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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋

285件の記事があります。

2014年12月20日藤前干潟の大掃除

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

気付けば師走に入り、今年も残すところ10日余りとなりました。

これから年賀状を書いたり、大掃除に励んだりする方も

多いのではないでしょうか。


さて、少し前の話ですが、藤前干潟の鳥獣保護区内にある日光川の河岸で、

12月2日に「大掃除」が行われました。


今回、ごみの撤去を行った場所は、すぐ脇に車を停めることができるため、

冷蔵庫やテレビ、タイヤ、一斗缶、ふとんなどの

不法投棄ごみが多かった2箇所です。

【不法投棄されたごみ】

【不法投棄されたごみ】


12月2日は、愛知県産業廃棄物協会、愛知県、名古屋市、

中部地方環境事務所が協力してこれらのごみを撤去しました。

【約70人がごみの撤去に汗を流しました】


人の手でごみを拾い、大きな袋に入れた後、

重機で袋ごとトラックに乗せるという方法でごみは撤去されました。

【ペットボトルなどの細かなごみも多くありました】


この作業で活躍したのが、何といっても、愛知県産業廃棄物協会さんからの

多くの参加者と重機のついたトラックです。

多くの人の手と重機のおかげで堤防下にある大量のごみは

みるみるうちになくなり、河岸はきれいになっていきました。

【次々とつり上げられていったごみの袋】


当日は強風が吹くとても寒い日でしたが、

ごみの撤去作業に参加された皆さん、本当にありがとうございました。

気持ち良く年を越せそうです。


しかし、残念ながら、ごみとの戦いはこれで終わったわけではありません。

今回のごみ撤去作業で全てのごみを拾いきれたわけではなく、

今後、新たなごみが不法投棄されたり、漂着することもあります。

これからも関係機関が協力して不法投棄の監視をするとともに

今回のようなごみ撤去作業の取組を続けていく予定です。

(今回の取組は平成22年11月に引き続き2回目の撤去作業でした。)


中部地方環境事務所(名古屋自然保護官事務所)も、

来年もこの場所をはじめとする藤前干潟鳥獣保護区全体を見守り、

ごみ問題に関する普及啓発を含めた保全への取組みを行っていきます。

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2014年11月25日◆潮だまり観察会を開催しました。

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー 上野淳一

 11月22日(土)にラムサール条約湿地藤前干潟にある
「藤前活動センター」で潮だまり観察会を開催しました。

 三連休の初日となったこの日は、秋晴れで気温も高く、
最高の観察会日和となりました。当日は約30名の参加があり、
参加した親子の大半は藤前干潟を訪れるのが初めてでした。


【主催者あいさつ】

 「潮だまりに住んでいるカニ」が今回の観察会のテーマで、
藤前干潟の潮だまりにはどのようなカニが暮らしているのか
観察してみようという内容でした。
 
 プログラムの冒頭で行われたカニ○×クイズでは、
「カニの足は全部で何本ある?」「カニの♂♀の違いは?」等の
問題が出題されました。多くの皆さんは足の本数で悩んで
いましたが、詳しい解説を受けると納得しているようでした。



【カニのクイズ】

 クイズの後、いよいよ藤前干潟に向けて出発です。
子供達はバケツを持ってこれから出会えるカニに大変
興奮している様子でした。



【藤前干潟に向けて出発】

 まず、堤防の上から干潟を見渡すと水際で何やら
小さな生きものが動く姿が見えました。望遠鏡で覗い
てみると・・そこには細長い目が特徴のヤマトオサガニが
たくさん群がっていました。この日は暖かかったので
巣穴から出て、盛んに餌を食べている様子が観察されました。


【堤防の上からカニを観察】

 その後、潮だまりに到着すると、一見いろんな大きさの
石や岩がゴロゴロ落ちているだけでカニの姿は見当たりません。
そこで石や岩の下を探してみると、タカノケフサイソガニが
たくさん隠れていました。



【潮だまりで観察】

 また、堤防の上に設置されている土盛りでは、
直径2~3cm程の巣穴がたくさん空いているのを発見しました。
一つだけ失礼して掘り返してみました。すると、中から黒い
カニが慌てて飛び出してきました。クロベンケイガニです。
このカニは潮だまりで見つけたカニよりも一回り体が大きく
足に毛がたくさん生えていました。



【巣穴に潜んでいたクロベンケイガニ】

 この日は、タカノケフサイソガニ、ヤマトオサガニ、
クロベンケイガニの3種のカニが見つかりました。参加者は現地で
捕れたカニをセンターに持ち帰って体の特徴や動きをよく観察して
いました。


