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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

志賀高原の古道 峠の三十三観音コース

2023年05月29日
志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
 
志賀高原には1時間程度で歩ける遊歩道から、1日かけて登山装備で歩く登山道まで様々なトレッキングコースがあります。志賀高原観光協会では19のトレッキングコースを紹介しています。
 
5月25日はそれらのうちの一つ、半日程度で歩ける「峠の三十三観音コース」を歩きました。
志賀高原の麓の沓野(くつの)と草津温泉の徒歩での往来に利用された道です。観音様は地区の人々や旅人の往来の安全を願って1819年に設置されたものだそうです。
 
33番は志賀高原のサンバレーにあり、傍らには由来が書かれた標識もあります。
「下り約1時間30」分とありますが時間は目安です。今回は33番のサンバレーから1番の近くの運動公園入口バス停まで2時間弱かかりました。
由来が書かれた解説標識
 
石に観音様が彫られています。観音様の紹介と次の観音様までの目安が表示されています。
29番の観音様

各観音の近くのポストには御朱印があります。御朱印帳は志賀高原観光協会で入手できます。
御朱印は観音様の近くのポストの中にあります
 
 
さて、歩道の状況です。
■道が分かりにくい場所が2箇所ありました。
○1箇所目
国道292号の坊平橋の志賀高原側の際から林に入ると20番と21番が並んであります。その奥に踏み跡が続きますが、これは今回のコースではありません。20番と21番から19番に向かうには斜面の下側に下りてください。
 
その場所の写真です。写真右に20番と21番があります。奥に続く踏み跡は今回のコースではありません。コースは斜面を少し下ったところにある踏み跡です。
間違って奥に進んでしまった場合、発電所へ水を送る導水管が現れます。その場合は戻ってください。
20番の近くの道の分かりにくい箇所
 
○2箇所目
13番と14番の間で分岐があるのですが、分岐の誘導標識がありません。
下の写真では14番は左上へ斜面を上る方向にあります。左中央の柱に誘導標識が付けられていたのだろうと思いますが、現在はありません。
右奥に進む幅の広い道はどこに行くのか確認していませんが、今回のコースではありません。
13番と14番の間の道の分かりづらい箇所
 
そして、上の写真を撮影した背中側で、幅の広い道を外れ斜面を下ります。そこには地面に矢印が置かれています。草が茂ると見えなくなるかもしれません。
地面に置かれた誘導の矢印
 
 
■道の状況が悪い箇所が3箇所ありました。どれも橋の破損によるものです。
1箇所は板が渡してあります。その上を通過しました。場所は9番と8番の間です。
橋が破損し板を渡してある箇所

次は破損した橋の脇を通りました。場所はこれも9番と8番の間です。
橋が破損した箇所
 
最後は穴の部分を避けて通過しました。場所は8番と7番の間です。
橋が破損して穴が開いている箇所
 
では、花が見られた主な植物です。
左:クルマムグラ、右:チゴユリ。チゴユリは開花が始まったところです。
クルマムグラとチゴユリ

左:フタリシズカ、右:テンナンショウの仲間
フタリシズカとマムシグサの仲間
 

最後に、出発地点と到着地点の間の公共交通機関による移動の情報です。
今回のように33番のサンバレーから1番に下った場合、出発地のサンバレーには、運動公園入口バス停またはスノーモンキーパークバス停から路線バスを利用して戻ることができます。

1番から上ってきた場合は、サンバレーにバス停があるので路線バスを利用して下ることができます。
ただし、バスの本数はそれほど多くないので、バスの出発時間から逆算して歩き始めの時間を考えるとよいと思います。