上信越高原国立公園
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2021年11月16日志賀高原 スキー場のオープンまでもう少し
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
志賀高原では、標高の低い所でも紅葉が終わりました。
また、志賀高原や周辺では冬期閉鎖区間の規制が始まったので、志賀高原へのアクセスは、山ノ内町市街地から国道292号を通るルートのみになりました。
さて、志賀高原の琵琶(びわ)池では、先日まで水位が低い状態が続いていました。
<水位の下がった琵琶池。11月10日撮影。>
琵琶池の水は発電に利用されています。発電所への取水口での作業のため水位を下げていました。
なお、国立公園の特別地域内の河川、湖沼の水位・水量の増減については、自然公園法の許可を要する行為です。行為をお考えの際は相談ください。
<取水口での作業の様子。11月10日撮影。>
琵琶池周辺の地図です。
これを見ると、琵琶池には、東(地図の右側)にある横湯川からと、南(地図の下側)にある角間川からの2つの水路があることが分かります。角間川からの水は丸池をいったん経て琵琶池に流入します。
取水口は琵琶池の北西側にあり、発電所へ導水されます。発電所との標高差は約400mです。
<地理院タイルに琵琶池と発電所への水の流れを説明する語句を追記した>
ちなみに、琵琶池からの水を利用している平穏(ひらお)第一発電所は、岡鹿之助さん(洋画家、1898年-1978年)の「雪の発電所」(1956年)のモデルになったものです。この作品に描かれたのと同じ建物が現在も使われています。この発電所も国立公園内にあります。
では、本題。
志賀高原のスキー場では、人工降雪機のあるスキー場でも気温が下がらないので雪づくりには苦労されているようです。それでも、志賀高原で最も標高の高い所にあるスキー場では19日に一部コースをオープン予定とのこと。
ウインターシーズンが始まります。
志賀高原など上信越高原国立公園の標高の高い所へは、冬用タイヤ装着やチェーンを携行してお出かけください。
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、引き続き、「三つの密」を徹底的に避ける、「人と人との距離の確保」、「マスクの着用」及び「手洗いなどの手指衛生」等の基本的な感染対策の実施をお願いします。
2021年11月02日志賀高原の紅葉は標高の低い所へ
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
今年も長い期間、紅葉を楽しめています。
11月になり、標高の高い所では紅葉の終盤です。紅葉の見頃の場所は標高の低い所に移っています。写真は11月2日撮影。
■蓮池(標高約1,500m)
<色あせや落葉した木が目立ち始めました。紅葉の見頃を過ぎたように感じます。志賀高原管理官事務所から蓮池を望む。>
■琵琶池(標高約1,400m)
<紅葉の見頃を少し過ぎたように感じますが、日が当たるとまだ見栄えがします。奥に見える坊寺(ぼうでら)山の山頂部の木々は落葉しています。>
・池の水が発電に使われるので水位の増減があります。水位が少なく岸が現れています。
■坊平(ぼうだいら)(標高約1,200m)
<紅葉の見頃なのですが、落葉した木も目立ちます。坊平橋から坊寺山(右)を望む。>
・この近くには色付いたカラマツも見られます。
・中央の谷間に「澗満滝(かんまんだき)」があります。滝の落差は100mを超えると言われています。国道292号沿いの駐車場から徒歩2分で展望台があります。
さて、志賀高原及び周辺では道路の冬季閉鎖の日時が迫ってきました。
■11月4日(木)10時から 野沢温泉村、木島平村及び栄村から志賀高原への道路
■11月10日(水)15時から 高山村の山田牧場から志賀高原への道路
■11月11日(木)15時から 須坂市の五味池破風高原に通じる道路
■11月12日(金)15時から 国道292号の長野県山ノ内町陽坂から群馬県草津町天狗山ゲートの区間
■11月12日(金)15時から 高山村牧から群馬県万座方面への道路
(情報源は長野県北信建設事務所の道路情報、長野県須坂建設事務所の道路情報及び栄村の道路情報)
