ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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中部山岳国立公園 上高地

181件の記事があります。

2015年04月20日上高地が開山しました。

中部山岳国立公園 上高地 アクティブレンジャー 関口 拓司

アクティブレンジャー2年目となりました関口です。

また今年もよろしくお願いいたします。

 

4月17日早朝、上高地への入口である中の湯ゲート、釜トンネルにて県道上高地公園線開通に伴う安全祈願式が行われました。途中から雨となってしまいましたが、厳かに神事が執り行われ、シーズン中の県道や利用者の安全が願われました。

 

祈願式が終わると、シャトルバスの一番バスが入っていきました。

この日から、公共交通機関を使って上高地を訪れることが出来ます。

 

 


ですが、サクラが咲き、春真っ盛りの下界の街とは違い、上高地はまだまだ冬のようです。

例年より雪が早く溶けてきたものの、歩道や木道はまだ雪が残っています。

中途半端に溶けた雪は、中が空洞になっていたりして、踏み抜いてしまう危険があります。

はまると抜けるのに一苦労。

また、雪がないところでも、道がぐちゃぐちゃとぬかるんでいて、かなり歩きづらい状況です。

 

写真は大正池から田代池方面の間にある歩道の状況です。

 

 

 

 

 

スニーカーなどで来てしまうと、すぐに濡れて寒い思いをすることでしょう。

お越しになる際は、足下や防寒の対策はしっかり整えてください。

 

 

 

まだまだ静かな雰囲気の上高地です。

新緑の美しい春の風景が見られるのには、もう少し時間がかかりそうです。

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2014年12月16日上高地の冬期利用について

中部山岳国立公園 上高地 アクティブレンジャー 関口 拓司

上高地は11月15日をもって閉山し、現在は冬期閉鎖期間中となっています。

冬期閉鎖期間の上高地は極力人間活動による影響をなくして、静寂な自然環境を維持すべきとの認識から、地域関係者及び関係行政機関が連携して、平成22年に「上高地地域冬期利用管理方針」が策定されました。

その方針に基づく取組の一つとして、釜トンネル入口に看板を設置しました。

通行する際は必ずお読み下さい。

看板を設置した様子

冬の上高地は気象条件が変わりやすく、雪崩や落石、地吹雪が発生するなどの危険があります。入山の際は自己責任を原則とし、冬山登山であることに留意して、安全と自然環境保全のために、以下のことをお守りいただくようお願いします。

入山の際、必ず登山届を提出してください。

 登山届提出箱が中ノ湯ゲートに設置されています。

雪崩・落石・地吹雪等に十分注意してください。

 釜トンネル上~大正池間の県道上では、特に雪崩の注意が必要です。

用便は冬期トイレを使用してください。

 冬期トイレは、大正池・中ノ瀬・上高地バスターミナル・小梨平の4か所です。

湿原には踏み込まないでください。

 植生に影響を与えるおそれがあります。道路や歩道から外れて歩かないでください。

テントは小梨平野営場で張ってください。

 ホテル・旅館、ビジターセンターの軒下や施設の敷地内には立ち入らないでください。

ゴミや食料は必ずお持ち帰りください。

 野生動物の行動に影響を与えるおそれがあります。ゴミや食料はお持ち帰りください。

林間コース(自然研究路)は通行止めです。

 木道の老朽化、踏み抜き等の危険があるため立ち入らないでください。

冬期トイレの位置や注意箇所をを表した地図がこちらです。

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2014年12月08日ニホンジカ対策シンポジウムが開催されました。

中部山岳国立公園 上高地 アクティブレンジャー 松尾野里子

12月6日(土)に松本市のキッセイ文化ホールにてニホンジカ対策シンポジウムが「中部山岳国立公園とその周辺の生態系をシカ被害から守る」と題して開催されました。

ニホンジカ対策シンポジウムの会場の様子 (2014年12月撮影)
会場の様子

ニホンジカ対策シンポジウムのポスター (2014年12月撮影)
シンポジウムポスター

会場の入口にはニホンジカの剥製が置かれ、展示ブースではシカ対策の取り組みや、捕獲・調査道具等が紹介された他、12月4日に指定80周年を迎えた中部山岳国立公園の写真も展示されました。

ニホンジカ対策シンポジウムの会場の展示(2014年12月撮影)

