国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋
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2020年10月13日藤前干潟観察会 「カニダンスをみよう!」
国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 山﨑 陽子
皆さま、こんにちは。
アクティブレンジャーの山﨑です。
事務所の周りでは小鳥の声が聞こえます。
<エゾビタキ> <なかなか姿を見せてくれないキビタキ>
今週末の10月17日(土)の観察会のお知らせです。
子どもから大人まで人気のあるカニをテーマにした観察会で、特にカニがまるでダンスをしているかのようにハサミを振り上げ異性へアピールする様子をじっくり観察します。
まだ、若干、定員に空きがありますので、チラシの番号までお問い合わせ下さい。
□□□□□藤前干潟プチ情報□□□□□
普段よく目にするスズメですが、違う種類がいるのをご存じですか。
<よくいるのは、このスズメ> <こちらはニュウナイスズメ>
模様が少し違うのが分かりますか。
人に近い場所に巣を作るスズメとは違い、郊外の林などに生息するため、あまり見かけることがありません。大きな違いは、頬の黒い斑点があるかないかです。スズメの群れに交じっていることもあるそうです!
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2020年10月02日名古屋自然保護官事務所による出前講座のご紹介!
国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 山﨑 陽子
皆さま、こんにちは。
アクティブレンジャーの山﨑です。
朝晩と随分涼しくなりましたね。また、日が暮れるのも早くなり、虫の声が聞こえ、季節の変化を感じます。
藤前干潟では、秋の渡り鳥が増えてきています。潮が引いたある日、イソシギが波打ち際で、ちょこちょこと歩き回り、エサを探していました。
<9月28日撮影、藤前干潟> <イソシギ>
さて、今回は、名古屋自然保護官事務所の職員が実施している出前講座について、お話しします。
出前講座とは、職員が実際に、小学校、中学校、会社などに出向き、「藤前干潟」の普及啓発を目的に、藤前干潟の魅力や今起きている問題について、お話しさせてもらう講座です。
小学校などで行っているテーマは、「藤前干潟 生きものの魅力にせまる!」
1では、干潟とは、どういう所なのか、どうやって出来るのかなどの説明や、実際に干潟の泥を持っていき、触ってもらったり、においをかいでもらったり五感を使い観察をしてもらいます。
<実際に泥を触り、観察している様子>
2では、干潟に棲む生きもの、渡り鳥、それらの特徴や環境に合わせた進化の凄さについてなど、また、時には、生きものを持っていき、マイクロスコープでスクリーンに映し出したり、実際に観察をしてもらったりなどしています。
生きものなので、状況により毎回持っていくことは難しいのですが、実際に生きものを観察出来るのは、名古屋自然保護官事務所ならではのメリットだと思います。出前に出張した生きものたちは、もちろんその日のうちに、干潟へ返します。
<マイクロスコープとゴカイ> <時には、実物大模型で説明します(2020年1月の講座)>
3では、藤前干潟が直面しているごみ問題についてのお話しです。約20年前の1999年に、名古屋市で「ごみ非常事態宣言」が出され、ごみ埋立て計画から藤前干潟が守られた経緯などについてお話しします。
<川や海などから流れ着くごみ、これは、最近の藤前干潟の写真です>
ここまで、説明をすると、ほとんどの子どもたちは、藤前干潟の重要性と自分たちで出来ることは何があるのかなど、いろいろと考えてくれます。
<子どもたちの感想>
・藤前干潟に行ってみたいと思った。
・神秘的な場所だと感じた。
・干潟は水をきれいにしてくれることが分かった。
・私たちの身近な場所であることが分かった。
・ごみはきちんと持ち帰るようにする。など、たくさんの感想をもらいます。