この時期、志賀高原など上信越高原国立公園の標高の高い所では、天候により道路が積雪や凍結することがあります。お車でお出かけの際は冬用タイヤの装着やチェーンの携行をしてください。
また、積雪や凍結により道路が一時的に通行止めになることがあります。事前に道路情報や気象情報をご確認ください。
【上信越高原国立公園instagram】
アカウント名「joshinetsukogen_nationalpark」、下の画像からどうぞ。
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2021年10月21日紅葉のさなかに雪化粧
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
標高約1,500mにある事務所周辺では紅葉がまだ見頃です。
しかし、10月21日朝にうっすらと積雪がありました。
雪は、事務所辺りでは気温の上昇とともに溶けましたが、午後になっても標高の高い所や標高が低くても日当たりの悪い所などでは残っています。
<10月21日の午前と午後の写真。左は午前8時30分頃、右は午後2時30分頃に撮影。右側の東館山のスキーコースのうち標高の高い所は雪が残っているので白く見えます。>
さて、この日は、標高約1,880mの四十八池湿原近くにある公衆便所で閉所作業を行いました。積雪前のつもりでこの日に設定したのですが、結果、このような天気での作業になりました。
来春(例年6月中旬)までこのトイレは使えなくなります。
<作業を終えた帰路で午後1時30分頃に撮影。積雪はくるぶしまで届かない程度です。北斜面の雪は溶けませんでした。写っているのは作業関係者。>
さて、志賀高原の紅葉の状況です。
標高の高い所にある横手山(標高2,307m)や渋峠(標高約2,170m)では、色あせ始め、散り始めになっています。
渋峠を通過する国道292号は、先の週末辺りから積雪凍結による通行止めとなることが多くなりました。これからの時期に渋峠を経由して志賀高原にお越しになる際は、気象情報や道路情報を確認して、必要に応じて冬用タイヤの装着やチェーンを携行し、気を付けてお越しください。
四十八池湿原でも紅葉が散りきらないうちに今日の降雪となりました。早い時期の降雪なので、今後いったん溶けるだろうと思います。
<四十八池湿原。木道にも雪。池塘(池の中の水たまり)の水は凍っています。>
標高約1,500mにある蓮池では紅葉が見頃です。
<雨風により落葉してしまった木もあるのですがまだ見頃だと感じます。中央奥に見える焼額山の山頂部は白く見えるので、雪は溶けなかったようです。事務所の駐車スペースから蓮池を望む。>
さて、志賀高原及びその周辺へのアクセス道路の冬季閉鎖情報が発表されています。
11月上旬から中旬にかけて冬季閉鎖が行われます。長野県側の道路の冬季閉鎖の詳細は次のサイトをご覧ください。
主な道路では、国道292号の「山ノ内町陽坂から群馬県草津町天狗山ゲートまで」の区間が「11月12日(金)13時から」冬季閉鎖されます。冬季閉鎖解除は来年4月22日(金)10時の予定です。
長野県北信建設事務所<https://www.pref.nagano.lg.jp/hokuken/doro/20191014.html>
長野県須坂建設事務所<https://www.pref.nagano.lg.jp/suzakaken/doro/heisa.html>
栄村<http://www.vill.sakae.nagano.jp/docs/964.html>
【環境省の報道発表資料から】
「日本の国立公園フォトコンテスト2021」が開催されます。
・国立公園ならではの景観・環境や地域の伝統文化が伝わる写真など、魅力あふれる情景を募集します。
・期間は、令和3年10月15日(金)から令和4年1月13日(木)までです。
・受賞された方には特典をお送りいたします。
・過去に撮影した作品も募集しておりますので、多くの方の御応募をお待ちしております。
応募方法等の詳細は次のサイトをご確認ください<https://nationalparks.tokyocameraclub.com/contest2021/>
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2021年10月19日苗場山山頂部では湿原に立ち入らないでください
