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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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妙高戸隠連山国立公園

274件の記事があります。

2020年11月18日荒倉山と鬼女紅葉伝説を訪ねて

妙高戸隠連山国立公園 土屋達郎

10月30日 子どもたちに自分たちの地元である妙高戸隠連山国立公園への理解をより深めてもらうために環境省が行っている「子ども農山漁村体験プロジェクト」の活動の一環として、今年は戸隠小学校5年生15人の子どもたちが鬼女紅葉伝説の旧跡を巡りました。

<荒倉山周辺には鬼女紅葉の伝説が残っています>

戸隠や鬼無里に伝わる鬼女紅葉伝説とは、平安時代に絶世の美女であった呉葉(くれは)という女性が京の都から罪人として戸隠に流され、鬼女紅葉(きじょもみじ)と化して荒倉山の岩屋に棲みながら村を襲うなど悪行を働き、それを平維茂(たいらのこれもち)が退治するという物語です。今、巷では「鬼滅の刃」ブームですが、戸隠には実際に鬼がいたのですよ。

平維茂が紅葉の居場所を探すのに矢を放って方角を占ったそうです。現在はその矢を放った場所が「矢本神社」、そして谷を挟んで2kmほど先にある矢の落ちた場所が「矢先神社(柵(しがらみ)神社)」になっています。矢本神社では宮司さんがいろいろ解説してくださいました。宮司さんは建築士でもあり、最近建て替えられた戸隠神社中社の大鳥居の設計をされた方と聞いてびっくり。

長~い階段を上ってたどり着いたのは矢先神社。ここは無人で趣のある神社でしたね。 あとは紅葉の墓と言われる「鬼の塚」、紅葉とその仲間たちが隠れ棲んだといわれる「鬼の岩屋」、荒倉キャンプ場にある能舞台などを見学。毎年ここで謡曲「紅葉狩り」が演じられるそうです。秋の紅葉(こうよう)を愛でることを「紅葉狩り」と言いますが、語源は平維茂が鬼女紅葉を狩るところからきているという説も。

<宮司さんの解説を聞く子ども達>

<平維茂が矢を放つときに踏ん張ったという石>

<ここから矢を放ったそうです>

<地元テレビ局が取材に来ていました>

<きれいな紅葉>

<矢の落ちた矢先神社側から見る矢本神社>

<鬼女紅葉の墓>

<紅葉の子分たちの墓>

<矢先神社への長い階段>

<矢先神社(柵神社)>

<荒倉キャンプ場内にある能舞台>

<紅葉狩りの解説>

<紅葉狩り>

<鬼の岩屋へ>

<どんどん登ります>

<到着>

<鬼女紅葉が隠れ棲んだ岩屋>

<岩屋の中>

<鬼の岩屋解説>

そしてお昼は荒倉キャンプ場にて自分たちで火を起こしてカレー。

<キャンプ場の管理人さんにご挨拶>

<皆で荷物運び>

<自分たちで火を起こします>

<火が起きました>

<火っていいですね>

<きれいな紅葉>

<きれいな紅葉>

<きれいな紅葉>

「子ども農山漁村体験プロジェクト」では2月にも6年生の子たちと鏡池にクロカンスキーで行くスノーハイクが予定されています。

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2020年10月23日雨飾山登山道巡視

妙高戸隠連山国立公園 土屋達郎

天気の良い日に小谷村(おたりむら)にある雨飾山(あまかざりやま)の登山道を巡視して来ました。 これで戸隠自然保護官事務所が担当する妙高戸隠連山国立公園の長野県側の主要な山は、ほとんど確認したことになります。 当初、雨の予報も出ていて気が重かったのですが、当日はなんと快晴。素晴らしい登山日和ではないですか! やはり日頃の行いは良くしておくものですね。

<雨飾山山頂(南峰)>

<今回のルート>

朝6:30に駐車場に到着すると結構満車状態。かろうじて停められました。そしてもうほとんどの方は出発された後。皆さんお早いですね。ちょっと焦ります。

<雨飾山登山口>

<登山口トイレ>

いやぁ登山道は紅葉真っ盛り。木々が赤や黄色で眩しいくらいでしたよ。

<紅葉の登山道>

<ブナの根っこが縦横無尽に>

<ブナの黄葉>

<マンサクの葉>

<ツタウルシの紅葉>

           

