伊勢志摩国立公園 志摩
236件の記事があります。
2010年10月08日【日本のいのち、つないでいこう!COP10まで10日前】
伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華
《小さなアイデアマン ハイイロチョッキリ》
10月に入り、みなさんのところでもドングリが落ちているのを見かけるようになったのではないでしょうか?ここ伊勢志摩でも、たくさんのドングリが落ち始めています。
さて、このドングリですが!
まだ実の青いまま、穴が空いていたり、枝が付いたまま落ちているのを見かけたことはありませんか?もしかしたら、それはこのハイイロチョッキリの仕業かもしれません。

ハイイロチョッキリ【甲虫目チョッキリゾウムシ科】
ハイイロチョッキリは、本州・四国・九州と広く分布しており、8月~10月頃に出現します。青くてまだ木の実が柔らかい内に、長ーい口を使って穴を開け、中に卵を産み付けます。そうすれば、秋になって幼虫が生まれる頃には、木の実も固くなり外敵から身を守ることができるわけです。そうして、幼虫は安全な場所で、たっぷりの栄養に囲まれながら快適に成長していけるんです!賢い!!
そして、最後には枝を切り落とします。コナラやクヌギが好きなので、下の写真のようなドングリが青いまま落ちていたら、中にはハイイロチョッキリの卵が入っているかもしれません。

1センチにも満たない小さな虫ですが、子孫を残すため工夫を凝らして生きています。じっくり観察してみると、こんな小さな虫の世界にも、それぞれの営みがあって面白いですよね。
自然の中で気になるものを見つけたら、ちょっと立ち止まって観察。今まで知らなかった生きものとの出会いがあるかもしれません。そこから繋がる新たな世界を知れば、きっと生物多様性の面白さが実感できるはずです。
そして!
そんなドングリを使った観察会が、横山ビジターセンターで開催されます。ハイイロチョッキリだけでなく、ドングリが支える生きものたちの世界についても解説します。ドングリの見分け方講座や、クラフト体験もあるので、ぜひお越しください♪
『ドングリ探しとドングリクラフト』
日時:10月30日(土)9:30~11:30
定員:20名(小学生以上)
集合場所:横山ビジターセンター

ドングリや木の実を使ったクラフト
詳しくは、横山ビジターセンターまでお問い合わせください。
伊勢志摩国立公園 横山ビジターセンター
〒517-0501 三重県志摩市阿児町鵜方875-24
TEL:0599-44-0567
FAX:0599-46-0701
★全国のアクティブ・レンジャーが綴る「日本のいのち」
日本のいのち、つないでいこう!
★環境省 生物多様性ホームページ
生物多様性-Biodiversity-
★COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
生物多様性条約COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
10月に入り、みなさんのところでもドングリが落ちているのを見かけるようになったのではないでしょうか?ここ伊勢志摩でも、たくさんのドングリが落ち始めています。
さて、このドングリですが!
まだ実の青いまま、穴が空いていたり、枝が付いたまま落ちているのを見かけたことはありませんか?もしかしたら、それはこのハイイロチョッキリの仕業かもしれません。
ハイイロチョッキリ【甲虫目チョッキリゾウムシ科】
ハイイロチョッキリは、本州・四国・九州と広く分布しており、8月~10月頃に出現します。青くてまだ木の実が柔らかい内に、長ーい口を使って穴を開け、中に卵を産み付けます。そうすれば、秋になって幼虫が生まれる頃には、木の実も固くなり外敵から身を守ることができるわけです。そうして、幼虫は安全な場所で、たっぷりの栄養に囲まれながら快適に成長していけるんです!賢い!!
そして、最後には枝を切り落とします。コナラやクヌギが好きなので、下の写真のようなドングリが青いまま落ちていたら、中にはハイイロチョッキリの卵が入っているかもしれません。