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
長野県と新潟県の県境にある苗場(なえば)山の山頂部では、木道の改修工事を進めています。
これらの木道は、木道を歩いてもらうことで、湿原への立ち入りを防ぐために整備しています。
整備の結果、歩きやすくなっているかもしれませんが、歩きやすくするためだけに整備しているわけではありません。
木道から下りて、湿原に立ち入らないようにしてください。
また、木道の単線区間ですれ違いが発生しそうな場合は、待避線でお待ちいただくなど、避ける際に湿原へ立ち入らなくて済むような対応をお願いします。
湿原へ踏み込むことで、踏んだ所の植物が枯れます。ここに雨が降ると泥炭(湿原に特有の土壌)の流出につながり、湿原の植物の生育が難しくなります。
<人の影響によるものか不明ですが、左手前は泥炭が流出して植物が生えなくなった場所です。右下の黒っぽいものが泥炭。右の木の柵は流出防止を目的とした工作物。>
さて、10月14日に、これまでに整備した木道の状態を確認しました。
確認の結果、通行に支障となるような問題はありませんでした。
ただし、未改修区間には破損した箇所が複数あります。注意して通行してください。
<破損個所の一つ。未改修区間の木道は来年度に整備する予定です。写真左奥から山頂に向かって約300mの区間の木道を今年度改修しました。>
苗場山山頂部は紅葉終盤でした。
この時期の山頂部は、気圧配置や寒気の位置によっては氷点下になったり、雪が降ったりします。冬山の準備をしてお出かけください。
<赤倉(あかくら)山、佐武流(さぶりゅう)山方面を望む。湿原植生は淡い褐色。淡い緑色はササ、濃い緑色は常緑の針葉樹。>
【環境省の報道発表資料から】
「日本の国立公園フォトコンテスト2021」が開催されます。
・国立公園ならではの景観・環境や地域の伝統文化が伝わる写真など、魅力あふれる情景を募集します。
・期間は、令和3年10月15日(金)から令和4年1月13日(木)までです。
・受賞された方には特典をお送りいたします。
・過去に撮影した作品も募集しておりますので、多くの方の御応募をお待ちしております。
応募方法等の詳細は次のサイトをご確認ください<https://nationalparks.tokyocameraclub.com/contest2021/>
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2021年09月28日志賀高原 紅葉 始まっています
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
先日、稀なことなのですが、当事務所に志賀高原の紅葉の状況についての問合せがありました。
事務所は志賀高原の標高約1,500mにあり、蓮池(はすいけ)と西館山(にしだてやま)・東館山(ひがしたてやま)などの山々を見ることができます。
<事務所の駐車スペースから。左右方向の道路(国道292号)の向こうに蓮池。中央が西館山、右が東館山。左奥は焼額山。スキー場の滑走コースはウインターシーズンを前に草が刈払われました。>
昨年は、蓮池での紅葉の盛りは10月10日から15日頃でした(2020年12月24日の記事)。
紅葉の時期は標高1,500mでも朝晩冷え込みます。また、蓮池周辺で紅葉が進むと、志賀高原の標高の高い所(横手山や渋峠付近)では積雪することがあります。群馬県側からお越しの際は道路状況を確認ください。
では、志賀高原各所の紅葉の状況です。
■蓮池
蓮池では、池畔の低木は赤く色づいているものがあり、高木は色付き始めているところです。
<蓮池の紅葉をご覧いただく際、駐車は志賀高原山の駅や志賀高原総合会館98をご利用ください。>
■一沼(いちぬま)
蓮池から1.5kmほど山ノ内町市街地側に向かった(下った)ところにあります。麓から上ってくる場合は、最初に目に付く池です。
標高は約1,420mなのですが、低木が赤く色付く紅葉が9月下旬から見られます。
<早い時間に撮影したので、林縁にある紅葉した低木は高木の陰になってあまり目立ちません。>
一沼の紅葉をご覧いただく際、駐車はサンバレー地区の駐車場(一沼から約200m蓮池寄り)をご利用ください。
■四十八池(しじゅうはちいけ)湿原
