妙高戸隠連山国立公園
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2020年05月12日#STAYHOME お相手が見つかったようです
妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋
コサメビタキが巣作りをはじめていました。
(所帯持ちとなっていくぶんキリリ!のコサメビタキ)
ふつう巣をつくるのはメスに任せる鳥が多いのですが、コサメビタキの場合はオスも巣作りに協力します。
2羽が代わる代わる巣材となるコケを運び入れてはまた巣材集め・・・
(お椀状になっている部分が巣です。上手にカモフラージュしていますね)
何度も座りなおしてしっくりくるかを確認しています。子育てがうまく行くといいですね。
注意:鳥の巣を見つけても鳥や外敵に気づかれないよう離れた場所から少しだけの観察に留めましょう。ストレスで巣を放棄したり、ヒナや卵が狙われてしまう原因になります。
2020年05月11日#STAYHOME 今年は画像でお楽しみください
妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋
週末の大洞原の菜の花の様子です。
付帯施設のハートランド妙高も月末まで閉館中ですが、きれいに咲いていてもったいないので画像だけでも。
この風景はJALの機内紙SKYWARD2020年3月号の「眼福一景」でも紹介されました。
森田敏隆氏撮影のきれいな大洞原の風景はWEB版バックナンバーでもご覧になれますのでぜひどうぞ。
そういえばホバリングしながらさえずるヒバリを見て、ふと気づきました。
5/5の記事のヒナはヒバリかもしれません。
妙高戸隠連山国立公園Facebookでも記事を公開しています。
https://www.facebook.com/1875339872757492/
2020年05月06日#STAYHOME 野鳥のさえずりを聴いてみよう
妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋
高原にやってくる夏鳥が日に日に増え、春の森が賑やかになってきました。
棲み家を決めたらなわばり宣言、そしてまわりのオスに負けじと精いっぱいメスにアピールするのです。
(渓流沿いでさえずるミソサザイ)
(高原にやってきたオオルリ)
この歌のようなさえずりを聴けるのは春から夏にかけての繁殖期の間だけ。
写真のサンショウクイのように『山椒食って「ヒリリン」と辛い』など鳴き声を当てはめた『ききなし』がある鳥もいます。覚えておくと、姿が見えなくても何の鳥がいるかが分かるようになり、お散歩が楽しくなります。
(コサメビタキ)
皆さんのお庭やベランダからはどんな鳥の声が聴こえますか?
まずは身の回りにどんな鳥がいるのか耳をすませてみましょう。
2020年05月05日#STAYHOME こんな場面に遭遇したら
妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋
杉林で足元からガサゴソ音が・・・やばい!ヘビ?瞬時にスタコラ!!
遠くから正体を確認するといたのは何かのヒナ。巣から落ちたのでしょうか。
(離れたところから望遠で撮影しています)
こういう場面に出くわすと、ヘビや動物に襲われるのでは?と心配になり保護したくなりますが、
「拾わない」が正解です。
詳しい対応の仕方は(公財)日本鳥類保護連盟HP http://www.jspb.org/hinakyosan.html を参考にして下さいね。
怪我もなく、ヨジヨジ木を登りはじめたのでひと安心。それにしても何のヒナだったのでしょうね?
頭ボサボサ、黄色いくちばし...