【観察会で見つかったカニ】

 皆さんはカニの♂♀の違いや爪の毛の特徴を
興味深そうに観察している様子でした。さらに、
スタッフがカニの種によって住んでいる場所が違い、
それぞれの種が棲み分けているとの詳しい説明がありました。


【カニ類の住み分けについて解説】

 子供達は潮だまりでカニとたっぷりとふれあい、
満足そうに帰って行きました。今回の観察会で「カニ」は
皆さんの人気者であることを改めて感じました。これからの
季節は藤前干潟で見られるカニの数は少なくなりますが、
カモ類を中心とした鳥類は干潟周辺でたくさん観察できますので
是非、藤前干潟に足を運んでみてはいかがでしょうか。

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2014年11月12日ESDを考えてみませんか?

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

気付けば11月に入り、立冬を過ぎました。
夏には青々と茂っていたヨシもすっかり色を失い、
干潟は一見寂しげな風情ですが、
続々と飛来しているカモやカモメたちの声が響き、干潟は少し賑やかです。

【藤前干潟の現在の風景~ヨシ原とカモ~】

さて、そんな藤前干潟のある名古屋では、
現在、「ESDに関するユネスコ世界会議」が開催されています。
(開催期間:11月10~12日)
会議の中では、今までのESDの活動を振り返るとともに、
今後の活動の方法を議論します。



少し前の日記でも紹介しましたが、
ESDとは「Education for Sustainable Development」という言葉の
頭文字をとったもので、「持続可能な開発のための教育」という意味です。

日本語にしても難しく、とっつきにくい言葉ですし、
地球環境、気候変動、貧困、人権、平和、食料などの多くの課題を含んでいて、
捉えどころがないのですが、特別なこと、全く新しいことを目指している言葉
ではないのだと、最近やっと感じることができるようになってきました。

私なりに「ずっと平和にみんな(人間だけでなく)が住みよい社会を作っていくために、
私たちができることは何かを考え、広め、実行していくこと・・・」と
藤前干潟の案内業務の中では説明しています。

短い言葉にしてしまうとやっぱり難しいなぁ、と内心思いながら説明しているのですが、
今までも私たちが普段の生活の中で行ってきたことも
ESDにつながっているものです。
例えば、
○ごみを減らすために分別をきちんとする。
○こまめに電気を消す。
○食べ物を残さず、大切にする。
○様々な人と仲良くする。  などなど。

一人一人が行うこれらの活動は小さなことですが、
これを広め、大きな活動にしていくこともESDを進めていくことだと思います。

今回のESDユネスコ世界会議を機にESDへの取組みが加速していくと
良いと思っています。
皆さんもこの会議開催を機にESDについて、少し考えてみませんか?
ESDのきっかけや糸口はすぐそばにあるはずです。

さて、私が活動する藤前干潟では、ESDへの取組みが以前から数多く行われています。
干潟の生物多様性の講演会、生きもの観察会、出前講座、ごみ清掃活動などです。

【藤前干潟のESDに関する取組み】

これから秋から冬にかけては、昼間はあまり干潟が干出せず、
伊吹おろしが厳しい藤前干潟ですが、様々なプログラムが予定されています。

以下に今後開催予定の2つのプログラムを紹介していますので、
ぜひ参加してみてください!
ESDについても考えることのできる機会になるはずです。

◆◇◆藤前干潟のプログラム紹介◆◇◆
★潮だまり観察会 ~カニさんを探してみよう!~


【日時】11月22日(土)10:00~12:30
【場所】藤前活動センター
【定員】20名(先着順)※11月12日より受付けます。
【参加費】大人200円、小中学生100円、幼児無料
【問い合わせ・申込み先】藤前活動センター(TEL:052-309-7260)
【主催】中部地方環境事務所
 ※詳細は『潮だまり観察会チラシ[PDF 302KB]』をご覧ください。


★藤前干潟サイエンスカフェ ~田んぼの研究者が語る、干潟の魅力!~
講師に岐阜大学の伊藤健吾さん(水田生態系保全学)をお迎えして
田んぼと干潟のつながりなどをお話いただきます。


