みと自然が作り出した高原景観」が評価され、国立公園に指定されています。

 

この「人々の営みと自然が作り出した高原景観」の代表と言えるのが、一ノ瀬地区です。

平成20年代前半まで牧場としても利用されていた場所で、シラカバの疎林の中にレンゲツツジが花を咲かせます。

放牧されていた牛や馬は、毒のあるレンゲツツジを食べなかったので、この景色が誕生しました。

 

 

実はこの牧場、平安時代の書物「延喜式」に登場する"大野牧"(松本市波田から山形村付近にあったと考えられる)の奥原だと言われているそうです!

 

昭和62年の一ノ瀬  写真提供:齋藤佳代

 

原生自然も大切ですが、人が関わって保たれている自然も大切です。

歴史や文化とともに、人々の営みと自然が作り出した乗鞍高原を知っていただければと思います!

  

国立公園については、「日本の国立公園」のページもご覧ください!

YouTubeのNational Parks of Japanにも動画をアップしています!

 

 

乗鞍高原の各施設も営業を自粛しております。

詳しくは、のりくら観光協会HPをご覧ください。

 

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 なお、この投稿は「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」に基づいて実施しています。

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