1センチにも満たない小さな虫ですが、子孫を残すため工夫を凝らして生きています。じっくり観察してみると、こんな小さな虫の世界にも、それぞれの営みがあって面白いですよね。
自然の中で気になるものを見つけたら、ちょっと立ち止まって観察。今まで知らなかった生きものとの出会いがあるかもしれません。そこから繋がる新たな世界を知れば、きっと生物多様性の面白さが実感できるはずです。
そして!
そんなドングリを使った観察会が、横山ビジターセンターで開催されます。ハイイロチョッキリだけでなく、ドングリが支える生きものたちの世界についても解説します。ドングリの見分け方講座や、クラフト体験もあるので、ぜひお越しください♪
『ドングリ探しとドングリクラフト』
日時:10月30日(土)9:30~11:30
定員:20名(小学生以上)
集合場所:横山ビジターセンター
ドングリや木の実を使ったクラフト
詳しくは、横山ビジターセンターまでお問い合わせください。
伊勢志摩国立公園 横山ビジターセンター
〒517-0501 三重県志摩市阿児町鵜方875-24
TEL:0599-44-0567
FAX:0599-46-0701
★全国のアクティブ・レンジャーが綴る「日本のいのち」
日本のいのち、つないでいこう!
★環境省 生物多様性ホームページ
生物多様性-Biodiversity-
★COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
生物多様性条約COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
2010年08月27日【日本のいのち、つないでいこう!COP10まで50日前】
伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華
《貝なのに水が苦手? アラレタマキビ》
突然ですが!
みなさん、貝がいる場所を思い浮かべてみてください。
貝を見かけるのって、海など水が豊富にある場所ですよね?
貝って水が好きなんでしょ?というイメージを覆すような、ちょっと変わった種類をご紹介します。
「アラレタマキビ」という巻き貝です。
この貝は、潮間帯(ちょうかんたい)と呼ばれる潮が満ち引きする場所で見られ、海辺にいながら波を避けて岩場にくっついています。例え水の中に移動させたとしても、乾いた岩の上まで上がってきて、波しぶきがすこーしかかるだけの場所に落ち着きます。生息地は、北海道南部以南。沿岸部であれば、ほぼ確実に見つけることができます。

アラレタマキビ【盤足目タマキビ科】
炎天下で焼けた岩の上に引っ付いているのを見て、暑くないのかなぁ?と心配になり、調べてみたところ・・・
このアラレタマキビという貝は、殻口の一部でつま先立ちをして暑さをしのぐことができるのだそうです!
本当に暑さをしのぐための行動かどうかは、アラレタマキビに聞いてみないと分かりませんが、これは他の貝には見られない行動です。(その姿をカメラに納めることができたら、別の機会にご紹介いたします!)

水の中でも平気な貝たち
上の写真の貝たちは、水の中でも平気。同じ貝の仲間なのに、いろんな性格があって面白いですよね。
「生物多様性」を理解することってなかなか難しいですが、こういう小さな違いに気付いたり、興味を持つことが第一歩。「違い」を敏感に感じ取れるようになったら、地球のいのちのいろんな変化やつながりが見えてくるはずです。
★全国のアクティブ・レンジャーが綴る「日本のいのち」
日本のいのち、つないでいこう!
★環境省 生物多様性ホームページ
生物多様性-Biodiversity-
★COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
生物多様性条約COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
突然ですが!
みなさん、貝がいる場所を思い浮かべてみてください。
貝を見かけるのって、海など水が豊富にある場所ですよね?
貝って水が好きなんでしょ?というイメージを覆すような、ちょっと変わった種類をご紹介します。
「アラレタマキビ」という巻き貝です。
この貝は、潮間帯(ちょうかんたい)と呼ばれる潮が満ち引きする場所で見られ、海辺にいながら波を避けて岩場にくっついています。例え水の中に移動させたとしても、乾いた岩の上まで上がってきて、波しぶきがすこーしかかるだけの場所に落ち着きます。生息地は、北海道南部以南。沿岸部であれば、ほぼ確実に見つけることができます。

アラレタマキビ【盤足目タマキビ科】
炎天下で焼けた岩の上に引っ付いているのを見て、暑くないのかなぁ?と心配になり、調べてみたところ・・・
このアラレタマキビという貝は、殻口の一部でつま先立ちをして暑さをしのぐことができるのだそうです!
本当に暑さをしのぐための行動かどうかは、アラレタマキビに聞いてみないと分かりませんが、これは他の貝には見られない行動です。(その姿をカメラに納めることができたら、別の機会にご紹介いたします!)
水の中でも平気な貝たち
上の写真の貝たちは、水の中でも平気。同じ貝の仲間なのに、いろんな性格があって面白いですよね。
「生物多様性」を理解することってなかなか難しいですが、こういう小さな違いに気付いたり、興味を持つことが第一歩。「違い」を敏感に感じ取れるようになったら、地球のいのちのいろんな変化やつながりが見えてくるはずです。
★全国のアクティブ・レンジャーが綴る「日本のいのち」
日本のいのち、つないでいこう!
★環境省 生物多様性ホームページ
生物多様性-Biodiversity-
★COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
生物多様性条約COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
2010年08月22日いのちを育む「タイドプール」
伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華
伊勢志摩国立公園は、日本で数少ない海の国立公園です。
同じ海でも、季節や時間帯によって違った一面を見せてくれます。
今回は、そんな一面のひとつ「タイドプール」についてご紹介します♪
「タイドプール」というのは、潮が引いた後にできる海水の水たまりのこと。
「潮だまり」とも呼ばれます。その海岸の地形によって大小さまざまな水たまりができ、とってもきれいで不思議な海の景色を作りだします。