【日時】12月7日(日)10:00~12:00
【場所】稲永ビジターセンター
【定員】40名
【参加費】無料
【申込み方法】Eメール、はがき、またはFAXにて名古屋自然保護官事務所まで。
(※11月25日締切)
【問い合わせ・申込み先】
 名古屋自然保護官事務所
住所:〒455-0845名古屋市港区野跡4-11-2
TEL:052-389-2877、FAX:052-389-2878
E-MAIL:WB-NAGOYA@env.go.jp
【主催】藤前干潟ふれあい事業実行委員会
【協賛】イオン名古屋茶屋店
※詳細は『藤前干潟サイエンスカフェチラシ[PDF 696KB]』をご覧ください。

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2014年10月30日★藤前干潟クリーン大作戦が実施されました

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー 上野淳一

10月25日に秋の藤前干潟クリーン大作戦が行われました。

 このイベントは「ラムサール条約に恥じない
藤前干潟にする」「子供達が安心して遊べる干潟や
川を取り戻す」「流域全体のごみや水のことを考える
ネットワークを形成する」ことを目的に地域住民や企業、
行政機関等が一体となって藤前干潟の清掃活動を
実施しているものです(主催:藤前干潟クリーン大作戦実行委員会)。

 清掃活動は春と秋の年間2回開催されており、
今回で21回目の開催となりました。今回の参加者数は
全体で1,928名でした。



【メイン会場の様子】

 毎回のクリーン大作戦で藤前干潟は美しい景観を
取り戻しますが、藤前干潟に流れ込む庄内川や新川は
人口の多い大都市の中を流れるため、再び多量のごみを
干潟に運びます。そのため、美しい干潟環境を維持する
ためには継続した清掃活動がかかせません。


【ゴミを堤防の上に引き上げて分別作業】

 今回の清掃で回収したゴミの量は、可燃1,493袋、
資源37袋、不燃151袋、合計1,681袋と前回(1,523袋)と
比べるとやや増加しました。

 名古屋自然保護官事務所は、清掃活動後に毎回恒例の
干潟観察会に協力し、参加者らに干潟の楽しさを体感して
もらいました。今回は約100名の参加があり、皆さんは
午前中の清掃活動で疲れていることも気にせず、カニや
貝など干潟の生きもの探しに夢中になっている様子でした。

 干潟入口のヨシ原付近では小型のトビハゼを発見し、大喜びする
子供達の姿も見られました。




【干潟観察会の様子】

 この日は天候に恵まれ、多種多様な干潟の小さな
生きものに出会うことができました。今後も皆さんに
藤前干潟周辺の清掃活動を続けてもらい、いつまでも
たくさんの生きものが住めるような環境が守られる
よう、私達も地域の皆さんとともに努力していきたいと
思います。

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2014年10月10日秋の観察会と展示会のご案内

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

藤前干潟にはコガモやオナガガモ、スズガモなどが次々と飛来するようになり、
すっかり秋になったのを実感します。

【コガモの群れ】

さて、今日は観察会と展示会をあわせて3つご案内します。

まずは、観察会「トビハゼウォッチング」。


「トビハゼ」を知らない人でも「ムツゴロウ」という生きものならば
知っている人も多いはず。
トビハゼはムツゴロウと同じく干潟にすむ魚で、姿もそっくり!
(※ムツゴロウは藤前干潟にはすんでいません。)
10月26日(土)に、このトビハゼをテーマとした観察会を
稲永ビジターセンターで行います。
干潟でトビハゼなどの生きものを探し、観察をします。
初めてトビハゼを知ったという方も楽しめるはずですので、
ぜひ参加ください!まだ受付中です!!

【魚なのに干潟の上で暮らすトビハゼ】

「トビハゼウォッチング」
 日時:10月26日(日)13:00~15:00
 場所:稲永ビジターセンター
 定員:20名(先着順)
 参加費:大人200円、小中学生100円、幼児無料
 申込先:稲永ビジターセンター(TEL:052-389-5821)
 主催:中部地方環境事務所


続いては展示会「レンジャー&アクティブレンジャー写真展inなごや」の
ご案内です。


現在、藤前活動センターで、藤前干潟と伊勢志摩国立公園、
そして白山国立公園のレンジャー、アクティブレンジャーが
撮った写真を展示しています。
6月から伊勢志摩、白山を巡回して、ようやく名古屋での展示が
始まりました。
藤前活動センターにお越しの際はぜひ2階まで
足をのばしてみてください。



「レンジャー&アクティブレンジャー写真展inなごや」
 期間:10月4日(土)~29日(水)
 場所:藤前活動センター 2階 多目的室
 開催時間:9:00~16:30
 休館日:毎週月曜日(祝日の場合は火曜日)、第3水曜日
 問い合わせ先:名古屋自然保護官事務所(TEL:052-389-2877)


