中部山岳国立公園
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2017年09月07日> 歩道の補修作業 @乗鞍高原 <
中部山岳国立公園 丸山由起子
乗鞍高原の環境省直轄歩道(環境省が整備し、維持管理している歩道)の木道・木橋などを
補修してきました。
環境省の直轄歩道・直轄施設の軽微な補修などもアクティブレンジャーの仕事です。
今ちょうど大学生や大学院生がインターンで上高地自然保護官事務所に研修に来ているので、
上高地担当アクティブレンジャー関根さんと一緒に作業を手伝ってもらいました。
今回はちょっと大きな重い資材の運搬などもあり、若い方々のお手伝いが大変ありがたかったです。
大勢で作業したので仕事も早く終わりました。
インターンのみなさん、ありがとうございました!
<作業中>
<作業前・作業後>
まだまだ補修が必要な箇所がありますが、利用者のみなさまに安全に気持ちよく歩いていただけるよう、
これからも尽力してまいります。
ぜひ、秋の乗鞍高原を歩きにお越し下さい。
2017年09月06日> エゾアカヤマアリ @乗鞍いきもの編 <
中部山岳国立公園 丸山由起子
今、外来種のヒアリが話題になっていますが、ここ乗鞍高原にも気の荒いアリがいます。
その名は
「 エゾアカヤマアリ 」
エゾアカヤマアリは名前の通り赤っぽいアリで、ヒアリと色が似ています。
けれどこちらはれっきとした日本の在来種であり、環境省の絶滅危惧種Ⅱ類になっているという、
実は貴重なアリです。
開けた日当たりのよい場所を好み、乗鞍高原では一の瀬でよく見られます。
遊歩道を歩いているくらいでは気になりませんが、休憩しようと座った石がたまたま巣の近く
だったりすると、「巣に近づくな!」とでもいうように、いっせいにものすごい勢いで
足から登ってきて攻撃されます。
ヒアリのような毒針はありませんが、蟻酸(ぎさん)を出すようなのでご注意ください。
エゾアカヤマアリは、カラマツの落ち葉などを集めたかなり大きなアリ塚を作ると文献にあります。
けれど私がみつけた巣は、岩に不自然にカラマツの落ち葉がたまったようになっているものが多いです。
一見、巣のように見えませんが、巣です。近づいたら攻撃されました。
エゾアカヤマアリは本当に気が荒いので、赤っぽいアリがたくさんうろうろしている場所には
近寄らないようにしてくださいね。
彼らの領域に必要以上に踏み込まないこと、それが大切なことです。
2017年09月04日アクティブ・レンジャー写真展開催中@塩尻市えんぱーく
中部山岳国立公園 佐藤怜子
上高地ではサラシナショウマが咲き、「もう夏が終わるなぁ」としみじみ感じております。
さて、9月1日(金)~14日(木)まで塩尻市市民交流センター(えんぱーく)で平成29年度アクティブ・レンジャー写真展を行っています。
写真は、国立公園の美しい風景写真や、環境省の活動を紹介する写真など全40点。
更に、国立公園のビュースポット紹介など各種パネルを10点程展示しております。
ぜひ皆様足をお運び下さい!!
◆建物もオシャレ◆ とてもモダンで美しい建物の中での展示です♪
◆第1お客さん◆ 丁寧に見て下さっています。ありがたいです!
http://enpark.info/ :塩尻市市民交流センター(えんぱーく)
※ちなみに、9月15日(金)~29日(金)の期間中、同アクティブ・レンジャー写真展を塩尻市総合文化センターで開催いたします。そちらもぜひご来場下さい。
2017年08月30日> ホシガラス @乗鞍いきもの編 <
中部山岳国立公園 丸山由起子
みなさんはホシガラスをご存知ですか?
高い山でガーガー鳴いている黒っぽいカラスに似た鳥、それがホシガラスです。
カラダの白い斑点模様が星のように見えることからホシガラスと呼ばれているそうです。
マツボックリが好物らしく、高山帯ではこんな風にハイマツのマツボックリを
くわえている姿を見かけます。
マツボックリを食べ散らかした跡をみかけることもあります。
ホシガラスは食事の場所を決めているらしく、そこへマツボックリを運んでは種をとりだし、
ノド袋に貯めて移動して隠し場所の地面に埋めます。
そうして埋めた場所を記憶しておいて、春先などまだ食べ物が無い時期に掘り出して食べます。
でも埋められたまま忘れられた実が発芽することも多く、高山でハイマツが増えるのは
ホシガラスが大いに貢献しているそうです。
そんなホシガラスの姿を、今、エコーラインの大雪渓・肩の小屋口バス停付近のハイマツ帯で
見ることができます。
<8月28日 大雪渓・肩の小屋口バス停付近で撮影>
乗鞍岳というとライチョウを見に来られる方が多いですが、ホシガラスの観察もおすすめですよ。
あまり人を恐れないので、いろいろと楽しい姿を見せてくれるかもしれません。
双眼鏡があると観察しやすいのでおすすめです。
ぜひのんびりホシガラスウオッチングをしてみてください。
2017年08月17日大日岳巡視
中部山岳国立公園 中山博人
こんにちは、立山自然保護官事務所の中山です。
お盆休みはいかがお過ごしでしたか?
