2017年4月
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2017年04月19日立山黒部アルペンルートが全線開通しました!
中部山岳国立公園 中山博人
こんにちは。
立山自然保護官事務所の中山です。
暑くなったり寒くなったりな日が続いており、服装に悩む毎日です。
皆様も体調を崩されないようお過ごしください。
さて、ご存じの方も多いかと思いますが、4月15日(土)に立山黒部アルペンルートが全線開通しましたので、その様子をお伝えします。
立山駅に8時過ぎに到着しましたが、すでに多くのお客様がお越しになっていました。
外国のお客様も多く、国外でも立山の注目度の高さがうかがえました。
立山駅では、みなさまに楽しんでいただける催し物も実施されていました。
【立山駅の中の様子】
ケーブルカーをまだかまだかと待ちわびていたお客様でいっぱいでした。
【太鼓の演奏】
立山駅をあとにし、ケーブルカーで美女平駅へ、そこでバスに乗り換えて室堂まで行き、安全祈願祭に参加しました。
富山県・長野県の関係者が集い、今年度も約7ヶ月半、事故なく立山やその周辺の観光・登山等を楽しんでいただけるよう祈願してまいりました。
【安全祈願祭】
安全祈願祭が終わり、ようやく外へ!
しかし、風が強く、周りが霧で真っ白になり視界が悪い状態でした。
数メートル先が見えないため、一歩間違えれば遭難の危険性もありました。
残念ながら雪の大谷ウォークは終日中止となりましたが、雪景色を楽しんでいただけた様子です。
18日にも見に行き、昼間は青空に恵まれたこともあり、最高19mの雪の大谷を堪能するお客様が多く見受けられました。
雪の大谷ウォークは6月22日(木)まで開催予定ですが、ぜひ雪の大谷が高いうちにお越しください。
【雪の壁】15日撮影
雪の大谷ではなくても、こんな雪の壁が見られます。ご覧の通り、視界が悪かったです。
【雪の大谷】18日撮影
今年の高さは19m!迫力があります!
お越しの際は、フード付きのジャケット(レインウェア、ハードシェル等)を準備されることを推奨いたします。
靴も暖かいスノーブーツや防水性の登山靴が快適です。
また、この時期は平日といえども混雑し、ケーブルカーやバス等に乗るためにしばらく待たなければいけないことも多いため、時間に余裕を持った計画を立てましょう。
2017年04月18日= ミズバショウが咲き始めました @乗鞍高原 =
中部山岳国立公園 丸山由起子
乗鞍高原にもいよいよ春が訪れました。
(2017年4月13日撮影)
観光センターから奈川方面へスーパー林道を少し入った車道脇の湿地にミズバショウが咲き始めていました。
4月8,9日あたりの5月のような陽気に誘われ、いっきに花を咲かせたようです。
しかし、その後寒気が入ってしまって霜に当たり、上の方が茶色く変色して可哀想な状態に・・・
少々気が早かったようですね。
こんなにたくさん咲いているのに茶色い変色が残念。
けれど一ノ瀬の奥の方のミズバショウ群生地はまだ雪の下。
これから綺麗な花をたくさん咲かせてくれることでしょう。
冬の間は道路の雪がいっぱいで行くことができなかった一ノ瀬駐車場も道路が除雪され、
雪もぐんぐん融けて、車で行くことができるようになりました。
これは4月13日撮影ですが16日には駐車場の雪はほぼ無くなっています。
雪の状況は日々変化しています。
暖かい雨や陽気で雪融けがみるみると進んでいるので、またお知らせしますね。
あざみ池ではアカゲラをみかけました。
今は木の葉が無く、鳥たちを見つけやすい季節です。
ぜひ小さい双眼鏡を片手に乗鞍高原を訪れてみてください。
鳥たちの恋の駆け引きを見ることができるかも?
咲き始めたミズバショウを発見して歩くのも楽しいですよ。
※まだ雪が残っているところも多く、長靴等が必要になりますのでご注意ください。
2017年04月17日上高地、開通しました!
