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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋

285件の記事があります。

2013年07月19日2つの企画展のご案内

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

毎日とても暑い日が続きますね。
稲永ビジターセンターでグリーンカーテンとして栽培中のゴーヤも
若干しおれ気味なほどです。
皆さんも熱中症にはくれぐれもお気を付けください。

【夏の日差しに少々ぐったりのゴーヤ】

さて、今日は、藤前干潟に2つある環境省の施設、
稲永ビジターセンターと藤前活動センターの企画展のご紹介です。

まずは、稲永ビジターセンターから。
以前も上野アクティブレンジャーが日記でお知らせしていましたが、
稲永ビジターセンターでは、現在、『コアジサシ展』を開催しています。

【コアジサシ展、開催中!!】

コアジサシは、初夏、藤前干潟周辺にやってきて
子育てを行う渡り鳥です。

今年も、たくさんのコアジサシがやってきて、
藤前干潟の近くで巣を作り、卵を産んでいるのが確認されていました。
しかし、残念なことに、6月20日前後の大雨で巣が浸水してしまったようで、
その後、ほとんどの親鳥が巣を放棄してしまいました。
例年とは違う水はけの悪い土地で営巣を行ったのが
原因の一つと見られています。

【分かりにくいですが、コアジサシが数多く営巣していました・・・(6月18日撮影)】

世界的にみて、コアジサシの営巣する場所は減っており、
コアジサシが減少している現実があります。
このような危機に直面しているコアジサシですが、大変魅力的な鳥です。
求愛時には、オスがメスに一途に魚をプレゼントする場面などを見ていると、
本当にいじらしくなってきます。

開催中のコアジサシ展では、コアジサシの重さを体感できる展示や、
コアジサシの求愛から産卵、子育てまでを立体的に分かりやすく表現したものまで
いろいろな展示があります。
この夏は、この展示でコアジサシのいろいろな魅力、現状を
知ってほしいと思います!

【コアジサシってどれくらいの重さかな??】

『コアジサシ展』*****************************************
展示期間:平成25年6月5日(水)~8月31日(水)
展示場所:稲永ビジターセンター 1階
開館時間:9:00~16:30
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、第3水曜日
問い合わせ先:TEL:052-389-5821(稲永ビジターセンター)
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続いて、藤前活動センターの企画展です。
藤前活動センターでは、明日より『漂着ゴミ展』を開催します。

【『漂着ゴミ展』のポスター】

この日記でも度々ご紹介しているように、
藤前干潟の大きな問題の一つとして漂着ゴミが挙げられます。
この漂着ゴミの現状と、それらが生き物に与える影響などを展示で紹介します。
昨年度、藤前干潟で行われたゴミの調査及び清掃業務の結果も紹介されます。ぜひ、見にいらしてください。


【私たちの生活に身近なものも漂着ゴミとなっています・・・】

『漂着ゴミ展』******************************************
展示期間:平成25年7月20日(土)~平成26年2月2日(日)
展示場所:藤前活動センター 2階
開館時間:9:00~16:30
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、第3水曜日
問い合わせ先:TEL:052-309-7260(藤前活動センター)
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2013年07月05日「藤前干潟写真コンテスト2013」のご案内

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

暑くなってきましたね。
いよいよ夏本番も近いでしょうか?

【暑い中、干潟観察会を楽しんでいた小学生たち(7月5日撮影)】

冬から春にかけて藤前干潟に来ていた渡り鳥たちは、ほとんどが北へ渡り、
今は鳥が少ない時期です。
しかし、夏鳥であるササゴイや子育て中のカルガモなどが
時折姿を見せてくれています。

【ササゴイ(6月24日撮影)】

さて、毎年、藤前干潟ふれあいデーに合わせて実施している
「藤前干潟写真コンテスト」を今年も実施します。
<テーマ>藤前干潟の風景、生き物
<応募期間>2013年7月9日(火)~9月10日(火)




【「藤前干潟写真コンテスト2013」のチラシ】

毎年、たくさんの作品の応募をいただいています。
応募された皆さんのすばらしい作品を見ていると、
「藤前干潟には今まで知らなかったこんな風景があったんだ!」と
気づかされることが多いです。
今年はどんな作品が集まるか、とても楽しみにしています。

<昨年の受賞作品>
●藤前干潟ふれあいデー実行委員会賞

【「旅立ち」浅井利明氏】

●野鳥観察館賞

【「葦原に舞う」伊藤忠義氏】

●あおなみ線賞

【「藤前干潟の夜明け」榑松貞美氏】

どなたでも応募できますので、奮ってご応募ください!!
(応募の際には、【チラシ】をお読みください。)