<トチも黄葉>

<水の流れを考慮した近自然工法の登山道>

           

<ブナの黄葉にしばし見とれる>

荒菅沢でいきなり視界が開けてドーンと現れる紅葉に彩られた≪布団菱≫の岩肌が壮観で したね。なんでも布団を干すのに都合のよさそうな岩だからこんな名前がついたのだとか(笑)

<荒菅沢から仰ぎ見る布団菱>

<荒菅沢に降りていきます>

           

<山頂部近くの岩登り>

<梯子が整備されています>

           

<布団菱>

<マユミ...たぶん>

<ヤマモミジ...かな?>

山頂部はすごい人・人・人・・・なかなか密な状態でした。 まあ日本百名山で、人気の雨飾山で、この天気とこの紅葉ですからねぇ。

<雨飾山山頂(北峰)>

<女神の横顔 奥には焼山と火打山が>

山には小屋やトイレはありません。でも地元の皆さんが登山道の途中に携帯トイレブースを設置してくれています。積雪期には分解してその場にデポしておいても雪に潰されない作りになっているそうで、いろいろ試行錯誤の末にこの形状になったのだとか。地元の老舗「山田旅館」のご主人の山田さんからお聞きしました。 また登山口には携帯トイレの自販機と携帯トイレ回収BOXが設置してあります。ザックにはいざという時のために携帯トイレを忍ばせて登りましょう。

<組立式の携帯トイレブース>

           

<携帯トイレブースの中>

標準コースタイム7時間というので、まあいくら遅くなっても15時までには下りてこられるだろうとは思っていましたが、山頂で結構ゆっくりしたつもりだったのに下山して時計を見るとやっと12時を少し回ったくらいでした。あれ?早っ!! 

まだ時間があるので鎌池周辺を巡視して、さらに国立公園内にある(硬い言葉で言うと事業執行されている)車道であり、小谷村と妙高の笹ヶ峰を結ぶ妙高小谷林道・杉野沢林道を通って戸隠事務所まで帰りました。この林道は一部舗装されていますがほとんどが未舗装のダートで、夜は通りたくない道ですね。でも紅葉に彩られた素敵な道でした。

<紅葉の鎌池>

<紅葉の鎌池>

<紅葉の鎌池>

<色づき始めたブナ>

<意外に美しいオオカメノキの紅葉>

<オオカメノキの葉>

<ホウ>

<苔むした朽木>

雨飾山は登っていて楽しくなる山でした。何度も訪れる人が多いというのにも頷けます。私もまた訪れたいと思いましたよ。

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2020年10月01日高妻山登山道巡視

妙高戸隠連山国立公園 土屋達郎

長雨の合間の晴れの日。

先日の戸隠山登山道の巡視に引き続き、高妻山の登山道を巡視してきました。

高妻山は戸隠山の裏側にあり往復するのに結構時間がかかると聞いていたので、なるべく日の長い夏に行きたかったのですが、今年はなかなか天気の良い日が少なかったのと忙しかったのとで9月にずれ込んでしまいました。

<今回のルート>

戸隠キャンプ場~戸隠牧場~弥勒新道~五地蔵山~高妻山山頂~五地蔵山~一不動避難小屋~戸隠牧場~戸隠キャンプ場

およそ8時間の行程でした。

高妻山は日本百名山の一つです。戸隠キャンプ場の向かい側に高妻山登山者のための広い駐車場があるのですが、天気の良い日は平日でも常に車がいっぱいです。さすが日本百名山ですね。

<綺麗な円錐形をした高妻山>

<いつも車がいっぱい 高妻山登山者用駐車場>

戸隠牧場の中に高妻山への登山口が2つあります。

一不動避難小屋経由のルートと弥勒新道経由のルートを選べます。

登りは弥勒新道経由のルートを選択。今回はあくまでも登山道の巡視であり、前回の戸隠山の下山で通った一不動避難小屋経由のルートよりも、通ったことのない弥勒新道の巡視を優先しました。時間に余裕があれば帰りは別ルートでということに。

登山道に入るとすぐに急登が始まります。ヒイヒイ喘いでいると、後ろからズンズン迫ってくる集団が。遭対協の皆さんです。全員背中には草刈り機を背負っています。

「お先へどうぞ。いきなりバテてます~」と言うと遭対協の皆さんは「この登山道はバテますよねぇ」とニコニコしながらガシガシと私たちを追い抜いていき、あっという間に見えなくなってしまいました。圧倒的なスピード差に唖然とする私たち。

この方々がいつも登山道を整備してくれるおかげで私たちは気持ちよく登山が出来るのですね。ありがとうございます!