硯川地区のほたる温泉バス停から徒歩約1時間です。前山リフト(有料)を使えば徒歩約45分です。
ほたる温泉バス停の標高は約1,690m、前山リフト山頂駅の標高は約1,810m、また、四十八池湿原の標高は約1,880mです。
湿原の草は、わら色になったものが目立ちます。また、山の斜面では色づき始めたものが多くみられます。なお、濃い緑色で梢のとがった木は常緑の針葉樹なので紅葉しない木です。9月24日撮影。
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いや3つの密を避けるといった「新しい生活様式」の実践をお願いします。
2021年09月21日石樋の滝
上信越高原国立公園 万座 飯島久美子
上信越高原国立公園内の嬬恋村に位置する石樋の滝をご紹介します♪
石樋の滝は、群馬県嬬恋村を流れる宇田沢の安山岩床が石畳状に約300メートル続く場所です。
嬬恋村の天然記念物にも指定されており、滝の周辺はひんやりとした空気に包まれ、
苔むした岩と木漏れ日も相まって神秘的な雰囲気です。
↑ 石樋の滝
辺り一帯、涼しい空気に包まれています。
↑ 歩道の先がすぐ滝になっており、滝を間近で見ることができます。
道路から平坦な道を片道30分ほど歩きます。
↑ 9月上旬、滝のすぐそばではダイモンジソウが咲いていました。
↑ 周辺の桜の木は紅葉が始まっています。
周辺の植物や樹木も少しずつ色づき始めており、これからの季節は
紅葉も楽しむことができます。またコロナ禍が収まりましたらぜひおいでください!
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2021年09月16日志賀高原 四十八池湿原 秋進む
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
今回も四十八池(しじゅうはちいけ)湿原の話題です。秋が進んでいます。
湿原の植物の色は、茶色がかったり黄色がかったりしているものが増えています。秋が進んでいるのを感じます。
奥にある樹林や山の斜面の植物は主に常緑針葉樹とササなので、色づく植物はあまりありません。
四十八池湿原は標高約1,880mにありますが、アキアカネをまだ見ることができました。アキアカネの多くの個体は既に標高の低い所へ移動している時期です。
木道にとまっておりカメラを近づけても逃げませんでした。
四十八池湿原には大小の池があり、湿原に付けられた木道脇の池ではイトトンボの仲間が池岸の植物にとまっていました。ペアで飛翔し、産卵しているものも見られました。
写真は同じ種類なのかどうか分かりません。
また、池にはオタマジャクシがいました。エラのようなものが見られないので、おそらくカエルの幼生だと思います。10月終わりには雪が降るおそれのある標高なので、幼生のまま越冬するのだろうと思います。
さて、毎度のことですが、四十八池湿原の木道の通行について。
表面が削れた板などではボルトが浮き出た状態になっています。凹凸に足を引っかけて転倒しないよう注意して通行してください。
写真はすべて9月15日に撮影。
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2021年09月02日秋めく 志賀高原 四十八池湿原
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
8月30日に四十八池(しじゅうはちいけ)湿原近くにある公衆便所で、便所の状態の確認と便所の利用者数をカウントする機器のデータ回収を行いました。
・便所の状態は特に異常は見られませんでした。
・便所の8月の利用者数は昨年の8月の半分程度でした。
まず、注意喚起です。
四十八池湿原の木道では通行には注意する箇所があります。
■左写真
破損しているものがあります。破損していない板を通行してください。
7月30日までに破損していたものは補修工事が行われましたが、それ以降に新たに破損したものです。
■右写真
表面が削れた板が複数あります。ボルトが浮き出た状態になっています。凹凸に足を引っかけて転倒しないよう注意して通行してください。
また、ほたる温泉バス停と四十八池湿原の間で通行に注意する場所があります。
谷側の斜面の崩落により歩道が狭くなっています。谷側に寄らないように通行してください。