■写真コンテストに関する問い合わせ先■
名古屋自然保護官事務所
TEL:052-389-2877
FAX:052-389-2878
E-MAIL:WB-NAGOYA@env.go.jp

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2013年07月05日レンジャー&アクティブ・レンジャー写真展【星ヶ丘ギャラリー】

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

今年度、中部地方環境事務所では、
レンジャー&アクティブ・レンジャー写真展を実施しています。



中部地方環境事務所管内には、志摩、白山、名古屋という
3つの自然保護官事務所があり、
それぞれ伊勢志摩国立公園白山国立公園
そして国指定藤前干潟鳥獣保護区に関わる仕事をしています。
この自然保護官事務所で仕事をしているのが、
環境省職員であるレンジャー(自然保護官)
アクティブ・レンジャー(自然保護官補佐)です。

【黄色の制服がレンジャーとアクティブ・レンジャーたちの目印です。】

今回、レンジャーとアクティブ・レンジャーが実際に撮影した
国立公園や鳥獣保護区の風景、生き物などの写真を
2013年7月から2014年3月までの間、毎月会場を移動しながら、
計9箇所で展示します。
※写真展の詳細はこちら(↓)をご覧ください。
「環境省レンジャー・アクティブレンジャー写真展開催のご案内」

そして、現在、この1箇所目となる展示を
名古屋市の地下鉄星ヶ丘駅構内で実施しています。

<星ヶ丘駅での展示の詳細>
場所:名古屋市交通局星ヶ丘ギャラリー
名古屋市営地下鉄東山線星ヶ丘駅
期間:2013年7月3日(水)~7月15日(月・祝)
期間中9:00~19:00

【星ヶ丘ギャラリーの様子】

現場で自然を間近にしながら仕事をしているレンジャーたちだからこそ
撮ることのできた力作揃いですので、
お近くにお住まいの方はぜひ見にお越しくださいね!

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2013年07月04日第二回藤前干潟マイスター講座を実施しました。

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー 上野淳一

 名古屋自然保護官事務所では、藤前干潟が
2012年11月にラムサール条約登録10周年を
迎えたことを記念して、藤前干潟の歴史や生物、
環境に関する講座「藤前干潟マイスター講座」を
全5回開催しています。「藤前干潟マイスター講座のご案内」

 先月、講座第二弾である「藤前カニカニ倶楽部」を
実施しました。
 今回の講座内容はズバリ「カニ」です。
干潟にはゴカイや貝をはじめとする多くの底生生物が
生息していますが、その中でも特に目立つ存在がカニです。
干潟に生息する生き物に興味関心を高めてもらうために
カニ類を取り上げ、その種類や面白い生態等を紹介しました。



 講座当日は、家族連れから高齢者の方まで
幅広い年代層の方々が参加され、愛知県外から
お越しになられたグループもいらっしゃいました。
今回の講座は募集定員が設定されており、申込締切日
までに定員に達してしまいました。たくさんのお申し込み
ありがとうございました。


【講義の様子】

 講義では、カニとはどのような生き物なのか?
世界にはどれだけのカニが存在するのか?など
カニに関する基本的な情報から調理例まで、徹底的に
カニの魅力について紹介しました。藤前では見ることが
できない色鮮やかでトロピカルなカニやカモフラージュ
するカニなど、多様なカニ達を写真で紹介すると皆さんは
興味深そうに見ておられました。

 レクチャー室での講義の後は、稲永公園前干潟に移動して
野外観察会を行いました。
 現地では、チゴガニやコメツキガニの採餌行動やWaving行動を
静かに観察し、彼らが何を食べているのか?どのような意味があるのか
解説しました。皆さんは、カニ達が同じリズムでダンスしていることや、
種によって住んでいる環境が違うことに気づき、夢中になって
観察していました。


【ヨシ原に住むカニを紹介】
 

【チゴガニの行動を観察する】

 干潟のいろんな場所で多くのカニ類を採集してもらい、
得られた種の形態的特徴や生態を解説しました。
皆さんは、「干潟にこれほどたくさんのカニが住んでいるとは
思わなかった」、「写真で見るより体が小さい」、
「足の毛がすごい!」、「よく観察すると愛嬌がある」
と話しておりました。


【干潟でカニを探す参加者】

フィールド観察に役立てていただけるように、
藤前干潟に生息するカニ類を網羅したお手製図鑑や
生息環境の違いを分かりやすく図説した資料を作成し、
皆さんに配布しました。

