国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋
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2019年08月20日藤前干潟~夏休み!干潟観察会~
国指定藤前干潟鳥獣保護区 山﨑 陽子
皆さま、こんにちは。
アクティブレンジャーの山﨑です。
毎日、暑い日が続いております。熱中症などには十分注意して下さい。
今回は、8月17日(土)に藤前活動センターで開催された、夏休み!干潟観察会~干潟の生きもの・漂着物を調べてみよう!~についてご紹介したいと思います。
観察会当日は、台風10号が通り過ぎた後の暑~い1日でした。
センターに集合したスタッフが朝から観察会の準備です。
スタッフの役割分担や参加者の安全面などをしっかり打ち合わせをします。
参加者が集合したら、観察会のスタートです。
今回のテーマは「干潟の生きもの・漂着物を調べてみよう!」ということで、干潟に入る前に各自で漂着物を拾いました。
そして、干潟に入る前に、3つの約束を復唱し、皆で「おじゃまします」と干潟に挨拶をします。
<漂着物を拾う様子> <3つの約束の復唱>
さぁ、干潟にレッツゴー!
予定の30分間があっという間に終わり、今度は皆で「ありがとうございました」と干潟にお礼を言ってから、センターに戻ります。
センターでそれぞれ気になった漂着物を発表してもらいました。全部で15個のうち自然物は2つ、後は人間が出したゴミ、プラスチックやゴム製品でした。
プラスチックはずっとずっと海を漂い続け無くならないこと、小さなマイクロプラスチックになってしまうこと、それが、海の生きもの、小さな魚やプランクトンの体内でも発見されていること、このまま増え続けていいのだろうか、などの問いかけに子どもたちは、「ゴミ拾いをする!」「再利用すればいい!」など、いろいろと真剣に考えてくれました。
それから、生きものの発表です!
ヤマトシジミ、アナジャコ、ゴカイ、エビジャコ、ウロハゼ、などなど、たくさんの生きものが見つかりました。
<この日は、事前に沈めておいた土管から、ウナギが見つかり、皆、大興奮です>
そして、皆が見つけた生きものを1グループずつ、スタッフが詳しく解説してくれます。解説後には皆さんから拍手があがりました!
それから、現在、藤前活動センター2階で開催中の企画展「藤前干潟の物語」の解説を聞きながら館内見学です。
かつては「あゆち潟」と呼ばれていた頃からの藤前干潟の歴史が紹介されています。「あゆち潟」は、万葉集にも詠まれていたそうです。
ここで、まだ自由研究が終わっていないお友達に良いお知らせがあります!
藤前活動センターでは、「自分の住んでいる地域の歴史」「藤前干潟の歴史」「藤前干潟の魅力」などを展示中です。センターに来て、自分なりにまとめてみたら良い研究になると思います。
分からないことがあればセンタースタッフにも聞いて下さいね。 ※月曜日は休館なので注意してね!
台風10号の影響で増水が気になったものの、当日は心配なく無事に干潟に入ることができ、また、いろんな生きものを見つけ、楽しい観察会となりました。
今年もあと数回ですが、観察会はまだありますので、ぜひ、干潟体験に来て下さい。
---藤前干潟の企画展開催中---
< 稲永ビジターセンター >
【 企画展 あなたの知らない藤前干潟 】
ゴミ非常事態宣言が出されて藤前干潟が保全されてから20年。節目の年である今年、改めて藤前干潟の生きものを入り口に、藤前干潟の魅力や、未だに問題となるゴミの問題など、幅広く藤前干潟について展示します。
場 所:稲永ビジターセンター(港区野跡4-11-2)
費 用:無料
問合せ:稲永ビジターセンター TEL:052-389-5821
< 藤前活動センター >
【 企画展 藤前干潟のものがたり~藤前干潟・歴史旅~ 】
藤前干潟は、むかーし昔、どんな姿をしていたのでしょうか。現在の姿になるまでに、どんな歴史を経てきたのか、古い地図などを参照しながら丁寧に紐解いていきます。
場 所:藤前活動センター(港区藤前2-101)
費 用:無料
問合せ:藤前活動センター TEL:052-309-7260
□□□□□□□□□藤前干潟よりプチ情報□□□□□□□□□
夏の渡り鳥、コアジサシの情報です。くちばしから尾まで、大体25cmほどの夏鳥です。
昔は藤前干潟にもたくさん居ましたが、今はもうほとんどいません。時々、飛来するくらいです。
コアジサシは砂利や砂地に巣を作ります。ですが、その繁殖地となる場所の減少に伴い、数が減っています。
今日は、そんなコアジサシの子育てについて紹介します。
<くちばしは黄色く体は白と黒、足は赤っぽい> <卵は砂利や砂浜のような模様です>
羽の下で大事に雛を守っています。孵化してすぐは小さい餌を、そして、成長に合わせて餌は大きくなっていきます。
<親の羽の下に2羽隠れています> <小さいこの雛にぴったりサイズの餌を与えています>
また、餌の魚の骨を砕いて雛に与えるとも言われています。雛たちは、愛情たっぷりで育つのですね!
