松本

冬の乗鞍で見つけた生き物たち

2024年03月21日
中部山岳国立公園 中岡浩貴
 こんにちは。乗鞍・白骨アクティブ・レンジャーの中岡です。
 3月に入ってから、これまでの暖冬傾向の反動のようにたくさん雪が降っています。乗鞍高原の積雪量もこの時期になって今冬一番の深さとなり、もう春なのに「ああ、これが本来の乗鞍の冬景色だよなあ……」と少し複雑な気持ちを抱いてしまいました。
 
 さて、今回はこの冬に見かけた生き物(やその痕跡)達を紹介します。
 1枚目はキレンジャク。冬に日本に飛来する渡り鳥だそうです。5~6羽の群れで一の瀬にある木の実を啄んでいました。頭部のアンテナのような冠羽が特徴的です。

 2枚目はツグミ。こちらも冬の渡り鳥で、事務所で撮影しました。市街地でも見かける鳥ですが、こうして見ると景色に溶け込む体色だなあと感じます。
 冬は木の葉が落ちて見通しが良くなり、野鳥観察が楽しい季節です。

 また、乗鞍高原の雪上には至るところにアニマルトラック(動物の足跡)が残されており、スノーハイキングではこれを観察してみるのも一興です。

 3枚目はリスの足跡です。木から木へ移動する際に一時的に雪上に降りたようです。場所は牛留池の散策路でしたが、運が良ければ姿を見る事も出来るかもしれません。

 4枚目、画面内を縦横無尽に走っているのはウサギの足跡です。ウサギは足跡が特徴的なので見分けやすい上、フィールドでは一番見る機会が多いです。
 最後、同じ4枚目の雪上に二本のラインが伸びているのは、ヒトの足跡です。この個体はネイチャースキーを使っており、他の動物とは異なる特殊な足跡が……って、これは自分のトレースでした!

 乗鞍に来られた際は、ぜひそこに住んでいる生き物たちにも着目してみてください。