会場の展示

シンポジウムは、環境省による全国・中部山岳国立公園のニホンジカ被害の現状と対策の発表からはじまり、現状の対策のままでは、2011年に261万頭だったシカが2025年には500万頭(北海道を除く)まで増えるとの推定にシカの増え方の凄さを感じました。
ちなみに、捕獲を2.2倍にすると171万頭、2.9倍にすると84万頭との推定です。

続くリレートークでは、研究者や行政機関、猟友会など8機関の方からそれぞれの地域におけるニホンジカの現状や対策、取り組みについて発表いただき、その後、会場の皆さんと意見交換が行われました。

ニホンジカ対策シンポジウム リレートークの様子 (2014年12月撮影)
リレートークの状況

ニホンジカの生息数や生息域の拡大した要因の1つは人の生活の変化や野生動物との関わりの変化と考えられること。また、カモシカとニホンジカの違いや、南アルプスの被害(食害)とその回復状況の他、北アルプスでのニホンジカの動向・被害・捕獲の状況などなど、濃い内容でした。
とくに、猟友会の方の「共存共栄ができる環境」という言葉が印象的でした。

人間だけが優先されることもなく、多種多様な生物が生きていけるような環境をつくっていかなければならないですし、それは、関係者だけではなく1人1人が意識し、出来る事をすることで実現するのだと思います。

「まずは、情報の発信と収集」が重要とのことです。
皆さん1人1人に意識してもらうためにこれからも積極的にニホンジカに関する情報を発信していくこと、より有効な対策に繋げるために誰もが出来る事として、ニホンジカの目撃情報の提供をお願いして閉幕となりましした。


中部山岳国立公園及びその周辺でニホンジカ(イノシシ)を目撃した時は、日時、場所(地名・標高・目印など)、頭数などの情報をお寄せください。
位置情報を記録した写真等もお待ちしております。

ニホンジカ目撃情報収集チラシ

目撃情報収集チラシ

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2014年11月17日上高地は閉山となりました。

中部山岳国立公園 上高地 アクティブレンジャー 松尾野里子

12日まで比較的暖かく、今年は霜が降りる程度の平穏な気候のまま閉山になるのかなと、若干の楽観視をしていましたが、上高地に長く関わる方々は「閉山までに降らないわけがない」と口を揃えておっしゃっていました。

10日:前日の降雨で雪化粧した穂高

それでも、こんな天気で…と思った翌朝、上高地は一転して白く染まっていました。
夕方の小雨が夜半には雪に変わり、5cmほどの積雪に。



13日:一転して白くなった上高地(インフォメーションセンター前)

長年の経験・蓄積データは侮り難し、と改めて自分の中にも大事にしなければいけないものと記録しました。


白くなり始めた上高地は、14・15日も降り続け、時折強く吹く風に吹雪・地吹雪となりました。
そんな中。閉山式が執り行われました。


15日:閉山式の様子

いかにも冬らしい天候で、参加・見学されたみなさんも寒そうでした。

15日をもちまして、2014年の上高地は眠りにつきます。
今年は天候が不安定で、眺望も十分でない日が多かったですが、来年は良い年となりますように。



追加のお話

15日に閉まった後、各施設や園路など閉鎖・冬支度が急ピッチで進められます。

マイカー規制の横断幕(釜トンネル入口)撤去


田代湿原の誘導柵設置・看板の養生


その他にも、施設の水抜きや、雪囲いなどなど行われ、週明けにはひっそりとした雰囲気になります。

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2014年10月22日南岳歩道調査

中部山岳国立公園 上高地 アクティブレンジャー 関口 拓司

7月末に南岳へ登山道調査を行いましたが、10月2日~3日にもう一度南岳へ行ってきました。グリーンワーカー事業で補修した登山道の様子を確認するためです。

グリーンワーカー事業は、地域の自然や状況をよく知っている地元の団体に自然環境保全活動を実施していただき、国立公園の管理のグレードアップを図ろうという事業です。
上高地地域では、登山道の簡易補修を山小屋に実施していただいています。

今年のグリーンワーカー事業では、槍ヶ岳から穂高連峰に向かう登山道のうち、南岳小屋から大キレット入口の荒廃している箇所の補修を実施しました。

その様子を見てみます。
南岳から大キレットへは、途中岩稜の急な斜面をジグザグに降りていきます。下の写真は上から見下ろした写真なのですが、7月の様子ではかなり荒れていました。


