中部山岳国立公園 松本
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2016年06月03日乗鞍高原 『すもも祭り』
中部山岳国立公園 松本 丸山由起子
快晴の空の下、「すもも祭り」が5月22日に乗鞍高原の一ノ瀬牧場で開催されました。
春を告げ、観光シーズンの始まりとなる行事ですが、残念なことに今年は季節の進みが早く
スモモの花は開催1週間ほど前に終わってしまっていました。
すもも祭り当日はコナシが花盛りでした。
柔らかい色の新緑と乗鞍岳が見守る中、安全祈願の神事や鏡開きが行われました。
個人的にはお供えのひときわ目立つパイナップルが気になります・・・
山の神様は南国のフルーツがお好き?
さて、神事・式典終了後は待ちに待ったお祭りの始まりです。
訪れた皆さんは無料で振る舞われた手打ちソバや山菜天ぷらに舌鼓をうちつつ、アルプホルンの演奏や、
高校書道部のパフォーマンスなどを思い思いの場所でのんびりと見物されていました。
みなさん草の上にシートを敷いて楽しいイベントを見物されています
高校の書道部によるパフォーマンスはとても華やかでした
こどもたちも力強い太鼓演奏でお祭りを盛り上げます
そうそう、今回のすもも祭りは8月11日の山の日のイベントのひとつという位置づけでもあります。
林野庁のはっぴ、目立ってますね~ 環境省も負けていられない??
初夏の陽射しに涼やかな風が心地よく、乗鞍高原は梅雨入り前のこの時期が一年のうちで
最も良い季節だそうです。
春山バスも大雪渓まで運行されるようになりました。
下界は真夏のように暑い日もありますが高原の空気は爽やかで、頂上付近ではまだ雪を楽しめます。
初夏の乗鞍高原、乗鞍岳に足を運んでみてください。
2016年05月09日乗鞍岳春山バス
中部山岳国立公園 松本 丸山由起子
はじめまして
4月より松本自然環境事務所にアクティブレンジャーとして着任しました松本・平湯地区を
担当します 丸山 と申します。
どうぞよろしくお願いいたします!
少し前の話題になりますが、4月20日に乗鞍岳春山バス試運転に参加してまいりました。
乗鞍岳の長野県側では冬期閉鎖期間中の県道乗鞍岳線を利用して、乗鞍観光センターから
大雪渓肩の小屋口まで春山バスを運行しています。
今回の試運転は安全対策・環境対策の確認や宣伝広報のために行われ、関係機関や報道関係者が
参加しました。
【雪壁とバス】
TV局や新聞社等のカメラマンがベストショットを求めてカメラを向けています。
立山黒部アルペンルートの雪の大谷ほど高さはありませんが、十分迫力のある雪壁です。
今年は中部山岳のどこの山もそうですが雪解けがはやく、乗鞍でも雪壁が例年より2~3m
低いそうです。 ただし除雪されている方によると、位ヶ原山荘より上の方では例年並みの
積雪に思えるというお話もありました。
この日は位ヶ原山荘の前まで除雪が完了していました。
その先、肩の小屋口までの除雪も着々と進められており、5月中旬頃までには完了するそうです。
【位ヶ原山荘と雪壁】
【位ヶ原山荘にて意見交換会】
位ヶ原山荘で春山バスについて関係者による意見交換会が行われました。
バス運行について事前に十分な安全確認を行うことや国立公園内であるため入山者に対して
環境配慮への注意喚起をしっかり行ってもらいたいとの話がありました。
また今冬は雪崩や大雨によって道路が破損した箇所があったため、その復旧が春山バスの
運行開始に間に合ってよかったとの話も出ていました。
乗鞍岳では春山バスを利用して手軽に雪の山を楽しむことができます。
また、麓にある一ノ瀬園地はミズバショウをはじめとする植物を楽しむことができ、
のんびりトレッキングするのも楽しいですよ。
ぜひ、自然環境等に配慮しつつ、乗鞍岳の豊かな自然をお楽しみください!