【伊勢志摩国立公園内のタイドプール(志摩市志摩町片田麦崎)】
海から切り離されたタイドプールの中は、小さな生きものたちにとっては、絶好の隠れ家になります。
特に今の時期の海は、とってもにぎやか。色とりどりの海藻の間を、元気いっぱい泳ぎ回るちいさな魚たち。岩にくっついた数え切れないほどの貝やイソギンチャク。岩陰から顔を覗かせるカニやエビ。
時には、タコに遭遇することも・・・!その様子は、まるで自然の水族館です。

【タイドプールの生きものたち】
今月は、そんなタイドプールでの観察会が伊勢志摩国立公園で開かれます。
海の生きものたちの暮らしを覗いてみませんか?
『タイドプールのいきものワールド』
日時:8月29日(日)12:30~15:00
定員:20名(小学4年生以上)
集合場所:志摩市志摩町片田・麦崎周辺
夏休み最後の思い出作りに、ご家族やお友達を誘って遊びに来て下さいね。
みなさまの参加をお待ちしています♪

【昨年の観察会のようす】
詳しくは、横山ビジターセンターまでお問い合わせください。
伊勢志摩国立公園 横山ビジターセンター
〒517-0501 三重県志摩市阿児町鵜方875-24
TEL:0599-44-0567
FAX:0599-46-0701
同じ海でも、季節や時間帯によって違った一面を見せてくれます。
今回は、そんな一面のひとつ「タイドプール」についてご紹介します♪
「タイドプール」というのは、潮が引いた後にできる海水の水たまりのこと。
「潮だまり」とも呼ばれます。その海岸の地形によって大小さまざまな水たまりができ、とってもきれいで不思議な海の景色を作りだします。

【伊勢志摩国立公園内のタイドプール(志摩市志摩町片田麦崎)】
海から切り離されたタイドプールの中は、小さな生きものたちにとっては、絶好の隠れ家になります。
特に今の時期の海は、とってもにぎやか。色とりどりの海藻の間を、元気いっぱい泳ぎ回るちいさな魚たち。岩にくっついた数え切れないほどの貝やイソギンチャク。岩陰から顔を覗かせるカニやエビ。
時には、タコに遭遇することも・・・!その様子は、まるで自然の水族館です。

【タイドプールの生きものたち】
今月は、そんなタイドプールでの観察会が伊勢志摩国立公園で開かれます。
海の生きものたちの暮らしを覗いてみませんか?
『タイドプールのいきものワールド』
日時:8月29日(日)12:30~15:00
定員:20名(小学4年生以上)
集合場所:志摩市志摩町片田・麦崎周辺
夏休み最後の思い出作りに、ご家族やお友達を誘って遊びに来て下さいね。
みなさまの参加をお待ちしています♪
【昨年の観察会のようす】
詳しくは、横山ビジターセンターまでお問い合わせください。
伊勢志摩国立公園 横山ビジターセンター
〒517-0501 三重県志摩市阿児町鵜方875-24
TEL:0599-44-0567
FAX:0599-46-0701
2010年08月19日生物多様性クイズ実施中です♪
伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華
伊勢志摩国立公園のCOP10に向けたイベント第2弾!
横山ビジターセンターにて、子どもたちを対象とした生物多様性クイズ「地球のいのち、さがしてみよう!」を実施中です♪
館内の展示を使った第1回目のクイズ「地球のいのち、さがしてみよう! in横山ビジターセンター」は、好評のうちに終了。現在は、開催場所を横山園地全体に広げて、第2回目「地球のいのち、さがしてみよう! in横山 ~めざせ!横山展望台~」を実施しています。

【カウンターにて受付しています♪】

【クイズの用紙と双眼鏡をもらったら、さあ出発!】
①横山には、日本一ちいさなトンボが住んでいるのを知っていますか?
②ヨモギにくっついた白い固まりは何だか分かりますか?
③英虞湾にたくさん浮かぶイカダは、いったいどんな役割を持っていると思いますか?