2014年7月29日撮影


そして下の写真は急斜面を降りて下から見上げた写真です。土が流れ出ないように土留めの丸太が配置されているのですが、老朽化によりその丸太が抜け落ちたり、留めている丸太の下の部分から、石が流れてしまっていました。また、道の上に小さな石も多く、滑りやすい状態になっていました。



2014年7月29日撮影

このような状況でしたので、壊れた土留めを取り除き、まだ使える丸太と新しい丸太で土留めを作り直しました。また、ステップになる石を置いて傾斜を緩くするなどして、登山者が歩きやすくする補修が行われました。
下は補修後の写真です。まずは補修した登山道を上から見下ろしたものから。



2014年10月2日撮影

そして斜面を降りて下から見上げたものは下の写真です。道がきれいになっているのがわかりますでしょうか。
歩いてみると、以前と全く違います。安心して下まで降りていくことができました。このように山小屋の道直しのプロにかかると見違えるようにきれいになるのです。


2014年10月2日撮影

あまり知られていないことなのかもしれませんが、登山道では雨水等による沿線の侵食防止(表土や植生保護)等のため、関係者が登山道の補修に努めています。登山道を歩く際は、道から外れて植生を荒らしたり、道を荒らすような歩き方をすることがないようにお願いいたします。

横尾から南岳にかけての槍沢沿いの道は色づきが進んでいました。この日から20日ほどたった現在では、紅葉は上高地まで降りています。現在は上高地周辺が見頃となっています。是非お越しください。





ババ平付近より、東鎌尾根方面 10月2日撮影



色づく槍沢と西岳 10月2日撮影



天狗池 10月2日撮影

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2014年10月20日上高地ビジターセンターの取り組み(企画行事)

中部山岳国立公園 上高地 アクティブレンジャー 松尾野里子

今年、国立公園指定80周年を迎えた中部山岳国立公園では様々な企画を行っています。

上高地のビジターセンターでも、探鳥会や星空観察会、トレッキング(今年は岳沢)などの例年の企画行事に加え、新しい試みの行事や80周年を冠した行事が催されました。

新企画第一弾は、子ども向けとして、昆虫観察会と樹木観察会を夏休みに開催しました。
参加したお子さん、付き添いの親御さんに普段とは異なる楽しみ方をご紹介出来たかもしれません。





また、宿泊者向けに夜のビジターを開館して行われた映写会では、昭和7年頃の上高地の映像や昭和初期の登山の様子など、貴重な映像が公開され、今でも変わらない風景が写ると、おおっ~と小さな歓声があがっていました。





さらに、海外からの利用者向けに、英語でのガイドウォークも企画され、館内の英語表記の充実と合わせ国際化対応を進めてもらっています。





直近では、秋のキノコ観察会や樹木観察会も晴天に恵まれ、ご参加いただいた方にも楽しんでいただけたようです。



今年の企画行事は全て終了しましたが、また来年を楽しみにしていただけたらと思います。



恒例企画の一部 

毎日開催のガイドウォークを始め、季節毎に上高地の魅力を堪能いただけるような企画が開催されています。


上高地ビジターセンター(一部インフォメーションセンターも)では今年、情報提供システムやホームページのリニューアルが行われました。“より分かりやすく”を心掛けて、これからも少しずつ修正をしていきます。

※企画行事のご案内は、上高地ビジターセンター(https://www.kamikochi-vc.or.jp/)のイベントカレンダーよりご覧いただけます。

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2014年10月14日上高地の外来植物対策

中部山岳国立公園 上高地 アクティブレンジャー 松尾野里子

台風19号の列島横断に、あわや直撃か…と警戒した上高地ですが、多少の風で落葉があったくらいと、被害はありませんでした。
深刻な被害に遭われたみなさまには心よりお見舞い申し上げます。

さて、上高地ではカラマツが黄色く色づき、紅葉が見頃となってきました。


明神池と田代池

そんななか、枯れゆく草をかきわけつつ先日ボランティアさんたちと今年最後の外来植物除去を行ってきました。今シーズンもボランティアの皆さんだけでなく、上高地町会やグリーンサポートスタッフ、ネイチャーガイド協議会、工事関係者、大学生などにご協力いただき、上高地内のあちこちで外来植物除去を進め、だいぶ成果は出たはずです。



