2020年10月
23件の記事があります。
2020年10月16日アクティブ・レンジャー写真展
中部山岳国立公園 関根陽太
中部山岳国立公園管理事務所の関根です。
乗鞍高原は紅葉が見頃を迎えています。
特に一ノ瀬の大カエデ周辺は、乗鞍岳を背景に紅葉が広がっています。
今日は、信州まつもと空港でアクティブ・レンジャー写真展の会場設営をしてきました。
出発や到着の際はもちろん、空港を目当てに来ていただいても楽しめます。
送迎デッキや空港に隣接するスカイパークからは、飛行機や中部山岳の山々を眺めることができます。
会場:信州まつもと空港 ターミナルビル2階多目的ホール
(http://www.matsumoto-airport.co.jp/index.htm)
開催期間:10/17(土)~11/24(火)
開館時間: 9:00~17:00 無休
お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
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中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。
2020年10月15日イタセンパラ生育状況調査~その②
中部山岳国立公園 一ノ枝亮輔
こんにちは。中部山岳国立公園立山管理官事務所の一ノ枝です。
先日のイタセンパラ生育状況調査に佐藤アクティブレンジャーと行ってきました。前回の佐藤ARの投稿はこちら。
時間が空いてしまいましたが、今回はその後の保護池での調査の様子です。
今回は、イタセンパラが順調に生育しているかどうかをイタセンパラ保護池で確認をしてきました。
<氷見市にあるイタセンパラ保護池>
※一般の方は保護池を見学することは可能ですが、池での採取は禁止です。
保護池内は、大きい池や小さい池、ワンドなど実際の川の生態系に近づけたつくりになっており、イタセンパラの飼育研究が行われています。
秋はイタセンパラの繁殖期にあたり、とても重要な時期です。イシガイやドブガイの二枚貝の体内に卵を産みこみます。
前日に仕掛けていた定置網を回収し、魚の種類ごとに分けていきます。私はまだ、種類を見分けることができないので精通されている方々がどんどん仕分けていきます。手際の良さはまさに職人技です!!
※一般の方は保護池を見学することは可能ですが、池での採取は禁止です。
そして、その結果は、イタセンパラを確認でき、順調に生育している様子を見ることができました。
こちらがイタセンパラのオスです。
尾ひれが黒っぽく、おなか周りは婚姻色と呼ばれるきれいなグラデーションを見ることができました。
そして、こちらがイタセンパラのメスです。
お腹付近から産卵管が出ているのがわかります。この産卵管を二枚貝の口に入れて排卵をするようです。
イタセンパラが絶滅を危惧される一方で、外来種として増殖しているのが「タイリクバラタナゴ」です。
<タイリクバラタナゴ。氷見ラボにて>
タイリクバラタナゴは、イタセンパラと大きさや形が似ており、繁殖期にイタセンパラの雌がパートナーを勘違いし繁殖機会を失っていたということが氷見ラボの研究でわかってきたようです。(タイリクバラタナゴ♂とイタセンパラ♀では繁殖ができない)
>>詳細を知りたい方はこちら
イタセンパラを絶滅させないために日々、調査、研究に尽力いただける方々がいることで、この地球上の豊かな自然が持続し、守られていくのだと思います。
富山へお越しの際には、「氷見ラボ」や「イタセンパラ保護池」へぜひお越しください。
2020年10月13日藤前干潟観察会 「カニダンスをみよう!」
国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 山﨑 陽子
皆さま、こんにちは。
アクティブレンジャーの山﨑です。
事務所の周りでは小鳥の声が聞こえます。
<エゾビタキ> <なかなか姿を見せてくれないキビタキ>
今週末の10月17日(土)の観察会のお知らせです。
子どもから大人まで人気のあるカニをテーマにした観察会で、特にカニがまるでダンスをしているかのようにハサミを振り上げ異性へアピールする様子をじっくり観察します。
まだ、若干、定員に空きがありますので、チラシの番号までお問い合わせ下さい。
□□□□□藤前干潟プチ情報□□□□□
普段よく目にするスズメですが、違う種類がいるのをご存じですか。
<よくいるのは、このスズメ> <こちらはニュウナイスズメ>
模様が少し違うのが分かりますか。
人に近い場所に巣を作るスズメとは違い、郊外の林などに生息するため、あまり見かけることがありません。大きな違いは、頬の黒い斑点があるかないかです。スズメの群れに交じっていることもあるそうです!
