上信越高原国立公園 志賀高原
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2021年07月20日注意喚起 志賀高原 四十八池湿原の木道
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
志賀高原には、志賀山の火山活動によってできた大小様々の美しい湖沼や湿原があります。
このうち「四十八池(しじゅうはちいけ)湿原」の木道は、破損したものがあるので通行にご注意ください。破損は数箇所あります。
<人の歩く部分の板が折れてしまったり、板の表面が削れたりしています。老朽化によるものです。問題のない板を歩いて通過してください。>
<四十八池湿原の場所です。「池めぐりコース」と呼ばれるトレッキングコースの途中にあり、ほたる温泉(硯川)バス停から徒歩で約1時間です。>
この日は、ほたる温泉(硯川)バス停から四十八池湿原を通過し、大沼池へ向かいました。
<大沼池の水の色。水際に立って見る水の色は無色透明でした。しかし、水面を見下ろすとこのように見えました。空にガスがかかっていても水の色が青く見えます。>
<大沼池の水際のすぐ脇に湧き水がありました。湧き出ている水と池の水を触って温度を比べると、湧き出ている水が明らかに冷たかったです。伏流した水がたまたまこの場所から湧き出たようです。>
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いや3つの密を避けるといった「新しい生活様式」の実践をお願いします。その一方で、熱中症にもご注意ください。
厚生労働省「「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントをまとめました」
<https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_coronanettyuu.html>
2021年07月09日志賀高原 四十八池公衆便所のカウンター
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
先日、白山国立公園の登山者カウンターの話題がありました。
志賀高原でも四十八池(しじゅうはちいけ)公衆便所で、利用者数をカウントする機器を環境省が運用しています。
<赤丸で囲んだ送信機と受信機のセットで使用します。雨を防ぐカバーの中にカウンター本体が入っています。奥が男女別のトイレで、利用者は必ずこの場所を通過します。>
この機器は、何かが送信機と受信機の間を通過すると1カウント記録されます。
1回のトイレ利用につき、入る時と出る時にそれぞれ1カウントずつで計2カウントされます。このことから、カウントされた値を半分にすると利用者数になります。
しかし、誤カウントにより、ある時間帯にカウントされた数が偶数ではなく、奇数になることがあります。
既知の誤カウントは次のようなものです。
・順番待ちでカウンターの前で止まったり、カウンターの前をゆっくり動いたりすると、1人の利用者でも3カウント以上されることがある。
・横に並ぶなど複数人がかたまってカウンターの前を通過した場合は、実際の人数よりも少なくカウントされることがある。
・カウンターの前を駆け抜けた場合はカウントされないことがある。
<現地で再現しないようにお願いします。>
また、夜間など人の利用がないはずの時間帯にカウントが記録されることがあります。(このトイレは最寄りの宿泊施設から山の中を約1時間歩いた場所にあります。)
こういったカウントは明らかな誤カウントとして無視します。ですが、原因が何なのか気になります。
なお、カウンターを設置した理由は、利用者数データを公衆便所の維持管理に反映させるためです。
■この便所は、一日当たりの利用者数の上限を200人で設定しています。この便所の特徴は、汚物を酵素や土壌内の微生物により分解し、浄化された水を洗浄水として再利用することです。トイレの利用者数が分解の能力を超えると、再利用のシステムに悪影響を及ぼします。
利用者数が多い場合には、トイレを緊急時のみ利用するようなお願いやトイレの使用制限などの対応をとることができます。
■この便所は汚泥(汚物が分解されて生じる泥状のもの)を抜き取る必要があります。利用者数と汚泥の量の関係は、利用者数が増えると汚泥の量が増えるという関係にあると考えられます。利用者数を知ることで、中期的には汚泥の抜き取り時期を推定することができます。
== お願い ==
国立公園での機器の設置には自然公園法の手続きが必要になることがあります。設置前に最寄りの環境省の事務所にご相談をお願いします。