そして、1番の目玉は、「シジミの浄化実験」です。前日か前々日より藤前干潟でシジミを採取し、当日まで世話をして、出前講座に持って出かけます。そして、講座の最初の方で、シジミが入ったコップと入っていないコップに、干潟の泥で泥水を作り、同量を2つのコップに注ぎます。
<実際に子どもたちの目の前で作っている様子> <泥水をいれた直後の様子>
そして、講座を再開し、講座を聞きながら待つこと30分、忘れた頃に、シジミの浄化実験の結果発表です! シジミの入ったコップの方は、透明な水に変わっているのです。これには、先生方や子どもたちから驚きの声が上がります。実際に目の前で観察が出来るのはいいですね。
<20分~30分後のシジミ浄化実験の様子、シジミが入っている方の水はとてもきれいになっています>
このような出前講座を通して、藤前干潟のこと、生きもののこと、ごみ問題のことなどを知ってもらい、興味を持ってもらうきっかけになればよいと思います。また、藤前干潟と自分たちの生活が川などを通じて繋がっていることも分かってもらえると嬉しいです。
□□□□□藤前干潟プチ情報□□□□□
よく川辺や田んぼなどで、見かける白い鳥、サギですが、サギと言ってもいろんな種類がいます。
藤前干潟で、よく見かけるのは、ダイサギ、コサギです。名前の通り、ダイサギは100cmほどに対し、コサギは60cmほどです。
<ダイサギ> <コサギ>
ダイサギ、コサギに対し、チュウサギもいます(笑)70cmほどです。藤前干潟ではあまり見かけません。
この他、アオサギ、クロサギ、ムラサキサギなど、良く似ていますが、色や大きさなどが少しずつ違うサギ類がいます。※クロサギ、ムラサキサギは、藤前ではほぼ見かけることはありません。
<クロサギ> <ムラサキサギ>
それぞれに特徴があり、見分け方が難しいものもいますが、興味がありましたら、ぜひ、身近に観察出来るの鳥なので、違いを確認してみて下さいね!
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環境省 稲永ビジターセンターと藤前活動センターの企画展開催中のご案内!
7月25日(土)~12月20日(日)企画展「干潟のちっちゃな生きものたち展」 稲永ビジターセンター
7月25日(土)~12月13日(日)企画展「干潟のベントス展」 藤前活動センター
入館無料です。両センターからの眺めも癒やされます。ぜひ、遊びに来て下さい。
2020年08月17日夏のイベント、干潟を音であそぼ!
国指定藤前干潟鳥獣保護区 山﨑 陽子
皆さま、こんにちは。
アクティブレンジャーの山﨑です。
毎日、暑い日が続いていますが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
今年の夏は、いつもと違う夏休みとなった子どもたちですが、毎年、行っている夏のイベントが今年も無事に終了しました!
新型コロナウイルス対策として、人数制限をし、2時間のイベントでウッドデッキを含むビジターセンター全体を使用し、3密になりそうな時には、講師の合図で間隔を取るジェスチャーをするなど、楽しみながら、新型コロナウイルス対策を意識したイベントとなりました。
まずは、講師の本多taco-bow正典さんとタイココミュニケーションです。子どもも保護者もスタッフもみんな楽しそう・・・
次に、藤前干潟のお話と、講師の藤前干潟の映像に合わせた楽器演奏です。いろいろな楽器を鳴らしながら紹介をしてくれたので、みんな興味津々で聞いていました。
次に、ウインドチャイムネックレス作りです。きれいなビーズや貝殻選びにこだわったり、自由に作ったり、絵を描いたりと、みんなそれぞれ自分のオリジナルを作っていました。
最後に、作ったウインドチャイムネックレスを持って寸劇です。実はこのネックレス作りは、楽器になっているんです。貝殻を揺らすと波の音(笑)がなります。子どもたちは、干潟の生きものになって、満ち引きの間の生きものの様子を劇で披露してくれました。効果音は親御さんたち。両手使いで、波の音、食べる音、動く音など、上手に出してくれました。