これらの答えが、横山展望台まで続く遊歩道の中に隠されています。
じっくり周りを観察しながら歩いてみると、たとえ姿が見えなくても、いろんな生きものの気配に気付くはず。
クイズの答えについている解説も読みながら、実際に目で見て、触って、横山に住むたくさんの生きもののつながりを感じてみてくださいね♪
全問正解した方には、いろんな生きものの折り方が付いた「COP10折り紙」をプレゼントいたします。
クイズは8月30日(月)まで開催予定です。(※ただし、景品がなくなり次第終了とさせていただきます。)
帽子や飲みものを持って熱中症対策をばっちりにしたら、ぜひ挑戦しに来てくださいね♪
横山ビジターセンターにて、子どもたちを対象とした生物多様性クイズ「地球のいのち、さがしてみよう!」を実施中です♪
館内の展示を使った第1回目のクイズ「地球のいのち、さがしてみよう! in横山ビジターセンター」は、好評のうちに終了。現在は、開催場所を横山園地全体に広げて、第2回目「地球のいのち、さがしてみよう! in横山 ~めざせ!横山展望台~」を実施しています。

【カウンターにて受付しています♪】

【クイズの用紙と双眼鏡をもらったら、さあ出発!】
①横山には、日本一ちいさなトンボが住んでいるのを知っていますか?
②ヨモギにくっついた白い固まりは何だか分かりますか?
③英虞湾にたくさん浮かぶイカダは、いったいどんな役割を持っていると思いますか?
これらの答えが、横山展望台まで続く遊歩道の中に隠されています。
じっくり周りを観察しながら歩いてみると、たとえ姿が見えなくても、いろんな生きものの気配に気付くはず。
クイズの答えについている解説も読みながら、実際に目で見て、触って、横山に住むたくさんの生きもののつながりを感じてみてくださいね♪
全問正解した方には、いろんな生きものの折り方が付いた「COP10折り紙」をプレゼントいたします。
クイズは8月30日(月)まで開催予定です。(※ただし、景品がなくなり次第終了とさせていただきます。)
帽子や飲みものを持って熱中症対策をばっちりにしたら、ぜひ挑戦しに来てくださいね♪
2010年04月13日はじめまして。
伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華
新しく伊勢志摩国立公園のアクティブ・レンジャーになりました、村松さや華です。
自然も人もおおらかであったかい伊勢志摩は、のんび~り穏やかな気持ちで時間を過ごせるステキなところです。
AR日記では、そんな魅力いっぱいの伊勢志摩の情報をたくさんお伝えしていきたいと思っています♪
さて、今年10月に行われるCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)の開催に向けて全国のビジターセンターで実施中の「地球のいのち、えがいてみよう!」(http://c-chubu.env.go.jp/to_2009/0203b.html)ですが、伊勢志摩国立公園横山ビジターセンターでも好評実施中です!

神宮林をはじめとする豊かな森、英虞湾に代表されるリアス式の美しい海岸線・・・
伊勢志摩では、さまざまな種類の自然環境がみられます。
そこで横山ビジターセンターでは、そんな多様な伊勢志摩の自然環境を、いくつかのテーマに分けて台紙を制作しています。

第1弾 「里山と海の景色」

第2弾 「海と砂浜の景色」
「海にはどんな生きものがおったかな~?」「山にもカニっておるよな~。」と、図鑑で調べながら制作してくれた子もいました。
環境が違うと、そこに住む生きものも違ってきます。
完成した景色を見てみるとそのことがよくわかり、生物多様性の豊かさを実感します。
第3弾には、「山の景色」を計画中です。
山には、どんな生きものがいるでしょうか??
5月31日まで実施しているので、伊勢志摩へ遊びに来た際は、ぜひ参加してくださいね!
自然も人もおおらかであったかい伊勢志摩は、のんび~り穏やかな気持ちで時間を過ごせるステキなところです。
AR日記では、そんな魅力いっぱいの伊勢志摩の情報をたくさんお伝えしていきたいと思っています♪
さて、今年10月に行われるCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)の開催に向けて全国のビジターセンターで実施中の「地球のいのち、えがいてみよう!」(http://c-chubu.env.go.jp/to_2009/0203b.html)ですが、伊勢志摩国立公園横山ビジターセンターでも好評実施中です!