【オリジナル図鑑】


【カニの特徴を解説】


【捕らえられたアシハラガニ】

 講義終了後もカニに関する疑問を解決しようと、
たくさん質問をいただきました。
 心配していた天気もこの日は回復し、充実した講座と
なりました。2時間という短い講座でしたが、カニの魅力を
たっぷりお伝えできたかと思います。

★次回の藤前干潟マイスター講座のお知らせです。
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第三回 藤前干潟マイスター講座
「あなたにもできる!身近な環境活動」
日時:7月27日(土)10:00~12:00
内容:藤前干潟で生じている環境問題と、問題解決に向けた
   活動を紹介し、環境活動とはどういうものかを考えます。
場所:稲永ビジターセンター
申込方法:事前申込不要(当日、稲永ビジターセンターで受付)
募集人数:制限なし
受講料:無料
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2013年06月21日中学校で出前講座を行いました!

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

少し前のこととなりましたが、6月4日(火)に、名古屋市立沢上中学校にて
藤前干潟に関する出前講座を実施しました。
(詳細な報告書はコチラをご覧ください。)

【体育館で行った出前講座の様子】

沢上中学校の1年生は、総合学習で藤前干潟の調べ学習を行い、
グループごとに調べたことをまとめているそうです。
今回の講座は、藤前干潟についてさらに理解を深めてもらうために、
「藤前干潟の生き物と歴史を知ろう!」というテーマで実施しました。



講座では、藤前干潟の特徴、生き物、歴史、現在抱える問題を
スライドを用いて紹介し、
講座の最後に事前の調べ学習の中で生じた疑問を
質問する時間を設けました。
「市民はなぜそんなに藤前干潟の埋め立てに反対していたのですか?」
「今と昔の生き物の種類に違いはありますか?」
「貧酸素水塊に対する対応策にはどんなものがありますか?」
などの、難しい質問も出て、困った反面、
きちんと事前学習をしてくれていたことが伝わりました。

【熱心に話しを聴いてくれました。】

また、後日、先生から送っていただいた講座の感想文を読むと、
「藤前干潟へ行ってみたい」、
「藤前干潟を守るために自分たちができることをしてみたい」という言葉が
たくさんあり、大変嬉しく思いました。

沢上中学校からは昨年も出前講座の依頼があり、
さらに出前講座の実施後、藤前干潟での清掃活動をしてくれました。
今年も秋に藤前干潟に来て堤防の清掃を行ってくれるそうです。
生徒の皆さんが、藤前干潟に来るのを私たちも楽しみにしています。

【昨年の清掃活動の様子】

名古屋自然保護官事務所では、近隣の小中学校などにおいて
藤前干潟の出前講座を行っています。
(※過去の開催報告などはコチラをご覧ください。)



興味関心のある方は、ぜひ下記までお問い合わせください。
【問い合わせ先】
名古屋自然保護官事務所
TEL:052-389-2877
FAX:052-389-2878
E-mail:WB-NAGOYA@env.go.jp

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2013年06月04日藤前干潟に飛来した白い鳥

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー 上野淳一

 今まで干潟を賑わせてくれたシギ、チドリ類は
北の繁殖地へと旅立ち、藤前干潟はすっかり寂しくなりました。
しかし、干潟に足を踏み入れると、カニや貝類をはじめとする
干潟の泥に住む生き物たちが活発に行動している様子を観察する
ことができます。

 干潟の上空では、白い体の鳥が甲高い鳴き声を出しながら
集団で飛行している様子が観察されました。


【現在の藤前干潟】

 黒い頭と黄色いくちばしが特徴のこの鳥は
コアジサシというカモメの仲間です。毎年この時期になると、
繁殖のために藤前干潟にやってきます。川の上でホバリング
(空中停止)して魚に狙いを定めると、川の中へ一直線に
ダイビングする姿は迫力があります。獲物の採捕に失敗しても
諦めずに魚をゲットするまで何度もダイビングを繰り返します。


【黒い頭と黄色のくちばしが特徴】


【コアジサシの飛翔】

 捕らえた魚を確認すると全長5cm程度のボラの子どもでした。
ボラは水面付近で群れをなして行動していることが多く、
コアジサシにとって捕まえやすいのでしょうか。


【コアジサシの群れ】

 庄内川河口干潟では、コアジサシの雄が捕らえた魚を
雌にプレゼントする行動(求愛給餌)が観察されました。
魚を咥えたこの雄は、残念なことに雌に受け入れられなかったようでした。