<最初は広々した牧場歩き>

<登山口からはいきなり急登の始まり>

<草刈り機を背負った遭対協の皆さん>

<ブナ仙人に出会えました>

高妻山の山頂にたどり着くまでにいくつものピークを越えなければ行けません。

登っては下っての繰り返し。いやぁなかなか辛い山でしたよ。しかも高妻山の本体は奥の方にあるためなかなか姿を見せてくれません。

<森を抜けると高妻山がドーン>

<絶景の九勢至>

登り下りの連続にほとほと疲れ果てた頃、いきなり森の向こうの視界が開けてついに高妻山が姿を現しました。そこまでが苦しかった分、この感動は大きいですね。

高妻山が見えてからは絶景に次ぐ絶景で「来て良かったぁ」と思えましたね。

<高妻山の尾根には頂上への一筋の道>

<戸隠山を裏から眺める>

<シラタマノキ>

<りんどう>

<槍ヶ岳見えた!>

<頂上近くはさらに急登が>

頂上には登山者が結構いらっしゃいました。

まあ駐車場にあれだけ車が停まっていたのだから当然ですけどね。

頂上は岩場なので座わりやすいのがいいですね。皆さん思い思いの場所に陣取り、ポカポカ陽気の下、雲海に浮かぶ北アルプスを眺めながら皆さん美味しそうにお弁当を食べてらっしゃいましたね。

<山頂手前の十阿弥陀 古い銅鏡が>

<頂上部は大きな岩がたくさん>

<高妻山山頂>

<山頂から十阿弥陀方向>

<黒姫山! 右端に見えるのは古池>

<登ってきた登山道>

思ったより時間が早かったので下山は一不動避難小屋経由のルートをとりました。

これで六弥勒~五地蔵山~一不動避難小屋までの登山道巡視も完了出来ました。

一不動避難小屋から下は前回の戸隠山の下山時にも通っているので慣れた道です。

途中滝が2つあり、滝のすぐ横を鎖を伝って降りて行きます。

鎖のトラバース(横移動)もあり気は抜けませんが楽しいコースです。

最後は牧場に出て牛たちに囲まれましたよ。

<五地蔵山山頂>

<眼下には戸隠牧場>

<避難小屋のある一不動>

<滝の横を鎖で降りていきます>

<一不動避難小屋経由の下山道には鎖場が>

<絶景が広がります>

<のどかな牧場に出ます>

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2020年09月23日戸隠山登山道巡視

妙高戸隠連山国立公園 戸隠 土屋達郎

先日天気の良い日に戸隠山を巡視してきました。

担当する国立公園内にある登山道をくまなく歩いて登山道の状況や植生等を把握することはアクティブレンジャーの重要な仕事の一つです。

 

<今回のルート>

  

<小鳥ヶ池と戸隠山>

戸隠神社奥社~蟻の塔渡り~戸隠山山頂~一不動避難小屋~戸隠キャンプ場

およそ6時間の行程でした。

妙高戸隠連山国立公園のある北信地域を代表する5つの山々:妙高山・黒姫山・飯縄山・戸隠山・(と国立公園外ですが斑尾山)は「北信五岳(ほくしんごがく)」と呼ばれています。北信五岳の山々のうち戸隠山以外はいずれも噴火によって出来た火山です。一方、戸隠山は400万年前は海の底だった土地が隆起して出来た山です。そのため戸隠山は海底に土砂などがたまって出来た堆積岩から構成されていて、戸隠山周辺からはホタテ貝やサメの化石が見つかっています。

 

<堆積岩の壁を登る>

また戸隠山は日本神話にも残る「天岩戸伝説」に関係の深い山です。

天岩戸伝説を簡単にかいつまんでご紹介すると・・・

昔々。高天原(たかまがはら)という神々のお住まいになっているところがありました。

そこには天照大神(あまてらすおおみかみ)という世の中を照らす太陽の神さまがいました。そして弟に須佐之男命(すさのおのみこと)というたいそう乱暴な神さまがいました。