神宮林をはじめとする豊かな森、英虞湾に代表されるリアス式の美しい海岸線・・・
伊勢志摩では、さまざまな種類の自然環境がみられます。
そこで横山ビジターセンターでは、そんな多様な伊勢志摩の自然環境を、いくつかのテーマに分けて台紙を制作しています。

第1弾 「里山と海の景色」

第2弾 「海と砂浜の景色」
「海にはどんな生きものがおったかな~?」「山にもカニっておるよな~。」と、図鑑で調べながら制作してくれた子もいました。
環境が違うと、そこに住む生きものも違ってきます。
完成した景色を見てみるとそのことがよくわかり、生物多様性の豊かさを実感します。
第3弾には、「山の景色」を計画中です。
山には、どんな生きものがいるでしょうか??
5月31日まで実施しているので、伊勢志摩へ遊びに来た際は、ぜひ参加してくださいね!
伊勢志摩といえば、イセエビ・アワビ・サザエ・カキ・ノリなどなど・・・たくさんのおいしい海産物も魅力のひとつ♪そして、そんな海産物を育てるための養殖イカダは、いたるところで見かけられます。
伊勢志摩で、たくさんのおいしい海産物が取れる理由は2つ。
1つは、沿岸に続く大陸棚があるおかげで、太陽の光が海底まで差し込み、海藻類がよく育つから!そのおかげで、海中の酸素量が増え、海藻を食べて育つアワビやサザエなどのエサ場にもなっているんです。
そして、2つめの理由は、伊勢湾に流れ込む木曽川・長良川・揖斐川などの大きな川が、山からの栄養をたっぷり含んだ水を運んできてくれるから!その水は、太平洋を北上してきた暖流の黒潮とゆっくりぶつかって、静かで生きものたちがたくさん暮らせる豊かな海を作り出します。
そんな恵まれた豊かな海域があったからこそ、ここ伊勢志摩ではおいしい海産物が取れ、養殖文化が発展できたんです。伊勢志摩に来てからはおいしい海の幸とたくさん出会いましたが、その度にこの地域の海の豊かさを感じます。
英虞湾に浮かぶ養殖イカダ(志摩市阿児町鵜方「横山展望台」から)
この養殖イカダのある景色は、伊勢志摩国立公園を代表するリアス式海岸が美しい志摩市の英虞湾(あごわん)でも見られます。どんどんと空気が澄んでくるこれからの季節は、もやが取り払われ、緑豊かな島々や複雑な海岸線の海の色がいっそう際立って、一年の中でもっとも美しい時期を迎えます♪
そして、わたしが好きなのが、夕日の沈むころの景色。
イカダの間を縫うように走る船が作り出した波が、夕日に照らされてキラキラと輝く様は、時間を忘れて見入ってしまうほどとっても美しい光景です。
自然の中に人工物があるとがっかりすることがよくありますが、この養殖イカダは、英虞湾の景色を他にはない「ただ一つだけのもの」としてよりステキに見せてくれる大事な要素になっていると私は思っています。
地元の人々が英虞湾と深く関わりあいながら生活してきた歴史を教えてくれる、なくてはならないものです。
英虞湾の夕景(志摩市大王町波切「桐垣展望台」から)
その土地ならではの歴史や文化の育まれる基盤には、その土地ならではの自然環境があります。伊勢志摩のように、海と共に生きる地域では、養殖文化や海女文化が生まれたり、それぞれの環境に合わせて、違った営みがあり、多様な歴史や文化は築かれていきます。
人間以外の生きものだってそう。環境に合わせて姿や暮らし方を変えていく生きものにも、ひとつひとつ違った深くて多様な歴史があるのです。
他にはない「ただ一つだけのもの」だから、大切で魅力的。
好きな景色や、おいしい食べ物、生物多様性について考える入り口はどこにだって広がっています。生物多様性の保全を地球規模で考えると壮大なテーマに思えてしまいますが、わたしたち一人一人ができることは、これからも残していきたい「ただ一つだけのもの」を見つけることが始まりであり、またそれはいちばん大切なことであると私は思っています。
☆お知らせ☆
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の開催を、より身近に感じてもらえるよう、現在、名古屋国際会議場(COP10会場)に隣接する白鳥地区では、生物多様性をテーマとした国際的な発表・交流展示会『生物多様性交流フェア』が行われています。
世界中の「ただ一つだけのもの」を探しに出かけてみませんか?
★全国のアクティブ・レンジャーが綴る「日本のいのち」
日本のいのち、つないでいこう!
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