【魚をメスにプレゼントするオス】

 稲永ビジターセンターでは、現在、コアジサシの生態を
パネルや模型を使って、分かりやすく説明した「コアジサシ展」が
開催されています。また、今週末に稲永ビジターセンターにて、
コアジサシの興味深い生態の紹介や野外での観察を行う
「コアジサシ・ウォッチング」が開催されるので、是非お越し下さい。

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中部地方環境事務所 藤前干潟を守る会 共催
「コアジサシ・ウォッチング」
【日時】6月9日(日)13:30~15:30
【場所】稲永ビジターセンター 
【定員】20名
【参加費】大人200円、小中学生100円、幼児無料
お申込先:稲永ビジターセンター TEL 052-389-5821   
開館時間:9:00~16:30
休館日:毎週月曜日、第3水曜日
入館料:無料
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2013年05月28日藤前干潟クリーン大作戦と干潟観察会の報告

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

先日ご案内した藤前干潟クリーン大作戦が、5月25日に実施され、
多くの参加者が集まり、ごみ拾いに汗を流しました。

【中堤会場での参加者の皆さん】

当日は、庄内川及び新川沿いの地元住民の方々による清掃も各地域で行われており、
クリーン大作戦と合わせて、約1,500人の参加があったそうです!
また、集まったごみの量は、45Lのごみ袋にして1,200袋余り。
大勢の人の協力により多くのごみが回収されました。

【堤防沿いのごみ拾い】

また、中堤会場の清掃後には、希望者を募って干潟観察会を実施しました。
今回は参加者が多く、子供から大人までおよそ100人もの方が
干潟に入って干潟の泥の感触を味わいました。

【干潟の観察へGO!】

さらには、チゴガニのハサミを振り上げる姿の観察に熱中したり、
鳥の鳴き声に耳を澄ませてみたり、泥団子を作ってみたり・・・。
皆さん思い思いに干潟を楽しんでくれたようでした。

【チゴガニ *甲羅の大きさが約1cmの小さなカニ】


【上野AR(右下)の生き物の解説】

干潟の清掃活動の後に観察会で、干潟の楽しさを知り、生き物を見たことで、
藤前干潟に親しみを持ち、今後ごみ問題のことをより身近に感じてもらう
きっかけとなれば大変嬉しく思います。

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2013年05月22日シギ・チドリの季節

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

4月から5月にかけては、干潟を代表する鳥であるシギ・チドリの仲間が
藤前干潟に多く訪れる季節です。

【春は干潟が大きく出る季節でもあります(5月8日撮影)】

シギ・チドリの仲間の中には越冬地であるオーストラリア、東南アジアから
繁殖地であるシベリア、アラスカまでの長い長い旅の途中に、
藤前干潟に立ち寄っているものがいます。
藤前干潟は彼らにとって、大事な食事の場所であり、休息地です。

【トウネン(5月9日撮影)*藤前干潟に来る最も小さいシギの仲間のひとつ】


【チュウシャクシギ(5月9日撮影)*長いくちばしでカニを捕らえるシギの仲間】

このシギ・チドリの仲間の多くは地味な色の羽をまとっているので、
見分けが難しいと言われています。

さらに、春と秋の短い期間にしか見ることができないものや、
夏羽と冬羽では姿が一変するものもいるので、
私も、姿と名前をなかなか覚えられず、シギ・チドリに対して
かなりの苦手意識がありました。

【ハマシギ(上が夏羽、下が冬羽) *藤前干潟では秋~春の間見られるシギの仲間】

しかし、今年で藤前干潟のアクティブ・レンジャーになって3年目。
周囲の鳥に詳しい方に教えていただいたおかげで、
徐々に、藤前干潟に来るシギ・チドリの主な種類が
分かるようになってきました!

【コチドリ(5月9日撮影) *黄色いアイリングがきれいなチドリの仲間、
  藤前干潟では夏に見られます】

未だに見分けるのは大変ですが、観察の回数を重ねるにつれ、
種類ごとのシギ・チドリの動きの特徴なども
少し分かってきたような気もします。
そして、出会える時期が短いからこそ、
出会えた時の嬉しさやおもしろさがあるのだと、
シギ・チドリの魅力を少しずつ感じることができている今日この頃です。

【キアシシギ(5月9日撮影) *黄色い足のシギの仲間、
  藤前干潟では春と秋に見られます】

しかしながら、シギ・チドリは既に藤前干潟から旅立ち、
北へ渡り始めています。
今週末頃までが、シギ・チドリを見られるチャンスだそうです。
皆さんもぜひ、初夏の藤前干潟に彼らを見にお越しください!!
(※干潟が出ている時間をお調べの上、お越しくださいね。)

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2013年05月21日今年も藤前干潟の大清掃が行われます!

