2017年4月25日
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2017年04月25日藤前干潟ビギナー。野鳥の世界への入り口。
国指定藤前干潟鳥獣保護区 吉塚藍
今話題のレゴランドから1駅お隣にある藤前干潟から初めまして。
4月より名古屋自然保護官事務所のアクティブレンジャーとなりました吉塚と申します。
改めまして名古屋自然保護官事務所では名古屋市と飛島村にまたがる国指定鳥獣保護区・ラムサール条約登録湿地となっているここ藤前干潟で保全の取り組みや普及活動を行っています。
アクティブレンジャーとして藤前干潟で働くことになった私は、実は北陸出身でダイビングなど海での経験はあるものの、藤前干潟以前にそもそも干潟にふれあう機会がほとんどなく、ほぼゼロからのスタートです。まだまだ藤前干潟ビギナーですが、逆にフレッシュな目線で紹介していきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします!
早速ですがこれまで干潟を経験してこなかった私がまず最初に驚いたことがあります。それは干潟がいつも見られるとは限らないこと。そして干潟が出る時にどこからともなく野生の水鳥たちが多くやってくることです。
普段人が生活している場所ではあまり見られない水鳥たちが、藤前干潟でたくさん見られるのは干潟に棲むカニやゴカイ、貝や藻などの生きものを食べるためにやってくるそうです。それにしても一日中干潟が出ているわけでもないのに、ちゃんと藤前干潟の場所をわかっている所がとても不思議です。
今まで水鳥とのふれあいも浅く、カモはカモ。カモメはカモメ。サギはサギ・・・としか見てきませんでした。
でもここで勤務するようになってからもうすぐ1ヶ月くらいですが、フィールドスコープを覗いて鳥の模様やしぐさなど違いを教えてもらうことで、(たくさん違いがあってなかなか覚えられませんが・・・)鳥を見る目が変わりました。
カモはカモでも目の周りが綺麗なグリーンをしているコガモ(雄)。
鳥の種類を識別するための特徴を教えてもらいながら、鳥の綺麗な色や特徴的な形、またごはんを食べるために水に潜ったり、干潟の泥の中にいる生きものをつつき歩く様子など、愛くるしい姿やしぐさに魅了されてしまい、いつまでも見続けることができます。
せっせとごはんを食べるのに逆さまになってお尻が見えちゃってるのはオナガガモさんたち。
羽づくろいの姿がなんだか愛らしいマガモのペア。
また季節によって全く違う鳥のように羽根が生え替わる鳥もいることを知り、自然の奥深さや神秘を感じます。
先日は藤前干潟では珍しいツルシギがやってきたという情報をもらい、ツルシギのこと何も分からないままとりあえず駆けつけた所で大先輩の方々に教えてもらい、なんとか・・・!撮影することができました!!
干潟の生きものを狙うツルシギ(逆光でちょっと暗くなってしまいました。)。
そもそもツルシギという鳥の名前を知らない私にとっては、いくつもの種類が集まっている中から目当ての1羽を探すことだけでも難しいことなのですが、足が赤く、下のくちばしの付け根が少し赤いなどの特徴を教えてもらいながらツルシギのことを理解することによって、グッと親近感が湧いたのを感じました。(1人で見つけ出すにはまだまだ修行が必要ですが・・・)
なので鳥のことよく知らないけど、鳥の魅力や世界に足を踏み込んでみたいという方は、藤前干潟で鳥のことをよく知っている人と鳥を見始めるのがおすすめです!
鳥の暮らしや特徴を知ることで、何倍も鳥の楽しさや魅力を感じることができるということに気付き、今までただ鳥を見ていたことがなんだかもったいなかったと思いました。これから藤前干潟には旅鳥のシギ・チドリ類やウミネコなどの夏鳥がやってくる季節になります。また干潟も広く出てくる最適な時期になりますので、ぜひ藤前干潟にお越し下さい!
今年、なんと野尻湖ナウマンゾウ博物館がリニューアルします!
この博物館は野尻湖でナウマンゾウの化石が発見されたことをきっかけに、
1962年から行われている発掘調査の出土品の保存と展示を行ってきました。
さらに、地域の良さを子どもたちに伝えるため、地元の方々や環境省と手を取り合って、
自然環境に関する様々なイベントなどを開催しています。
博物館について詳しくはこちら↓
http://nojiriko-museum.com/
そしてこの博物館がリニューアルするということで、
今後どんな博物館にしていくか、地域の方々との意見交換をしました。
子どもたちがより楽しく学べる博物館にするために、
みなさん真剣に知恵を絞って意見を出し合いました。
ちなみに今はこんなかんじの建物ですが、どうなるんでしょう・・・楽しみですね!
改修工事中の「2017年9月4日(月)~2018年3月21日(水)は休館」になります。
工事が始まったらこのナウマンゾウの像もしばらく見られなくなるのでしょうか・・・
休館まで色々なイベントも開催しているので、是非皆さんご参加ください!
http://nojiriko-museum.com/?page_id=594