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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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伊勢志摩国立公園 志摩

236件の記事があります。

2012年06月22日横山レポート② 日本一小さなトンボ

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華

第一回目から、かなり間が空いてしまいましたが・・・
横山の自然について、近況をお伝えします!
(前回の記事→「横山レポート① キノコ」

横山には“日本一小さい”と言われるトンボがいます。
その名も「ハッチョウトンボ」です。


【ハッチョウトンボ(トンボ科ハッチョウトンボ属)】

今の時期、しょうぶ園やビオトープの周辺を歩いていると、あちこちでたくさん飛び回っています。
全長2cmほどと、とっても小さいトンボですが、オスは真っ赤な体の色をしているので、比較的見つけやすいです。
目をこらしてよ~く観察していると、葉っぱの上などあちこちに留まっているのが分かるはずです。

一方、メスの体は黄色くあまり目立たない色をしています。
写真を撮ろうと探し回りましたが、ジッとしていると周りの色に紛れてしまい、見つけるのに苦労しました。。。


【ピンぼけですが・・・左がオス、右がメスです。】

水気の少ないビオトープ側でもたくさん見られるので、こんな場所でも平気なのかなぁ?と思っていたのですが、湿地の浅い水辺を好むようです。

この日は、他にもショウジョウトンボやキイロイトトンボなど、たくさんのトンボが飛んでいるのが見られました。水辺の植物をよく見てみると、いろんなヤゴがたくさんくっついています。
みなさんも夏の横山でいろんな発見をしてみてくださいね♪


【なんのヤゴでしょうか??】

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2012年06月12日東海三県、力を合わせて海岸清掃!

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華

6月9日(土)、鳥羽市にある離島、答志島の“奈佐の浜”で海岸清掃が行われました。
先日の日記の最後で、ちょろっとお伝えした22世紀奈佐の浜プロジェクトのひとつです。
だんだんと具体的な活動が始まってきています!


【奈佐の浜(第3種特別地域)】

参加者は、伊勢湾流域の愛知県、岐阜県、三重県で活躍する環境団体が中心です。
当日のお天気が心配されていた中、「たとえ雨が降っても!」と地元の方を含め270名を超す方々が参加されました。

【はるばる遠方からたくさんの方々が参加。】

三重県における伊勢湾の漂着ごみが年間約7,800tあるうち、鳥羽市は約5000tと半分以上を占めています。そのうち答志島には、約3000tが流れ着いており、その量がいかに多いのかが分かります。
当日は普段に比べるとごみの量は少なかったようですが、それでもペットボトルや釣り具、壊れた漁具など多くのごみが回収されました。



海岸清掃は1時間ほど行われました。】

みなさんの力でこれだけきれいになった浜も、時が経てばまた新たなごみが流れ着きます。漂着ごみの問題は、流れ着いた地域でゴミ拾いをするだけでは解決しません。

そんな中、伊勢湾流域の多様な団体がこれだけ結束して問題に取り組めているのは、本当にすごい!と思っています。以前、参加団体の方々とお話させていただきましたが、みなさんそれぞれとっても熱い想いをもって今回のプロジェクトに取り組んでいらっしゃいます。今後は、一般の方々を対象としたイベントも計画していくとのことでした。
私もすこしでも力になれるよう、今後の活動には積極的に参加していきたいと思っています!


【清掃の後は、交流会と勉強会が開かれました。】

~~特別展示も実施中!!~~
今回の取り組みについては、横山ビジターセンターでの特別展示「答志島の漂着ごみをなくそう!」でもご紹介しています。
答志島の自然、漂着ごみの現状、私たちにできることについて、分かりやすく解説しています。
みなさん、ぜひご覧ください!

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2012年06月06日神宮の森で観察会

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華

伊勢志摩では、月2,3回のペースで自然観察会を実施しています。
(これまでの様子はコチラから→ビジターセンターだより
ARも毎回参加してお手伝いさせていただいているのですが、この頃はほぼ毎週末の開催だったので慌ただしく過ごしています。

さて今回は、6月2日に行われた「初夏の山歩き」の様子をご報告したいと思います!

