ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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上信越高原国立公園 志賀高原

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2011年05月24日「栂池自然園 開園祭」

上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史

栂池自然園(長野県北安曇郡小谷村、標高約1900m)では、5月20日に開園祭が行われました。
当日の天候は快晴で、開園を待ちわびた方々にとっても素晴らしい天候の中、開園祭を迎えることとなりました。栂池自然園ビジターセンターの方によると、この冬は例年より積雪が多かったものの、春先に雪解けが進み、現在の積雪は平均2m50cm程度で昨年より50cm程度少ないとのこと。

<ビジターセンター前の積雪状況>

栂池自然園はゴンドラリフトとロープウエイを乗り継いで訪れることができ、間近に雄大な山岳展望を眺めることができます。園内の木道も地元小谷村の方々のご努力でバリアフリー化が進んでおり、小さなお子さんやお年寄りの方でもゆっくりと園内を歩くことができます。

<栂池自然園でのミズバショウの見ごろは、まだ今から、6月中旬です。雪が解けると、ここにどのような景色が広がるのでしょうか。>


<この山の向こうには何がある?>

この山は栂池自然園の北側にある乗鞍岳(白馬乗鞍岳)です。山の向こうには白馬大池という大きな池があります。今後行く予定ですので、どんな所かご報告します。お楽しみに。
また、栂池自然園から白馬大池を経て、白馬岳へ向かうこともできます。

開園式の中で小谷村長は「この夏は、涼しい小谷村、涼しい栂池高原で」とおっしゃっていました。ぜひ、夏のひと時を栂池自然園でお過ごしください。

最後に。栂池自然園は中部山岳国立公園の第1種特別地域内にあり、自然公園法で指定された植物を採取することが禁止されています。近年、栂池自然園でも植物が採取されてしまっているとの情報をいただくことがあります。栂池自然園を訪れるたくさんの方々を魅了する高山植物は、標高や気候、雪解けの環境等が相まってこの自然環境だからこそ生育しています。この自然環境を保護しながら、これからもより多くの方に美しい栂池自然園を楽しんでいただけたらと願っています。

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2011年05月09日志賀高原の自然観察会

上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史

志賀高原では、4月29日に雪上自然観察会を行いました。
参加者は16名(男女各8名)で、年齢は8歳から70歳までと幅広い年代の方が参加されました。中には何年も続けて参加いただいている方もおられます。
この観察会は、「冬から春の装いへと変わりつつある自然の息吹」を参加者に感じてもらいたいと思って行っています。ゴールデンウィークになっても、まだ雪があり、雪上を歩けるのは、当地ならではだと思います。
今年は残雪が多く、1メートル以上ありました。また、雪がちらつく時がありました。


<長池を望む、参加者が立っている場所は、夏には湿原となり立ち入れない>


講師は信州大学の井田秀行准教授にお願いしました。先生は会場の志賀自然教育園の施設長をされていて、先生の面白くて楽しい話もこの観察会の魅力の一つです。


<講師の解説を聞く。内容を覚えてもらうより、そうなのか面白いという気持ちをもってもらいたい>


こんなものも見ることができました。木の実でしょうか? 誰かがチョコレートをこぼしたのでしょうか?
形と大きさはどんぐりくらいで、色はこげ茶色。
面白い形になっています。


<カモシカのフンです。雪形(ゆきがた)ならぬ糞形、私には人が跳ねているように見えます>


雪上自然観察会は毎年4月29日に行う恒例の行事です。来年も行う予定ですので、ぜひお越しください。

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