上信越高原国立公園
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2020年07月08日栄村の紹介
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
志賀高原管理官事務所が担当する市町村を紹介する4回目。今回は長野県の栄村(さかえむら)を紹介します。
<南から、須坂市(すざかし)、高山村(たかやまむら)、山ノ内町(やまのうちまち)、木島平村、野沢温泉村(のざわおんさんむら)、栄村(さかえむら)の6つを担当しています。前回は木島平村を紹介しました。>
栄村と国立公園区域の図です。栄村の国立公園は次の3つの区域に分かれています。
・大次郎山の西側
・鳥甲山の南側
・苗場山から白砂山にかけての稜線の西側
では、栄村の国立公園の主な興味地点として
・奥志賀渓谷(おくしがけいこく)
・苗場山(なえばさん)
・鳥甲山(とりかぶとやま)
の3つを紹介します。
■奥志賀渓谷
5月26日の「木島平村の紹介」でも奥志賀渓谷を取り上げました。
奥志賀渓谷は、雑魚川(ざこがわ)沿いのうち、山ノ内町、木島平村、栄村の境界が出会う付近に位置し、雑魚川の滝を巡る探勝歩道があります。
ブナやミズナラなどの落葉樹林が広がり、紅葉の見ごろは例年10月上旬です。
<川べりまで下りられる場所もあります。平成29年6月20日撮影。>
<大滝(おおぜん)。雑魚川にある滝の中で最大の落差の滝です。林道秋山線脇の駐車スペースから山道を歩いて約20分かかります。落葉樹林を歩くので新緑や紅葉の頃は一層良い景色に感じます。苗場山麓ジオパークのジオサイト(見どころ)の一つです。平成29年6月20日撮影。>
■苗場山
※体調に不安がある場合は、絶対に入山しないこと。(長野県「登山者への5つのお願い」より)
苗場山は、新潟県湯沢町(ゆざわまち)、津南町(つなんまち)にもまたがる山で、山頂部に広大な湿原が広がります。
・栄村側から苗場山山頂部への登山は、小赤沢(こあかざわ)三合目登山口がよく利用されます。
・苗場山自然体験交流センター(苗場山頂ヒュッテ)は利用の前にwebページ<http://sakae-akiyamago.com/play/587/>をご確認ください。
<苗場山山頂部から佐武流山(さぶりゅうやま、中央右)や群馬県境の山並みを望む。「苗場山の高層湿原」も苗場山麓ジオパークのジオサイトの一つです。平成29年9月26日撮影。>
苗場山の「苗場」の由来は、湯沢町のページによると「池塘(ちとう:湿原の泥炭地にある池沼)の中に群生するミヤマホタルイが田んぼに植えた苗のように見えることからつけられたと言われています」と書かれています。
下の写真のような風景のことだと思います。
<平成27年8月19日撮影。>
■鳥甲山
※体調に不安がある場合は、絶対に入山しないこと。(長野県「登山者への5つのお願い」より)
鳥甲山の南斜面が国立公園で、北斜面は長野県の自然環境保全地域に指定されています(参考1)。
なお、登山道は岩場が多く上級者向きです(参考2)。現在の体力や能力・技術に応じた山選びをしてください。
<この場所の右側は切れ落ちています。奥に見えるのが山頂部で、写っている細い稜線を歩きます。平成29年9月11日撮影。人物は先代の自然保護官。>
<志賀高原焼額山を望む。手前が鳥甲山の斜面。平成27年9月28日撮影。>
【参考1】自然環境保全地域について
自然環境保全地域は国立公園とは異なる自然保護制度です。
-----以下、環境省<https://www.env.go.jp/nature/hozen/about.html>より引用-----
自然環境保全地域:
原生の状態を維持している地域や優れた自然環境を維持している地域を、今後も極力人為を加えずに後世に伝えることを目的として指定される地域
国立公園:
自然風景地の保護とともに自然とのふれあいを図ることを目的として指定される地域
【参考2】鳥甲山登山の技術的難易度
鳥甲山登山の難易度は「信州山のグレーディング」では体力度「4」、技術的難易度「D」です。
同じ体力度「4」、技術的難易度「D」に格付けされるルートは、
・上高地から岳沢小屋、重太郎新道経由で前穂高岳
・戸隠キャンプ場から高妻山
などです。
■体力度「4」とは:1から10の10段階に区分され、数字が大きいほど体力が必要になります。
■難易度「D」とは:
◇厳しい岩稜や不安定なガレ場、ハシゴ・くさり場、藪漕ぎを必要とする箇所、場所により雪渓や渡渉箇所がある。