2020年05月04日#STAYHOME 生きものの賑わいが満ちてきました
妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋
この数日で気温がググッと上がり、芽吹きする木々や草花が日に日に増え、
ひっそりとしていた里山がにわかに活気づいてきました。
田んぼでは田植えの準備が始まりました。
森の中では冬眠あけのアマガエルも行動を始めているようです。
シマヘビも穴から体を出してひなたぼっこ中。日差しが暖かくなってきました。
2020年05月01日#STAYHOME 桜が満開になりました
妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋
標高700mの妙高高原ではようやく桜が満開になったところです。
林床ではエンレイソウがにょっきり顔を出しています。
とある水辺でオシドリのつがいを見つけたので遠くから少しだけ観察させてもらいました。
オスはメスのそばにぴったりと寄り添って、この時期のオシドリはとても仲むつまじいご様子。
皆さまのご家庭でもこのGWを仲良くお過ごしくださいね。
2020年05月01日#STAYHOME 戸隠の池周辺巡視
妙高戸隠連山国立公園 戸隠 土屋達郎
妙高戸隠連山国立公園内には名所となっている美しい池がたくさんありますね。今回は戸隠周辺の池を巡視してきました。
戸隠はまだちょっと寒いせいか花もまだまだこれからという感じでした。
国立公園の標識(看板)の肩の部分がはがれてしまっています。たぶん隙間から水が入って冬に凍って膨張して押し上げたためと思われます。
幸いきれいに剥がれていて、モルタル塗ってくっつけるだけなので直すのも簡単そうです。
<鏡池と国立公園標識>
<肩の石材が剥がれています>
<戸隠山は向かって右ですね>
<キクザキイチゲ>
<ミズバショウ>
<静かな鏡池>
<古池は工事のため水が抜かれています>
<まだ小さいミズバショウ>
<リュウキンカ>
<まだ雪が残っています>
気になったのが、登山道周辺の笹が結構広範囲に枯れていること。
笹は60年(100年以上ともいわれている)に一度花を咲かせた後、一斉に枯れるそうですね。
そういえば昨年は笹に花が咲いているのを見かけましたよ。
一度枯れるとまた笹に覆われるまでに10年以上かかるそうで、他の植物にとっては子孫繁栄のチャンスなのだとか。
<いたるところに笹枯れ現象>
尚、長野県内の観光施設等はほとんど閉まっています。今はじっと我慢の時ですね。
<戸隠森林植物園も今は入れません>
コロナ禍で外出を控えざるを得ない皆様の心の栄養になりますよう、今後も引き続き国立公園の情報をお伝えしていきます。
妙高戸隠連山国立公園では、コロナウイルス感染拡大防止の政府方針を受け、当面の利用の自粛をお願いしています。早期収束に向け、みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。
なお、この投稿は「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」に基づいて実施しています。
2020年04月30日#STAYHOME春の歌姫ノジコがやってきました
妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋
一般的に春告鳥と言えばウグイスが知られていますが、雪国ではノジコも春を感じさせてくれる鳥のひとつです。ノジコは分布が局地的で、準絶滅危惧(NT)にも指定される貴重な鳥ですが、ここ、いもり池周辺では春から秋にかけてその姿を見ることができます。他の木々に先駆けコブシの花が開花する頃になると、ノジコが姿を見せ、さえずりを始めます。日本でしか繁殖をしないとされる(住環境にこだわりの強い?)ノジコですが、どうやら、いもり池の環境を気に入ってもらえているようです。
花咲くコブシ
歌うノジコ
もうすぐ見納めのマヒワ
2020年04月23日#STAYHOME 窓から見える自然を楽しもう
妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋
今年は雪が少なかったです。今日ついに事務所の庭の雪が例年より早く雪解けしました。
雪解けした地面では、餌探しをするカシラダカやアトリの姿が目立つようになってきました。
冬鳥はもうすぐ高原を離れるので、その前の腹ごしらえでしょうか?
まだ樹木は芽吹きの準備をしだしたところですが、事務所の庭のヤマザクラがいち早く花をつけました。
やってきたのはメジロです。
鳥の種類や名前が分かるようになると、季節の変化や自然がより身近に感じられるようになります。
覚えはじめの時期には日本野鳥の会が出版している「新・山野の鳥」がおすすめです。
身近な鳥がコンパクトにまとまっているのでわかりやすいです。
また、無料アプリ「火打やまナビ」で、高原~山の鳥21種の野鳥と鳴き声を紹介しているので、
自宅での見分け、聞き分け学習にぜひお役立てください。
いもり池周辺では今、ウワミズザクラの花が満開です。良く見るサクラと花の形が随分違いますが、れっきとしたサクラの仲間です。新潟県ではウワミズザクラのつぼみや完熟前の実を塩漬けやお酒に漬け「杏仁香(アンニンゴ)」として食用にするのだそうです。以前つぼみの天ぷらをいただいたことがあるのですが、独特の風味で大変おいしかったです。字のごとく杏仁の香り、杏仁豆腐や桜餅の葉っぱのあのいい香りの成分であるクマリンが、ウワミズザクラにも含まれているのだとか。ということで、花が満開の今ならあの香りをたくさん嗅げるのでは!と思い、試してみました。マスクを外し、思いっきり息を吸い込んでみた!のですが・・・匂いが・・・しない?
花に近づいてみるとうっすら・・するにはする。その後、葉をこすってみたり、枝をこすってみたり、幹の匂いをかいでみたりしましたが、想像していたのと違う・・・。成分が強くでる時期や条件があるのでしょうか?謎は深まるばかりです。
さて、このウワミズザクラは人間のみならず、動物にも人気があります。実が熟した頃になると、ヒヨドリやメジロなどいろんな鳥がやってきます。クマもこの実が好き。冬になって葉が落ちた頃になるとクマ棚がかけられているのを見つけることができるかもしれません。花が咲いているこの時期に場所を覚えておくと、やってくる動物の観察に役立ちますよ。