さて、8月15日(火)に称名平から大日小屋(大日岳山頂まで20分程度の山小屋)までの巡視を行いました。
登山口は、レストハウス称名から称名滝へ向かう途中にあります。
大日平までは急な坂、鎖場、梯子等がありますが、慎重に足を運びました。
【大日岳登山口】8月15日撮影
【登山道の様子①】8月15日撮影
岩場に鎖がかかっている場所は急で滑りやすいので、足元を確認しながら歩いてください。
木道が見えてくると、まもなく大日平です。
2012年に弥陀ヶ原とともにラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)に登録された湿原です。
広々とした湿原の風景と湿原地帯に生育するチングルマやワタスゲ等の植物に癒やされました。
【大日平】8月15日撮影
この景色を眺めながらゆっくりするのもおすすめです。
大日平より大日小屋に向かう途中も急な坂が続き、沢を渡る箇所が数箇所あります。
増水時には十分ご注意ください。
【登山道の様子②】8月15日撮影
写真ではわかりにくいですが、沢沿いを登っています。
今回はこのコースを日帰りで歩きましたが、標高差がありコースタイムで9時間以上(登山口~大日小屋往復、山と高原地図参照)かかります。
展望が良いコースですので、ぜひ宿泊されて景色を楽しまれることをおすすめします。
大日小屋から奥大日岳へ向かい、室堂へと縦走することも可能です。
2017年08月17日大盛況!!「山の日」一周年イベント~四方山祭りin上高地~
中部山岳国立公園 佐藤怜子
8月11日は「山の日」でしたね!
みなさんは「山の日」に何をしましたか?
ここ上高地では「四方山祭りin上高地」というイベントを行いました☆
クイズラリーやブース出展、ステージでのコンサートや講演が主な内容で、心配していたお天気も幸いにも晴れてくれ、無事に行うことができました。
【クイズラリーの様子】大勢の方が参加して下さいました。
クイズラリーでは、各ポイントでスタッフと参加者の方が楽しそうにやりとりしている姿が印象的でした。
コミュニケーションやそこから生まれる笑顔の中にイベントの醍醐味がありますよね(^^)
景品も参加者の皆さんに喜んでもらえてよかったです。
【環境省ブースの様子】〝木工クラフト〟や〝いきもの折り紙〟賑わいました。
環境省ブースでは、パネル展示に加え、木工クラフトやいきもの折り紙コーナーを設けました。
木工クラフトはお子さんに大人気☆
最後に「国立公園上高地」の焼き印を押したら完成!!満足そうなニッコリ笑顔がスタッフの原動力です。
いきもの折り紙は子どもから大人まで大人気☆
環境省オリジナルのいきもの折り紙は、ライチョウなど全5種類。お子さんはもちろん、若者からシニア層まで年代問わず人気でした。折り紙なんて折らなそうに見える登山仕様の屈強なお兄さんも「ちょっと折ってみようかな・・・」と折ってくれました♪
【ステージでのコンサートや講演の様子】
来ていただいた皆さんに楽しんでもらえたことが何より嬉しいです!
また、来場者だけでなくスタッフの皆さんも楽しく取り組んでいる姿を見て、「いいイベントになったなぁ」としみじみ思いました。
ご来場の皆さんはじめ協力して下さった皆さんに感謝!!
お天気にも感謝!!笑
★来年の8月11日「山の日」は、ここ上高地へ ぜひお越し下さい★
2017年08月08日登山者カウンター設置
中部山岳国立公園 中山博人
こんにちは、立山自然保護官事務所の中山です。
梅雨明けを喜んだのも束の間、今度は台風の影響で8日午前現在は時折強い雨が降っています。
先日、室堂周辺及び弥陀ヶ原に登山者カウンターを設置しました。
毎年登山者カウンターを設置し、夏山シーズンの利用者数を確認しています。
各所で以下のような登山者カウンターを見かけた場合、その前で立ち止まらないようにお願いします(カウント数が余計に増えてしまう恐れがあります)。
また、登山者カウンターには触れないようお願いします。
【登山者カウンター①】7月27日撮影
【登山者カウンター②】7月27日撮影
こちらのタイプのカウンターは、登山道の両側に設置されています。
登山者カウンターの設置中にも周りの景色が気になるものです。
室堂には週に1回ほど足を運びますが、7月は梅雨の影響で青空と広々とした景色を見ることが中々できませんでした。
少しの時間とは言え久しぶりに青空が広がり、景色が楽しめました。
【青空と立山】7月27日撮影
本格的な夏山シーズン、立山は多くの利用者で賑わっています。
涼しい立山でゆっくりと散策、登山を楽しんでみてはどうでしょうか。
天気予報はしっかりと確認され、悪天候の場合は無理な行動はしないようお願い致します。
2017年08月08日花盛りの白馬岳
中部山岳国立公園 後立山 アクティブレンジャー則武 敏史