◇手を使う急な登下降がある。
◇ハシゴ・くさり場や案内標識などの人工的な補助は限定的で、転落・滑落の危険箇所が多い。
とされています。
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
上信越高原国立公園の利用においては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いや3つの密を避けるといった「新しい生活様式」の実践をお願いします。また、上信越高原国立公園へお出かけの際には、上信越高原国立公園のページ、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認ください。皆様のご協力をお願いします。
厚生労働省「新しい生活様式の実践例」
<https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html>
2020年07月06日野反湖から切明へ
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
群馬県中之条町野反湖(のぞりこ)から長野県栄村切明(きりあけ)までの歩道の状況を6月30日に確認しました。GPSで記録された歩行距離は約17kmでした。
では、歩道の状況です。
通行可能ですが、昨年10月の台風19号の影響で歩道が崩れて分かりにくくなっている箇所がありました。上の地図で「崩落箇所」と示した場所です。
2万5千分の1地形図には沢の名前はありませんが、「山と高原地図(昭文社)」では「トネクラ沢」と書かれています。
<赤テープを目印に沢を渡ってください。左に立っている人の所から奥側の歩道が崩落。写真中央下の黄色い雨合羽の人の所に下り、石伝いに沢を渡って、写真右側の道の残っているところまで上ります。>
このほかに、小規模ですが、歩道が崩れているところがあります。
また、倒木が何本かありますが、通行は可能です。
<栄村役場職員と栄村誌の自然環境編の執筆者と歩きました。>
さて、この歩道のうち、渋沢ダムから切明までの区間では、黒部川の「下ノ廊下」の水平歩道に似た雰囲気が感じられます。
<渋沢ダム建設のためにトロッコの軌道が敷設されていたそうです。平成28年9月6日撮影。>
一方で、野反湖や志賀高原の岩菅山(いわすげやま)の山並みを望むこともできます。
<左:野反湖と奥に浅間山(あさまやま)。右:志賀高原の岩菅山。平成28年10月24日撮影。>
※注意※
「カエルを素手で触れた場合は後でよく手を洗ってください。皮膚などから毒を分泌しています。」
<アズマヒキガエル。目の右側にある鼓膜の大きさが見分け方のポイント。この個体は「鼓膜の直径」のほうが「目の端から鼓膜の端までの長さ」より大きい。栄村ではニホンヒキガエルは確認されていないとのこと。>
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
上信越高原国立公園の利用においては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いや3つの密を避けるといった「新しい生活様式」の実践をお願いします。また、上信越高原国立公園へお出かけの際には、上信越高原国立公園のページ、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認ください。皆様のご協力をお願いします。
厚生労働省「新しい生活様式の実践例」
<https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html>
※体調に不安がある場合は、絶対に入山しないこと。(長野県「登山者への5つのお願い」より)
2020年07月06日国道292号にて外来種駆除
上信越高原国立公園 万座 飯島久美子
草津から志賀高原を結ぶ国道292号線に位置する、
山田峠で外来植物の駆除作業を行ってきました。
山田峠付近は芳ヶ平湿原へと延びる沢筋の上流部に位置しています。
外来植物の種が雨水の流下とともに、湿原に入るのを防ぐため、
この場所では毎年継続して外来種の駆除が行われています。
⇑ この谷の先が芳ヶ平湿原になっています。 R2.7.2 山田峠にて撮影
⇑ 絶景を前に外来種駆除を行います。
標高2,000mを超えているのでとてもさわやかな気候です。
⇑ 本日はたくさんの方にご協力いただきました!