開始直後、雲行きが怪しくなりましたが、内容の順番を入れ替えるなど適切に対応し、とても楽しい時間を過ごせました。
・タイコ(ジャンベ)が楽しかった。
・時間があっと言う間に過ぎた。
・タイコや工作なと、いろいろなことが出来て良かった。
など、参加した皆さんから、嬉しいご意見をいただきました。
また、藤前干潟に遊びに来て下さいね。スタッフ一同、お待ちしています。
□□□□□藤前干潟プチ情報□□□□□
藤前干潟でも咲き始めているつる性の植物で、なんともインパクトのある名前の「ヘクソカズラ」です。
個人的に、とてもかわいい花で好きなのですが、実は、葉や茎を傷つけるとにおいが独特であることから、名前の由来にもなっているようです。
大きさはこのくらい。また、花を逆さにするとお灸のように見えることから「ヤイトバナ」とも呼ばれます。
(少し、葉と花をいただきました、ごめんなさい)
いろんな所に咲いているので、探してみて下さいね。
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2020年08月04日藤前干潟、ごみ調査での出来事
国指定藤前干潟鳥獣保護区 山﨑 陽子
皆さま、こんにちは。
アクティブレンジャーの山﨑です。
東海地方もやっと梅雨が明けましたね。そして、本格的な暑さがやってきました。新型コロナウイルスの感染拡大も気になるところですが、熱中症にも十分に注意してお過ごし下さい。
昨年度から、西部ARと実施している鳥獣保護区のごみ調査について、少し報告いたします。
ペットボトルが多いところや、家庭用品、発泡スチロールが多いところなど、場所によってごみの種類も様々です。
今回は、稲永ビジターセンター前の護岸で調査をした時の感想をお伝えします。
満潮時は海水で沈んでしまう場所ですが、干潮時に良く見ると、たくさんの釣り糸が絡まっていました。
護岸はカニや、野鳥が休息をしたり、採餌をしたりする場所でもあります。
その護岸に、こんなにたくさんの釣り糸があるとどうなるでしょうか。
調査の一週間前くらいに、この護岸で、カワウが釣り糸に絡まっていました。
助けるつもりで駆け付けたのですが、私たち人間に驚き、暴れて釣り糸を引きちぎり逃げてしまいました。おそらく、長い釣り糸と、もしかしたら、針もついたままになっているのだろうと思います。
元気なまま命を繋いでくれることを願います。
ごみ調査の話に戻りますが、釣り糸を回収していると、こんな足跡を見つけました。
その先に釣り糸、そして、その先には、夏の鳥の代表ササゴイが餌を探して歩き回っていました。
生きものたちは、捕食者だけではなく、人間が出した危険とも隣り合わせで、生きていることを皆さまに知っていただきたいです。
●イベント情報
藤前干潟ふれあい事業
干潟を音であそぼ~タイココミュニケーション~
Tacoさん(講師)と一緒に干潟の音を探して遊ぼう!
Tacoさんによる生演奏のほか、干潟の貝殻とヨシでネックレスを作ったり、音を鳴らして遊びます。
【日時】 2020年8月13日(木)10:00~12:00 ※受付開始9:30
【場所】 環境省稲永ビジターセンター(名古屋市港区野跡4-11-2)
【定員】 小学生10名 ※保護者同伴
【参加費】 無料
【応募締切】 8月10日(月・祝)※定員になり次第締切
【申込・問合せ先】 環境省名古屋自然保護官事務所 担当:山﨑・西部
TEL:052-389-2877 FAX:052-389-2878
E-mail:WB-NAGOYA@env.go.jp
※電話・ファックス・電子メールのいずれかにて、氏名・連絡先・住所をお知らせ下さい。
【主催:藤前干潟ふれあい事業実行委員会】
□□□□□藤前干潟プチ情報□□□□□
藤前干潟でも、絶好調で鳴いているセミの情報です。
今、たくさん鳴いているクマゼミです。
羽の色が透明で、比較的大きいです。
鳴いているのは全てオス。求愛のためです。オスはお腹の腹弁を振動させて音を出しています。
クマゼミの腹弁は、オレンジっぽい色なので、良く分かります。
ゆっくり近づけば比較的、逃げずに近くで観察できるので、皆さまも是非、クマゼミの鳴く様子を見てみて下さい!
