上信越高原国立公園 志賀高原
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2012年06月18日登山者カウンター設置
上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史
「登山者カウンター」という機器があります。歩道(登山道)の脇に設置し、機器の前を通る人数を自動でカウントするものです。山歩きをされる方はどこかで見たことがあるかもしれません。
長野自然環境事務所では各地区のアクティブ・レンジャーが主体となって設置、点検・データ回収、撤去、データ整理を行っています(今年度は管内の20地点に設置の予定です)。
今回、登山者カウンターを苗場山の祓川登山口(新潟県南魚沼郡湯沢町)に設置しました。標高は約1,370mですが、5月下旬まで営業するスキー場の敷地内なので、まだ雪が残っています。
ここに設置した理由は、祓川ルートは新潟県側からの苗場山登山に最も利用されるルートで、環境省が歩道を整備しており、これによって利用者数に変化があるかを知るためです。
登山者カウンターがあると気になるかもしれませんが、登山者カウンターの前で立ち止まると誤カウントの原因となるので、気にせずに歩いてください。また、登山者カウンターに触れないでください。ご協力をお願いいたします。
さて、登山道の情報です。スキー場の方によると、祓川登山口から苗場山頂への道はまだ半分以上が雪道とのことなので、それなりの装備が必要です。また、雪の残る樹林帯ではルートが分かりにくくなるのでご注意ください。
長野自然環境事務所では各地区のアクティブ・レンジャーが主体となって設置、点検・データ回収、撤去、データ整理を行っています(今年度は管内の20地点に設置の予定です)。
今回、登山者カウンターを苗場山の祓川登山口(新潟県南魚沼郡湯沢町)に設置しました。標高は約1,370mですが、5月下旬まで営業するスキー場の敷地内なので、まだ雪が残っています。
ここに設置した理由は、祓川ルートは新潟県側からの苗場山登山に最も利用されるルートで、環境省が歩道を整備しており、これによって利用者数に変化があるかを知るためです。
登山者カウンターがあると気になるかもしれませんが、登山者カウンターの前で立ち止まると誤カウントの原因となるので、気にせずに歩いてください。また、登山者カウンターに触れないでください。ご協力をお願いいたします。
さて、登山道の情報です。スキー場の方によると、祓川登山口から苗場山頂への道はまだ半分以上が雪道とのことなので、それなりの装備が必要です。また、雪の残る樹林帯ではルートが分かりにくくなるのでご注意ください。
2012年06月06日岩菅山開山祭
上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史
こんにちは。志賀高原からです。
6月3日は岩菅山開山祭が行われました。志賀高原で最初に行われる開山祭なので、志賀高原の夏山シーズンを告げる催しと言えます。
開山祭は岩菅山山頂で行われるので、参加者は開始時間までに山頂に着くように、自分のペースで歩いていきました。
今年は昨年に比べ残雪が多く、雪を踏んで歩く箇所がありました。木々の展葉も遅いとのことでした。
<木の枝にまかれたテープを頼りに歩きます>
写真から分かるように天気は残念ながら曇りでした。それでも開山祭の神事には150名近くの方が参加されました。
参加された方に聞くと、天候に恵まれれば、岩菅山山頂からは北アルプスの峰々、富士山、佐渡ヶ島、北信五岳、苗場山、志賀高原の山々など展望がとてもすばらしいとのこと。次はその展望を見るためにもう一度来たくなりました。
<岩菅山に向かう途中、ミズバショウが見頃を迎えていました>
岩菅山のように標高の高い所はようやく春がやってきたという感じですが、自然保護官事務所のある蓮池付近は新緑となっています。
6月3日は岩菅山開山祭が行われました。志賀高原で最初に行われる開山祭なので、志賀高原の夏山シーズンを告げる催しと言えます。
開山祭は岩菅山山頂で行われるので、参加者は開始時間までに山頂に着くように、自分のペースで歩いていきました。
今年は昨年に比べ残雪が多く、雪を踏んで歩く箇所がありました。木々の展葉も遅いとのことでした。
<木の枝にまかれたテープを頼りに歩きます>