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2020年10月12日志賀高原 紅葉進む
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは。
上信越高原国立公園の志賀高原では紅葉が見頃になっています。
事務所から見える蓮池(はすいけ)では、10月6日の記事の写真と比べると、池のほとりの高木(主にシラカバ)の黄色い色付きが進み、紅葉の見頃になっています。
<事務所から蓮池を望む。奥の山の斜面の黄色い色付きが進んでいます。令和2年10月12日撮影。>
琵琶池(びわいけ)では、池のほとりの木々が紅葉し、こちらも見頃です。
<琵琶池のほとりの車道から令和2年10月12日撮影。>
焼額(やけびたい)から奥志賀(おくしが)にかけては、全体的な紅葉までもう少しです。所々に赤色や黄色に鮮やかに色付いた木々がみられます。
<奥志賀付近の車道から。写真奥の山のように標高の高い所では色づきが進んでいます。令和2年10月12日撮影。>
奥志賀渓谷は、まだ色づきが始まったところです。
<雑魚川沿いの遊歩道から令和2年10月12日撮影。>
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
上信越高原国立公園の利用においては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いや3つの密を避けるといった「新しい生活様式」の実践をお願いします。また、上信越高原国立公園へお出かけの際には、上信越高原国立公園のページ<https://www.env.go.jp/park/joshinetsu/>、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認ください。皆様のご協力をお願いします。
厚生労働省「新しい生活様式の実践例」
<https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html>
2020年10月09日乗鞍山麓に広がる貴重な自然景観「五色ヶ原の森」
中部山岳国立公園 平湯 福澤春彦
こんにちは、中部山岳国立公園管理事務所の福澤です。
中部山岳国立公園の乗鞍岳北西部に広がる広大な森、高山市丹生川町の「五色ヶ
原の森」をご存じでしょうか?
約3000ヘクタールの森で、年代の違う複数回の乗鞍岳火山活動により流下
した溶岩が作り出した自然を見ることのできる大変貴重なエリアです。
古く岐阜県側からは、乗鞍岳に続く山岳信仰の登拝道が8つあったそうですが、
車道が整備され乗鞍岳へのアプローチが時代とともに大きく変化したため
登拝道は自然と姿を消し、自然の森はそのままの姿で残ることになりました。
近年まで地元住民など限られた人しか入ることのなかったこの森は、専門ガイド
によるツアーでのみ一般公開されています。
<溶岩流の上に森ができました>
そんな「五色ヶ原の森」は、今年7月豪雨で登山道や架け橋は流され、土砂流出で川
の流れや様相が変わり、山小屋の土台を抉り、大きな被害を受けました。
私も8月の復旧活動に参加し、状況を目の当たりにしていましたので大変心配して
いましたが、現在はガイドさんを中心に地元関係者の方々の尽力で「五色ヶ原の森」
ツアーコースであるシラビソコース、ゴスワラコースは、復活しており安堵しました。
<流された歩道や橋を再構築 >
<素敵な山小屋で休憩できます>
この森の最大の特徴は、溶岩台地の上に出来上がった手つかずの森で、水の保水力が
物凄くあると言うことです。そのことにより、絶えず森の地中を縦横無尽に流れる豊富
な水は森全体の気温を下げシラビソやオオシラビソなど亜高山帯の植生を形成していま
すし、また豊富な水は溶岩台地の崖から流れ出し大きな滝となっています。
<布引の滝>
この布引の滝の上には大きな川はありません、大量の伏流水が溢れ出して滝になっています。
この貴重な森と自然について、専門のガイドさんから詳しい、そして楽しいお話を
聴くことができます。
○乗鞍山麓 五色ヶ原の森案内センター<https://goshikinomori.com/>
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中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。
2020年10月08日下ノ廊下2020年も通行にご注意ください
中部山岳国立公園 立山 佐藤 裕子
富山県警察の方にお誘いいただき、10月3日(とざんの日!!!)山岳遭難防止啓発キャンペーンが行われました。
黒部峡谷鉄道宇奈月駅前で下ノ廊下方面に行く利用者に向け、歩行注意のリーフレットやポケットティッシュを配布しました。
■リーフレット
宇奈月駅で配布したので、"水平歩道へ向かわれる皆様向け"ですが、下ノ廊下を踏破される皆様、ご注意ください。
[2018年撮影のものです]黒部に怪我なし(落ちたら怪我では済まない)
昨年、下ノ廊下では10日間に5名の方が転落によりお亡くなりになりました。
道が危険というよりは、その時の気象、体力に合った荷重、心理状態(不注意)、登山経験(普段からのトレーニング)など、細かな原因が集まった結果なのかなと思います。
ヘルメット、ライト(予備電池も)お忘れなく!!