セイヨウタンポポや、ハルザキヤマガラシ等の外来種の駆除を手分けして行いました。
上信越高原国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。上信越高原国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。
2020年06月25日「アクティブ・レンジャー国立公園写真展」開催のおしらせ ♪
上信越高原国立公園 万座 飯島久美子
アクティブ・レンジャー国立公園写真展を行います !
期間: 7月2日(木)~7月27日(月)
開催場所:
鹿沢インフォメーションセンター(リンクあり)
開館時間8:00~17:00 無休
万座しぜん情報館(リンクあり)
開館時間9:00~16:00 無休
中部山岳国立公園、上信越高原国立公園、妙高戸隠連山国立公園で働く環境省のアクティブレンジャーたちが、日々の活動で目にしている景色や、
普段の活動の様子を、写真を通じ垣間見ることができます♪
お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
アクティブ・レンジャー写真展は順次巡回予定です♪
開催予定の場所及び期間は以下URLをご確認ください。
2020年06月24日志賀高原ユネスコエコパーク
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
志賀高原は国立公園であるとともに、「志賀高原ユネスコエコパーク」にも登録されています。
1980(昭和55)年に他の3地域とともに日本で初めて登録され、2014(平成26年)年に区域が拡張されています。
では、「ユネスコエコパーク」とはどんなものでしょうか。
「ユネスコエコパーク」は「ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)」の提唱する「生物圏保存地域(Biosphere Reserves)」の日本独自の呼び名です。
また、山ノ内町の子ども向けのページ<http://yamanouchi-kids.com/learn/about/>では
・自然と人が仲良くくらす場所
・自然を守りながら賢く活用し、人と自然が共生できる形を探すのが、ユネスコエコパークの目的
と説明されています。
例えば、6月16日のAR日記「水のつながり」で、「イワナ」が生息している志賀高原一の瀬地区の小雑魚川(こざこがわ)では、川の上流に宿泊施設やスキー場がある地区にも関わらず、地区住民の努力によりイワナの生息環境が保たれていることを紹介しました。自然環境の保全と地域の人々の生活が両立している状況なので、ユネスコエコパークの目的に合っていると考えられます。
なお、生物多様性の保全という観点は国立公園にもあるものです。
さて、「志賀高原ユネスコエコパーク」の区域と「上信越高原国立公園」の区域は下図のように重複しています。
志賀高原ユネスコエコパークの関係市町村は、長野県山ノ内町、高山村、群馬県中之条町、草津町、嬬恋村です。
ユネスコエコパークは役割の異なる「核心地域」、「緩衝地域」、「移行地域」の3つの区域にゾーニングされます。
志賀高原ユネスコエコパークでは「核心地域」と「緩衝地域」は国立公園内に、「移行地域」は国立公園外に設定されています。
高山村は全村が志賀高原ユネスコエコパークの区域に含まれます。
■核心地域
上信越高原国立公園(志賀高原地域)の特別保護地区(ただし、平成31年1月の公園計画変更前の特別保護地区)と同じ区域。自然公園法による保護規制の強い区域。
・山ノ内町志賀高原の志賀山を中心とした大沼池や四十八池を含む約700ha。
■緩衝地域
核心地域を囲む約17,600ha。上信越高原国立公園の特別保護地区、特別地域及び普通地域にあたる区域。
・山ノ内町では国立公園に含まれる区域のうち岩菅山東斜面周辺を除く区域。
・高山村では国立公園に含まれる区域全域。
・中之条町、草津町及び嬬恋村はそれぞれ国立公園に含まれる区域の一部。
■移行地域
国立公園外の約12,000ha。
・山ノ内町及び高山村の国立公園に含まれない区域の全域。
例えば、志賀高原のトレッキングコースだと、「池めぐりコース」と「まが玉の丘コース」は核心地域を通るコースです。ほかの多くのトレッキングコースは緩衝地域にあります。
また、緩衝地域には、群馬県側では、草津白根山、芳ヶ平湿地、万座温泉といった場所が含まれます。国立公園内のスキー場や宿泊施設も緩衝地域にあります。
志賀高原で皆さんは、トレッキング、食、温泉、スキーなどそれぞれの楽しみ方をされると思います。楽しむ中で、国立公園であることとともに、自然環境と人の活動との共存を目指す「志賀高原ユネスコエコパーク」であることも意識していただければと思います。
本文は以上です。以下、ユネスコエコパークについて次の3項目を説明します。
1.ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)とは
2.ユネスコエコパークの「3つの役割」
3.ユネスコエコパークの「3つの区域」
1.ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)とは