写真から分かるように天気は残念ながら曇りでした。それでも開山祭の神事には150名近くの方が参加されました。
参加された方に聞くと、天候に恵まれれば、岩菅山山頂からは北アルプスの峰々、富士山、佐渡ヶ島、北信五岳、苗場山、志賀高原の山々など展望がとてもすばらしいとのこと。次はその展望を見るためにもう一度来たくなりました。
<岩菅山に向かう途中、ミズバショウが見頃を迎えていました>
岩菅山のように標高の高い所はようやく春がやってきたという感じですが、自然保護官事務所のある蓮池付近は新緑となっています。
2012年06月03日大沼池の水の色
上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史
こんにちは。志賀高原からです。
6月1日は大沼池で行われた八ヶ郷水神祭に出席しました。地域の方々が集まるこのような機会は、情報をやりとりできる場なので、できるだけ出るようにしています。
同じ日には併任している北アルプス後立山地区では栂池自然園開園祭がありました。5月末から6月初めにかけては、このような行事が長野自然環境事務所管内の各地で行われます。他のARからの投稿をお楽しみに。
さて、大沼池です。
志賀高原には大小多くの池沼がありますが、その中で大沼池は最大の面積の池です。大沼池の特徴の一つは水の色です。エメラルド色とも言われますが、神秘的な青色と感じます。
当日はトレッキングの高校生が志賀山を望みながら大沼池畔で昼ご飯を食べていました。渋池から四十八池湿原を経由して大沼池まで来たとのこと。良い思い出ができたでしょうか。
大沼池周辺の様子は下の写真のとおりです。雪が解けて間がないため、ササはまだ起き上がっていないものがあります。落葉樹に葉は見えません。
大沼池には大蛇の伝説(黒姫伝説)があり、8月に大蛇祭りが開かる予定です。大沼池まで散策するには良い機会かもしれません。同時にミス志賀高原コンテストが開かれる予定なので、そちらに興味がある方も、少し足を延ばして志賀高原を散策してみてはどうでしょうか。
6月1日は大沼池で行われた八ヶ郷水神祭に出席しました。地域の方々が集まるこのような機会は、情報をやりとりできる場なので、できるだけ出るようにしています。
同じ日には併任している北アルプス後立山地区では栂池自然園開園祭がありました。5月末から6月初めにかけては、このような行事が長野自然環境事務所管内の各地で行われます。他のARからの投稿をお楽しみに。
さて、大沼池です。
志賀高原には大小多くの池沼がありますが、その中で大沼池は最大の面積の池です。大沼池の特徴の一つは水の色です。エメラルド色とも言われますが、神秘的な青色と感じます。
当日はトレッキングの高校生が志賀山を望みながら大沼池畔で昼ご飯を食べていました。渋池から四十八池湿原を経由して大沼池まで来たとのこと。良い思い出ができたでしょうか。
大沼池周辺の様子は下の写真のとおりです。雪が解けて間がないため、ササはまだ起き上がっていないものがあります。落葉樹に葉は見えません。
大沼池には大蛇の伝説(黒姫伝説)があり、8月に大蛇祭りが開かる予定です。大沼池まで散策するには良い機会かもしれません。同時にミス志賀高原コンテストが開かれる予定なので、そちらに興味がある方も、少し足を延ばして志賀高原を散策してみてはどうでしょうか。
2012年05月30日グリーンシーズン間近
上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史
こんにちは。志賀高原からです。
6月も近くなり、ようやく草や木の動きが目に見えるようになりました。
グリーンシーズンがやってくることを感じています。
スキー場の雪の解けた湿地(標高約1500m)にはミズバショウが見頃を過ぎたところでした。
長池付近(標高約1580m)ではタカネザクラ(Prunus nipponica)が咲き始めていました。タカネザクラは開花の頃に葉が開きます。
下の小池付近(標高約1560m)の樹木はまだまだ幹・枝が目立ちます。
この付近では、ほかエンレイソウ、オオカメノキ、タチツボスミレなどが咲いていました。
この様な状況なので、トレッキングコースによっては雪が残っている所、雪解けで道がぬかるんでいる所があります。準備をして、気を付けてお楽しみください。