このコアジサシは絶滅危惧種に指定されています。この小さな命を私たち人間はどのように守っていくことが出来るのでしょうか。
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2019年08月08日夏休みは、藤前干潟に行こう!
国指定藤前干潟鳥獣保護区 西部理恵
皆さま、藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの西部です。
毎日、毎日、暑いですね。
この間、山﨑ARと二人で今年度から始めた「藤前干潟ごみ清掃活動」に行ってきましたが、
20分で早々に作業を終了することにしました。
炎天下でのコンクリート堤防は、本当に暑くなるので大変だなぁと実感しました。
<7月29日 藤前干潟ごみ清掃の様子>
この清掃活動の様子は、また改めて書きたいと思います。
さて、そんな暑い暑い夏休み。
皆さま、旅行やイベントの計画はお済みですか?
まだ夏休みの自由研究が決まってないわ、どこか行きたいけどどこに行こうか、、、
と思っておられる方は、ぜひ藤前干潟にお越しください。
中でもオススメなのは、やはり干潟に入って実際に体験すること、です。
藤前干潟では、春から夏にかけて干潟が大きく出るため、
干潟に入って生き物観察をする観察会がたくさん開かれます。
私たちも、毎月の定点モニタリング調査などで干潟に入ると、
いろいろな生き物に出会えるので、とても楽しみにしています。
先日は、こんな生き物が見つかりました!
<テッポウエビ>
エビやヤドカリの仲間で、山﨑ARが発見したのですが、岩の下にいたそうです。
よーく見てみると、お腹に卵を持っていました。
そこで、動いたときに外れてしまった卵をちょっとお借りして、顕微鏡で見てみると・・・
こんな卵でした。
もう孵化寸前という感じで、動いているのも良くわかりました。
知っている生き物でも、たま~にこんなことに出会うので、違う時期に来ると違った発見があって実際の生き物探しというのは楽しいですね!
□□□□□藤前干潟よりプチ情報□□□□□
まだまだ夏まっさかりの藤前干潟ですが、実は、既に秋の渡り鳥の先駆けチームが到着し始めています。先日は、チュウシャクシギやホウロクシギ、ダイゼンも少ないですが、確認されたとのこと。
<2018年9月9日 ダイゼン(夏羽)>
さて、「ダイゼン」という名前の鳥。何やら聞き慣れない名前ですね!
どうしてこんな名前がついたのでしょうか?
漢字では、このように書きます・・・・「大膳」・・・・
想像がつきましたか?
その昔、宮中で皇族の食膳を司る役職に「大膳職」と言う役職があったそうなのですが、このダイゼンは、宮中の食卓に良く用いられた鳥だったことから、この名前がついたそうなのです!
大変貴重で美味しい鳥だったのでしょうか。鳥の名前から、昔の人がどんな風にこの鳥と関わってきたのかがわかって、とても面白いですね。
この呼び名の由来は、「由来がわかる 野鳥の呼び名事典(写真・文:大橋弘一、出版:世界文化社)」を参考に記述しました。
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●今後の藤前干潟でのイベント
< 稲永ビジターセンター >
【 企画展 あなたの知らない藤前干潟 】
ゴミ非常事態宣言が出されて藤前干潟が保全されてから20年。節目の年である今年、改めて藤前干潟の生きものを入り口に、藤前干潟の魅力や、未だに問題となるゴミの問題など、幅広く藤前干潟について展示します。
場 所:稲永ビジターセンター(港区野跡4-11-2)
費 用:無料
問合せ:稲永ビジターセンター TEL:052-389-5821
< 藤前活動センター >
【 企画展 藤前干潟のものがたり~藤前干潟・歴史旅~ 】
藤前干潟は、むかーし昔、どんな姿をしていたのでしょうか。現在の姿になるまでに、どんな歴史を経てきたのか、古い地図などを参照しながら丁寧に紐解いていきます。
場 所:藤前活動センター(港区藤前2-101)
費 用:無料
問合せ:藤前活動センター TEL:052-309-7260
【 夏休み!干潟観察会 】
海のごみ問題に着目しながら、干潟の生きものとの関わりを学ぼう。
干潟にはどんな生きものがいるかな?