<8月11日撮影>
さて、四十八池湿原の様子です。
ウメバチソウやリンドウの花が咲き、イワショウブやモウセンゴケは果実を付けていました。
硯川・ほたる温泉バス停付近では、アサギマダラが吸蜜していました。翅(はね)が浅葱(あさぎ)色(=薄い藍色)をしています。
また、四十八池湿原への往復の際に、針葉樹林内を飛翔している個体を複数回見かけました。
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いや3つの密を避けるといった「新しい生活様式」の実践をお願いします。その一方で、熱中症にもご注意ください。
厚生労働省「「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントをまとめました」
<https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_coronanettyuu.html>
2021年08月30日池の平湿原の巡視
上信越高原国立公園 飯島久美子
8月26日に池の平湿原に巡視に行きました。
池の平湿原は、長野県東御市に位置する標高約2,000mの高層湿原で、数万年前の三方ヶ峰火山の火口が湿原になっています。巡視当日は、外輪山が一部崩れ落ちた放開口から湿原に霧が入り込み始めていました。
↑ 池の平湿原の全体写真(写真右上の赤丸の場所が開放口です。)
湿原の中は木道が整備されており、様々な高山植物を間近で観察することができます。
↑ 池の平湿原の木道
湿原では夏から秋にかけて咲く多くの高山植物や、高山蝶を観察できましたので、
一部をご紹介します!
↑ マツムシソウと高山蝶のベニヒカゲ
↑ イワインチン
↑ エゾリンドウ
↑ ヤマハハコ
まさに見頃で、歩道沿いで多く見つけることができました。
↑ ノハラアザミ
ノハラアザミにはどの花にもセセリチョウ等、たくさんの虫が集まっていました。
全てご紹介しきれませんでしたが、他にもたくさんの種類の花が咲き乱れています。
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<https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_coronanettyuu.html>
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
■赤とんぼ
志賀高原管理官事務所の近くにある蓮池(標高約1,500m)で、11月17日に赤とんぼを見ました。
<打水産卵をしていました。このほかに単独の2個体(同一個体かもしれません)を確認。種類を同定できる写真は撮れませんでした。>
蓮池では、既に降雪が何度かあり、最低気温が0℃前後の日が続いています。
このトンボはいったいどこで過ごしていたのでしょう? とても不思議です。
寒さに強い種類なのか? 志賀高原には温泉があるので、寒さをしのげるような環境が局所的にできているのか? と考えたりしますが。
■エビのしっぽ
岩菅山(いわすげやま、標高2,295m)の山頂部で撮影しました。
<11月18日撮影。手前は志賀高原の山々。奥の山並みは北アルプス(≒中部山岳国立公園)。>
「エビのしっぽ」は、空気中の過冷却な水滴(0℃以下の水滴)が木などにぶつかった衝撃で瞬間的に凍り付き、次々にぶつかり長く伸び、エビのしっぽのような形になったものです。霧氷(むひょう)と呼ばれる現象の一つです。
この岩菅山のエビのしっぽがさらに成長するかどうかは天候次第です。この日は太陽が見え隠れする天気で、歩いていると氷が落ちる音がしていました。
エビのしっぽがさらに成長したり、降雪で雪が付着したりすると「樹氷」や「スノーモンスター」と呼ばれるものになります。
<根子(ねこ)岳の山頂部のスノーモンスター。根子岳は長野県須坂市と上田市の境に山頂があります。平成27年2月12日撮影。>
岩菅山も根子岳も歩いて上って写真を撮影しました。
でも、志賀高原やその周辺のスキー場ではリフトやゴンドラを使って、ほとんど歩くことなく霧氷や樹氷を見ることができます。その時期が来たら情報発信します。
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