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2020年07月20日名古屋港にはスナメリがいるんです。
国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 西部理恵
皆さま、藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの西部です。
この度の大雨による災害で被災された地域の一刻も早い復旧を祈っております。
藤前干潟(名古屋市、飛島村)のある東海地方でも各地で被害が報告されており、今後もしばらく雨が降る予報もあります。
週末にかけて藤前干潟へ来ることを検討されている方もいらっしゃるかもしれませんが、藤前干潟は庄内川のすぐそばにありますので、天気予報等をチェックして安全等には十分注意してお越しください。
藤前干潟周辺に設置されているライブカメラの情報を掲載しておきます。
●藤前干潟周辺のライブカメラ
・国土交通省庄内川河川事務所が提供する河川情報
https://www.cbr.mlit.go.jp/shonai/kasen/web/
・愛知県 川の防災情報
https://www.kasen-aichi.jp/Top.html?time=1594254717154
藤前干潟に関係する河川は、尾張東部(新川、庄内川)、尾張西部(日光川)です。
・名古屋市野鳥観察館
http://180.43.84.117:50000/live/index.html?Language=1&ViewMode=pull
さて、しばらくAR日記を更新していない間に、季節はすっかり夏になってきました。
新型コロナウィルス感染症が少し落ち着きを見せてきたことから、藤前干潟では、干潟の観察会などが再開され、干潟を楽しむ人たちの姿が見られるようになりました。
新型コロナウィルスの発生には諸説ありますが、自然環境の悪化も一因とされているようです。
身近にある藤前干潟という場所を活用し、ぜひ自然の不思議、楽しさを体感してもらえると嬉しいです。
自然の不思議、といえば、、、
藤前干潟の両センターが臨時休館していた5月、藤前干潟にスナメリが座礁しました。
藤前活動センターのスタッフが発見し報告をくれたのですが、残念ながら発見時にすでに死亡している状況でした。
皆さんは、名古屋港にスナメリがいること、ご存知でしたか?
私は、はじめてそれを聞いた時には、とても驚きました。
なんとなく、鯨類はもっと自分とは遠い海の話、のような気がしていたからです。
実は、スナメリは名古屋港でも良く目撃される鯨類で、ここ藤前干潟でも数は少ないものの、
毎年、1回は目撃報告があります。
稲永ビジターセンターには、藤前干潟周辺の生きもの紹介として、スナメリに関する展示もあります。
さて、この座礁したスナメリですが、
その後どうなったかと言いますと、なごや生物多様性センター(名古屋市天白区)で今後の研究等に活用いただけることになりました。
また、センターの皆さまのご厚意で、スナメリの解剖にも立ち会わせていただきました。
あまり写真でお見せすることは出来ませんが、当日の様子です。
大きな生きものの解剖には始めて立会いましたが、大変な作業でした。
今回のスナメリは、尾びれがすっぱり切れて無くなっていたので、弱って座礁したのかもしれません。
しかし、中には特に異常の見つからない個体でも座礁することがあることから、
鯨類の座礁については、なぜそのような行動をするのか良くわかっていないことも多いのです。
生きものって一つ一つをきちんと観察すると、とても不思議で面白いですね。
そして、その不思議を解き明かしていく作業は、根気も体力もいる大変な仕事ですが、とても素晴らしい仕事だと思いました。
後日、なごや生物多様性センターさんから、骨格標本にしたスナメリの写真をいただきました!
(写真提供:なごや生物多様性センター)
今回ご協力いただいた「なごや生物多様性センター」では、名古屋市内の様々な動植物に関する標本を保管し、研究や普及啓発活動を行っています。
一般の方への普及啓発も積極的に実施されており、生物多様性カフェをはじめとする生きもの講座など様々な企画があります。
今年度は、新型コロナウィルス感染症の関連で、中止となっている講座があるかもしれませんが、ぜひホームページものぞいてみてください。
→なごや生物多様性センターhttp://www.city.nagoya.jp/kankyo/page/0000066409.html
→なごや生きものライブラリーhttps://ikimono.city.nagoya.jp/
→生きものコラム https://ikimono.city.nagoya.jp/category/column/
このスナメリに関して、骨格標本の作製過程や骨格からわかることなども書かれています!
□□□□□藤前干潟プチ情報□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
稲永ビジターセンターは、稲永公園の松林の中にあります。
この時期、稲永公園ではこんな可愛い花に出会えます。
ツユクサ
ツユクサ、と言います。
いわゆる雑草の類いになるのかもしれませんが、とても可憐でかわいらしい花ですよね。
私は、この青い色がとても好きです。
ツユクサは、別名「螢草」とも言うそうですよ。
どうやら形から来ているようですが、黄色い雄しべの部分は螢がポッと光っているようですよね。
このツユクサ、皆さんのご自宅周辺などでも、きっと見つかると思います。
もし探すときは、朝、探してくださいね。
午後になると花がしぼんで、この美しい青い花をみることは出来ません。
ただし、足下ばかり見て、壁などにぶつかったりしないように注意してくださいね!