日 時:2019年8月17日(土) 12:30 - 15:00
場 所:藤前活動センター(港区藤前2-101)
参加費:おとな200円、小中学生100円、幼児無料(保険代)
問合せ:藤前活動センター TEL:052-309-7260
< 藤前干潟ふれあい事業 夏休みは藤前干潟に行こう! >
【8月14日(水)干潟体験とゴミ処理工場見学 】
干潟体験で生きものとふれあう他、南陽工場(ごみ焼却工場)の見学でごみ処理の仕組みを学ぼう!
日 時:2019年8月14日(水) 10:00~15:00
場 所:藤前活動センター(港区藤前2-202)
対 象:小学4年生~大人
参加費:無料
定 員:40名(応募者多数の場合は抽選)
申込・問合せ先:藤前干潟ふれあい事業実行委員会事務局
TEL :052-223-4199
メール:a2662★kankyokyoku.city.nagoya.lg.jp(★をアットマークに替えてください)
2019年08月01日稲永ビジターセンターに来た小さなお客さん
国指定藤前干潟鳥獣保護区 山﨑 陽子
皆さま、こんにちは!
アクティブレンジャーの山﨑です。
暑さが本格化してきました!熱中症には十分注意して楽しい夏を過ごして下さい。
まず、稲永ビジターセンターに来た小さなお客さんです!
<カナヘビです。目がかわいいですね!>
<ビジターセンターの中をのぞき込んでいるカマキリ>
さて、「レンジャー写真展2019」in 飛島村すこやかセンターが7月31日で終了しました。
7月25日には、1Day ワークショップイベントも開催し、多くの人に藤前干潟を知ってもらえたと思います。
<ワークショップイベントの様子、みんなでペーパーキャップを作ったよ!>
また、写真展開催中に記入していただいたアンケートには、
・写真を見て藤前干潟に行きたいと思った
・写真がとてもきれいだった
・レンジャーやアクティブレンジャーの仕事の様子がよく分かった
・また、ここで写真展をしてほしい
などなど、嬉しい意見をたくさんいただきました。
初めて藤前干潟を知っていただいた方、興味をお持ちいただいた方、一度来てみたいと感じていただいた方、ぜひ、この夏、藤前干潟に遊びに来て下さい。
また、干潟だけではなく、稲永公園を少し歩くと今はセミやセミの抜け殻、トンボなどの生きものたちにも出会えます。
<1本の木にたくさんのセミがとまっています(クマゼミ)。この木には5匹とまっていましたよ!>
<抜け殻もよく見ると種類が違います、多分、左クマゼミと右アブラゼミ>
そして、ビジタセンターにはたくさんの図鑑なども置いていますので、「夏休みの自由研究探し」にも最適です!
<夏休みのイベント情報がたくさん> <ゆっくり図鑑等を見ることが出来ます>
この夏、藤前干潟でお待ちしています!!!
□□□□□藤前干潟よりプチ情報□□□□□
干潟には、たくさんのカニがいますが、オスとメスの見分け方、教えます!
お腹のおにぎり部分の形が小さい方がオス、おにぎり部分が大きい方がメスです。卵を抱えるためです。
<こちらがオス> <こちらがメス>
これからもプチ情報、お伝えしていきま-す!!!
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2019年07月17日「レンジャー写真展2019」始まりました!
国指定藤前干潟鳥獣保護区 山﨑 陽子
皆さま、お久しぶりです。
名古屋自然保護官事務所の山﨑です。
あっという間に、夏ですね。事務所の前の草むらを良く見ると、セミの抜け殻がたくさん!