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いや3つの密を避けるといった「新しい生活様式」の実践をお願いします。その一方で、熱中症にもご注意ください。
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<https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_coronanettyuu.html>
2021年07月06日志賀高原の最近の様子
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
最近の様子をお伝えします。
■7月1日に「横手山・志賀山開山祭」が、昨年に続き、今年も規模を縮小して行われました。環境省職員は参加しませんでした。
■志賀高原管理官事務所の近くのスキー場のゲレンデではニッコウキスゲが見頃です。ニッコウキスゲは志賀高原内の各地でも見られます。
この写真は丸池地区の国道292号沿いで7月6日に撮影しました。標高は約1,470mです。
ニッコウキスゲは一つの茎にいくつかの花が付き、順番に咲いていくので、花の咲いている時期は長いです。ただ、花期の終わりに近づくと、茎に残ったしおれた花びらが目立ち、また、茎にアブラムシが付くことがあります。このため、写真を撮るなら早めのほうが見栄えが良いと思います。
■蓮池(はすいけ)の木道のほとりにカエルの卵塊がありました。おそらくシュレーゲルアオガエルだと思います。6月28日撮影。
■蓮池の木道は一部が傾いています。注意して通行ください。
<傾いた箇所の前後に注意喚起をしています。左から奥に向かって橋。手前側が木道。6月29日撮影。>
■四十八池湿原の近くにある公衆便所を開所しました。
この便所の特徴は、汚物を酵素や土壌内の微生物により分解し、浄化された水を洗浄水として再利用することです。トイレの利用人数が分解の能力を超えると、再利用のシステムに悪影響を及ぼし、トイレの使用中止につながります。これを防ぐため、緊急時のみ利用いただくようご協力をお願いします。
四十八池湿原を通過するコースでこのほかに使用可能なトイレは、熊の湯・硯川方面と大沼池方面ともに、四十八池湿原から徒歩約1時間の所にあります。
■四十八池湿原ではコバイケイソウが見頃です。今年は多くの株が花を付けています。いわゆる当たり年です。7月5日撮影。
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2021年06月08日岩菅山開山祭
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
6月6日、志賀高原で「岩菅山(いわすげやま)開山祭」が行われました。2年ぶりの開催です。
岩菅山は2つのピークを持ち、祠のある岩菅山の標高は2,295mで、そこから50分ほど歩いた先にある裏岩菅山は標高2,341mで、志賀高原で最も標高の高い場所です。
開山祭は岩菅山山頂で行われるため、参加者は山頂まで歩き、開山祭後も歩いて下山します。コースは、東館山→寺小屋峰→のっきり→岩菅山山頂→のっきり→アライタ沢→聖平です。
東館山(標高1,970m)から岩菅山山頂まで、標高差はあまりないですが、尾根に沿って小さなアップダウンを繰り返します。「山と高原地図」(昭文社)ではコースタイムは3時間30分となっています。しかし、それぞれのペースで歩くので、2時間程度で歩く人もいれば、4時間以上かけて歩く人もいます。
さて、コースの状況ですが、今回は残雪がほとんどなく、1箇所10m程度だけでした。短い距離とはいえ、スリップした際にケガをしないように気を付けてください。
トイレは岩菅山山頂にありますが、使いづらいと思います。携帯トイレを持参する方法もあります。
左:奥に見えるのが岩菅山山頂。
右:岩菅山山頂近くから南方向(歩いてきた方向)を撮影。尾根に沿って線のように見えるのが歩道。奥には浅間山、草津白根山、横手山、四阿山などが見られます。右手前が寺小屋峰。
どちらの写真も写っている人は開山祭の参加者です。
左:ナエバキスミレ。右:イワカガミ。
左:ヒメイチゲ。右:ハクサンイチゲ。
岩菅山は古い火山です。山頂近くの稜線下部には柱状節理が見えます。
岩菅山山頂から北方向を撮影。右手前が裏岩菅山。裏岩菅山の左奥が鳥甲山。右奥に苗場山の山頂部がわずかに覗く。左端は焼額山。
岩菅山山頂は、ほぼ360度の展望があります。
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厚生労働省「新しい生活様式の実践例」