施設周りや園地・園路脇・梓川支流と、各所で活動をしてきました。


また、並行して、分布状況の調査も信州大学(渡邉修准教授)のご協力をいただき実施し、現在結果を取りまとめ中です。
平成24年に実施した調査との比較、除去成果の確認ができればと思っています。

http://c-chubu.env.go.jp/nagano/to_2013/0725a.html
平成24年の調査結果


それにしても、外来植物の生命力、繁殖力には目を見張るものがあります。
花序を立ちあげ、子孫繁栄を頑張る傍ら、ロゼット状に形態を変え目立たないように、しかし確実に生育を続ける種類も少なくありません。

外来植物を絶やすということは困難かと思われますが、訪れた皆さんが「あっ、ここにも…」と感じなくなるくらいに目立たなくさせること、生息種数を少しずつでも減らしていくこと、生息範囲を縮小させることを目標に来年からも継続して除去活動を続けていきたいと思います。

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2014年09月29日登山者カウンター設置と燕岳・常念岳・蝶ヶ岳歩道調査 その2

中部山岳国立公園 上高地 アクティブレンジャー 関口 拓司

前回の中房温泉-燕山荘-大天井岳-常念小屋の続きです。
今回は常念小屋-常念岳-蝶ヶ岳-三股登山口までを書いていきたいと思います。

常念小屋から常念岳山頂へはやや急な登りとなっています。○や×の印がペンキで塗られていますので、それを見ながら進んで行きます。
常念小屋から前常念岳へ向かう道は現在廃道となっています。前常念岳方面へ向かう道は頂上直下から分岐していますが、下山等でこちらの道を利用する場合は、痩せ尾根となっていますので、通行には十分注意が必要です。
常念岳へはそのまま山頂へ向かうこととなります。晴れていれば槍ヶ岳、穂高連峰を間近に見ることができます。







常念岳から前常念岳へ伸びるやせ尾根。通行する際は注意が必要です。





常念岳から蝶ヶ岳方面へ降りる際も岩稜の道が続きます。あまり危険な箇所はないですが、譲り合って通行します。
途中からは樹林帯となっており、ナナカマドが実を付け、秋の気配です。
樹林帯を抜けて蝶槍を越えると、再び見晴らしの良い道を歩くこととなります。蝶ヶ岳はもうすぐそこです。




蝶ヶ岳は残雪の残る6月頃に山の稜線に蝶の形をした雪形が現れることから蝶ヶ岳との名が付いたとのことです。
頂上周辺はのっぺりしていて、一見するとどこが頂上になるのかわかりづらいところがあります。

蝶ヶ岳の名の通り、アサギマダラと思われる蝶があちこちに飛んでいました。またオコジョがハイマツの中から飛び出ては隠れ、飛び出ては隠れ、繰り返していたのですが、どちらも動きが素早く写真に撮れませんでした。。。

代わりといってはなんですが、白いマダラの模様の鳥がいました。知識のない私は一瞬ライチョウかと思ったのですが、小さい。ホシガラスという高山に生息する鳥です。




蝶ヶ岳からみえる朝日はとてもきれいということだそうですが、どうも雲が出てしまって今ひとつでした。写真を撮ろうと多くの人が集まっていました。




反対側に見える槍ヶ岳に徐々に日が差していく様子が印象的でした。





蝶ヶ岳から三股方面へは、樹林帯の下りとなります。
中間付近のまめうち平の下側では、新しい階段等が多く整備され、歩きやすくなっていると感じました。下山した日は三連休の初日とあって登ってくる方がとても多く見られました。登りで利用する際は、地味で少し急な登りが続くので、しんどいと感じるかもしれません。ゆっくり地道に歩いて行くことが必要です。
なお、三股登山口にはバスなどの公共交通は走っていませんので、車をお持ちでない方は、下山前に蝶ヶ岳ヒュッテなどで電話にてタクシーを呼んでおくなどの対策が必要です。

山は秋のシーズンです。紅葉はだいぶ進んでいるようです。
色づき始めた山々を歩いてみるのもよいのではないでしょうか。夏とは違った楽しみができると思います。ただし、山の稜線上は特に朝晩は気温が下がりますので、十分な防寒対策をしてからお越しください。

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2014年09月28日登山者カウンター設置と燕岳・常念岳・蝶ヶ岳登山道調査 その1