【観光センター前の駐車場より自然保護センターと乗鞍岳】
マイカーはこの駐車場あるいは三本滝の駐車場に停めていただき、春山バスにお乗り換えください。
※ 運行の詳細につきましてはアルピコグループのWEBサイト等でご確認ください。
2016年01月12日平成27年度アクティブ・レンジャー写真展 in 休暇村乗鞍高原
中部山岳国立公園 松本 アクティブレンジャー 関口 拓司
アクティブ・レンジャーの関口です。
乗鞍高原にある休暇村乗鞍高原では、現在アクティブ・レンジャー写真展を開催しています。
この写真展では、中部山岳国立公園と上信越高原国立公園、そして平成27年3月に新たに指定された妙高戸隠連山国立公園の3公園で活動するアクティブ・レンジャーが撮影した写真が集められています。
美しい風景、動物や植物との出会い、道の整備やボランティア活動の様子など、各国立公園で撮影された様々な写真を見ることができます。
写真の展示は休暇村施設内の入浴施設へ至る通路にて行っています。
スキーや温泉など、乗鞍の散策を楽しんだあと、お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。
入場は無料ですが、休暇村の宿泊や入浴、食事等施設の利用は有料となりますので、ご了承ください。

開催期間・時間
2016年1月7日(木)~2016年2月7日(日)10:00~17:00
開催場所
休暇村乗鞍高原 安曇乗鞍温泉館(長野県松本市)
〒390-1520長野県松本市安曇4307
入場
無料(入浴、その他施設の利用は別途有料。)
主催及び問い合わせ先
主催:環境省長野自然環境事務所
問合せ先:松本自然環境事務所 Tel : 0263-94-2024
2015年08月03日乗鞍自然観察教室が開催されました
中部山岳国立公園 松本 アクティブレンジャー 松尾野里子
毎年恒例となっている乗鞍岳・畳平の自然観察教室に今年も案内役として参加してきました。
毎年、夏休みに畳平のお花畑の盛りと合わせて、無料の観察会(お花畑の散策・乗鞍の紹介など)を行っています。今年は7月23・24・30・31の4日間でした。
観察会受付の様子(畳平バスターミナルにて)
観察会ルート例
観察会は畳平バスターミナルからお花畑を周回+αがメインルートです。
乗鞍畳平はなんと、標高2,702m、夏でも気温は20℃以下と下界とは別天地です!!
夏はまさに避暑地です。
だたし、山なので、急な天候変化に対応出来る服装(雨具や防寒着など)、紫外線対策などしっかり準備してからいらしてください。
今年は、例年に比べて季節の移ろいが早く、高山植物の開花も2週間程度早かった感じです。なので、お花畑(周回コース)の手前(雪解けが遅い箇所)が見頃でした。
観察会の様子
乗鞍ではライチョウとの遭遇機会が非常に多く、少し曇天なほうがライチョウ観察には最適です。
晴れたら山岳景観を、曇ならライチョウ散策を...とどんな天気でも楽しめます。
また、季節は秋へと進みつつあります。
夏から秋への変化もお楽しみください。
チングルマの花(夏)と種子(秋)
2015年07月04日アクティブ・レンジャー写真展の開催
中部山岳国立公園 アクティブレンジャー 松尾野里子
新穂高ロープウェイのしらかば平駅(鍋平高原)、高原の画廊『飛騨乃風』にて今年もアクティブ・レンジャー写真展を開催しています。
会場入口の様子
7月4日からの開催のため、3日に設置作業に伺ってきました。
朝、事務所を出発するときは土砂降りだったので、写真の搬入を心配していましたが、会場周辺は薄曇りではあるものの、午前中は笠ヶ岳もキレイに見えていました。
今年は、3月27日に分離独立した妙高戸隠連山国立公園を記念して、新国立公園の紹介パネルも展示しています。
環境省やアクティブ・レンジャー、妙高戸隠連山国立公園の紹介パネル
また、昨年は笠ヶ岳の迫力ある写真で素敵な看板を作成してくれた新穂高ビジターセンター様が、今年も看板を作成いただけるとのこと、ぜひこちらもお楽しみに!!