<https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html>
首相官邸「新型コロナウイルス感染症に備えて 一人ひとりができる対策を知っておこう」
<https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html>
2021年06月07日いよいよグリーンシーズン
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
志賀高原のスキー場は、昨年の11月14日にオープンし、5月30日に営業を終了しました。営業期間は半年を超え、200日近くでした。
志賀高原もいよいよグリーンシーズンとなります。
志賀高原管理官事務所の近くにある蓮池(はすいけ)の様子と、清水(しみず)新道(しんどう)の様子をお伝えします。
■蓮池
蓮池の標高は約1,500mです。
植物の葉が開き始め、花も咲き始めています。エゾハルゼミの鳴き声も聞こえます。
写真は6月1日に撮影。
池を周遊する遊歩道から撮影。左は芝生広場。奥に見える建物「山の駅」周辺に駐車スペースがあります。
左:レンゲツツジは花が開き始めたものがありますが、まだ、つぼみが多かったです。
右:アズマシャクナゲの花は終わりかけでしたが、きれいなものが残っていました。
アサギマダラが飛翔していました(飛翔中なのでピントが甘いです)
■清水新道
清水新道は「池めぐりコース」の清水口と「自然探勝コース」の信州大学自然教育園を結ぶ遊歩道です。清水口の標高は約1,550mです。
清水口の駐車スペースの脇に原生的な林があります。
左:大小の塊状の溶岩の上に針葉樹林が成立しています。
右:重なった溶岩の隙間から出てくる風は冷たく感じます。そのような隙間に雪が残っていることがあります。
ムラサキヤシオツツジの花が見頃でした。
左:ミツバオウレン。右:コミヤマカタバミ。
地衣類や蘚苔類(コケ)も目に入ります。
左:ヒロハセンニンゴケ属(地衣類)。右:ツボミゴケ属(苔類)だと思います。
なお、グリーンシーズンとはいえ、標高の高い所を通過するトレッキングコースには、まだ残雪があるようです。
志賀高原観光協会のトレッキングコース状況<https://www.shigakogen.gr.jp/news/trekking.html>によると、5月31日時点で「歩行不可(残雪)」となっているのは4つで、「池めぐりコース」、「岩菅山登山コース」、「鉢山・横手山コース」、「赤石登山コース」ですのでご注意ください。
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2021年05月25日新緑が上っていく志賀高原
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
前回の記事では、アクセス道路の冬季閉鎖の解除など社会的条件からグリーンシーズンにそろそろと近づいていることをお伝えしました。
今回は、生き物の様子などから、グリーンシーズンに近づいている志賀高原の状況をお伝えします。
■坊平(ぼうだいら:標高約1,200m)
国道292号の坊平橋から坊寺山(ぼうでらやま:標高1,839m)方面を撮影。左側が坊寺山の山頂部で、坊寺山の西斜面が見えています。
・落葉樹の新緑(淡い黄緑色)が山頂部に近い標高の高い所まで上っている。
・山頂に近い所は、まだ灰色っぽいので落葉樹は展葉していない(木の葉が開いていない)。
・山頂部の濃い緑の木々は常緑樹(秋などに一斉に葉を落とすことがないので、一年を通して緑の葉を見ることができる木)。
<5月20日撮影>
■蓮池(はすいけ:標高約1,500m)付近
志賀高原管理官事務所から西館山(にしだてやま:標高1,756m)、東館山(ひがしたてやま:標高1,994m)方面を撮影。中央左が西館山の山頂部、右側が東館山の山頂部で、南西向き斜面が見えています。
・手前の蓮池のほとりの木々は展葉が始まっている。しかし、まだ、白い幹や枝が目立つ。
・西館山と東館山では、落葉樹の新緑(淡い黄緑色)は、山腹の発哺(ほっぽ)温泉の建物群(標高約1,600m)より高い所までみられる。
・東館山の斜面上部や山頂部の濃い緑の木々は常緑樹(秋に一斉に葉を落とさず、一年を通して緑の葉を見ることができる木)。
<5月24日撮影>
■高天ヶ原(たかまがはら:標高約1,670m)
県道沿いに湿原があります。点々と白く見えるのはミズバショウの苞(ほう)。
奥の方では地域の方が木道を補修されていました。
木道は「せせらぎコース」と呼ばれる散策路で、湿原を結ぶように道が付けられています。
■大倉新道(おおくら しんどう)