-----以下、文部科学省<https://www.mext.go.jp/unesco/005/1341691.htm>から引用-----
ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)は、生物多様性の保護を目的に、ユネスコ人間と生物圏(MAB)計画(1971年に開始した、自然及び天然資源の持続可能な利用と保護に関する科学的研究を行う政府間共同事業)の一環として1976年に開始されました。
ユネスコエコパークは、豊かな生態系を有し、地域の自然資源を活用した持続可能な経済活動を進めるモデル地域です。(認定地域数:124か国701地域。うち国内は10地域。)※2019年6月現在
世界自然遺産が、顕著な普遍的価値を有する自然を厳格に保護することを主目的とするのに対し、ユネスコエコパークは自然保護と地域の人々の生活(人間の干渉を含む生態系の保全と経済社会活動)とが両立した持続的な発展を目指しています。
2.ユネスコエコパークの「3つの役割」
ユネスコエコパークは、自然環境と人の活動との共存について3つの役割を持っています。
-----以下、山ノ内町<http://yamanouchi-kids.com/learn/about/>から引用-----
■保存機能
人間の生活とその影響も含めて、生物多様性を守るために重要な地域であること
■学術的研究支援
持続可能な発展のための調査や研究、教育の場があること
■経済と社会の発展
自然環境と人間との共生のモデルとなること
3.ユネスコエコパークの「3つの区域」
「核心地域」、「緩衝地域」、「移行地域」の3つの区域は、上の3つの役割を果たすことができるように設定されたものです。
-----以下、山ノ内町<http://www.town.yamanouchi.nagano.jp/shiga_highland_biosphere_reserve.html>から引用-----
■核心地域
自然環境の世界全体の財産として厳格な保護を目的とした地域です。
この地域では自然環境のモニタリングや科学的なデータの収集などに利用されます。
国内の法律により保護されます。
(志賀高原ユネスコエコパークでは国立公園の特別保護地区と同一の範囲であり自然公園法などにより保護されています)
■緩衝地域
保護と活用の両立を目指す地域です。
この地域では、核心地域を保護する役割と、自然環境に負担がかからない範囲での活用ができます。
生物多様性に配慮した森林経営や、教育・観光などに利用されます。
(調査研究活動、森林復元、ESDなどの環境教育、エコツアーなどの観光・レジャーでの利用)
■移行地域
地域住民の生活の場、地域発展のための様々な社会・経済活動の場です。
自然と共存した経済活動を通じて、新たな環境対策、伝統文化の保護継承、コミュニティの振興などを行います。
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
上信越高原国立公園の利用においては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いや3つの密を避けるといった「新しい生活様式」の実践をお願いします(厚生労働省「新しい生活様式の実践例」)。また、上信越高原国立公園へお出かけの際には、上信越高原国立公園のページ、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認ください。皆様のご協力をお願いします。
2020年06月22日根子岳巡視
上信越高原国立公園 万座 飯島久美子
長野県菅平に位置する根子岳登山道の見回りに行ってきました。
登山道の安全確認に加え、今回は看板の修理も行ってきました。
⇑峰の原登山口より登ってゆきます。 R2.6.17撮影
登山道はレンゲツツジが満開です。
枝にたくさんの花が花束のようです♪
⇑看板...直してゆきます。
⇑修繕前(写真左)、修繕後(写真右)
他の看板も同様に雨風で傷んでいるものを張り替えました。
⇑根子岳山頂からの菅平高原の景色。この日はあいにくの曇りです。
写真で地面が白く見える部分はレタス畑です。
⇑満開のレンゲツツジと牛たち。この時期ならではの風景です。
菅平牧場付近にて撮影。
上信越高原国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新たな生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。上信越高原国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。
2020年06月18日少しだけお見せします
上信越高原国立公園 谷川 増田 多美
皆様こんにちは。
暑いですね。すでに夏バテ気味の谷川管理官事務所の増田です。
今回は来年度オープンする谷川岳インフォメーションセンターの様子を
4月15日と6月10日に撮った写真を比較しながら紹介したいと思います。
(左の写真:4月15日撮影、右の写真:6月10日撮影)
→
まず外観。
スロープや入口の階段が出来上がっていました!