あるとき須佐之男命の乱暴・狼藉に腹を立てた天照大神は天岩戸(あまのいわと)に引きこもってしまい世の中は闇に包まれました。

世界が真っ暗闇になってしまって困りはてた神さまたちは、再び天照大神に出てきてもらうために一計を案じ、天岩戸の前でにぎやかに楽しげに歌ったり踊ったりしてしたそうです。

外が余りにもにぎやかなので、天照大神は不思議に思われ、岩戸を少し開いたところをすかさず力自慢の天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)が力いっぱい岩戸を開きました。 すると真っ暗だった世界があかるさを取り戻したそうです。そして天手力男神は二度と天照大神が閉じこもってしまわないように岩戸を下界に放り投げ、それが地上に刺さったのが戸隠山と言われています。きっとあれだけの巨大な物体が地上に刺さるときの衝撃は凄まじいものだったことでしょうね。

あれ?戸隠山は隆起で出来たのでは??? 

深く考えちゃダメです。ロマンですよロマン!

ちなみに戸隠神社の奥社にはこの時の天手力雄命が祀られています。

 

<奥社への参道途中にある随神門>

<奥社参道の杉の巨木の回廊>

戸隠山山頂へのルートは鎖場の岩登りが連続します。中でも一番の難所は「蟻の塔渡り」と呼ばれる幅50㎝くらいのナイフリッジ。奥社側から戸隠山の山頂を目指すには避けては通れないルートです。

<ここを通らないと頂上に辿り着けない>

 

蟻の塔渡りを行く①

 

蟻の塔渡りを行く②

<蟻の塔渡りを見下ろす>

ところで戸隠は忍者の里としても有名です。戸隠流忍術は伊賀・甲賀とならぶ日本三大忍術の一つと言われています。もともと忍者は修験者(山伏)から派生したとも言われており、戸隠忍者は修行でこの蟻の塔渡りを飛ぶように駆けていたのかも知れませんね。私は慎重を期して四つん這いでソロ~リソロリと行きましたけど。

いやぁさすが修験の山。なかなか怖かったです。でもその分、絶景が連続する素晴らしい山でしたよ!!

皆さまも、戸隠山登山の際には十分お気を付けください。自分には無理だと少しでも思ったら引き返す勇気を!

 

<引き返すのも勇気>

 

<絶景の連続>

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2020年09月08日ロングトレイル全線踏査

妙高戸隠連山国立公園 土屋達郎

妙高戸隠連山国立公園利用促進のために計画しているロングトレイルはいよいよ大詰めを迎えております。

今回は、案内標識の作成業務を請け負っていただいている「くりこま高原自然学校」のスタッフの方が5日間の日程で全線踏査を行うのに合わせ、戸隠自然保護官事務所も管轄地域である長野県側の踏査(初日、2日目、5日目)に同行しました。

「くりこま高原自然学校」は、全長1025kmという超ロングトレイルである「みちのく潮風トレイル」開通で培ったノウハウを当ロングトレイルに活かして、案内標識の設置場所とその内容を検討してくれます。

初日。朝、長野駅に観光協会や市役所の方など関係者7人が集合しました。 ここから戸隠、笹ヶ峰を経由し、妙高市、野尻湖を経て斑尾山の頂上まで続く総延長約86㎞のロングトレイルの始まりです。

天気にも恵まれ旅の出発は気分が高まりますね。

ロングトレイルの利用者が迷わないよう、駅前から分岐等に出くわす度に、どこにどんな案内標識を取り付けたらわかりやすいかを検討・決定し記録する作業しながら歩いていきます。

今後この記録をもとに標識を作成していくことになります。

いつもならたくさんの人で賑わっているであろう長野駅から続く善光寺までの参道も、コロナの影響でしょうけど人通りが少なくてびっくり。

<善光寺>

善光寺を過ぎてからは裏通り的な細い道に入ります。普段通らない道を歩くのは楽しいものですね。途中山道や田園地帯も通り、芋井支所からは予めデポしておいた車も用いてこの日は戸隠古道に入るあたりまで調査を行いました。

<踏査>

2日目。朝、「戸隠そば博物館とんくるりん」に集合。この日は、戸隠自然保護官事務所からは私一人だけ参加。総勢6人。この日は宝光社の270段ほどあると言われる階段といい、なかなか太腿がパンパンになる行程でしたよ。 ちなみに階段の正確な段数は知りません。いつも数えながら上るのですが、いつも途中であやふやになります。どなたか正確な段数をお教えください。