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2020年06月01日【お知らせ】稲永ビジターセンター、藤前活動センター開館します!
国指定藤前干潟鳥獣保護区 山﨑 陽子
皆さま、こんにちは。
アクティブレンジャーの山﨑です。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため臨時休館していた、稲永ビジターセンター及び藤前活動センター(いずれも名古屋市港区)を、感染拡大防止対策を講じた上で、6月2日(火)から開館いたします。
来館される皆さまに、お願いしたいことが何点かございますので、下記の中部地方環境事務所のHPの【お知らせ】をご確認していただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
中部地方環境事務所のHP【お知らせ】→http://chubu.env.go.jp/to_2020/post_197.html
さて、藤前干潟では、春の渡りで、たくさんのシギ・チドリ類が飛来していました。
前回、西部ARがUPしていた鳥たちもいます。
<チュウシャクシギ> <キアシシギ>
<ハマシギ> <ダイゼン>
私たちが、新型コロナウイルスにおける自粛生活を送っている間に、渡り鳥は例年と同じようにやってきて、5月末頃には、例年と同じように、ほとんどいなくなりました。無事に旅立ったのでしょう。
しかし、藤前干潟は、シギ・チドリのような旅鳥だけではなく、年中干潟にやってくる鳥もたくさんいます。先日干潟を眺めていたら、そんな鳥たちの仲間のカワウの食事風景を見ることが出来たので紹介します。
どう見ても、大きいんじゃないの?と思うエイを捕まえたカワウ。
数十秒間の格闘の末、なんと、飲み込んでしまいましたーー!(エイの尾が少し見えています)
写真に撮ることは出来ませんでしたが、ウナギを飲み込んでいる瞬間を目撃したこともありますよ。
また、これからの季節、カニのダンス(そっと見ないと穴に隠れてしまいます)を見ることも出来ます。
新型コロナウイルスの感染には、十分ご注意いただき、藤前干潟で自然を満喫していただけると嬉しいです!面白い発見があるかもしれません。
□□□□□藤前干潟プチ情報□□□□□
藤前干潟には、数少ない植物の一つをご紹介します。
ウシオハナツメクサです。
ウシオハナツメクサは、4月から6月頃に花を咲かせます。満潮時には、海水で沈んでしまうこの場所に、こんなにかわいい花を咲かせていることに、とても力強さを感じました。
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2020年05月15日#STAY HOME 藤前干潟は渡り鳥シーズン♪
国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 西部理恵
皆さま、藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの西部です。
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★稲永ビジターセンター(稲永VC)と藤前活動センター(藤前AC)は、臨時休館中です。
開館が決まりましたら、こちらのブログでお知らせします。
なお、大変申し訳ありませんが、現在、藤前干潟のHP(http://chubu.env.go.jp/wildlife/fujimae/index.html)には最新情報が掲載されていません。
最新情報は、ブログと中部地方環境事務所のHPで発信しています。
どうぞよろしくお願いいたします。
●藤前干潟の情報
AR日記(このブログ)→http://chubu.env.go.jp/blog/index.html
中部地方環境事務所のHP→http://chubu.env.go.jp/
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さて、先日、久しぶりに藤前干潟を自転車で巡視してきました。
とはいえ、現在、庄内川左岸側が堤防の耐震工事等を実施しているため、
自転車で行ける範囲は限られているのですが、その時の写真をご紹介します。
2020年5月7日 チュウシャクシギ
2020年5月7日 キアシシギ
2020年5月7日 チュウシャクシギ(奥)とキアシシギ(手前)
ハマシギやトウネンもいるかも?と思っていたのですが、
既に干潟が大きく出てしまっていたこともあり、近くの干潟で観察することは出来ませんでした。
稲永公園内も、きっと小鳥たちが来ていると思うのですが、あまりウロウロしている時間がなくて残念です。
今は、外にもなかなか出かけられない、と言う方も多いかもしれませんね。
そこで、皆さまに「おうちで自然を楽しめるサイト」をいくつかご紹介したいと思います!