さて、新緑の話題を書いてきましたが、その名も「志賀高原新緑祭」というイベントが6月17日(日)あります(志賀高原観光協会主催、申し込み締切日は6月10日、ただし定員になり次第締切)。ガイドさんと一緒に、新緑の志賀高原の様々な魅力や山歩きの楽しさを感じてください。
6月も近くなり、ようやく草や木の動きが目に見えるようになりました。
グリーンシーズンがやってくることを感じています。
スキー場の雪の解けた湿地(標高約1500m)にはミズバショウが見頃を過ぎたところでした。
長池付近(標高約1580m)ではタカネザクラ(Prunus nipponica)が咲き始めていました。タカネザクラは開花の頃に葉が開きます。
下の小池付近(標高約1560m)の樹木はまだまだ幹・枝が目立ちます。
この付近では、ほかエンレイソウ、オオカメノキ、タチツボスミレなどが咲いていました。
この様な状況なので、トレッキングコースによっては雪が残っている所、雪解けで道がぬかるんでいる所があります。準備をして、気を付けてお楽しみください。
さて、新緑の話題を書いてきましたが、その名も「志賀高原新緑祭」というイベントが6月17日(日)あります(志賀高原観光協会主催、申し込み締切日は6月10日、ただし定員になり次第締切)。ガイドさんと一緒に、新緑の志賀高原の様々な魅力や山歩きの楽しさを感じてください。
2011年11月15日冬間近の志賀高原周辺
上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史
気象情報を見ていると、長野県の山間部で雪の予報が出るようになりました。
志賀高原では冬(ウインターシーズン)はもう間近です。
・雪が降りました。北向き斜面では夕方になっても、雪が残る場所がありました。
・スキー場のリフトに椅子が取り付けられています。
・志賀高原と群馬県草津町を結ぶ国道が冬季閉鎖になりました。
<横手山(リフトの後に見える山)には雪が残っています>
<円錐形に突き出た山が笠ヶ岳。遠くに見える山並みは北アルプス、戸隠、妙高。>
志賀高原では最低気温が氷点下になる日が出てきました。路面凍結の恐れがあります。準備をして、気を付けてお越しください。
志賀高原は冬も魅力的な場所です。情報を発信していきます。お楽しみに。
志賀高原では冬(ウインターシーズン)はもう間近です。
・雪が降りました。北向き斜面では夕方になっても、雪が残る場所がありました。
・スキー場のリフトに椅子が取り付けられています。
・志賀高原と群馬県草津町を結ぶ国道が冬季閉鎖になりました。
<横手山(リフトの後に見える山)には雪が残っています>
<円錐形に突き出た山が笠ヶ岳。遠くに見える山並みは北アルプス、戸隠、妙高。>
志賀高原では最低気温が氷点下になる日が出てきました。路面凍結の恐れがあります。準備をして、気を付けてお越しください。
志賀高原は冬も魅力的な場所です。情報を発信していきます。お楽しみに。
2011年10月17日志賀高原周辺の紅葉だより(1)
上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史
最近のこの日記では、上信越高原国立公園のARから紅葉の便りが伝えられています。
私の担当する地区も上信越高原国立公園にあります。そこで私も紅葉の便りをお伝えします。
<奥志賀高原 雑魚川 大滝付近 (長野県山ノ内町・栄村)>
<毛無峠付近 (長野県高山村、群馬県嬬恋村)>
<鳥甲山の南斜面 (長野県栄村)>
13日のAR日記では戸隠(長野市)、14日は鹿沢(群馬県嬬恋村)と笹ヶ峰(新潟県妙高市)の紅葉が取り上げられていました。そして今回の日記では長野県山ノ内町・高山村・栄村を取り上げています。このように書いていくと上信越高原国立公園の広さが分かると思います。この他に苗場山、谷川岳、白根山、浅間山といった有名な山やその周辺も上信越高原国立公園に含まれます。(上信越高原国立公園は日本で2番目の広さ(大阪府ほどの面積)の国立公園です。)
まだ紅葉のシーズンは続きます。そして温泉も当公園の魅力の一つです。上信越高原国立公園で秋をお楽しみください。
私の担当する地区も上信越高原国立公園にあります。そこで私も紅葉の便りをお伝えします。
<奥志賀高原 雑魚川 大滝付近 (長野県山ノ内町・栄村)>
<毛無峠付近 (長野県高山村、群馬県嬬恋村)>
<鳥甲山の南斜面 (長野県栄村)>