<宝光社の階段>

<標識設置調査>

途中、中社の大鳥居の建て替え工事も見ごたえがありましたよ。建て替えが行われるのは80年ぶりのことだそうです。クレーンがなかったであろう80年前の大鳥居は一体どうやって建てたのでしょうね。

<中社大鳥居①>

<中社大鳥居②>

<夜の中社大鳥居>

そして最終日。黒姫高原スノーパークの駐車場に集合し、車で御巣鷹林道を走って黒姫山西登山口へ。そこから黒姫山登山道の本線分岐まで歩いて登り、標識設置場所を検討しました。さすがスタッフの皆さんは歩くのが速いこと。

笹ヶ峰へ抜ける道の途中で巨大なカツラの木に出会いました。ハート形のカツラの葉にはマルトースという成分が含まれていて落葉するとこれがマルトール(カラメル)に変化して甘い香りを出すのです。きっと秋には焦がしプリンのような甘い香りに包まれることでしょうね。

<カツラの巨木>

その後、雨が降り出しましたが、古池側からの登山道を新道分岐まで踏査。戸隠牧場までの道も繋いで、今回の踏査は終了となりました。

クタクタになりましたが、ロングトレイル開通まであと少しと思うと疲れも吹き飛びますね。

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2020年07月01日ロングトレイル写真展開催します!

妙高戸隠連山国立公園 土屋達郎

妙高戸隠連山国立公園を利用したロングトレイル計画を進めていることは何度かお伝えしておりますが、この度、そのロングトレイルの写真展を開催することになりました。

これは公益財団法人 八十二文化財団さん(長野県民の方にはおなじみの八十二銀行が設立した、長野県の芸術・文化を育む活動をされている財団です)の『ギャラリープラザ長野』のスペースをお借りして毎年行われている写真展の一環です。

昨年のテーマは「一目五山」でしたが、今年はロングトレイル開通を目指してテーマはもちろん「ロングトレイル」

計画されているロングトレイル周辺の素敵な景色を集めてみました。 ぜひ皆さん、ご覧ください! 

あっお出かけの際はマスクを忘れずに!!

写真展【自然と文化の融合する道】

~妙高戸隠連山国立公園とロングトレイル~

開催場所:ギャラリープラザ長野

開催期間:2020年7月6日(月)~8月7日(金)  ※土日祝日休館

開館時間:9:00~16:00

入館無料

詳しくはこちら⇒ギャラリープラザ長野

ギャラリープラザ長野

長野市新田町1513-2 「82プラザ長野」内

※「もんぜんぷら座」の向かい側

★八十二別館(本店隣)の会場ではありませんのでご注意ください

妙高戸隠連山国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。妙高戸隠連山国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

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2020年06月26日いもり池・外来スイレン枯らそう大作戦!

妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋

6/2224、いもり池での外来スイレン駆除を目的に、妙高市事業で遮光シートを設置しました。

このシートを設置することにより、成長に必要な太陽光を遮り、2~3年でスイレンを根から枯らす

ことができます。

いもり池のシート設置区域

赤枠部分がシートを設置する候補地で、設置面積は10m×60m600㎡の範囲。

作業には生命地域妙高環境サポーターズ、地元の池の平温泉区の皆さんが集まり実施しました。

作業はまず、設置箇所の下刈りと遮光シートの連結作業に分かれスタート。

設置作業のようす

スイレンの繁茂する池は行きたい方向へ進むのも難しいのですが、スイレン刈り取り用の鎌だけで漕ぎ入れる強者の下刈り部隊の皆さん。スイレンを刈る、ボートを漕ぐを鎌だけでこなすという達者っぷりで、みるみる刈り取りが進みます。

一方のシート連結では昨年度環境省の事業で行ったシート敷設試験の中で比較した3種類のシート中から、強度、施工の効率等をふまえ選定したシートを面積にあうよう結束バンドで固定していきます。

昨年の試験では、隣り合うシートどうしを1m間隔に連結しましたが、シート下のスイレンの光を求めようとする力は想像以上で、隙間をぬって葉を広げるスイレンも多くいたことから間隔を25㎝に設定し、更に重ねしろを多くとるよう改善を図っています(その分労力もたくさん必要なので、ボランティアの方の力はありがたかったです)。

シートを設置する様子1

完成したシートの先端を3艇の船に乗せ、対岸から牽引ロープで引っ張ります。

いもり池のシート設置の様子2

岸からは引っ張る速度にあわせシートを送りだしていき、最後に上から重しを設置して作業完了です。

これから経過を観察し、うまくいけば次年度以降で設置面積を広げ、部分的にはなりますが、グリーンシーズンを通して逆さ妙高を楽しめるいもり池になるかもしれません。また追って状況をお伝えしていきます。

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2020年06月26日いもり池・外来スイレン枯らそう大作戦!

妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋

6/2224、いもり池での外来スイレン駆除を目的に、妙高市事業で遮光シートを設置しました。

このシートを設置することにより、成長に必要な太陽光を遮り、2~3年でスイレンを根から枯らす

ことができます。

いもり池のシート設置区域

赤枠部分がシートを設置する候補地で、設置面積は10m×60m600㎡の範囲。

作業には生命地域妙高環境サポーターズ、地元の池の平温泉区の皆さんが集まり実施しました。

作業はまず、設置箇所の下刈りと遮光シートの連結作業に分かれスタート。

設置作業のようす

スイレンの繁茂する池は行きたい方向へ進むのも難しいのですが、スイレン刈り取り用の鎌だけで漕ぎ入れる強者の下刈り部隊の皆さん。スイレンを刈る、ボートを漕ぐを鎌だけでこなすという達者っぷりで、みるみる刈り取りが進みます。

一方のシート連結では昨年度環境省の事業で行ったシート敷設試験の中で比較した3種類のシート中から、強度、施工の効率等をふまえ選定したシートを面積にあうよう結束バンドで固定していきます。

昨年の試験では、隣り合うシートどうしを1m間隔に連結しましたが、シート下のスイレンの光を求めようとする力は想像以上で、隙間をぬって葉を広げるスイレンも多くいたことから間隔を25㎝に設定し、更に重ねしろを多くとるよう改善を図っています(その分労力もたくさん必要なので、ボランティアの方の力はありがたかったです)。

シートを設置する様子1

完成したシートの先端を3艇の船に乗せ、対岸から牽引ロープで引っ張ります。

いもり池のシート設置の様子2

岸からは引っ張る速度にあわせシートを送りだしていき、最後に上から重しを設置して作業完了です。

これから経過を観察し、うまくいけば次年度以降で設置面積を広げ、部分的にはなりますが、グリーンシーズンを通して逆さ妙高を楽しめるいもり池になるかもしれません。また追って状況をお伝えしていきます。

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2020年06月19日黒姫山登山道巡視

妙高戸隠連山国立公園 土屋達郎

黒姫山は妙高戸隠連山国立公園内にあり、妙高山・戸隠山・飯縄山・斑尾山とともに北信五岳と呼ばれる山の一つです。 今年はコロナ禍の影響で毎年行っている黒姫山開山祭が中止になり、その代わりに地元関係者のみで登頂し黒姫山登山の安全祈願が行われました。

参加者は地元登山ガイドの方を筆頭に観光協会の方など関係者7名。戸隠自然保護官事務所としては、倒木の状況確認など登山道調査も兼ねています。

ルートは黒姫高原スノーパーク側の小泉登山道を登り、頂上の七つ池を巡り、表登山道を降りて町民の森に下山するというもの。黒姫山に登るには戸隠の大橋登山口からの新道ルートが一般的なのに対し、今回のルートは標高差上り約1,200m下り約1,300mという、最近運動不足の私にとってはなかなか過酷なルートでしたよ。

<今回のルート>

ちなみに昨年私はまだ雪のある時期にこのルートで登頂を試みましたが、外輪山の稜線の雪庇が張り出していて雪崩が怖くて敗退した経験があります。

<昨年5月の黒姫山外輪山上部>

朝7:00黒姫高原スノーパークをスタート。雪のないスキー場のゲレンデを登っていきます。最初は環境省の制服を着ていた私たちでしたが、熱中症になりそうなくらい暑くてすぐにTシャツ1枚に。