●藤前干潟の最新鳥情報ならここ。
稲永ビジターセンターのお隣にある名古屋市野鳥観察館さんのブログ
名古屋市野鳥観察館ブログ 観察館日記→https://blog.goo.ne.jp/kansatukan
●全国の国立公園のいま、を知りたい方はここ。
環境省の発信しているライブカメラが見られるサイト。残念ながら、藤前干潟は国立公園ではなく、ライブカメラもついていないので見られませんが、中部地区では、伊勢志摩国立公園などの様子が見られますよ。
インターネット自然研究所→https://www.sizenken.biodic.go.jp/
●充実したデータ、ライブ音源など本格派にはここ!
ライブ音源でオススメしたいのは、CyberForestと言う東京大学が提供するサイト。
残念ながら、名前のとおり、森のデータなので、藤前干潟など海の音は聞けませんが、音源だけでなく写真や映像など、膨大な過去のデータもアーカイブされており、定点観察記録を見られます。
CyberForest→http://landscape.nenv.k.u-tokyo.ac.jp/cyberforest/Welcome.html
今回は、3つのサイトをご紹介しましたが、
インターネット上には、まだまだ、たくさんこうしたサイトがあります。
もちろん、全国の自然保護官事務所のARが自然情報を発信している、
このAR日記(http://chubu.env.go.jp/blog/index.html)もオススメです!
この機会に、ぜひ、いろいろ探して、家の中で楽しんでみてください。
★藤前干潟とは関係ありませんが・・・
近くの公園で泳いでいたカイツブリを発見!テレワーク中の方も、人が少ない時間などを利用して、ぜひ身近な生きもの探しで体も心もリフレッシュしてみてくださいね。
□□□□□藤前干潟プチ情報□□□□□
さて、今日の藤前干潟プチ情報は、ずばり<ラムサール条約>について。
皆さん、もう知ってるよ!と言う声が聞こえてきそうですね?
では、ちょっとクイズ形式にいってみましょう!
<藤前干潟は日本で何番目に登録されたラムサール条約湿地でしょうか?>
皆さま、ご存じですか??!
>自分で調べたいよ!と言う方は、下記のページをご覧ください!
https://www.env.go.jp/nature/ramsar/conv/RamsarSites_in_Japan.html
せっかちなか方には、答えをお伝えしましょう!
藤前干潟は、
北海道の宮島沼とともに、12番目に登録されました!
せっかくの同時登録つながりで、いつか宮島沼にも行ってみたい!
と思っているのですが、残念ながら機会がなく、まだ行ったことはありません。
今回のプチ情報は、クイズ形式にしてみましたが、いかがですか?
簡単だった??!
では、
<ラムサール条約に日本で初めて登録された湿地はどこ?>
答えは、上記のページで探してみてくださいね!
2020年05月13日#STAYHOME~ゴミについて考えよう!~
国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 山﨑 陽子
皆さま、こんにちは、アクティブレンジャーの山﨑です。
今年のゴールデンウィークは、ステイホーム週間でしたが、それぞれ工夫をして過ごされた方も多かったのではないでしょうか。
私は、公園を散歩したり、クローゼットの整理をしたり、食料品を購入したり、といった日々を過ごしました。個人的に野鳥観察が好きですが、今回は植物にも目を向けてみました。ゴールデンウィーク中に家の近所や公園で見つけたかわいい植物を紹介します。
<レッドロビン:花を拡大してみてください。とても綺麗です。白い花なのに名前がレッド・・・気になった方は、ぜひ調べてみて下さい>
<オッタチカタバミ:足元に目を向けると小さなかわいい花が咲いていました、毎日歩く場所なのに、全然気づきませんでした>
さて、今回の本題です。
4月末に、藤前干潟の永徳スリップという所で、ゴミ調査をしました。稲永ビジターセンターからは、歩いて10分ほどの所です。
<永徳スリップと呼ばれる所です>
<満潮時には上まで潮が満ちるため、このようにゴミが打ちあがり、ヨシ(植物)に引っかかったりします>
ペットボトルやビニール袋、お菓子の袋、プラスチック容器の破片、ビン、缶、様々なごみが落ちていました。この場所には生活用品のゴミが多いと感じました。15分ほどで45ℓのごみ袋がいっぱいになりました。
<大きなプラスチックゴミもたくさん>
このゴミのほとんどは、私たちが生活する町から流れて来るものです。今一度、綺麗なものだけではなく、皆さまの周りの足元にあるゴミにも目を向けてほしいと思います。
また、今回、ステイホームで家の掃除をしたり、家の整理をした方も多かったと思いますが、改めて不要なものがたくさんあることに気づいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここで、覚えてほしい『3R』3つの言葉があります。
・リデュース(無駄なものを出来るだけ少なくする)
・リユース(一度だけで捨てるのではなく、何度も使用する)
・リサイクル(使い終わったものをもう一度資源に戻す)
です。
ちなみに、環境省『3R』のHPはこちら↓
http://www.re-style.env.go.jp/about/
藤前干潟をはじめ、川や海、自然の中には人間だけでなく、たくさんの生き物が暮らしています。新型コロナの影響で世界中が自粛生活を続けている今、自然の生き物が、かつての暮らしを取り戻しつつある場所もあるのだそうです。私たち一人一人が今回の自粛生活を通し、自然や環境に配慮した暮らしを考えるよい機会になることを願います。
□□□藤前干潟プチ情報□□□
今回は、藤前干潟で出会った人とのお話と、頂いた質問にお答えします!