残念ながら、設置作業にお伺いした際に新しい看板を拝見出来ませんでしたので、参考までに昨年の看板の写真を載せます。
昨年の看板
開催期間は7月29日までです。
開館時間は8:30~16:30となっています。
ロープウェイでの空中散歩と合わせて、3箇所の国立公園の魅力をご覧いただけたらと思います。
お立ち寄りの際は感想等ご記入いただけると幸いです。
2015年02月23日松本市で写真展を開催しています。
中部山岳国立公園 アクティブレンジャー 松尾野里子
2月23日(月)より松本市の中央公民館(Mウィング)2階・展示ギャラリーにて、アクティブレンジャー国立公園写真展を開催しています。
松本市と共催て開催しており、広い会場となっています。
今年度の写真展は、長野管内のアクティブレンジャー8人が撮影した、動植物、風景、活動等の写真に加えて、昨年12月4日に国立公園指定80周年を迎えた中部山岳国立公園の紹介パネルを展示しています。
中部山岳国立公園のみどころ紹介などのパネル
また、3月27日に誕生する妙高戸隠連山国立公園のご案内もしています。
写真・展示を通じて、国立公園の魅力を感じていただければ幸いです。
お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
■会 場:中央公民館(Mウィング)
■期 間:2月23日(月)~3月20日(金)
■開館時間:9:00~22:00 (土日祝日:9:00~17:00)
■休 館 日:2月25日(水)、3月12日(水)
■入 場 料:無料
2011年12月09日コマクサの生命力
中部山岳国立公園 松本 アクティブレンジャー 木村 亜紀
(注)関係機関の許可を得ています。
その1年後のモニタリング調査と合わせて報告します。
1つの株から5gの葉を、合計10株から採取せよとの指示。
スケールで量りながら葉をちょきちょき切り取ってみるものの、5gも採るとほとんど丸裸に・・・罪悪感。
DNA分析にかけるため本日中に処理すべく急ぎ帰る途中、
クマに出会うもかまう暇なし。
現場で密封したものを整理し、
直ちにチルド便にて発送。
後日、遺伝子解析は成功したとの知らせがありました。
ところで身ぐるみはがされたコマクサたちのその後は・・・

例として2つの株の経過です。
無残な姿から1年後には見事復活し、花も咲かせていました。
見かけの美しさだけでなく荒地に根付くたくましさも含め、まさに「高山植物の女王」ですね。
2011年11月18日上高地パークボランティア活動②
中部山岳国立公園 松本 アクティブレンジャー 木村 亜紀
それには上高地の公園利用施設の運営業務を担っている自然公園財団の協力が不可欠。また、PVへの情報発信手段は月に1度発行する通信のみ。閉山まで2か月しかない中、来年度への道筋を少しでもつけようと、各担当者と調整を行い、さっそくいくつか試行してみました。
ビジターセンターの木造デッキの塗装作業です。
風雨にさらされ老朽化が心配でしたが、防腐剤を塗り直しピカピカに。
それから落ち葉掃き。
秋の上高地を金色に染めるカラマツ。ですが落葉をはじめるとやっかいものに。はらはらはらはら。道路や駐車場の白線がまったく見えなくなるほど降り積もります。
おまけの薪運び。
PV活動の拠点施設には3階に暖炉があります。火をたやすまい、とバケツリレーならぬ薪リレーで大量に運び上げました。
そんなこんなで慌しくシーズン終了となりました。突然の提案にもかかわらず、たくさんのPVが呼びかけに応じて活動に参加してくださいました。やっぱり人が集まると大きな力になりますね。感謝感謝です。
シーズン中のほぼ毎月1回、PV定例会を行っています。
近況報告や次回活動の打合せなど、マジメ(?)なひと時もあるんです。最終回となった11月5日は席がほぼ埋まりました。
PV活動のコーディネートと同時進行で、来年度の体制案を組み立て活動方針の改定を行い、新規募集要項の発表までなんとかこぎつけました。
来年度の顔ぶれは未定ですが、楽しみながら有意義な活動を発展的に行っていただけるよう体制を整えたいと思います。
ついでに…来年度のPVは現在募集中。11月30日(水)応募書類必着です。興味を持たれた方は「長野自然環境事務所」HPに掲載している募集要項をご覧ください。
2011年11月18日上高地パークボランティア活動①
