アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、上信越高原、妙高戸隠連山、中部山岳、白山、伊勢志摩国立公園があります。
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黒姫山は妙高戸隠連山国立公園内にあり、妙高山・戸隠山・飯縄山・斑尾山とともに北信五岳と呼ばれる山の一つです。 今年はコロナ禍の影響で毎年行っている黒姫山開山祭が中止になり、その代わりに地元関係者のみで登頂し黒姫山登山の安全祈願が行われました。
参加者は地元登山ガイドの方を筆頭に観光協会の方など関係者7名。戸隠自然保護官事務所としては、倒木の状況確認など登山道調査も兼ねています。
ルートは黒姫高原スノーパーク側の小泉登山道を登り、頂上の七つ池を巡り、表登山道を降りて町民の森に下山するというもの。黒姫山に登るには戸隠の大橋登山口からの新道ルートが一般的なのに対し、今回のルートは標高差上り約1,200m下り約1,300mという、最近運動不足の私にとってはなかなか過酷なルートでしたよ。
<今回のルート>
ちなみに昨年私はまだ雪のある時期にこのルートで登頂を試みましたが、外輪山の稜線の雪庇が張り出していて雪崩が怖くて敗退した経験があります。
<昨年5月の黒姫山外輪山上部>
朝7:00黒姫高原スノーパークをスタート。雪のないスキー場のゲレンデを登っていきます。最初は環境省の制服を着ていた私たちでしたが、熱中症になりそうなくらい暑くてすぐにTシャツ1枚に。
<スキー場を登ります>
<ブナの巨木帯を進みます>
<登山道の倒木除去>
<登山道の看板修理>
黒姫山は今、オサバグサが見ごろを迎えています。葉がシダのような形をしていて珍しい植物ですね。
<葉がシダのようです>
<オサバグサの群落>
<オサバグサのアップ>
<オサバグサのもっとアップ>
ひいひい言いながら稜線部に出ると今度は火口に向かって森の中をずんずん降りていきます。するといきなり視界が開けました。
<黒姫山火口原>
黒姫山は火山で頂上部には火口跡があってその中には草原(湿原)が広がっています。黒姫山湖沼・湿原群と呼ばれ環境省の指定する「日本の重要湿地500」のうちのひとつです。「七つ池」と呼ばれる池が点在していますが、実際にはもう少し数が多そうです。 ちなみに火口の内側は国立公園の中でも最も利用規制の厳しい特別保護地区にも指定されています。
この日は午前中は晴天で暖かく、そよ風に吹かれながら広々とした草原の中を気持ちよく歩くことが出来ました。 また火口の中には小黒姫(御巣鷹山)(2,046m)と呼ばれる小山があり、これがおよそ4万年前の黒姫山の最後の噴火の時にできた中央火口丘と考えられています。ただ黒姫山の最高地点である頂上(2,053m)は外輪山の稜線上にあります。
<森を抜けるといきなり視界が開けます>
<七ツ池>
<大草原>
<大池と小黒姫(御巣鷹山)>
七つ池から再び急登を登って外輪山の稜線部に出て頂上へ。頂上の祠で信州しなの町観光協会長による今年の黒姫山登山の安全祈願が行われました。
<観光協会長による安全祈願>
<頂上から望む野尻湖>
下山は登りルートとは異なる表登山道へ。ブナ帯が広がる森をずんずん降りていきます。だんだん霧に包まれてきました。霧とブナの森の組み合わせはなかなか幻想的ですね。またこのルートは途中にヒカリゴケなどの見どころもあって楽しませてくれるルートですよ。
<新緑の美しいブナ>
<枝ぶりがすごい>
<新緑~>
<ブナの森>
<霧で幻想的なブナ>
<霧で幻想的なブナの森>
<ヒカリゴケ説明>
<確かに光ってる>
途中から小雨模様に。合羽を着て歩きます。雨の森もいい感じです。 夕方18:00ヘロヘロになりながら「町民の森」の表登山口に到着。長かった~。 皆さん、お疲れ様でした! 私にとっては滅多に登らないルートなのでとても有意義な巡視でした。
<途中から雨模様に>
<やっとの思いでゴール>
その他、黒姫山で見られた花たち。いやぁ黒姫山の森って自然がとっても豊かですねぇ。
<マイヅルソウ>
<サンカヨウ>
<マメザクラ>
<ナルコユリ>
<ツバメオモト>
<ギンラン>
<タニウツギ>
<カエデの地味~な花>
<アカモノ>
<イワカガミ>
<エンレイソウ>
<ギンリョウソウ>
<ゴゼンタチバナ>
<ブナの葉に付いた虫コブ>
妙高戸隠連山国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新たな生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。妙高戸隠連山国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。