ゴミ調査をした後、生き物探しをしていると、たまたまお仕事がお休みで、初めて藤前干潟を訪れたという方とお話しをしました。20年前に出された、名古屋市の「ごみ非常事態宣言」のことや、永徳スリップが戦時中に航空機を水上に移していた跡であることなど、とても多くのことに興味を持っておられました。
また、その時は、たまたま干潮時で干潟が出ていましたが、満潮時はどの辺りまで水が満ちるのか、とのご質問があったので、写真を掲載したいと思います。どこかで見ていただけると嬉しいです!
<ほぼ同じ場所からの写真、左:干潮時、右:満潮時>
私たち、アクティブレンジャーは、このように藤前干潟を訪れる方々との出会いも大切にしています。緑色の服を着て作業をしていたら、それは、私たちアクティブレンジャーです。ぜひ気軽に声をかけて下さいね!
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2020年04月27日#STAYHOME 藤前干潟ってこんなところです!
国指定藤前干潟鳥獣保護区 西部理恵
皆さま、藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの西部です。
現在、新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、稲永ビジターセンターと藤前活動センターは臨時休館中です。先日からご案内している臨時休館ですが、さらに休館期間を延長することが決まりました。
この時期、藤前干潟は渡り鳥飛来シーズンで多くの方に訪れていただきたい季節。
大変残念ですが、再開できる日まで、AR日記を通じて藤前干潟のいろんな顔をご紹介していきたいと思っています。
両センターの臨時休館について、下記のとおり、ご案内いたします。
利用者の皆さまにはご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。
<臨時休館期間延長のお知らせ>-----------------------
●休館期間:令和2年3月2日(月)-当面の間(※1)
●休館施設:
「藤前活動センター(名古屋市港区藤前2-202)」
「稲永ビジターセンター(名古屋市港区野跡4-11-2)」
●問い合わせ先(※2)
環境省中部地方環境事務所 名古屋自然保護官事務所
(TEL 052-389-2877)
※1 開館時期は現在のところ未定です。決まり次第、中部地方環境事務所、藤前干潟のHPおよびこのAR日記でお知らせいたします。
※2 藤前干潟でのイベントや講座の中止の他、他施設等も休館となっている可能性がございます。恐れ入りますが、個別のお問い合わせはイベント開催団体や施設に直接お問い合わせください。
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さっそく、今日は、過去のこの時期の藤前干潟の様子から、藤前干潟ってこんなところ、と言うご紹介をしてみようかと思います!
2017年5月14日トウネン
まだちょっと時期が早いでしょうか。
今年もまたトウネンの夏羽が見られる時期になってきました。
藤前干潟でもダイゼンやハマシギ、トウネンなどのシギ・チドリ類がわたってきますので、夏羽の様子が観察できますよ。
藤前干潟はシギ・チドリ類の飛来で有名ですが、中には、たまーにちょっと珍しいお客さんも訪れます。
過去には、こんな可愛らしいお客さんがやってきました!