中部山岳国立公園 松本 アクティブレンジャー 木村 亜紀
上高地PVは発足より25年となる今年で一旦解散し、時代のニーズにきめ細かく対応していくため、従来の活動内容や運営体制を見直し、来年度より新たにスタートを切ります。
その業務を7月より急きょ担当することになり、取り急ぎ現状把握、ということでPVの活動に半月間集中的に張り付き情報収集を行いました。
そのいくつかをご紹介します。
まずは、自然解説。
中学生に、上高地の地形や動植物や歴史など、歩きながら楽しく解説します。反応や質問があるほどPVも満足。
フィールドでの解説のみならず、ビジターセンターの中でも得意分野を披露してもらえれば、と呼びかけ、ミニ講義が実現しました。
テーマを決めて15分程度のミニ講義を何回か実施。たまたま訪れた方々が興味深く聞き入っておられました。終日映像を流していた部屋ですが、人のナマのお話はいいものですね。
夏休みには子供達もたくさん訪れますが、大人が見とれている景色なんて興味なし!散策とは違う方法で自然に触れてもらおうと、毎年恒例となっているのがクラフト教室。
木の実など自然の材料を自由に組み合わせてくっつけていきます。工具を使ったちょっと難しい作業はPVがお手伝い。オリジナル作品ができあがり、子供も大人もうれしそうでした。
もっと小さなお子様には人形劇。
動物のぬいぐるみたちが繰り広げる物語の世界に釘づけ。楽しいだけじゃなく、自然を大切にしてほしいというメッセージがしっかり入ってます。
これ以外にも、野生動植物の調査など、様々な活動を行っていただいています。ゴミ拾いは常に心がけています。
…②に続く…
乗鞍からこんにちは。
外来植物除去作業が各地で絶賛開催中ですね(*^_^*)
乗鞍でも始まり、長野県自然保護レンジャー安曇連絡会主催の外来植物除去作業に参加してまいりました。
【乗鞍自然保護センターの方から本日の作業説明】
今回の参加者は、長野県自然保護レンジャーの方々や地元企業の有志さん達など総勢約10名でした。
場所は乗鞍高原のスキー場、
対象となったのは「オオハンゴンソウ(特定外来生物)」と「アラゲハンゴンソウ」です。
※ 出展:環境省 「特定外来生物同定マニュアル」
→ https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/manual/shokubutsu2.pdf
例年は花が咲く7月に行っていますが、暑さや周りの草が生い茂って作業が大変になることから
今年は花が咲く前の6月に行うことになりました。
花が無いので葉だけで探さなくてはならず、周辺には葉の形状が似ているヨモギが群生しているため
作業始めは探し当てるのが難しかったです。
そもそも新米な私はこれが初の外来植物除去作業(汗)・・・ベテランの県のレンジャーさんたちに
ご指導いただき、とても助かりました。 ありがとうございます!!
【除去作業風景】
私同様初めて参加と思われる地元企業の若い男子くんたちは、
「どれだかわかんねーよー」 「それはヨモギだろ、これだよ、これ!」などと
賑やかに作業をしていました (*^_^*)
そして、この季節は小虫が多いので虫除けネットや防虫スプレーが必須!と次回のためにメモメモ・・・
抜いたものは全部処分するとカサが多くなるため、花芽のある上の方と根の部分を切り取って処分します。
本日の成果です
45Lほどの袋、4袋分を除去できました。
花が咲く前なので成果がいまひとつはっきりしませんが、花の季節に黄色い群落が
できていないことを願います。
こうして外来植物の除去をしていますが、私自身この仕事に就く前はオオハンゴンソウも
オオキンケイギクもフランスギクも名前すら知らず、道端にたくさん綺麗な花が咲いているな~と
思っていたのが事実です(汗)
植物自体が悪いわけではないし、環境が時代とともに変化していくことも仕方のないことかもしれません。
けれど、優れた景観を維持するために定めた国立公園ですから、日本の自然はこんなだと在来種を守って
未来に残していきたいですね!
除去作業は成果が見えづらく根気のいる地道な作業で、多くの人の手が必要です。
機会がありましたら、ぜひご協力をお願いいたします。
■ お願い ■
国立公園内で除去作業を行う場合は、まずはお近くの自然保護官事務所等にご相談ください。