■阿曽原温泉小屋...今シーズンは小屋営業を休止し、テントサイトのみ営業中
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中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新たな生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。
2020年10月08日登山道標柱の維持管理
上信越高原国立公園 万座 飯島久美子
10月1日、鹿沢万座パークボランティアさんと合同で湯ノ丸山・烏帽子岳の登山道巡視と
標柱のペンキの塗りなおしを行いました!
↑ 標柱befor(写真左)、after(写真右)
見違えるようにきれいに。
今回の巡視では登山道や山頂標識あわせ、計8本の標柱の塗りなおしを行いました。
↑ 丁寧にペンキを塗ってゆきます。二度塗りしました。
歩きはじめ、一時小雨が降る瞬間もありましたが、
前日の晴天で、標柱はよく乾いており、ペンキ塗りには最適な気候でした。
湯ノ丸山・烏帽子岳を訪れた際には、ペンキ塗りたてのきれいな標柱で記念撮影をぜひどうぞ!
2020年10月06日志賀高原の紅葉 見頃の場所も
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原から紅葉の情報です。
一沼(いちぬま)の紅葉が見頃になりました。池のほとりの低木の赤色が目立つ紅葉スポットです。
一沼は、国道292号を山ノ内町市街地から上ってくると道路のすぐ左側にあるので分かると思います。駐車は池から200mほど先にあるサンバレー地区の駐車場をご利用ください。
<写真撮影にはあいにくの天気ですが、多くの方が訪れていました。令和2年10月6日撮影。>
事務所から見える蓮池(はすいけ)も日に日に色づきが進んでいます。シラカバも黄色く色づき始めました。
<令和2年10月6日撮影。>
<低木で赤く色づいている植物の中にはウルシの仲間が含まれています。人によってはかぶれるので、触らないように注意してください。>
事務所周辺では、このところ日照時間が短いので、余計に肌寒く感じる日が続いています。また、今日は10時過ぎでも事務所近くの道路の気温表示は10℃以下でした。気温に合わせた服装でお出かけください。
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
上信越高原国立公園の利用においては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いや3つの密を避けるといった「新しい生活様式」の実践をお願いします。また、上信越高原国立公園へお出かけの際には、上信越高原国立公園のページ<https://www.env.go.jp/park/joshinetsu/>、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認ください。皆様のご協力をお願いします。
厚生労働省「新しい生活様式の実践例」
<https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html>
2020年10月05日剱岳登山道巡視
中部山岳国立公園 一ノ枝亮輔
こんにちは。中部山岳国立公園立山管理官事務所の一ノ枝です。
剱岳の登山道巡視に行ってきましたのでその時の様子を書いていきます。剱岳は立山連峰の北部に位置する標高2,999mの山です。急峻な岩壁と氷河によって削られた山容は「岩と雪の殿堂」とも称されています。
今回は室堂を出発し、剣山荘から別山尾根ルートのピストンで歩いてきました。(山行日:9月15~17日)
※剱岳別山尾根ルートは一般登山の中でも上級者向けのルートとなっています。山行に行かれる際には十分な計画と準備をお願いします。