観察会の舞台は、神宮が所有する「宮域林(きゅういきりん)」。
広大な常緑広葉樹の自然林が残されている場所で、全域が特別地域に指定されています。
神宮の方々が大切に守り育ててこられたこの森には、たくさんの貴重な動植物があります。
「自然を傷つけないように、見つけたものはそのままそっと観察しようね」と約束して出発しました。



伊勢湾の海風が運んでくる冷気で、森の中はひんやりさわやかな空気が満ちています。
足を踏み入れた瞬間から、空気が変わるのがはっきりと分かります。
あちこちから「森の匂いがする!」という声も聞こえました(^^)


【歩いていると、いろんな鳥の気配を感じます。】


【他にもこんな生きものを見つけました♪】

いろんな人の手で守られている神宮の森。
講師の先生は、「これだけ広い豊かな森があるからこそ、たくさんの生きものたちが暮らしていける」「生きものたちが、いつまでも静かに安心して暮らせる森であり続けてほしい」、とお話されていました。

~今後の開催情報~
横山ビジターセンターHPにて随時更新しています。
ガイドといっしょなら、きっと伊勢志摩の魅力を存分に感じていただけるはずです♪
夏休み間近!みなさん、ぜひご参加くださいね♪♪

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2012年06月04日樹名板を設置しました!

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華

先日より時折雨がぱらつくようになり、暑いくらいだった気温も少し落ち着いた気がします。
横山園地のアジサイもあちこちで咲き出しています。梅雨の季節が迫っていますね~。

さて、今回はパークボランティアのみなさんと行っている「樹名板の設置」についてご紹介いたします!

この活動は、一昨年から始めており横山園地と創造の森横山を対象に作業しています。
樹名板は、横山ビジターセンターで配布している「横山自然観察マップ」に掲載されている木々を中心に設置。マップと照らし合わせながら樹名板を探し、遊歩道沿いの木々や植物を知ってもらうことが目的です。




巡視の際いつもお会いする方が樹名板に気付いてくださったようで、先日
「これを付けてくれたから、最近は木の名前を覚えながら歩いてるんだよ。」と嬉しそうに話してくださいました。
実際に活用してくださっている方の声が聞けると、やっぱりうれしい!
今後の活動の励みになります!(^^)

現在は、横山ビジターセンターから見晴らし展望台間で作業中です!
みなさん、横山園地にお越しの際はぜひ探してみてくださいね♪

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2012年05月30日展示コーナーができました!

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華

環境省や志摩自然保護官事務所の取り組みについて、情報発信する展示コーナーができました!
横山ビジターセンターの一角をお借りして展示しています。




パネル2枚分とまだまだ規模は小さいのですが、今後はパークボランティアの日々の活動紹介や、公園内で行われている様々な事業について分かりやすくご紹介していく予定です。
みなさま、横山ビジターセンターにお越しの際はぜひご覧ください♪


【読売、毎日、中日新聞で取り上げていただきました!】

~今後の予定~
6月は環境月間!
ということで、6月中は、「海岸漂着物問題」についての展示を行う予定です。
東海3県が連携して取り組もうとしている「※奈佐の浜プロジェクト」を中心に取り上げます。行政や各自治体、地域住民が連携し合って取り組むこの活動には、全国からも注目が集まってきています。

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※奈佐の浜プロジェクト について
愛知県、岐阜県、三重県の環境団体が集まり、
伊勢湾流域の漂着ごみ問題の解決に向けて
連携して取り組むべく始まったものです。
Facebookでも随時情報発信されています!
22世紀奈佐の浜プロジェクト
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2012年05月29日特別保護地区の島「見江島」

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華

5月28日、三重自然誌の会の生物調査に同行させていただき、「見江島(みえじま)」に行ってきました。
見江島は、暖地性植物群落や、イワツバメ(県指定天然記念物)の棲息地があることから、伊勢志摩国立公園の中でも“特別保護地区”に指定されています。
この日は、植物、ほ乳類、昆虫、陸産貝類などさまざまな分野の方々が参加し、1日かけて調査を行いました。


【太平洋に浮かぶ小さな無人島です。】

島の周囲は外海の荒波に削られ、ところどころイワツバメが越冬に利用していると思われる海食洞が見られます。岩礁にはクロマツの木がしがみつくようにして生えており、内陸にはウバメガシ、ハマヒサカキ、トベラ、モチノキ、ヤマモモが多く見られました。上陸した浜には、ハマゴウの群落が一面に広がっていました。



シカやサルの姿も目撃され、他にもタヌキの溜めフン、キツネと思われる動物のフン、イノシシの掘り跡らしきらしきものも発見。シカの仕業らしき傷が付いた木も度々見られました。また、途中通り雨が降った際は、アマガエルと思われるカエルの鳴き声も聞かれました。
海に囲まれ、人の出入りの少ないこの島。
それぞれ新たな生活の場を求めて、本土から泳いでやってきたのでしょうか??
人間以外の生きものたちだけで暮らしている独特の雰囲気は、歩いていると別世界に来てしまったような不思議な気持ちになります。


【この日見つかったもの】


【調査の様子】

この日集めたサンプルは、これから同定作業が行われます。
今後も数回調査を行い、1年かけてデータを集めるとのことでした。
また調査に同行させていただいた際には、この場でお知らせいたします!