中部山岳国立公園 上高地 関根陽太
こんにちは。
久々に更新となりましたが、上高地から遅い春のお知らせです。
お客さんがいらっしゃる前に、上高地の関係者や自然公園財団上高地支部の方々が除雪や準備を行ってくれました。
今日は、県道上高地公園線が開通し上高地バスターミナルへバスやタクシーで入れるようになりました。マイカー規制の乗り換え拠点である、沢渡ナショナルパークゲートでは出発式が行われました。出発式は今年度から始まり、餅や甘酒の振る舞いがあった後、バスとタクシーが出発しました。上高地の入口である釜トンネルでは、例年通り開通式が関係者により執り行われました。
今年の上高地は雪がやや多い年となったため、遊歩道の通行が困難な区間があります。
今後の天候にもよりますが、大正池~田代橋、帝国ホテル~バスターミナル間の遊歩道は通行できません。他の遊歩道も積雪が多い箇所があります。(平成29年4月17日現在)
[大正池~田代湿原間の木道]
4月27日(木)は上高地開山祭が河童橋のたもとで予定されています。
開山までにはお客さんが通れるように、関係者で除雪作業を進めております。
足下が悪い箇所もありますが、残雪の上高地もいいものです。
雪が降らない国からいらっしゃった方は、大はしゃぎでした!
河童橋から見る穂高連峰も雪で真っ白です。
ぜひ、お越しください!
2017年04月17日珍客到来!
妙高戸隠連山国立公園 アクティブレンジャー 前田久美子
事務所の前も春です。
オオイヌノフグリに・・・
ヒメオドリコソウ・・・
ツクシも顔を出しました!
春うららだわ~なんて思っていたら・・・
戸隠地質化石博物館の学芸員さんが立ち寄って、
こんな生き物を見せて下さいました!
「フシャァアアア――――――!!!カッーーー!!!」
ものすごく威嚇してきます・・・
ぬぬ!これは・・・!もしや!?
外来生物の「ハクビシン」ちゃんではないですか!?
※環境省のHP「特定外来生物の見分け方(同定マニュアル)」より転載
詳しくはこちら:http://www.env.go.jp/nature/intro/index.html
最近都内でも目撃情報があるというハクビシン。
戸隠では農作物を食い荒らす"害獣"としてみなさん頭を悩ませています。
農作物を食い荒らす害獣といえば、特定外来生物のアライグマが有名ですね。
しかし、戸隠ではアライグマはほとんど目撃されておらず、
もっぱらハクビシンの被害の方が大きいのです。
ちなみにアライグマはこちら(しましまのしっぽが特徴です)。
タヌキとよく間違われますので、タヌキも・・・。
ハクビシンは移入時期がはっきりしていないことから
現時点では特定外来生物には指定されていません。
しかし、捕獲には、鳥獣保護管理法に基づく許可が必要となりますので、
十分に注意してください。
2017年04月11日立山黒部アルペンルート開通に向けて
中部山岳国立公園 中山博人
4月より立山自然保護官事務所のアクティブレンジャーに着任しました、中山博人(なかやまひろと)と申します。
アクティブレンジャー日記を通して、立山周辺の魅力やアクティブレンジャーの日々の活動をお伝えしていきたいと思いますので、どうか温かい目で見守ってください。
立山周辺で緑色のレンジャー服を着ている人を見かけましたら、ぜひ声をかけていただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
さて、4月15日(土)に立山黒部アルペンルートが全線開通し、積雪期に訪れる方が地獄谷に迷い込まないように案内標識やポールを設置するため、立山室堂まで行ってきました。
あたり一面真っ白な雪に覆われる中、山小屋などの関係者の方々が除雪等の準備をされていました。
積雪は室堂周辺では8m程度、雪の大谷は20m程度と言われており、例年よりも多い雪を楽しめそうです。
しかし、GWでも吹雪いて視界が悪くことがありますので、余裕を持った計画を立ててお越しください。
地獄谷では有毒な火山ガスが発生しており、中毒の危険性があるため、地獄谷及びその周辺の通行規制を行っています。
噴気活動の拡大活発化により中毒の危険性が高いため、地獄谷内は通行止めとなっています。
周辺でも天候や風向きによっては火山ガス濃度が高くなり、中毒の危険性が高くなるため、水に濡らしたタオルで口を覆う等の対策を行って速やかに通行してください。
詳細は、下記リンク先をご覧ください。
http://chubu.env.go.jp/nagano/post.html
それ以外にも、皆様に安全に楽しんでいただくよう、また立山の自然を守っていただくよう下記のことをお願いしております。
お越しの前にぜひご一読いただければ幸いです。
【立ち入り禁止の案内看板】
上記のような注意事項はありますが、火山が創り出したその大自然は壮大です。
この時期に天気が良ければ、こんな景色が見られます。
【立山三山】
モデルは、木村保護官と山本ARです。10日は天気が良く、ずっと立山三山を眺めることができました。
【大日岳(左)と奥大日岳】
真っ白な山々が素晴らしいです。
【みくりが池】
少しずつ解けてきていますので、池の上は歩かないようお願いします。
麓は暑くても、室堂や弥陀ヶ原等はまだまだ冬の装いですので、ダウンジャケット、ニット帽子、手袋等の暖かい服装を準備しましょう。
また、日焼け対策もしっかりと準備してお越しください。
2017年04月11日日本の国立公園、公式フェイスブックにアップされました!
妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子
最近は暖かくなって春の雨が続いています。
雪もめきめき溶けて、沢山のフクジュソウやフキノトウたちが顔を出し始めました!
そんな折り、環境省の公式フェイスブックアカウント
「National Parks of Japan」で妙高戸隠連山国立公園を紹介しています!
リンクはこちら↓↓↓
https://www.facebook.com/NationalParksOfJapan/?ref=page_internal&hc_ref=PAGES_TIMELINE
まるで富士山!に見えるこの風景、野尻湖から見た黒姫山です!
春は比較的晴れることも多い季節。
残雪の山がきれいで、見ていると心がとても癒やされます。
これから5月中旬ごろまで沢山春の花が咲く季節でもあります。
「田園風景と山」のTHE日本の里の風景に癒やされに来てみませんか?
4月下旬~5月中旬は当公園の山の眺めがとってもキレイな「丹霞郷(たんかきょう)」も
花でいっぱいになる時期です。
丹霞郷を通るドライブコースはこちらで紹介しています♪
ぜひぜひお越しください!
http://www.env.go.jp/park/guide/myokotogakushi/recommend/09.html
こんにちは。
立山自然保護官事務所の中山です。
自宅の近くや森、山の中等で様々な植物の花を楽しんでいる方が多いのではないでしょうか。
そんな中でも、立山室堂はまだまだ大量の雪に覆われています。
さて、冬と言えば、スキーやスノーボードといったアクティビティが楽しめますね。
スキー場ではもちろんのことですが、自然のフィールドでもスノーシューやクロスカントリースキーを履いて雪上の散策ができます。
いくら日が差すことがあるとは言え氷点下にもなる雪の世界で、果たして生き物に出会うことはあるでしょうか?
冬の自然観察においては、雪の上にできた動物の足跡や木の枝等の食べ痕、フンといった動物の痕跡を探す「アニマルトラッキング」が楽しめます。
フィールドによって対象の動物は変わりますが、室堂周辺ではやはりライチョウでしょう。
10日には、ライチョウの足跡を見かけました。
【ライチョウの足跡】
真ん中のほう上と下についているのが分かりますか?どちらに向かって歩いて行ったと思いますか?
まだ植物が雪に覆われている中だったので動き始めるのはもう少し先かなと思っていましたが、もしかしたら出会えるかな!?と期待が膨らみました。
少し足跡を追いかけるように歩きましたが、残念ながらその日は出会うことはかないませんでした。
このように痕跡は見つけられても、動物そのものを見つけるのは中々難しいです。
しかし、残雪期になると比較的よく雪の上で見つけることができる昆虫がいます。
それが、「セッケイカワゲラ」の仲間です。
【セッケイカワゲラの仲間】
多くの昆虫は春~秋とある程度暖かい時期に活動が活発であり、翅があって飛ぶことができます。
しかしセッケイカワゲラの仲間は、寒い時期でないと生活できず、暑くなると死んでしまいます。
それに、翅が退化して飛ぶことができないため、成虫は雪の上で過ごしています。
こんな変わった昆虫ですが、一度見つけるとあちこちで見つけられます。
10日に室堂周辺で10匹程度見かけたでしょうか。
とても小さいですが、白い雪の上に黒い昆虫がいるので、意外と目立つものです。
周辺の雪景色は素晴らしいですが、ぜひ足下にも注目してみてください。