最後に、「藤前干潟写真コンテストの作品展示」の案内です。
現在、藤前干潟写真コンテストの入賞作品等を
あおなみギャラリー(あおなみ線名古屋駅構内)で展示中です。


「藤前干潟写真コンテストの作品展示」
 期間:10月2日(木)~22日(水)
 場所:あおなみギャラリー(あおなみ線名古屋駅構内)
 ※観覧時、あおなみ線に乗車されない場合でも1区間分の
 乗車券の購入が必要です。
 問い合わせ先:名古屋自然保護官事務所(TEL:052-389-2877)


気候がよく、イベントの多い秋になりました。
みなさん、藤前干潟にもぜひお越しください!

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2014年09月25日★稲永ビジターセンターがリニューアル中

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー 上野淳一

 稲永ビジターセンターが完成して約10年が経ちました。
このセンターは周囲の自然と調和するように建物の大部分に
木材が使用されています。センターの完成直後は木のいい香りが
館内を漂い、木部も美しい色彩でしたが、現在は経年劣化により
少々お疲れの様子です。


【経年劣化による退色した木部壁面】

 特に太陽光と潮風が直接当たる建物西側壁面の
木部は痛みが激しいです

 そこで現在、センターが完成した直後のような
美しい外観を取り戻すために壁面の塗装工事を
実施しています。外壁の塗装はセンター建設後初めてとなります。



【足場で囲まれたセンター】

 現在のセンターの様子です。ご覧の通りセンターの
外周には足場が組まれており、塗料飛散防止のカーテンが
設置されています。工事現場のように見えますが、
センターは通常通り開館しておりますので頭上と足元に
注意してご来館下さい。


【頭上注意!】

 現在、壁面の高圧洗浄が完了し、木本来の色が
顔を出している状況です。これから木部壁面の
塗装作業に入り、現在のカラーよりもやや暗い
ダークブラウン系で塗装される予定です。使用される塗料には
強い紫外線や雨、潮風に耐えうる成分が含まれており、
長期にわたって美しい景観を維持してくれることでしょう。

 10月中旬頃には塗装作業は終了予定ですので、
リニューアルしたビジターセンターに是非足をお運び下さい。

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2014年09月12日「渡り鳥調査隊」を実施しました!

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

少し前のことになりますが、
8月23日(土)に藤前干潟ふれあい事業として実施している調査プログラム、
「渡り鳥調査隊」が名古屋市野鳥観察館にて開催されました。

藤前干潟では、干潟や干潟をとりまく環境の現状を知るために
定期的に野鳥や底生生物等の生き物の調査が行われています。

今回、その調査の楽しさや重要性を知ってもらうために、
市民の方に野鳥の調査にチャレンジしてもらいました。
8月23日の「渡り鳥調査隊」の参加者は13人。
内、小学生の参加が6人ありました。

プログラムは、野鳥のレクチャーから始まり、
今の時期に藤前干潟で見られる野鳥の紹介とその見分け方が
野鳥観察館のスタッフから簡単に解説されました。


【レクチャー】メモを取りながら熱心に聞いている参加者も・・・。

さらに、野鳥の調査方法の解説があり、
野鳥観察館内で、簡単に調査の練習をしました。


【調査の練習】みんな真剣に望遠鏡をのぞいています。

その後、いよいよ野鳥観察館を出て調査に出発。
3班に分かれて、野鳥観察館の前を流れる庄内川(藤前干潟鳥獣保護区内)に
飛来した野鳥の種類と数を調べました。





【調査】庄内川にはどんな鳥が見られたでしょうか?

参加者一人一人に担当の鳥(例えばカルガモ)を受け持ってもらい、
同じ種の鳥を漏らさないように、カウントしてもらいました。
カワウやカルガモ、ウミネコは100羽以上確認された班もありましたが、
担当の子は望遠鏡とカウンターを上手に使って
最後の一羽まで根気強くカウントしてくれました。


【干潟の上にいるカワウやウミネコなど】

プログラムの最後は、野鳥観察館に戻ってきて
調査結果のまとめをみんなで行い、
それぞれの班で確認された鳥の種類と数を発表してもらいました。
その各班の結果がこちら↓。