西館山の西斜面にある遊歩道。標高1,600m前後で標高差はあまりありません。
いろいろな花が見頃でした。
注意事項としては、沢を渡る場所などにぬかるみがあることと、クマの糞(新しいものや古いもの)が散見されたことです。
<左:リュウキンカ、右:ミズバショウ>
<左:シロバナエンレイソウ、右:サンカヨウ>
左:ニリンソウが一面に広がる空間があります。
右:オオカメノキの花。高い木は展葉が始まったところです。
さて、生活の中でもグリーンシーズンに向かっていることを感じています。
事務所では、ようやくストーブをほとんど使わなくなり、1週間に1回程度、短時間運転させるだけになりました。外に出たほうが暖かく感じる日もあるので、これは、日当たりが悪い場所に事務所があるということに影響を受けているのかもしれませんが。
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
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2021年05月17日そろそろとグリーンシーズン_志賀高原
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
この記事は国立公園への来訪を積極的に促すものではありません。新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、感染リスクを避ける行動をとっていただくよう、皆様のご協力をお願いします。
さて、志賀高原管理官事務所担当区域では、アクセス道路の冬季閉鎖の解除が始まりました。そそそろとグリーンシーズンに近づいています。志賀高原と近隣の道路情報(5月17日時点)です。
【冬季閉鎖解除された道路】
■国道292号
長野県山ノ内町と群馬県草津町を結ぶ道路です。
4月23日に冬季閉鎖が解除されました。渋峠を経由して長野県と群馬県を行き来することができます。ただし、当日の天候や火山活動などの影響により一時的に通行止めにされる場合があります。
・渋峠の標高は2,150mを超えます。氷点下になるおそれがあります。
・草津白根山は活火山です。噴火警戒レベルが1のため通行規制はありません。
<渋峠。4月27日撮影。今年の雪の壁は低めでした。左の建物は群馬県と長野県にまたがって建っている宿泊施設。>
■大前須坂線(県道112号:干俣線交点まで)及び牧干俣線(県道466号)
高山村から群馬県嬬恋村の万座温泉へのアクセス道路です。
5月14日(金)15時に冬期閉鎖が解除されました。群馬県側も同時刻に解除されました。
【今後、冬期閉鎖が解除される道路】
1.奥志賀公園栄線(県道502号)
野沢温泉村、木島平村及び栄村方面と志賀高原を結ぶ道路です。
5月21日(金)16時に冬季閉鎖解除の予定です。しかし、解除後しばらくは栄村方面のみ通行可能です。
・野沢温泉村方面から木島平村のカヤの平ゲートまでは、災害復旧工事が行われるため引き続き通行止めで、9月開通予定です。
・カヤノ平から志賀高原や栄村方面(カヤの平ゲートから秋山ゲートまで)は、災害復旧工事が行われるため引き続き通行止めで、8月開通予定です。
2.林道清水平線
木島平村市街地から木島平村の「カヤの平高原」へのアクセス道路です。5月21日(金)16時に冬季閉鎖解除の予定です。
ただし、カヤの平からの県道奥志賀公園栄線(志賀高原方面、野沢温泉村方面とも)は、①のとおり災害復旧工事を行うため引き続き通行止めです。
<カヤの平高原。令和2年10月27日撮影。>
3.豊野南志賀公園線(県道66号)
高山村から志賀高原へのアクセス道路です。
5月26日(水)15時に冬季閉鎖が解除される予定です。
4.大前須坂線(県道112号)(県道干俣線交点から毛無峠まで)
高山村から群馬県嬬恋村の万座温泉へのアクセス道路の枝線で、群馬県境の毛無峠で通行止めとなる道です。
5月21日(金)15時に冬季閉鎖が解除される予定です。
5.五味池高原線(県道346号)
須坂市市街地から須坂市の五味池(ごみいけ)破風(はふ)高原へのアクセス道路です。
5月13日に冬季閉鎖が解除されました。しかし、引き続き道路工事が行われるため5月28日までの予定で通行止めです。
五味池破風高原は、標高1,500mから標高1,800mにかけて広がります。レンゲツツジの群落(見頃は6月中旬から下旬)やオートキャンプ場(営業は6月から10月)があります。
<五味池付近のレンゲツツジ群落。平成28年6月撮影。>
6.林道米子不動線
須坂市の米子(よなこ)大瀑布(だいばくふ)へのアクセス道路です。