1日目は室堂から剣山荘までの道のりで、歩道は終始よく整備された道を進みました。
剱御前小屋まで登りきったところで大きな剱岳の山容が姿を現しました。
その日は剣山荘で宿泊です。
<剣山荘と剱岳>
剣山荘も他の山小屋と同様に、宿泊人数の規模を縮小し、アルコールや寝室・食堂のパーテ-ションの設置などコロナ対策をしっかりとされていました。
<夕暮れ時の一枚>
山小屋の灯りが、登山者に安心感を与えてくれます。やはり山を利用するにあたり山小屋はなくてはならない存在です。
2日の早朝。
<剣山荘前にて>
この日は予報では天気も持ちそうとのことで剱岳を目指して歩きはじめます。
歩きはじめてしばらくして、最初の鎖場1番に到着しました。
剱岳別山尾根ルートでは、鎖場が合計で13カ所に設置されています。(上りで「1~9番」、下り「10~13番」)
<2番の鎖場>
一服剱、前剱と厳しい岩場や上りが続き、前剱まで上ってきました。
ほぼ同スピードで上っていた栃木からの登山者さんと何度かお会いしましたが、ここでもお会いし、写真を撮っていただきました
<撮っていただいた1枚。剱岳を背景に>
鎖場、岩場を順々にクリアし、
上りで最後の難所となる鎖場9番「カニのたてばい」に取りつきます。
高度感のある岩場を登っていきます。鎖を補助にしながら慎重に進みます。
無事カニのたてばいを登り終えて、しばらくして山頂に到着です!
<山頂での1枚。ここでも栃木からの方にせっかくだからと撮っていただきました。>
<早月尾根。小さく見える赤い屋根が早月小屋>
<北方稜線方面。ここから先は一般登山者は進めません。>
<遠くに中腹に雲がかかっていますが富士山も望めました。>
山頂で一休みをしたら、下山です。別山尾根ルートは上りルートと下りルートが途中別々になるので看板・道標に注意しながら下りていきます。
岩場や鎖場は下りの方が恐怖感・高度感を感じやすいので、一歩一歩慎重に下りていきました。行程には余裕を持って無理のない計画をお願いします。
<10番 カニのよこばい。慎重に進みます。>
今日の宿となる剱澤小屋に到着です。
<小屋前の看板と剱岳>
<今夜の夕食。あたたかいご飯に豪華なラインナップ>
3日目の下山途中には雷鳥にも出会うことができました。ヒナもすくすくと成長している姿が見られました。
今回歩いた室堂~剱岳(別山尾根ルート)の登山道は概ねルートや案内看板もしっかりとありました。剱岳周辺の山小屋は今年は10月初旬に閉まってしまいます。(剱岳もいつ雪が降ってもおかしくない時期です。)登山を計画される際にはしっかりとした準備と情報収集をお願いします。
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中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。
こんにちは。
白山自然保護官事務所の大石です。
冷え込むと思っていたら、10月17日、白山と別山の初冠雪が確認されました!
(うっすら冠雪した白山 10月18日撮影)
10月19日の朝、出勤時に遠くから見た様子だと雪はほぼ消えてしまっているように見えましたが、標高の高い場所はもう冬です。
この時期の登山道は積雪がなくても凍結の恐れがありますし、 気温が低く、風が吹くと体感温度がかなり低くなるなど夏山シーズンとは状況が全く違います。
防寒具やアイゼン等の準備を忘れないようお願いします。
また、日没時間も早くなり、暗くなるのも早まっています。ちょっとしたトラブルで予定より下山が遅れた場合を想定して、ヘッドランプ等も必ずお持ちください。
なお、白山の山小屋(室堂、南竜)の営業は10月15日で終了しています。
白山は比較的登りやすい山と言われることもありますが、日帰りはそれなりに体力が必要です。
夏山シーズンとはかなり状況が異なりますので、ご自身の装備や経験、体力等と相談し、入山していただきますようお願いいたします。
安全に楽しく白山国立公園をお楽しみください♪