こんにちは。8月3日、4日に白馬三山(長野県白馬村)を歩きました。コースは、猿倉→白馬大雪渓→白馬岳(しろうまだけ)→杓子岳(しゃくしだけ)→白馬鑓ヶ岳(はくばやりがたけ)→白馬鑓温泉→猿倉で、登山道の状況などを確認しました。なお、白馬三山とは、白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳の3つの山を総称した呼び名です。
まず、登山道の状況についてのトピックスは3点です。
・大雪渓上部は秋道を利用するようになっています。大雪渓と秋道との行き来はロープに従ってください。秋道は最低限の整備はされていますが、道が悪いので通行に注意してください。(秋道とは雪渓の上を歩けなくなった場合に、山の斜面に迂回路として設けられる登山道のこと)
・大雪渓下部で雪渓に割れ目ができているところがあります。紅ガラ(染料)に従って通行してください。
<割れ目の左側を通行しました。紅ガラは薄くなっていますが、赤テープを巻いた小石が置かれています。現在は状況が変わっているかもしれません。現地の誘導ロープ等に従ってください。>
・小雪渓は今年度死亡事故が起きています。アイゼンを着用して通過するよう注意喚起されています。
<手前が白馬尻側、奥が山頂側。夏山常駐隊の方がステップ切りの作業中でした。>
さて、タイトルのとおり花盛りでした。
写真のほかにもいろいろな花が咲いています。
<雪解けの遅いところではウルップソウが咲いていました。村営白馬岳頂上宿舎付近。>
<お花畑。クルマユリ、ハクサンフウロなど。杓子岳付近。>
<一面のチングルマ。雪解けの遅いところではチングルマが花盛りでした。大出原。>

<ミヤマキンポウゲの群落。白馬鑓温泉小屋付近。>
〇〇 広域情報 〇〇
白馬村の天狗山荘は営業していませんが、テント場は8月5日から利用できるようになったとのことです(水場、トイレは利用可能。ただし、売品はなく、食堂営業も行われません。)。これを踏まえて登山計画をお考え下さい。天狗山荘の最新情報は白馬村振興公社のサイトなどでご確認下さい。<http://hakubakousha.com/index.php/hut>。
<現在、解体、補修工事中で、小屋内は立入禁止です。左側から雪に押され損傷を受けました。8月3日撮影。>
2017年08月02日8月11日(祝)は「山の日」★「四方山祭りin上高地」を開催します!
中部山岳国立公園 佐藤怜子
梅雨が明け、いよいよ夏山シーズン到来ですね!
夏らしい気候になりました上高地よりこんにちは。
さて、今回は8月11日「山の日」に関わるイベントのご案内です♪
昨年、第一回「山の日」記念全国大会がここ上高地で盛大に行われました。
今年はその一周年ということで、「山の日」四方山(よもよま)祭in上高地 が行われます!
ビジターセンター前で行うヨーデルや少年少女合唱団のコンサート、登山家伊藤伴さんによる講演会の他に、各行政機関と地元観光協会によるブース展が行われます。
環境省では、クイズラリーとパネル等によるブース展示の他に、木工クラフトやオリジナル生きもの折り紙コーナーなど楽しい企画を行います。
クイズラリーに参加すると、環境省オリジナルの記念品がもらえる他、上高地の豪華景品が当たるWチャンスもありますよ☆
ぜひ皆さん、今年の「山の日」は 上高地で思い切り楽しみませんか!?
【詳細はこちらのチラシでご確認下さい↓】
こんにちは、立山自然保護官事務所の中山です。
室堂周辺では秋らしさを感じるようになってきました。
ウインドブレーカーやフリース等の羽織り物が必須です。
さて、立山室堂周辺の地獄谷では火山ガスが噴出しています。
地獄谷内の歩道は通行止めになっておりますが、地獄谷の近くを通り上から望むことはできます。
地獄谷の近くを歩いたことがある方は、卵が腐ったような臭いを感じることがあったと思います。
火山ガスは、風向きや天候によって濃度が上昇することがあります。
また、人によって感じ方も違い、喘息の方や妊娠中の方等は特に注意が必要です。
火山ガスの影響を弱めるため、お越しの際はタオル等を水で濡らして口に当てることが有効です。
【水場】8月18日撮影
火山ガス情報ステーション横、雷鳥荘近くに水場が設置されています。
室堂ターミナルや火山ガス情報ステーション、各山小屋の電光掲示板の案内も確認して行動してください。
【火山ガス検知器】8月18日撮影
【電光掲示板】
写真はテスト画面です。
火山ガスの濃度の上昇が続いた場合に備えて、室堂山荘から雷鳥沢野営場間の「代替歩道」を整備しています。
室堂山荘側からは、少し一ノ越方面へ向かい左折します。
雷鳥沢野営場側からは、浄土川を渡り右折します(左折すると剱御前・奥大日岳方面です)。
道が狭く、足場が不安定な場所があります。
また、遅くまで残雪があるため、積雪状況に注意してください。
【代替歩道(上:室堂山荘側 8月10日撮影 下:雷鳥沢野営場側 7月27日撮影)】
火山ガスに関する詳細は、長野自然環境事務所のHP(http://chubu.env.go.jp/nagano/post.html)をご覧ください。