右側は、夜に孵化したアブラセミだと思います。夕方にはいなくなっていました。
元気に旅立ったことでしょう。
さて、今年も「レンジャー写真展2019」が始まっています。第1回目は戸田川緑地・フラワーセンターで開催させていただきました。そして、今回、第2回目は、飛島村すこやかセンターで開催させていただいています。
名古屋市と飛島村にまたがる藤前干潟、石川県白山国立公園、三重県伊勢志摩国立公園のレンジャーとアクティブレンジャーが撮った四季折々、また、生物等の写真を展示しています。
また、アンケートを記入していただいた方には、オリジナルしおりをプレゼントします。
パンフレット類もたくさん準備しておりますので、是非、皆さま、お越し下さい。
尚、7月25日(木)には、1Dayイベントとして、「藤前干潟の生きもののペーパーキャップ作り!」を実施します。皆さま、お誘い合わせのうえご参加下さい。
<魚のトビハゼ> <鳥のダイゼン>
□□□藤前干潟からプチ情報!□□□
藤前干潟周辺には後背湿地(こうはいしっち)がたくさんあります。
後背湿地とは、自然堤防などの背後にある低湿地のことを言うのですが、水田になっているところも多く、
藤前干潟周辺には、干潟を取り囲むように水田地帯が広がっています。
干潟に来る鳥たちは、干潮時には干潟で、満潮時にはその後背湿地で過ごすのです。
先日、その後背湿地で、タマシギを見ることが出来ました。
この写真を見て下さい。鳥なのに足が6本???
すると、なんと、雛を2羽お腹に隠して歩いていました!
タマシギはオスが抱卵と子育てをする珍しい鳥です。
なので、これはパパタマシギです!
大事に卵を温め、天敵から雛を守り、必死で子育てするスーパーイクメンです。
また、AR日記で、生きものや植物など、プチ情報を発信していきたいと思います。
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2019年07月11日夏の藤前干潟
国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 西部理恵
皆さん、藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの西部です。
お久しぶりの更新となってしまい、最近の藤前干潟の様子をお伝え出来ていませんでしたね。
藤前干潟では、この春、30回目となる藤前干潟の清掃活動が行われ、1000人を超えるボランティアの方々が参加されました。最近になって、ようやく海のプラごみ問題などが報道されるようになってきましたが、こうしたきっかけで、皆さんの関心が高まり、ごみ問題が一歩でも解決に向けて前に進むと良いですね。
<2019年5月18日 稲永ビジターセンターのある野跡学区の皆さんと>
<2019年5月18日 清掃活動後の干潟観察会>
さて、春から夏になって、これから藤前干潟のシーズンがやって来ます。
庄内川沿いのヨシ原もずいぶんと緑に色づいてきました。
毎年、ヨシ原が緑に染まる夏の藤前干潟を写真に収めたいと思っているのですが、夏はなんだかんだとあっという間に過ぎてしまって、結局、干潟の写真ばかりが残ります。
今年は、ぜひとも、緑のヨシ原を写真に収めたいと思っています。
夏の藤前干潟は鳥たちの姿が少なくなって、少しさみしい印象になりますが、実は小さな生きものたちが元気になる季節。
すぐに見つかるのは、カニたちです。
足音に反応して巣穴にかくれてしまいますが、5分もじっとしていれば、また地面に顔を出してくれます。
チゴガニやコメツキガニ、ヤマトオサガニなどは、すぐに見つかる干潟のカニです。
写真は、コメツキガニを写したものですが、どこにいるかわかりますか?
正解は、
赤丸のところです。砂の色と同じ色でわかりにくいですが、干潟ではせっせとご飯を食べているので、
その動きさえわかればすぐに見つけることが出来ると思います。
ここでちょっと、藤前干潟の生きものプチ情報!
コメツキガニの砂団子って知っていますか?
干潟に入る前に、ちょっとだけ立ち止まって地面を観察してみましょう。
そうすると、巣穴の周りに丸い砂の粒がたくさん落ちていることに気付くと思います。
先ほどの画像でも、コメツキガニの周りにたくさんありますね!
この、丸い砂の粒、これがコメツキガニの砂団子です。
砂泥にくっついている有機物などを食べた後、砂をまるめてポイッと捨てたあとが団子状になることから、
砂団子、と呼ばれています。
この砂団子がたくさんあるところを見つけたら、まずはそこでじーっと待ってください。
きっと、コメツキガニがのそのそっと巣穴から出てきて、こんな風にご飯を食べる様子が見られると思います。
これから夏休みシーズンは、干潟での観察会などもたくさん実施されます。
ぜひ皆様、藤前干潟のHPをチェックして、藤前干潟に遊びに来てくださいね。
●今後の藤前干潟でのイベント
< 藤前活動センター 干潟体験 >
【 夏休み!干潟観察会 】
海のごみ問題に着目しながら、干潟の生きものとの関わりを学ぼう。
干潟にはどんな生きものがいるかな?