2017年4月13日コオリガモ
干潟でヨタヨタと歩く姿が、とってもキュートでした!
また、藤前干潟だけではなく、周辺にも観察ポイントがたくさんあります。周辺に広がる田んぼや河原沿いのヨシ原のほか、稲永ビジターセンターは稲永公園内にあるのですが、公園内も生きもの観察には楽しいところ。
上を見上げ、下を探して、いろんな生きものの痕跡を探すのも楽しいですよね。
私は最近、運動不足解消のため、近所の公園や河原などを散歩しています。大きな公園へ行くのは心配もありますが、人の少ない時間帯を選んでの近所の散策、とても楽しいですよ。
先週は、なんと、いつも隠れて声しか確認できなかったウグイスが、ひっそりと藪から姿を現して、美声を響かせているところに遭遇してしまいました!藤前干潟でも声は聞こえるのですがなかなか姿を確認できなかったので、とても嬉しい出会いでした。早起きは三文の徳、とはこのことですね!
□□□□□藤前干潟プチ情報□□□□□
干潟の生きものではありませんが、せっかくなので、ウグイスのお話を少し。
2020年4月25日 美声を聞かせてくれたウグイス(撮影場所は藤前干潟ではありません)
ウグイス、漢字ではどのように書くかご存知ですか?
詳しい方には簡単ですね!
「 鶯 」または「 春告鳥 」
どちらの漢字も良いのですが、個人的には、春告鳥と書くのが好きです。
春を告げる鳥だなんて、素敵なネーミングですよね。
この声を聞いたらまさに春。皆さま、身近な春探し(もう晩春、初夏ですね!)してみてくださいね。
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皆さま、藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの西部です。
すっかりご無沙汰してしまいました。
<2021年5月11日撮影:アイリングが可愛いコチドリ>
藤前干潟は、あっという間に春の渡り鳥シーズン終盤となり、シギチドリ類がめっきり少なくなりました。ヨシ原が少しずつ緑に変わり始め、オオヨシキリの"ぎょぎょし、ぎょぎょし"と言う声が盛んに聞こえてくるようになり、田植えが終了した周辺の田んぼからはけたたましいケリの鳴き声が聞こえてきます。
夏はもうすぐそこ、外へ出るのが楽しい季節になってきましたが、
真夏日も記録されるようになってきましたので、藤前干潟へお越しの際は、帽子や飲み物などを忘れずにお持ちくださいね。
また、昨年度から引き続き、稲永ビジターセンターと藤前活動センターでは、新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、開館時間の短縮、観察会等の受入れ人数を減らすなどの対策を実施しています。
既に皆さまには実施いただいているとは思いますが、改めて、両センターへお越しの際には、感染対策も万全にしてお越しください。
●稲永ビジターセンター、藤前活動センターの開館状況
開館時間:9時~16時
休館日 :毎週月曜日、毎月第三水曜日、年末年始
そして、藤前干潟の庄内川周辺にお越しの方に、お知らせです。
庄内川左岸側の護岸工事により、残念ながら堤防下の小段は歩いたりすることが出来ません。
堤防上は歩くことが出来ますので、庄内川左岸側の干潟を観察される際には、堤防上からご覧ください。
詳細は、稲永ビジターセンターにお立ち寄りいただき、スタッフに聞いて頂けると良いと思います。
今見られる生き物ののことや、藤前干潟のことも教えてもらえますよ。
また、稲永ビジターセンターの隣には名古屋市野鳥観察館がありますので、こちらでもいろいろと聞いていただくと、藤前干潟にやって来る鳥たちのことなどがもっと分かると思います。
<2021年5月11日撮影:夏羽のキレイなトウネン>
●藤前干潟のイベント情報
藤前干潟ふれあい事業 ラムサール条約登録20周年プレ・イヤー・オンライン講座
「名古屋港の生き物と藤前干潟」
日時:2021年6月20日(日) 13時30分~15時
会場:オンライン(ZOOMを予定)
講師:中嶋清徳氏(名古屋港水族館)
対象:一般
定員:100名程度
申込:藤前干潟ふれあい事業実行委員会
TEL:052-223-1067、FAX:052-223-4199
メール:a2662@kankyokyoku.city.nagoya.lg.jp
〆切:6月15日(火)必着