2018年6月 7日
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2018年06月07日防災訓練に参加しました
中部山岳国立公園 立山 佐藤 裕子
6月5日、立山町千寿ヶ原地域で行われた防災訓練に参加しました。
千寿ヶ原は、富山側からのアルペンルートの出発点である立山駅周辺の地域です。
集中豪雨によって土砂崩れが起きたことを想定して行われました。
地域住民・観光客・周辺施設・関係各所が参加し、避難経路を再確認する良い機会になりました。
災害誘導案内は日本語と英語、台湾語で放送があり、実際に駅構内にいた
台湾観光客の方々も訓練に参加されました。
避難訓練後、地域住民の方々に向けて環境省から火山ガスの安全対策についてお話ししました。
火山ガスは室堂の地獄谷で湧き出ており、千寿ヶ原地域には直接影響の恐れはありませんが、
地域住民の方々は観光客と接する機会もあるかと思い、説明させていただきました。
室堂の地獄谷では、健康な人に影響が出るような火山ガス濃度は検出されていません。
濃度が高くなくても、喘息や気管支疾患、心疾患のある方、妊婦さんや赤ちゃんは
発作を起こしてしまう可能性があります。
万が一、高濃度の火山ガスが発生した場合は、濡れたタオルを鼻と口にあてて空気を吸うことも有効です。
また、エンマ台には防災箱というものを毎年置いています。(今後設置予定)↓
※緊急時以外は開けないでください。
防災箱に入れている「防毒マスク」の付け方↓
今後、エンマ台にある火山ガスステーションや水場も開設予定です。
火山ガス対策につきまして詳しくは下記リンクをご覧ください!
6月5日は「乗鞍高原を美しくする会」のメンバーさんたちと一緒に、乗鞍観光センター近くの
ワサビ沢沿いに群生しているオオハンゴンソウの除去作業を行いました。
作業前写真です。
花が咲く前なのでわかりにくいですが、河原にはオオハンゴンソウ群落が「我が世の春」とばかりに
全盛を極めていました。。。。
赤く囲った中の草は、ほぼすべてがオオハンゴンソウではないか!というような勢い。
印はつけていませんが、立っている人の後ろの背の高い草の中にもうじゃうじゃなんです。
手で引っ張っただけでは根まで抜けず、株が大きいため根こそぎ取ろうとするとスコップや
鍬(クワ)でグイッと深くまでほじってやらないといけません。
結構な力仕事。
まったくうれしくないですが、、、オオハンゴンソウの大収穫祭。
まだ開花前で種子もできていませんので、根っこ部分だけを切り取って処分します。
こちらは除去作業後の同じ場所の写真です。
作業前写真とは生えている草の量が全然違っているのが一目瞭然ですよね。
これだけオオハンゴンソウが繁茂していました。
「乗鞍高原を美しくする会」は、乗鞍高原の環境保全のための活動をしている団体で、地元住民の方々で
構成されています。 昭和60年から美化清掃や外来植物除去等の活動を熱心にされてきて、今年度は
「みどりの日」自然環境功労者環境大臣表彰もされました。
こうした地元の方々の地道な活動のおかげで国立公園の自然が守られています。