日 時:2019年8月17日(土) 12:30 - 15:00
場 所:藤前活動センター(港区藤前2-101)
参加費:おとな200円、小中学生100円、幼児無料(保険代)
問合せ:藤前活動センター TEL:052-309-7260
< 藤前干潟ふれあい事業 夏休みは藤前干潟に行こう! >
【8月8日(木)ひがたにくるトリ、どんなトリ?】
干潟には、どんなトリがやってくるのかな?
楽しいトリのお話しと、トリの観察、トリのミニ模型(デコイ)の色塗りをしましょう!
日 時:2019年8月8日(木) 10:00~12:00
場 所:名古屋市野鳥観察館・稲永ビジターセンター(港区野跡4-11-2)
講 師:Cha Chattoさん(ハンドメイド作家)
対 象:小学1~3年生(保護者同伴)
参加費:無料
定 員:20名(応募者多数の場合は抽選)
申込・問合せ先:環境省名古屋自然保護官事務所
TEL 052-389-2877、FAX 052-389-2878
メール:WB-NAGOYA★env.go.jp(★をアットマークに替えてください)
【8月14日(水)干潟体験とゴミ処理工場見学 】
干潟体験で生きものとふれあう他、南陽工場(ごみ焼却工場)の見学でごみ処理の仕組みを学ぼう!
日 時:2019年8月14日(水) 10:00~15:00
場 所:藤前活動センター(港区藤前2-202)
対 象:小学4年生~大人
参加費:無料
定 員:40名(応募者多数の場合は抽選)
申込・問合せ先:藤前干潟ふれあい事業実行委員会事務局
TEL :052-223-4199
メール:a2662★kankyokyoku.city.nagoya.lg.jp(★をアットマークに替えてください)
2019年03月12日~藤前干潟をフィールドとして学習~
国指定藤前干潟鳥獣保護区 山﨑 陽子
皆さま、こんにちは。アクティブレンジャーの山﨑です。
あっという間に3月に入り、最近は暖かい日も増えて来ました。
先日、地元の野跡小学校の4年生が1年間を通して藤前干潟の学習をし、学習の最後のまとめとして、稲永ビジターセンターで清掃活動を実施しました。
この1年間、藤前干潟を地元ならではのフィールド学習として、どんな風に取り組んできたのかをご紹介したいと思います。
<4月>
稲永ビジターセンターに来館し、稲永ビジターセンターのスタッフの案内で、DVDを見たり、館内の展示物などを使って藤前干潟について学習をしました。
<6月>
AR(アクティブレンジャー)が行う出前講座で「干潟ってどんな所?・藤前の生きものたち・藤前干潟がこまっている?」などの学習やシジミの浄化実験を通して干潟の重要性を学びました。
→出前講座の報告はこちらでもご覧いただけます。
<http://chubu.env.go.jp/wildlife/mat/m_1_1_6.html>
<6月末>
稲永ビジターセンタースタッフの案内で、実際に干潟に入り、カニなどの生きもの観察を行いました。
<9月>
児童集会で学習したことを他の学年のみんなに知ってもらうため、手作りで藤前干潟を再現した劇を発表しました。干潟の紹介をする博士役、トビハゼ、カニ役など、クイズ形式で干潟の仕組みなどを紹介し、他の学年の児童たちは熱心に見入っていました。
<3月>
1年間の学習の最後のまとめとして、4年生みんなで藤前干潟の清掃活動を行いました。また、稲永ビジターセンターのスタッフから、マイクロプラスチックのお話しもあり、みんながごみを拾った場所にも無数にそれはありました。「土ごと拾えばいい、でも干潟の土がなくなってしまう・・・」などの意見が出て、それぞれが考えてくれる場面がありました。
担任の先生と4年生のみなさんに清掃活動で感じたこと、1年間藤前干潟を学習してきて印象に残ったことなどをインタビューさせていただいたので、ご紹介したいと思います。
【担任の先生の感想】
今回の清掃で感じたことは、大きいごみより細かいごみが多い。もともとあったものではなく、流れてきたようなごみがたくさんあるので、それを見て今まで勉強してきたこと、「山・川・海は繋がっている、自分たちの住んでいる所から流れてきている、昔、埋立られる計画が持ち上がり、干潟がなくなるかもしれなかったこと」など、実際に藤前干潟で清掃活動を通して、ごみの様子をみて実感しているように感じる。
藤前干潟を学習してからは、関心を持ち、休みの日に藤前干潟に来る子もいるようだ。ここはとても有名な所で大事にしていかなくてはいけない場所であることを年間の学習を通して理解出来たと思う。
子どもたちを連れて来るのは大変だが、いつも楽しみにしている。
ごみを捨ててはいけない、また、それを注意できる人になってくれると嬉しいと思う。
【子ども達の清掃活動の感想】
・缶やペットボトル、ディスク、注射器、袋、布団などがあった。
・ペットボトルがないのにキャップだけがたくさんあった。
・捨てずにリサイクル出来るものはすればいいのに、と思う。
・いろんな人にごみを無くしてほしい。
・実際藤前干潟でごみ拾いをして、たくさんごみが流れ着いているのを見て、環境のことを気にしていない人がいるんだ、と嫌な思いをした。
【藤前干潟の感想】
・鳥の名前や干潟のいろんなことを知ることが出来た。
・藤前干潟はいろんな生き物がいてすごいと思った。
子ども達の意見を聞いて、担任の先生の思いがとても伝わっているのでは、と感じました。
清掃活動の最後にそれぞれのグループが干潟についてまとめたポスターの贈呈式が行われました。
こちらは稲永ビジターセンターで大切に展示させていただきます。
それぞれ違うタイトルでまとめがしてあり、学習したこと、感想が書かれていました。
・ラムサール条約について
・環境問題について
・藤前干潟の鳥たち
・藤前干潟が大変!