13日のAR日記では戸隠(長野市)、14日は鹿沢(群馬県嬬恋村)と笹ヶ峰(新潟県妙高市)の紅葉が取り上げられていました。そして今回の日記では長野県山ノ内町・高山村・栄村を取り上げています。このように書いていくと上信越高原国立公園の広さが分かると思います。この他に苗場山、谷川岳、白根山、浅間山といった有名な山やその周辺も上信越高原国立公園に含まれます。(上信越高原国立公園は日本で2番目の広さ(大阪府ほどの面積)の国立公園です。)
まだ紅葉のシーズンは続きます。そして温泉も当公園の魅力の一つです。上信越高原国立公園で秋をお楽しみください。
2011年09月26日私の担当地区
上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史
先日、前山から忠右衛門新道を経て赤石山に至るコースを歩きました。
赤石山の標高は約2100m。晴れていれば、山頂下からの展望が良く、大沼池を眼下に、近くには志賀高原の山や谷、遠くには北アルプスの山並みを望むことができる山です。
今回はようやく北アルプスの山並みを見ることができました。鹿島槍ヶ岳付近から北の山並み。今いる志賀高原も自分の担当地区、あの遠くに見える後立山の山並みも自分の担当地区。こういう風に自分の二つの担当地区を眺めることができて感激したのですが、その広さに自分がどれだけのことをできるのだろうとも思いました。
<赤石山からの眺望>
前山湿原では草紅葉はまだでしたが、早いものは深く色づいていました。志賀高原の紅葉は例年10月上旬から中旬です。その時期にはこの景色も赤石山からの景色もどんな風になるのでしょうか。
<前山湿原>
このコースは、標高差は約300mですが、コースタイムは往復約4時間30分と長いです。今回は前山と赤石山を往復しましたが、健脚の方は赤石山から東館山方面、岩菅山方面へ向かうこともできます。また、大沼池に下りることもできます。ご自身の体力や興味に合わせてコースを選び、風景や植物をお楽しみください。
最後に注意箇所の情報です。
前山から四十八池に至る歩道のうち渋池に近い箇所で、雨が集中したため歩道が溝状に深く掘れている箇所や石がごろごろしている箇所があります。多少歩きにくいかもしれませんが、通行は可能です。ご注意願います。
<歩道の状況>
赤石山の標高は約2100m。晴れていれば、山頂下からの展望が良く、大沼池を眼下に、近くには志賀高原の山や谷、遠くには北アルプスの山並みを望むことができる山です。
今回はようやく北アルプスの山並みを見ることができました。鹿島槍ヶ岳付近から北の山並み。今いる志賀高原も自分の担当地区、あの遠くに見える後立山の山並みも自分の担当地区。こういう風に自分の二つの担当地区を眺めることができて感激したのですが、その広さに自分がどれだけのことをできるのだろうとも思いました。
<赤石山からの眺望>
前山湿原では草紅葉はまだでしたが、早いものは深く色づいていました。志賀高原の紅葉は例年10月上旬から中旬です。その時期にはこの景色も赤石山からの景色もどんな風になるのでしょうか。
<前山湿原>
このコースは、標高差は約300mですが、コースタイムは往復約4時間30分と長いです。今回は前山と赤石山を往復しましたが、健脚の方は赤石山から東館山方面、岩菅山方面へ向かうこともできます。また、大沼池に下りることもできます。ご自身の体力や興味に合わせてコースを選び、風景や植物をお楽しみください。
最後に注意箇所の情報です。
前山から四十八池に至る歩道のうち渋池に近い箇所で、雨が集中したため歩道が溝状に深く掘れている箇所や石がごろごろしている箇所があります。多少歩きにくいかもしれませんが、通行は可能です。ご注意願います。
<歩道の状況>
2011年07月12日志賀高原の山歩きと池めぐり
上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史
先日、横手山から鉢山へ下り、四十八池、大沼池を巡るコースを歩いてきました。
横手山の標高は約2300m。でも国道292号線の「のぞき」または「渋峠」からリフトなどを使うと、ほとんど歩くことなく山頂に行ける山です。しかも頂上からの展望が良く、近くは志賀高原の山、飯綱・戸隠・妙高といった北信の山々から、遠くは富士山、北・中央・南アルプスの山々、そして日本海も望むことができます。
<登山道から笠ヶ岳を望む。肉眼では背景の薄曇りの中に北アルプスが見えました>