この立派な谷川岳インフォメーションセンターは谷川岳についての様々な情報を発信します。
また、周辺の自然環境を活かしたエコツーリズム等を推進する拠点として機能していきます。
次に建物の中を見てみましょう。
谷川岳インフォメーションセンターは3つの展示構成となっています。
まずは国立公園、ユネスコエコパークとしての谷川岳の概要のほか、エコツーリズムの開催情報など
旬の楽しみ方を紹介するウェルカムエリア。
冬でも寒くないよう、薪ストーブもあります。ここでは、良好な森林づくりと経済性を両立する
持続的森林経営モデルの確立を目指している、みなかみ町の林業についても紹介します。
次に谷川岳の魅力や自然と人との関わりを発信する魅力発信エリア。
やわらかい色合いで、のんびり落ち着いて展示を見たくなるような空間に!
この魅力発信エリアにはVR等の体感展示も設置されるので、
あたかも自分がそこにいるかのような疑似体験が出来ますよ。
次に地域の活動を活発にしていく学習エリア。
→
ここには訪れた方が、自然の中で見つけた「?」を調べられるように、たくさんの本が収納出来る本棚、作業台や流しがあります。
建物自体はもう少しで完成です!そしてこれからはオープンに向けて建物の中身をつくっていきます。
完成が待ち遠しい~☺
******
上信越高原国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、引き続き慎重な行動をお願いしています。上信越高原国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。
なお、この投稿は「おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」に基づいて実施しています。
2020年06月18日こちらの水は日本海へ、そちらの水は太平洋へ
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
写真は長野県高山村(たかやまむら)と群馬県嬬恋村(つまごいむら)の境にある「毛無峠(けなしとうげ)」です。
ここでは、こちらの水は日本海に、そちらの水は太平洋に流れます。このように雨水が異なる方向に分かれる境界を「分水界(ぶんすいかい)」と言います。
<余談ですが、この「群馬県」の標識と「この先危険につき立入禁止」の標識のセットは、ネタとしてネットで知られています。5月29日撮影。>
「分水界」については、山では尾根が雨水を異なる方向に流れ分ける境界になるので、「分水嶺(ぶんすいれい)」という言葉も使われます。毛無峠付近の山の写真に分水嶺(=尾根)を赤い線で書き足しました。毛無峠は写真の中央付近にあります。
<赤い線の左側の水は千曲川に流れ、信濃川に名前を変えて日本海に注ぎます。赤い線の右側の水は吾妻川に流れ、利根川に合流し太平洋に注ぎます。写真は平成28年7月14日撮影。>
■お願い
毛無峠では、植物の生えているところに立ち入らないようにお願いします。
毛無峠では第1種特別地域になっている区域があり、ガンコウランやコケモモなどの指定植物が生育しています。特別地域で指定植物を損傷する行為は自然公園法で規制されています。
<模型飛行機の無線操縦を行っている利用者がいました。模型飛行機の場所まで行くには植物の生えているところを歩くことになり、指定植物を損傷させる恐れがあります。>
では、毛無峠からの景色です。
<毛無峠のら南東方向に、榛名(はるな)山、赤城(あかぎ)山(左)、浅間(あさま)山(右)があります。浅間山も上信越高原国立公園に含まれる山です。本国立公園の面積の広さを感じます。5月29日撮影。>
<毛無峠の北には御飯(おめし)岳があります。毛無峠は荒涼さも魅力だと感じます。毛無峠は「ぐんま県境稜線トレイル」の通過地点で、写真右端から山腹を横切る道路がコースになっています。5月29日撮影。>
<毛無峠から群馬県側へ立入禁止の道路を進むと鉱山跡があります。毛無峠には鉱山の操業時に使われていた索道の鉄塔が残っています。平成28年6月14日撮影。>