・藤前干潟の歴史
・鳥以外の生きものについて
これからも藤前干潟やごみ問題に関心を持ち、学習したことを思い出してくれると嬉しいです。
2019年03月08日~飛島干潟のズグロカモメ~
国指定藤前干潟鳥獣保護区 山﨑 陽子
皆さま、こんにちは。アクティブレンジャーの山﨑です。
少しずつ暖かくなり、鳥たちの渡りが始まる季節になってきました。そして、干潮時の干潟の面積も広がりつつあります。
今回は、飛島村にある、一部が国指定藤前干潟鳥獣保護区にかかる干潟より、干潟と鳥たちの様子をお伝えします。
(写真の干潟は鳥獣保護区内から少し外れます)
よく見ると、この大きく広がった干潟にはカニがたくさんいるんですよ。
干潟の上に見える小さいつぶつぶが実は全部カニです!
この日は、冬鳥のカモが減ってカモメ類が多くいました。
鳥には夏羽と冬羽があり、そのためさらに識別が難しい鳥もいるのですが、このユリカモメやズグロカモメはとってもおもしろい変化をし、私でも分かりやすいのです。夏羽は頭が黒くなるのです(^o^)
※ユリカモメとズグロカモメの見分けやすい違いはくちばしです。ユリカモメは赤く、ズグロカモメは黒いです。
どうですか。冬羽から夏羽に変わった、この変わりよう!!
(夏羽で頭が黒くなっているズグロカモメです。奥はカモメです。)
※写真はありませんが、ユリカモメも夏羽は頭が黒くなります。
そして、今の時期ならではの換羽中のおもしろいズグロカモメも・・・まるでほおかぶりをした泥棒さんのよう(笑)
飛島干潟にはカニが多く、度々、ズグロカモメがカニ食べているのはよく見かけますが、↓
この日は、小さなくちばしで、なんと、こんな大きな魚と格闘していました。
また、これは、少し前に撮影した飛島干潟にいたズグロカモメですが、よく見ると、
片足がありません。しばらく観察していてもなかなかカニを捕まえる気配もなく
じっとたたずんでいました。自然界は厳しいですね。
これからは再び広大な干潟が広がる季節になり、また、春の渡りの鳥たちもたくさんやってきます。
初めての方もリピーターの方も是非、遊びに来て下さい。
2019年02月18日【実施報告】ごみ非常事態宣言20周年記念イベント「なごやのみらい Open Together!」
国指定藤前干潟鳥獣保護区 西部理恵
皆さま、藤前干潟からこんにちは。
大変ご無沙汰しております、アクティブレンジャーの西部です。
今年の藤前干潟は比較的おだやかで暖かい日が多いような気がします。
心なしか鳥の数が例年よりも少ないような気もしていて、ちょっと寂しいなぁと感じています。データで見たわけではありませんので正確ではありませんが。
最近の藤前干潟を少しだけご紹介。
この間から、ヨシ原にいるオオジュリンをバシッと撮影したいと思って何度か挑戦していますが、なかなか思うように撮影できません。ちょこちょこと動き回り、一心不乱にヨシをつついて回っています。首もこんなに曲がるんですね!