須坂市のページ<https://www.city.suzaka.nagano.jp/contents/event/event.php?id=15504>によると、「2019年の令和元年東日本台風(台風19号)の影響により、現在、米子大瀑布へのアクセス道路である林道米子不動線は災害復旧工事中のため、全面通行止めとなっています。林道開通は、早くても2023年5月以降の見込みです。」とのこと。
また、須坂市のページ<https://www.city.suzaka.nagano.jp/contents/item.php?id=5e990c1739d58>によると、米子大瀑布周辺の登山道(浦倉山方面及び小根子岳方面)についても通行止めです。
<米子大瀑布。権現滝(左)と不動滝(右)の2本がかかる。平成30年5月20日撮影。>
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2021年04月13日まだまだスキーのできる志賀高原
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
志賀高原の中でも標高が高い所では、4月以降も営業しているスキー場があります。
ただし、スキー場によっては毎日の営業ではないところがあるので、お出かけの際は、志賀高原索道協会のページ<https://www.shigakogen-ski.com/spring-early-morning-2020-2021>の営業予定や各事業者のwebページなどをご確認ください。
この営業予定を見ると、6月上旬まで営業(コンディション次第)となっているスキー場があります。このスキー場は昨年の11月下旬から営業を始めたので、予定通りであれば半年以上はスキー場を営業することになります。
一方、蓮池(はすいけ)の標高は約1,500mで、志賀高原でも標高の低い所にあります。
環境省は昨年度、蓮池に広場や遊歩道を整備しました。蓮池周辺では雪がほとんど解けたため、グリーンシーズンに向けた作業を4月12日に行いました。
<志賀高原管理官事務所から蓮池を望む。手前の灰色っぽいのは解け残った雪。>
■環境省が整備した木道の状況を確認しました。
確認の結果、特に問題はみられませんでした。まだ、雪に埋もれている部分は、消雪次第確認します。
■誘導標識のシートを外しました。
冬期の凍結、積雪などによる標識への悪影響を緩和するために、標識の表示面にシートをかぶせていました。外したところ、標識に特に問題はみられませんでした。
シートを掛ける作業は昨年11月中旬に行ったので、おおよそ5か月ぶりに外したことになります。
なお、蓮池を周遊する遊歩道の案内標識や解説標識については、4基のうち2基はまだ取り外したままです。雪が解け切った後に設置予定です。
■立入りを規制する柵を設置しました。
柵で囲った内側には、地中に温泉の配管があるため、念のため立入りを規制します。柵内に入らないようお願いします。
<写真の左上と右下を結ぶ砂利敷きの地中に配管があります。画面奥の建物に向かう砂利敷きは蓮池の遊歩道。>
さて、事務所への進入路の雪の壁の写真です。
撮影日は、左が3月11日、真ん中が3月24日、右が4月12日です。この1か月で雪解けが進みました。
<この壁は、自然の積雪+除雪機で吹き飛ばした雪でできた壁で、最も高い時には3メートルほどありました。赤白のポールの長さは2メートルです。>
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
引き続き、皆様のご協力をお願いします。
上信越高原国立公園の利用においては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いや3つの密を避けるといった「新しい生活様式」の実践をお願いします。また、上信越高原国立公園へお出かけの際には、上信越高原国立公園のページ<https://www.env.go.jp/park/joshinetsu/>、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認ください。
厚生労働省「新しい生活様式の実践例」
<https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html>
2021年03月11日春めいてきました
上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
雪はまだまだ豊富です。スキーにお出かけください。
「長野近隣県限定 スキーリフト券半額キャンペーン」が行われています。