中部山岳国立公園 上高地 アクティブレンジャー 関口 拓司

9月10日~13日にかけて、燕岳・常念岳・蝶ヶ岳での登山者カウンターの設置と登山道の調査をしてきました。


登山者カウンターとは、入下山者数を把握し国立公園の管理に役立てるために、環境省が取り付けている機械です。2つのセンサーによって通過する人をカウントするもので、来た方向別にカウントできます。

あとでデータをパソコンで処理すると、月や週、曜日、時間帯によって、どれくらいの歩行者の通行があったのかを知ることができます。たまに人じゃないものもカウントされることもあるようですが。。。 

また、複数の人が同時並行で前を通ると、4人通ったのに1人しかカウントされないなど弱点もあり、カウンターの前を通る際は1人ずつゆっくり通るようにご協力をお願いします。今回は安曇野市との共同作業ということで、合戦小屋上部の三角点、常念小屋付近、蝶ヶ岳ヒュッテ付近の3カ所に取り付けてきました。 



常念小屋付近に設置した登山者カウンター



道端にこんな奇妙な機械を見かけたら、触らずにゆっくりと通過してください。


登山者カウンターの設置と合わせて歩道の様子も確認してきました。
今回はこのようなルートで歩いてきました。
中房温泉-合戦小屋-燕山荘-大天井岳-常念小屋-常念岳-蝶ヶ岳-三股登山口

中房温泉から合戦小屋までは、樹林帯の急な登りです。景色もあまり見えず地道に歩いて行きます。
途中には休憩用のベンチが3カ所にあります。休みながら登っていくのが良いです。




合戦小屋を過ぎると少しずつ眺望が良くなっていきます。燕岳を望むことができます。





燕山荘から大天井岳にかけては、見晴らしの良い稜線上を歩いていきます。
自分の歩く道の遙か先に大天井岳の姿が見えます。





吊り岩、切り通し岩は歩く際、少々注意する地点です。吊り岩付近は例年雪が遅い時期まで残り、足を滑らせけがをしやすいところです。崖となっている所を横切りますので注意して歩きます。
また、切り通し岩の近くは、このルートで唯一ですがハシゴが架けられているところです。長さは短いですが、慎重に降りていきます。



切り通し岩付近

吊り岩と切通岩の間には、高山植物の女王と言われるコマクサの群生地があるのですが、もう見頃の時期は終わっていました。残念。
植生保護のためロープが張られています。立ち入らないようお願いいたします。



大天井岳からの眺めはこのような感じです。槍ヶ岳のほうを見ていますが、天気が悪いですね。
標識の左から稜線が続いていますが、これが喜作新道です。明治初期に猟師だった小林喜作という人が切り開いた道です。ここからその槍ヶ岳方面に進むこともできます。道の展望はあまり良くないそうです。




大天井岳直下の大天荘から常念方面へ進みます。常念小屋までも、やはり稜線上を歩くことになります。
高低差はあまりなく、比較的平坦な道が続きます。別の尾根へ迷いこんでしまいそうになる所がありますが、間違った方向には石積みがされていたり、ロープが張られています。天候が悪いときには注意したほうが良いと思われます。
また、廃道が分岐している箇所が数カ所ありますので、そちらには進まないようにしましょう。看板での案内があります。




大きな岩の上を歩くことになる横通岳付近を巻いて行くと、常念小屋に到着します。

今回はここまで。次は常念小屋から常念岳、蝶ヶ岳を通り、三股登山口へと下ります。

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2014年09月27日「中部山岳国立公園指定80周年記念 上高地今昔写真展」の開催

中部山岳国立公園 上高地 アクティブレンジャー 関口 拓司

上高地では、バスターミナル横にあるインフォメーションセンターの2階において、9月13日から11月14日まで今昔写真展を開催しています。
大正末期から昭和初期に上高地の各地で撮影した写真と、同じ場所から撮影した現在の写真を並べて展示しています。一見変わっていないように見える自然の風景も、よくよく見ると変化している所もあります。新旧の写真を見比べながら上高地の魅力を知っていただけたらと思います。また、昭和7年に撮影された上高地周辺の貴重な映像もご覧になれます。
散策・登山の出発前や帰りなどに、是非お立ち寄りください。



会場は階段を上がった2Fです。









1.開催期間・時間
2014年9月13日(土)~2014年11月14日(金)8:00~16:00

2.開催場所
上高地インフォメーションセンター2階
〒390-1520長野県松本市安曇上高地4468

3.入場
無料

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