さて、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、政府や各自治体からは、感染リスクを高めないような行動がお願いされています。上信越高原国立公園へお出かけの際にも、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。
本事務所が属する環境省信越自然環境事務所では「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」を実施しており、外出しなくても国立公園を楽しんでいただくための情報発信を行っています。
2020年06月17日梅雨の晴れ間に外来種駆除!
上信越高原国立公園 万座 飯島久美子
外来植物のハルザキヤマガラシの駆除を行ってきました。
⇑ ハルザキヤマガラシ
本日の駆除場所は群馬県中之条町チャツボミゴケ公園の入口付近です。
例年5月ころに行うのですが、今年は外出自粛を受け、6月の駆除作業実施となりました。
花も終わりかけ、たくさんの種がすでに出来ていました。
⇑ ハルザキヤマガラシの種(写真左)1株につき数千個もの種がついているそうです...。
すでに種のついている株は、あたりにたくさん生えるスギナ(写真右)と似ていて探しにくい...。
⇑ 駆除されたハルザキヤマガラシがぞくぞくと集まります。
本日は60Lのゴミ袋41袋分の駆除となりました 。
除去した植物は、最終的にしっかりと口を閉じて運ばれ、焼却処分されます。
ハルザキヤマガラシとは?
ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、北アメリカなどに広く分布する、アブラナ科の植物です。
冷涼で日当たりのよい湿った肥沃地を好み、道路わきや、田畑の畦などに生え、
5~6月に菜の花に似た花をつけます。
大量の種を作るため繁殖力が非常に強く、標高が高い地域にも侵入しているので、
自然性の高い環境への影響が懸念され、「総合対策外来種」に指定されています。
冷涼で日当たりのよい湿った肥沃地を好み、道路わきや、田畑の畦などに生え、
5~6月に菜の花に似た花をつけます。
上信越高原国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、引き続き慎重な行動をお願いしています。上信越高原国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。
なお、この投稿は「おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」に基づいて実施しています。
上信越高原国立公園万座地域の空吹でライブカメラの配信をはじめました!
「万座しぜん情報館から見た空吹」(外部リンク)
https://www.sizenken.biodic.go.jp/view_new.php?no=125
⇑ ライブ配信の画像 画像取得日時 - 2020/07/10-09:00
空吹(からぶき)は、万座しぜん情報館の駐車場のすぐそばにある噴気孔。
高濃度の硫化水素ガスが噴気しており、噴気孔への立入りはできませんが、
活火山の地肌と硫黄のにおいを間近で感じることができます。
空吹に関してはこちらをご覧ください。
>>万座しぜん情報館HP(外部リンク)
⇑ 過去の画像を時間ごとに並べて見ることもできます。
写真は最近の晴れ間だった、7月2日の空吹の1時間ごとの変化の様子です。
インターネット自然研究所では、北は北海道から南は沖縄まで、
全国の国立公園のライブ映像を配信しています。
いろいろな場所の'今'と'過去'を知ることが出来、面白いですよ♪
インターネット自然研究所(外部リンク)
https://www.sizenken.biodic.go.jp
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