長野県報道発表3月9日<https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoshin/happyou/210309press.html>
※「信州版 新たな旅のすゝめ」を参考に、基本的な感染防止対策の実践にご協力をお願いします。<https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/tabinosusume.html>
さて、雪は豊富ですが、春めいてきました。
■国立公園内の標高約1,500メートルにある事務所への進入路の写真です。
まだ、進入路の脇には、自然の積雪+除雪機で吹き飛ばした雪でできた、2メートルくらいの高さの雪の壁があります(中央のポールの長さが2メートル)。これでも、このところの暖かさで、嵩(かさ)が減りました。
また、進入路の所々で雪が解けて、アスファルト(通路の黒い部分)が見えるようになってきました。
事務所へのアクセス道路である国道292号は、麓から事務所までの区間では、積雪はほとんどなく、無積雪期と同じような感じで運転できます。
ただ、気温は昼間でも氷点下のままという日があります。スタッドレスタイヤの装着やチェーンの携行(または装着)など、雪道の運転の準備は必要です。
<写真撮影者の背中側に事務所がある。3月11日撮影。>
■道路脇の霜柱(しもばしら)
霜柱は冬のイメージかもしれませんが、積雪のある場所では、雪が解けて地面が見えるようになってようやく見ることができるものです。
雪が解けても気温の低い日があることが分かります。
<3月9日撮影>
霜柱の写真を撮影した場所の背中側には琵琶(びわ)池があります。まだ一面に雪があります。しかし、山の斜面では、木の幹の根元の雪が解け始めていて、春の気配を感じます。
<標高約1,400メートル。奥に見えるのは坊寺(ぼうでら)山。3月9日撮影。>
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こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
先日、「四十八池(しじゅうはちいけ)湿原」の木道(もくどう)について注意喚起をしました。
7月26日に補修作業が行われ、折れた箇所が応急的に付け替えられました。
しかし、写真手前のように表面が削れた板などは複数箇所残ったままです。凹凸に足を引っかけて転倒しないよう注意して通行してください。
<左は7月9日、右は7月26日に撮影。>
この日は四十八池湿原の近くにある公衆便所のカウンターのデータを回収しました。事務所で内容を確認したところ、7月22日から25日までの4連休に約450人の利用がありました。
例年、7月下旬は利用者の多い時期です。しかし、今年も少なめになりそうです。
四十八池湿原です。鉢山(はちやま)と志賀山の間にあります。下の写真で右奥にあるのが鉢山です。志賀山は撮影者の背中側にあります。
四十八池というのは、池の数が48あるのではなく、池がたくさんあるという意味で48を使っているそうです。
<色の淡いところは湿原で、写真中央より奥側で色の濃いところは樹林です。左端中央から逆「く」の字に湾曲して奥に向かっている線は木道です。写真を撮影している場所も木道からです。公衆便所は写真中央付近の樹林内にあります。>
四十八池湿原ではモウセンゴケの花が咲いています。
<コケと名が付きますが、花を咲かせる(=種子(たね)をつくる)ので、コケ(蘚苔類)ではないことが分かります。>
さて、ほたる温泉(硯川)バス停から四十八池湿原までの間に「渋池(しぶいけ)」があります。
下の写真は渋池を同じ構図で違う日に撮影したものです。左は7月15日、右は7月26日です。
池の中にある緑色のものの位置と形が変わっているように見えます。
これは「浮島(うきしま)」です。名のとおり水面に浮かび漂っています。緑に見えるのは草が生えているためです。形が変わったように見えるのは、浮島の向きが変わったためです。
風のある日は浮島が動くのを実際に見られることもあります。
また、渋池と四十八池湿原の間ではヒカリゴケを見ることができます。木の根元や岩の隙間などに生育しています。
<中央付近で明るい緑色に見えるのがヒカリゴケ。暗い所に生えているものを手持ちで撮影しているので、ぶれています。>
<前回の記事と同じ図ですが、四十八池湿原の場所です。「池めぐりコース」と呼ばれるトレッキングコースの途中にあり、ほたる温泉(硯川)バス停から徒歩で約1時間です。>
【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】
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