横手山からは尾根に沿って歩きます。針葉樹の林やネマガリタケの密生を歩きます。だんだん植生が変わっていくのが面白いです。道は良く踏まれ、標識も必要箇所に設置されています。
<上左:針葉樹の林、上右:根曲がりだけの密生>
<下左:裏志賀山を望む、下右:アカモノ>
いよいよ、四十八池です。今までの樹林から景色が一変します。コバイケイソウ、ヒメコケモモ、ワタスゲなどが咲いていました。
<四十八池の湿原>
ご紹介したコースは、標高差が約700mあり、距離も約10kmと長いので、健脚向きです。
ご自身の体力や興味に合わせて、横手山だけ、四十八池だけ、四十八池から大沼池を巡るなどコースを選んで、風景や植物を楽しんでください。
このようにコースを選ぶことができるのが、志賀高原の魅力の一つだと思います。
最後にお知らせとお願いです。
<お知らせ>
四十八池にトイレが整備されました。間もなく開く予定ですが、今はまだ開いていないのでご注意ください。
<お願い>
このトイレは微生物により汚水を浄化処理・再利用する仕組みです。利用の際は次の2点のご協力をお願いします。
・処理能力に限りがあるので、できるだけ緊急時のみのご利用をお願いします。
(四十八池からそれぞれ1時間ほどの大沼池と硯川バス停にトイレがあります。)
・ご利用時は備え付けの紙(微生物の処理できる紙)のみを使用してください。
横手山の標高は約2300m。でも国道292号線の「のぞき」または「渋峠」からリフトなどを使うと、ほとんど歩くことなく山頂に行ける山です。しかも頂上からの展望が良く、近くは志賀高原の山、飯綱・戸隠・妙高といった北信の山々から、遠くは富士山、北・中央・南アルプスの山々、そして日本海も望むことができます。
<登山道から笠ヶ岳を望む。肉眼では背景の薄曇りの中に北アルプスが見えました>
横手山からは尾根に沿って歩きます。針葉樹の林やネマガリタケの密生を歩きます。だんだん植生が変わっていくのが面白いです。道は良く踏まれ、標識も必要箇所に設置されています。
<上左:針葉樹の林、上右:根曲がりだけの密生>
<下左:裏志賀山を望む、下右:アカモノ>
いよいよ、四十八池です。今までの樹林から景色が一変します。コバイケイソウ、ヒメコケモモ、ワタスゲなどが咲いていました。
<四十八池の湿原>
ご紹介したコースは、標高差が約700mあり、距離も約10kmと長いので、健脚向きです。
ご自身の体力や興味に合わせて、横手山だけ、四十八池だけ、四十八池から大沼池を巡るなどコースを選んで、風景や植物を楽しんでください。
このようにコースを選ぶことができるのが、志賀高原の魅力の一つだと思います。
最後にお知らせとお願いです。
<お知らせ>
四十八池にトイレが整備されました。間もなく開く予定ですが、今はまだ開いていないのでご注意ください。
<お願い>
このトイレは微生物により汚水を浄化処理・再利用する仕組みです。利用の際は次の2点のご協力をお願いします。
・処理能力に限りがあるので、できるだけ緊急時のみのご利用をお願いします。
(四十八池からそれぞれ1時間ほどの大沼池と硯川バス停にトイレがあります。)
・ご利用時は備え付けの紙(微生物の処理できる紙)のみを使用してください。
2011年06月24日隣のARのお手伝い
上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史
この日記は、各地のアクティブ・レンジャー(AR)が、それぞれの担当地区での活動をお伝えすることが多いのですが、ARが担当地区を越えて協働して活動することもあります。
今回は、志賀高原自然保護官事務所のAR(私)が、お隣の万座自然保護官事務所のARをお手伝いしてきた様子をお伝えします。
上信越高原国立公園はその名のとおり、上州(群馬県)、信州(長野県)、越後(新潟県)にまたがっています。志賀高原自然保護官事務所は上信越高原国立公園のうち志賀高原・苗場といった主に群馬県に接する長野県と新潟県の部分を担当し、万座自然保護官事務所は草津・万座・浅間・谷川といった主に群馬県側を担当しています。なので、お隣同士というわけです。
さて、何をお手伝いしてきたかというと、まずは登山者カウンターの設置を行いました。
登山者カウンターは登山道の脇に設置し、機械の前を通過した人数を数える機械です。登山道を利用する人数を知ることで、利用者数の年間変化を把握したり、施設の整備が必要か考える参考にしたりします。