ミサゴが大物をゲットしたところに出会いました!
どこで食べようかとグルグル上空を回っていました。
また別の記事で書こうと思っていますが、カンムリカイツブリがちょっと茶色っぽくなっていたり、
ズグロカモメの頭が黒くなって来ていたり、、、と春の気配があちこちに見られました!
久しぶりにフィールドに出てみると、旬な発見があって楽しいですね。
さて、藤前干潟、と言えば、最近、藤前干潟と言う言葉を目にしたり、耳にしたりする機会があったのではないでしょうか!
なぜかと言うと、2019年2月は、名古屋市が「ごみ非常事態宣言」を出してから20年となる記念の年だからです。
ごみ非常事態宣言とは、簡単に説明すると、名古屋市民の生活ごみを分別してごみ処理量を減らし、藤前干潟を保全するキッカケとなった画期的な取組のことです。
そこで、つい先日、2月16日(土)に、ごみ非常事態宣言20周年記念イベント「なごやのみらい Open Together!」と言うイベントがららぽーと名古屋みなとアクルスで実施されました。
私たち名古屋自然保護官事務所のメンバーは、藤前干潟ふれあい事業実行委員会としてイベントに参加しました。
1つは、藤前干潟ミュージカル!
藤前干潟に縁のあるアーティストにお願いして実施したミュージカルで、パーカッショニスト本多"taco-bow"正典氏と劇団シンデレラのコラボが実現しました。
もう一つは、生物多様性カフェ。
生物多様性カフェとは、なごや生物多様性センターが定期的に実施しているサイエンスカフェなのですが、今回のイベントでも実施すると言うことで、藤前干潟ふれあい事業実行委員会と共催で、藤前干潟の生きものを取り上げたサイエンスカフェを実施しました。
藤前干潟の生きもの、と言うことで、なんと今回は3人のスピーカーにお話しいただくと言う贅沢な内容。
・底生藻類:寺野ひろ実さん((株)ニック環境システム)
・底生生物:梅村幸稔さん(NPO法人藤前干潟を守る会)
・鳥 類 :野村朋子さん(名古屋市野鳥観察館)
1つ1つがじっくりお話を聞きたいテーマでしたね。
生物多様性カフェでは、藤前活動センターの<アナジャコの巣穴模型>も出張展示され、
同じく藤前活動センターから顕微鏡も持参して、干潟の底生藻類"珪藻"を皆さまに観察していただきました。
<アナジャコの巣穴模型> <顕微鏡コーナー>
どちらも準備などの打合せは大変でしたが、盛りだくさんの内容でご来場いただいた皆様にも楽しんでいただけたのではないでしょうか。
今また、プラスチックごみや電子ごみといった新たなごみ問題が新聞紙面で取り上げられるようになって来ています。
今年度、このAR日記でも何度も取り上げてきましたが、藤前干潟でもごみ問題は本当に生き物の生活を脅かす大きな問題にもなっています。
私たちもアイディアを出しあって、普及啓発や皆さまへの情報提供をしていきたいと思っています。
2019年01月29日「第8回 ごみと水を考える集い」
国指定藤前干潟鳥獣保護区 山﨑 陽子
皆さま、こんにちは。アクティブレンジャーの山﨑です。
連日のニュースでもよく耳にするインフルエンザですが、愛知県は現在インフルエンザ患者報告数が全国でも高い値となっているようです。皆さま、どうぞ、気を付けてお過ごしくださいませ。
さて、1月26日(土)に「第8回 藤前干潟 伊勢・三河湾のごみと水を考える集い」が開催されました。
寒い中にもかかわらず、総勢90名近くの方々が集まり、こみと水についての議論が交されました。
来賓に河村名古屋市長が出席され、藤前干潟の現在に至る経緯などをお話しいただきました。
そして、昨年の台風21号、24号の被害の状況や漂着した大量のペットボトルの調査報告なども行われました。
500mLの飲用ボトルの販売開始は1996年で、昨年の清掃活動で回収された約19万本の中に、1996年からの古いペットボトルが多量に含まれていることが判明したそうです。
拾っても拾ってもなくならないペットボトルですが、清掃活動を行わなかった場合、どうなるのかのシュミレーションやペットボトルの販売量と回収量で不法投棄の推定を行ったりと大変興味深い報告もたくさんありました。
<昨年の台風21号の後の漂着ペットボトルの様子>
そして、PETボトルリサイクル推進協議会の方からペットボトルを製造している側から、お話をいただきました。
ペットボトルの出荷本数は2004年に比べると1.54倍と増加はしているものの、ペットボトルの軽量化やリサイクルの取り組みによりCO₂ 排出量は出荷本数の増加に比べて抑制されていること、また、ペットボトルのリサイクル率は84.8%に及ぶこと、自治体によって分別方法が違ったりするものの、やはり、キャップ、ラベルははずさなければ、リサイクルが難しいことなどを話していただきました。
分散会では、それぞれ「漂着ごみ減量について」の意見を述べ、グループごとに発表しました。
・リサイクルBOXの増加、アピール
・捨てない、一人一人のモラル、不法投棄の抑制
・おいしい水道水を飲んでほしい、海外にはお洒落な給水器(給水スポット)がある
・買取りしてくれる缶やペットボトルを作る
などなど、この他にもたくさんの意見が出ました。
私もアクティブ・レンジャーになるまでは、このような会があることも知らずにいましたが、この記事を読んでいただいた方、ぜひ、次回の参加を検討していただき、ごみ問題を身近に感じていただけると嬉しいです。
写真アップ特集!