<スキー場を登ります>

<ブナの巨木帯を進みます>

<登山道の倒木除去>

<登山道の看板修理>

黒姫山は今、オサバグサが見ごろを迎えています。葉がシダのような形をしていて珍しい植物ですね。

<葉がシダのようです>

<オサバグサの群落>

<オサバグサのアップ>

<オサバグサのもっとアップ>

ひいひい言いながら稜線部に出ると今度は火口に向かって森の中をずんずん降りていきます。するといきなり視界が開けました。

<黒姫山火口原>

黒姫山は火山で頂上部には火口跡があってその中には草原(湿原)が広がっています。黒姫山湖沼・湿原群と呼ばれ環境省の指定する「日本の重要湿地500」のうちのひとつです。「七つ池」と呼ばれる池が点在していますが、実際にはもう少し数が多そうです。 ちなみに火口の内側は国立公園の中でも最も利用規制の厳しい特別保護地区にも指定されています。

この日は午前中は晴天で暖かく、そよ風に吹かれながら広々とした草原の中を気持ちよく歩くことが出来ました。 また火口の中には小黒姫(御巣鷹山)(2,046m)と呼ばれる小山があり、これがおよそ4万年前の黒姫山の最後の噴火の時にできた中央火口丘と考えられています。ただ黒姫山の最高地点である頂上(2,053m)は外輪山の稜線上にあります。

<森を抜けるといきなり視界が開けます>

<七ツ池>

<大草原>

<大池と小黒姫(御巣鷹山)>

七つ池から再び急登を登って外輪山の稜線部に出て頂上へ。頂上の祠で信州しなの町観光協会長による今年の黒姫山登山の安全祈願が行われました。

<観光協会長による安全祈願>

<頂上から望む野尻湖>

下山は登りルートとは異なる表登山道へ。ブナ帯が広がる森をずんずん降りていきます。だんだん霧に包まれてきました。霧とブナの森の組み合わせはなかなか幻想的ですね。またこのルートは途中にヒカリゴケなどの見どころもあって楽しませてくれるルートですよ。

<新緑の美しいブナ>

<枝ぶりがすごい>

<新緑~>

<ブナの森>

<霧で幻想的なブナ>

<霧で幻想的なブナの森>

<ヒカリゴケ説明>

<確かに光ってる>

途中から小雨模様に。合羽を着て歩きます。雨の森もいい感じです。 夕方18:00ヘロヘロになりながら「町民の森」の表登山口に到着。長かった~。 皆さん、お疲れ様でした! 私にとっては滅多に登らないルートなのでとても有意義な巡視でした。

<途中から雨模様に>

<やっとの思いでゴール>

その他、黒姫山で見られた花たち。いやぁ黒姫山の森って自然がとっても豊かですねぇ。

<マイヅルソウ>

<サンカヨウ>

<マメザクラ>

<ナルコユリ>

<ツバメオモト>

<ギンラン>

<タニウツギ>

<カエデの地味~な花>

<アカモノ>

<イワカガミ>

<エンレイソウ>

<ギンリョウソウ>

<ゴゼンタチバナ>

<ブナの葉に付いた虫コブ>

妙高戸隠連山国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新たな生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。妙高戸隠連山国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

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2020年06月12日モリアオガエルに恋の季節

妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋

昨日梅雨入りした妙高高原。梅雨入りでモリアオガエルの産卵が盛んになった模様です!

乾燥に弱い皮膚をもつカエルたちにとっては、待ちに待った梅雨の到来。

つい最近までは夜のうちに産卵していることが多かったのですが、

しとしと雨の降っていた今朝、ついに!モリアオガエルの産卵シーンを見ることができました!

モリアオガエル集団で産卵

池にせり出した樹上に卵を産み付ける独特な繁殖行動をとるモリアオガエル。

ペアを見つけたメスが樹上で産卵に入ります。

モリアオガエルのメスとオス

(大きいのがメスで背中に乗っているのがオスです)

あぶれたオスたちもあきらめてはいません。メスはどこだ!と大移動。

メスはどこだモリアオガエル

割り込もうとするオスが群がり産卵が続きます。

群がるオスモリアオガエルのオスたち

(ここにはモテモテのメスがいる模様)

モリアオガエル産卵中

産卵シーンは初めて見ましたが、とても感動しました。(一生分のカエルを見た気がする・・・)

梅雨時の風物詩、妙高高原を訪れた際には、池をのぞいてみてはいかがでしょう。

休暇村妙高近くの五最杉園地の池もおすすめです。

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