<登山者カウンター設置の様子、万座の小林ARとパークボランティア>
登山者カウンターの設置後、次は歩道(登山道)調査を行いました。歩道調査もARの主な活動の一つで、標識など施設の確認、歩道の状況の確認、利用状況、植物の状況などを写真撮影し、記録用紙に記入します。
今回歩いた区間は湯の丸山(ゆのまるやま)への歩道でした。レンゲツツジは残念ながらまだ開花していませんでした。今年は開花時期が1週間から10日遅いとのことでした。山腹から山頂にかけてはイワカガミが満開でした。
<イワカガミ>
当日は平日でしたが、30人前後で中高年の多い団体2組が利用されていました。
<烏帽子岳から下り、湯の丸山へ向かう利用者>
次回は自分の担当地区(志賀高原)での活動の様子をお伝えします。お楽しみに。
今回は、志賀高原自然保護官事務所のAR(私)が、お隣の万座自然保護官事務所のARをお手伝いしてきた様子をお伝えします。
上信越高原国立公園はその名のとおり、上州(群馬県)、信州(長野県)、越後(新潟県)にまたがっています。志賀高原自然保護官事務所は上信越高原国立公園のうち志賀高原・苗場といった主に群馬県に接する長野県と新潟県の部分を担当し、万座自然保護官事務所は草津・万座・浅間・谷川といった主に群馬県側を担当しています。なので、お隣同士というわけです。
さて、何をお手伝いしてきたかというと、まずは登山者カウンターの設置を行いました。
登山者カウンターは登山道の脇に設置し、機械の前を通過した人数を数える機械です。登山道を利用する人数を知ることで、利用者数の年間変化を把握したり、施設の整備が必要か考える参考にしたりします。
<登山者カウンター設置の様子、万座の小林ARとパークボランティア>
登山者カウンターの設置後、次は歩道(登山道)調査を行いました。歩道調査もARの主な活動の一つで、標識など施設の確認、歩道の状況の確認、利用状況、植物の状況などを写真撮影し、記録用紙に記入します。
今回歩いた区間は湯の丸山(ゆのまるやま)への歩道でした。レンゲツツジは残念ながらまだ開花していませんでした。今年は開花時期が1週間から10日遅いとのことでした。山腹から山頂にかけてはイワカガミが満開でした。
<イワカガミ>
当日は平日でしたが、30人前後で中高年の多い団体2組が利用されていました。
<烏帽子岳から下り、湯の丸山へ向かう利用者>
次回は自分の担当地区(志賀高原)での活動の様子をお伝えします。お楽しみに。
「四十八池(しじゅうはちいけ)」(長野県下高井郡山ノ内町)へ行ってきました。「池」という名ですが池塘(ちとう)のある高層湿原です。県の天然記念物にも指定されています。
今回は硯川(すずりかわ)から前山湿原、渋池を経て四十八池に向かうコースを歩きました(硯川から前山湿原へはリフトがありますが、今回は使わず歩きました)。このコースは志賀高原の中でも利用者の多いトレッキングコースです。
目的は、雨天時の歩道の状況を知ることです。シーズン当初でもあり、利用者の多いコースの状況を把握しておくことは、維持管理の上で重要です。
歩いた結果、雨天時にぬかるみになる箇所がいくつかありました。しかし、そういう所には木を置くなど利用される方の足元ができるだけ汚れないように、地域の方が工夫をして整備されていました。また、歩道脇のササが刈られ見通しがよくなっていました。
<木の上を無理に歩かず、山側の比較的固い所を歩いてもよいと思います>
さて、四十八池の様子です。今回は雨でガスがかかり眺望がありませんでしたが、晴れていればこういう景色が見えます。また、時期によりいろいろな湿性植物を見ることができます。
<志賀山(左)と裏志賀山(右)を望む(平成23年7月22日撮影)>
道中で見頃だった花はムラサキヤシオツツジ、ワタスゲ、イワカガミ(オオイワカガミ?)でした。
今回のコースは片道1時間程度で、リフトを下りた所と四十八池の標高差は約100mなので難易度の比較的低いコースです。時間と体力に余裕があれば四十八池への往復でなく、四十八池から大沼池へ向かってもよいかもしれません。また、健脚の方は四十八池から横手山に上る、あるいは横手山から四十八池に下るというコースも考えられます。
当日は台風4号が近づいて雨が降り、風が強い日でした。そんな中、四十八池に向かうグループがいました。片道1時間程度のトレッキングですが、無理をせず、十分な装備と余裕のある行程でお楽しみください。