冬鳥のシロハラと最近、藤前干潟では数が増えているオナガガモの写真です。
<お腹が白いのが名前の由来です。>
<細長いしっぽが名前の由来です。羽の色がとってもきれいです。>
皆さん、藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの西部です。
ずいぶんと涼しくなってきたので、風がある日は、藤前干潟を見ながらの散歩がとても気持ちが良いです。
藤前干潟では、秋に渡ってくるシギ・チドリ類のほかに、カモの仲間も少しずつ増えてきました。また、干潟には小さなトビハゼの赤ちゃんもたくさん見られます。
<中州にオグロシギ4羽が飛来。ちょっと遠いのですが、スコープではキレイに観察できました!>
<8月から藤前干潟に現れるアオアシシギ。姿がキレイなので、好きなシギです。>
天気の良い日には、ぶらっと稲永公園に遊びに来てください。
とはいえ、まだまだ暑い日もあるので熱中症には要注意。十分な準備をして来てくださいね。
さて、今日は、藤前干潟ふれあい事業で実施するイベントのご案内です!
10月5日(土) 10時~12時
名古屋港水族館の先生と一緒に、干潟のカニやハゼを観察するイベントを実施します!
当日は、コメツキガニやマハゼについて先生にお話を聞きながら、マイクロスコープで体の細部をじっくりと観察します。
また、コメツキガニがつくる砂団子の観察や、コメツキガニやマハゼを手に載せたり、触ってみたりしながら、大きさや感触なども実感してみましょう。
水族館のお話も聞けるかも?
●9月20日(金)が締切りですが、お席に余裕がありそうなので募集期間を延長します。下記まで、お問い合わせください。
先生を交えて、じっくりと観察する機会はなかなかありませんから、この機会にぜひぜひ、お越しください。
問合せ:環境省名古屋自然保護官事務所
TEL 052-389-2877
メール WB-NAGOYA★env.go.jp(★をアットマークに替えてください)
□□□□□□□□□藤前干潟よりプチ情報□□□□□□□□□
春頃から夏にかけて良く見られる鳥、ツバメ。私の中では、なんとなく、干潟とは結びつかなかった鳥なのですが、実は意外と干潟にも現れます。
そんなの知ってるよーと言う方もいらっしゃるかもしれませんが・・・
ちなみに、手元にあった図鑑でツバメの項目を見てみると
"環境:市街地や農耕地がある低山の開けた場所など。(引用元:フィールド図鑑日本の野鳥 文一総合出版)"
"生息場所:市街地・人家の周辺。人家の軒下に営巣する。(引用元:新訂日本の鳥550 山野の鳥 文一総合出版)"
となっています。
ツバメが干潟に来るよーと言うことを知っている方は、マイフィールドとして干潟の観察をしている方、と言えそうですね。
そして、最近気付いたことは、干潟に降りて、巣材(泥やヨシの枯れ枝)を集めたり、虫をつついていたりする時は、町中で見るよりもじっくりと観察出来るかも?!と言うこと。
"干潟"というと、シギ・チドリ類など海辺の鳥を連想してしまいますが、
案外、いろんな鳥が干潟を利用しています。
意外な発見があるのが、野外観察の面白さですね。
ツバメはそろそろ見られなくなってしまう季節なので、チャンスはまた来年!と言うことになりそうですが、ぜひ、気軽に藤前干潟ウォッチングを楽しんでみてください。
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