ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2018年10月30日

2件の記事があります。

2018年10月30日登山道整備講習会@戸隠編

妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子

昨年度、飯縄山で実施した『近自然工法』による登山道整備講習会、

今年は戸隠(大洞沢)と雨飾山で開催しました。

 

今年も北海道山岳整備の岡崎さんを講師にお招きしました。

戸隠地域では地元ガイドさんを中心に、普段山の維持管理に関わる方々に総勢20名ほど参加いただきました。

 

道中は紅葉真っ盛り!綺麗です!

 02この美しさ!

 

現地に着いたら、まずは施工イメージを考えます。

自然に寄り添って、『近自然』の視点で何が起きているかをまずは観察。

03どうするか考える 04イメージです

「地形はどうなっているのか」、「今後雨が降ったら水の流れは?」、「浸食の原因は何だろう」・・・

 

施行イメージが固まって共有できたら、資材集めです。

今回オーダーされた木材は4~5mのものを3本(゜Д゜)!

しかし、みなさんものともせずサクサク集めてきます!凄い!

05丸太を切り出す! 06えいやー!

 

昨年に引き続き参加された方はもちろん、

さらに強力になった石集め部隊やチェンソー部隊も大活躍!

07石をかきあつめます 08チェンソー部隊

 

こちらではサクサクと足場の石組みが行われています。

これ、意外とセンスのいる作業です。ちなみに私はまったくセンスなしでした(笑)

09石組みさくさく 10去年もいた人はもっとサクサク

 

作業も終盤・・・細かな出っ張りをカットしたり、足場に砂利をかけたりして整えます。

11仕上げの面取り 12仕上げの砂利かけ

 

そして!ジャジャーーーン!できました!施工完了!

ビフォアー・アフターをご覧下さい!

 

まずはビフォアー。施工前の写真です。

斜面をトラバースしていましたが、どんどん足場の崩れる道でした。

13ビフォアー1 14ビフォアー2

 

そしてアフター!施工後、こんな風になりました!

15アフター1 16アフター2

 

見て下さい!足場のこの安定感!

全員で記念撮影をしてもへっちゃらです!

17足場の安定感! 18何人乗っても大丈夫!

 

近自然工法の考え方では、杭を縦には打ち込まず、自然の中で起きている現象を再現します。

文章で書いてもなかなか難しいので、百聞は一見にしかず!

是非この場所へ来て歩いてみて下さい(^∀^)!!!

 

今回参加いただいたみなさんお疲れ様でした!

大雪山にならい、近自然工法の整備を一般の方とやるイベントをやってみたいという前向きな意見も出ました♪

来年はさらなるステップアップを目指します(*´艸`)

 

○岡崎さんのブログでも今回の様子を記事にしていただきました。

 リンクはこちら

 

次回のアクティブ・レンジャー日記で雨飾の様子もアップします。

乞うご期待♪

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2018年10月30日藤前干潟で秋のクリーン大作戦が実施されました!

国指定藤前干潟鳥獣保護区 西部理恵

みなさま、藤前干潟からこんにちは。

アクティブレンジャーの西部です。

稲永公園では、カワラヒワのキリキリと言う鳴き声があちらこちらで聞かれるようになってきました。

稲永公園のカワラヒワ

<稲永公園にて、グミの実で嘴が真っ赤になっているカワラヒワ>

秋も深まって来た今日この頃、最近の藤前干潟の生きものたちの様子をお伝えしたい、と思いつつも、、、

ここのところ、しつこく干潟のごみの話題ばかりで申し訳ありません。

それでも、今日は先日のAR日記で書いたペットボトルの面白い調査、と藤前干潟のクリーン大作戦について書きたいと思います。

ペットボトルの面白い調査は、1023日にクリーン大作戦実行委員会のメンバーと四日市大学の千葉賢先生が実施したもので、清掃活動に先駆けて行った調査でした。

どんな調査だったかは、千葉先生がブログに掲載されていますのでご覧いただくとして、この日、私と山﨑AR、四日市大学の学生さん2名と実行委員会事務局の鈴木氏の5人で、2時間程度のあいだに400本近いペットボトルを拾い、そのペットボトルを種類ごとに分けると言う作業を行いました。

わずか5人で仕分けの時間も含めてですから、本当にあっという間に400本と言う感じ。

1M四方に埋まっているペットボトルの量を、ヨシ原の面積に直すと気が遠くなる量になりそうです。

2018年9月6日 藤前干潟 導流提の河川敷

<9月6日の様子:しかし、この状態から10/23時点で状況はほとんど変化なし>

千葉先生は、この後、これらのペットボトルの年代調査を行い、町から出たごみがどれくらいの月日をかけて海に流れ出ていくのか、などを調査していきたいとのことです。

●ペットボトル調査の報告ブログ

https://eis-yokkaichi-u.jp/archives/6438/

そんな事前調査などにも協力しているクリーン大作戦実行委員会ですが、メインの活動は春と秋に実施する大規模な清掃活動です。

2018年は5月に春の活動を実施しましたが、秋のクリーン大作戦が1027日(土)、藤前干潟で行われました。

今回で29回目をむかえる藤前干潟クリーン大作戦で、名古屋市周辺の市町村から1000人近い人たちがボランティアとして集まりましたが、皆さん、かつてないほどのごみの量に驚かれたようです。

クリーン大作戦のメイン会場となる中提会場の様子は、クリーン大作戦実行委員会のホームページや名古屋市野鳥観察館のブログをぜひご覧ください。

●クリーン大作戦実行委員会のホームページ

https://cleanupfujimae.jimdo.com/

●名古屋市野鳥観察館のブログ

https://blog.goo.ne.jp/kansatukan/e/2767048544702a2b9a46bfa5ff9da7ff

私たち環境省のメンバーは、稲永ビジターセンターから一番近くの野跡・稲永会場に参加。ここは小さなエリアと言うこともあって、稲永スポーツセンターや稲永ビジターセンター、名古屋市野鳥観察館のスタッフらの他、国交省庄内川河川事務所の方々や、近隣の企業の方々、遠くは豊田市や刈谷市などから個人で参加される方など30人程度が集まって清掃活動を実施しました。

受付 開会式

<受付>                     <開会式>

ごみの分別方法

<ごみの分別について、保護官から皆さんにお知らせ>

小さなヨシ原にもごみがたくさん!

<中提ほどではありませんが、面積の割にはたくさんのごみがありますね>

みんなでごみを拾います

<やはりペットボトルをはじめとするプラスチックごみは、ここでも目立ちます>

その後、私たちは清掃活動に参加した人だけが申し込める干潟観察会の講師として、中提会場に移動。

各会場から集まった参加者の方々と集合写真を撮った後、いよいよお楽しみの干潟観察会の実施です!

集合写真

<モリゾーとキッコロも!>

干潟観察会

<観察会の様子>

干潟観察会で生きものについて学ぶ

<実行委員会のメンバーや私たち環境省の職員から干潟の生きものについて学びます>

自分たちが清掃した場所にどんな生きものがいるのかな、泥の干潟に入るって楽しいなぁ、と言ったいろんなことを感じてもらえたのではないでしょうか。

清掃活動とこの観察会を通して、ゴミの下に埋もれてしまっているかもしれない生きものたちのことを知っていただけると嬉しいです。

そして、今後も日々の生活の中で思い出して、あ、今日はプラスチック製品の少ないものを買おう、なんて思ってもらえると、さらに嬉しいなと思います。

秋は夕日に映える干潟が美しい季節です。

ぜひ、藤前干潟に遊びに来てくださいね。

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