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

藤前干潟の恒例行事と既になっている「藤前干潟クリーン大作戦」が
今週末の5月25日(土)に開催されます。



【チラシの表(上)と裏(下)】

「藤前干潟クリーン大作戦」は藤前干潟の漂着ごみを減らし、
さらには伊勢湾へのごみ流出を防ぐために
毎年2回行われている市民によるごみ清掃活動です。
(主催:藤前干潟クリーン大作戦実行委員会)

近年はCSR(企業の社会的責任)の活動の一環としてこの大作戦に
参加される企業が増えていることもあり、
参加者数が1,000人を超える活動となっています。

【昨年5月のクリーン大作戦の様子】

藤前干潟クリーン大作戦は今回で18回目を迎えます。
(昨年秋のクリーン大作戦の様子はこちら→2012年10月30日のAR日記

藤前干潟クリーン大作戦が始まる前に比べれば
漂着ごみが堆積している状況は改善されているようですが、
拾っても、拾っても新たなごみが藤前干潟にやってきます。
今後も活動が継続されていくことが重要です。
皆さんのご参加をお待ちしております!

※参加方法などについてはこちら(↓)をご覧ください。
藤前干潟クリーン大作戦実行委員会HP

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2013年05月08日藤前干潟にはどれだけのゴミが落ちているの?

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー 上野淳一

 国指定藤前干潟鳥獣保護区内にて、昨年8月から
今年の3月末まで行われていたゴミ清掃調査の結果が
出揃いましたのでお知らせします。詳しい調査方法は
「こちら」をご覧下さい。

 藤前干潟鳥獣保護区内におけるゴミの総回収量は
34回の調査で1937.5kgとなりました。重量の割合を見ると、
一般可燃ゴミが845.7kgと最も多く、次いで不燃ゴミ
(429.5kg)、生物に影響を与えるゴミ(345.4kg)
となりました。


【鳥獣保護区内で回収されたゴミの総量(全34回調査)】



【藤前干潟鳥獣保護区内におけるゴミの分布状況】

 鳥獣保護区内のゴミの分布については、藤前地区及び
新川地区、中堤地区で互いに類似した傾向を示しました。
可燃ゴミは全体の約半数を占め、生物に影響するゴミと
シート状のゴミ、不燃ゴミは互いに11~22%を占めています。
 
 庄内川地区では、不燃ゴミが38%と最も多く、次いで
シート状ゴミ(26%)、可燃ゴミ(24%)となりました。

 生物に影響を与える発泡スチロールは、エリア内に
広く分布していました。プラスチック破片は、藤前地区及び
中堤地区で多く出現し、シート状のゴミは中堤地区の一部、
ペットボトルは新川地区の一部で多く確認されました。


【新川地区で多く見られたペットボトル】

 ヨシ原や堤防周辺では、プラスチック製品や
ペットボトル等の浮遊性ゴミが顕著に見られ、
家電製品や自転車等の大型不燃ゴミは不法投棄と
思われる物が多いようです。
 
 新川地区と庄内川地区の一部区域は、
釣りスポットとなっており、その周辺では釣り糸や
釣り針が多く見られ、鳥類にとっては脅威となって
いる様子でした。



【新川右岸及び中堤(左)と庄内川(右)で回収された釣り糸】

 今回の調査結果から推定したところ、
ゴミ清掃調査を行う前には、藤前干潟
鳥獣保護区内において25267kgのゴミが存在し、
今回の調査で回収された量を除いても23330kgの
ゴミが水域内に取り残されている可能性があります。
今後も引き続き調査を実施することで、ゴミの経年的な
分布変化が明らかになるのではないでしょうか。

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◆「藤前干潟マイスター講座」を開催します

 藤前干潟が2012年11月18日にラムサール条約登録
10周年を迎えたことを記念して、藤前干潟の生物や
環境に関する講座「藤前干潟マイスター講座」を開催します!
  干潟や生き物、環境に少しでも興味がある方ならどなたでも歓迎です。
この機会に藤前干潟の魅力を知り、知識を楽しく深めませんか?

第一回は下記の通り開催予定ですので、是非お越し下さい。

第一回「藤前、不思議発見!」
日時:5月18日(土)13:30~15:00
内容:藤前干潟とその周辺の地域の歴史を紹介し、
   この地域の魅力を再発見します。
場所:稲永ビジターセンター レクチャー室
申込方法:事前申込不要(当日、稲永ビジターセンターで受付)
募集人数:制限なし
受講料:無料

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