【渡り鳥調査隊の調査結果】

今回の調査では全体で、21種、2,171羽の野鳥がカウントできました。
多く見られたのはカワウの1,405羽、ウミネコの266羽、
カルガモの174羽でした。
上流にはカルガモ、下流にはウミネコが多く見られました。
また、秋の渡り鳥であるアオアシシギ、ソリハシシギ、ホウロクシギ等も
確認でき、秋の渡りが確実に始まっていることが分かりました。


【アオアシシギとソリハシシギ(一番右)】

参加者からは、「鳥の特徴について知ることができて良かった」、
「今まで知らない鳥を見ることができた」、
「またこのプログラムに参加したい」等の感想がありました。
また、個人的には参加している子供たちが本当に熱心に
望遠鏡をのぞきながら、野鳥を探している姿が印象に残っています。
今回の調査の体験で藤前干潟の野鳥や調査に対しての関心が
大きくなっていると良いと思います。

渡り鳥調査隊は12月6日(土)にも予定されています。
この頃には、冬の渡り鳥であるカモがきっと藤前干潟に
たくさん来ているはずです。
カモ(特にオス)は色が鮮やかで識別もカウントもしやすい野鳥です。
みなさんもぜひ、気軽に参加してみてください。
詳細はこちらのチラシをご覧ください↓。
「藤前干潟生きもの調査隊 チラシ」

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2014年08月28日◆庄内川の自然とふれあうイベントを実施しました

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー 上野淳一

 夏も終わりに近づき、少しずつ秋の気配を
感じるようになりました。しかし日中はまだまだ暑い日が続き、
セミたちの元気な鳴き声があちらこちらで響き渡ります。

 そんな中、8月20日に庄内川の自然とふれあうイベント
「庄内川生きもの探検隊」が実施されました。
(主催:名古屋市港生涯学習センター、港区役所 
協力:港保健所、国土交通省庄内川河川事務所、
環境省名古屋自然保護官事務所)


【イベント会場の様子】

 このイベントは、地域の方が身近な庄内川の
生きもの、植物について学び、触れることで庄内川への
関心、愛着を深めてもらうことを目的に実施されました。

 会場となったのは国指定鳥獣保護区内にある庄内川河口に
広がるヨシ原で、様々な生きものが生息している場所です。
庄内川に住む水生生物の紹介や簡単な水質調査、ヨシ原に作った
迷路探検など魅力的な内容がいっぱい。この日は2件の
テレビ取材がありました。

【仕掛けで捕らえた魚類を観察】

 当日は名古屋市内から親子10組が参加し、
小学生の参加が大半でした。

 参加者らは用意されていた魚類やカメ、エビとふれあい、
水生生物に詳しい講師の解説を興味深そうに聞いていました。


【講師による水生生物の解説】 

 名古屋自然保護官事務所は、ヨシ原迷路を案内して
ヨシの不思議な生態や役割、人との関わり等をパネルや
写真を使って説明しました。庄内川のヨシは2~3mと
背が高く、ヨシ原の中に入り込むと大人でも迷ってしまうほどです。
 
 皆さんは自分の背丈よりも高いヨシ原迷路の中を手で
掻き分けて進み、大人も子供も楽しんでいる様子でした。


【ヨシに関する講義】

 探検の道中には皆さんにヨシを使ってヨシ笛に
挑戦してもらいました。最初は音が出せなかった人も
何度かトライして息を吹き込むコツを掴み、ほぼ全員が
成功していました。深いヨシ原を分け入るとベンケイガニの
仲間がカサカサと音を立てながらヨシの根本をすり抜けて
逃げる様子が観察されました。


【ヨシ原迷路とヨシ笛に挑戦】

 ヨシ原で見つけたカニ(ベンケイガニ、クロベンケイガニ、
クシテガニ)を集めて特徴や生態を説明しながらふれあって
もらいました。やはり「カニ」は子ども達に大人気で、容器の中で
逃げ惑うカニを夢中で追いかけ、その場を離れようとしません。


【テレビ局の取材】【魚も氷でクールダウン】

 イベント当日は猛暑日となり、熱中症が懸念されましたが、
水分補給と休息を頻繁に促したので病人やけが人を出すことなく
円滑にプログラムを進めることができました。

 夏休みの最後に庄内川のヨシ原で自然を満喫できたのではないでしょうか。


【カニとふれあう】

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2014年08月22日藤前干潟の秋、みつけてみませんか?

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

まだまだ暑いものの、立秋を過ぎ、
藤前干潟には秋の渡り鳥たち(主にシギ・チドリ)が訪れるようになりました。

8月15日の鳥類調査では、アオアシシギは100羽以上、
ソリハシシギは約40羽、ダイゼンは約40羽確認することができました。
その他に、シロチドリ、キアシシギ、オグロシギ、チュウシャクシギなどの
秋に渡ってくるシギ・チドリの仲間も数羽ずつ、みつかりました。
春と秋の調査は、これらのシギ・チドリが見られるので張り合いがあると
調査をしている鳥獣保護区管理員の方は嬉しそうにおっしゃいます。

【アオアシシギ(2012年10月撮影)】

また、庄内川の護岸では赤とんぼもちらほら見かけるようになりました。
稲永公園ではコオロギなどのムシの音も耳にします。

秋が確実の近づいているのを感じます。

さて、藤前干潟ふれあい事業では、
現在、以下の4つのコンテスト等の作品を募集中です。
①藤前干潟写真コンテスト


【締め切り(第2回)】8月31日  *第3回の受付は9月2日より開始
【応募先・問い合わせ先】
  名古屋市野鳥観察館 TEL:052-381-0160
  環境省名古屋自然保護官事務所 TEL:052-389-2877

詳細は以下をご覧ください。
「藤前干潟写真コンテスト2014 ちらし」

②絵てがみコンテスト(9月30日締め切り)


③俳句・川柳コンテスト(9月30日締め切り)
④自由研究コンクール(9月30日締め切り)
  ②、③、④の詳細については下記までお問い合わせください。
   藤前活動センター TEL:052-309-7260 FAX:052-309-7261

藤前干潟の秋をみつけたら、ぜひ作品にして応募してくださいね。
(どのコンテストも入賞作品には賞品があります!)

尚、募集作品は季節を限定していませんので
秋以外のテーマでもOKです。
夏の干潟の主役であるカニたちは
干潟の上でまだまだ元気に活動しています。
カニたちにもまだまだ注目です!!

【カニの中でも人気の高いチゴガニ】

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2014年07月31日8月の藤前干潟のイベント案内

国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 アクティブレンジャー野村 朋子

夏休みです!毎日、暑い日が続きます!!
こんなに暑いのに、干潟の上では、
カニたちが元気にはさみを振っています。
さらには、そろそろ秋の渡り鳥であるアオアシシギ、キアシシギなどの
シギの仲間も見られるようになってきました。

【広がる干潟(7月25日撮影)】

今日は、8月の藤前干潟に関するイベントなどを4つご紹介します。
夏休みも藤前干潟では、イベントが目白押しです。
ぜひ参加してくださいね。(熱中症にはくれぐれもお気をつけてください!)

①『夏休み!干潟観察会』
 ★夏の藤前干潟は生きものでいっぱい!
その中でも今回は二枚貝に注目します。


日時:8月12日(火)12:30~15:00
 場所:藤前活動センター(TEL:052-309-7260)
 主催:中部地方環境事務所
 対象・申込み方法などの詳細は以下をご覧ください。
http://fujimae.org/modules/news/article.php?storyid=302

②『渡り鳥調査隊』
 ★藤前干潟の渡り鳥の調査にチャレンジします。初心者歓迎!


日時:8月23日(土)9:00~11:00
 場所:名古屋市野鳥観察館(TEL:052-381-0160)
 主催:藤前干潟ふれあい事業実行委員会
 対象・申込み方法などの詳細は以下をご覧ください。
 http://c-chubu.env.go.jp/wildlife/fujimae/event/pdf/140709ad.pdf

③『藤前干潟 環境学習ツアー』
 ★藤前干潟、南陽工場、愛岐処分場を巡るバスツアーです。
日時:8月27日(水)・28日(木)9:30~17:00
 見学場所:藤前干潟、南陽工場、愛岐処分場
 主催:藤前干潟ふれあい事業実行委員会
(事務局:名古屋市環境局環境活動推進課 TEL:052-972-2662)
 対象・申込み方法などの詳細は以下をご覧ください。
http://www.city.nagoya.jp/kankyo/cmsfiles/contents/0000005/5878/A4_flier_tour.pdf
(※8月27・28日の応募締め切りは8月13日まで延長)

④『企画展 藤前干潟の生きもの in 南陽交流プラザ』
 ★今春にオープンしたばかりの南陽交流プラザで藤前干潟の
出張展示を行います。


 期間:8月1日(金)~8月31日(日)(※月曜休館)
 場所:名古屋市南陽交流プラザ(TEL:052-303-2322)
 詳細は下記をご覧ください。
 http://cc-nanyou.com/kouza.html

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