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2012年05月23日子どもたちと守る“アマモ場”

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華

海の自然を豊かに保ってくれる“アマモ場”。
このアマモ場を保全・再生しようという取り組みが、地元の学校にも広がっています。

そんな学校の1つが、志摩市にある的矢中学校。
5月22日、アマモの勉強会が行われるということで私も見学させてもらいました!

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★的矢中学校について★
 学校近くの伊雑ノ浦(いぞうのうら)を対象に、2年前から全校挙げて
 “アマモ場の再生”に取り組んでいる学校です。
 アマモを植栽することで、昔の豊かな伊雑ノ浦を取り戻そうと、
 地元の漁業者や三重県水産研究所の方々と協力して活動。
 昨年は、アマモ場の再生を目指す関係者が集まる交流会にも参加しています。
 (交流会の様子はコチラから。)
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【最初に2年間の活動を振り返りました。】

これまでの授業をスライドで振り返った後、“アマモ場の再生”について、
三重県水産研究所、的矢湾アマモ再生協議会の方々がお話されました。


【国分秀樹研究員(三重県水産研究所)】


【伊雑ノ浦の環境の変化】

伊雑ノ浦の今と昔、アマモ場再生の流れなどを、実際に潜って撮影した動画も交えながら紹介されていました。
1956年(昭和31年)に、農業用水確保の為「伊雑ノ浦をため池に!」という計画があり、地元の漁業者の方々の訴えで計画を中止させたことがあったそうです。
当時の嘆願書を紹介しながら、昔の人は自分たちの暮らしや地域の自然環境にとって「アマモが豊富にある伊雑ノ浦がいかに大切なのか」を非常によく理解していたんだとお話されていました。


【北村享さん(的矢湾アマモ再生協議会)】

伊雑ノ浦で代々アオサを養殖されてきた方です。
漁をしながら身を以て感じてきた環境の変化、何とかして伊雑ノ浦のアオサ養殖を残していきたいというお話は、とても説得力があり取り組みにかける熱い思いが伝わってきました。今年は、これまでの5倍の種(約100万粒!)を採って植栽を行う必要があるということで、子どもたちに協力を呼びかけていました。

今後は、6月4日にアマモの種を採取し、アマモの植栽を始めていくそうです。
取り組みについては、以下のHPでも随時紹介されていますので、どうぞご覧ください。

▼三重県環境・生態系保全活動支援協議会HP
 http://mobahigata-mie.com/

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★出前授業やってます!!★
このような子どもたちと地域の自然環境を守る取り組みが広がっていくように、
志摩自然保護官事務所では出前授業をどんどん実施していきたいと思っています!詳しくは、以下をご覧ください。

▼環境省中部地方環境事務所HP
 http://c-chubu.env.go.jp/nature/mat/m_4.html

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2012年03月21日横山開花情報!

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華

メジロの混群があちこちで見られ、ウグイスもだいぶ上手に鳴けるようになってきました。
まだまだ空気は冷たいですが、ここしばらくお日様が照ってポカポカ良い天気が続いたので、コチラ志摩市の横山園地では春の花がたくさん咲き始めています♪


【志摩市阿児町鵜方 メダカ池前にて(3/13撮影)】
 梅と桜がいっしょに咲いているのが見られました。


【創造の森横山 ビオトープにて(3/13撮影)】


【横山展望台周辺にて(3/13撮影)】

さて、3月25日、4月1日に「桜祭り」を控えている創造の森の桜ですが、見頃はまだ少し先かな~という印象です。徐々に枝先がピンク色に染まりチラホラ咲き始めていますが、見頃は4月に入ってからになりそうです。


【創造の森横山にて(3/21撮影)】

また、「桜祭り」には横山ビジターセンター、パークボランティアも参加協力しています!
当日は、昨年大盛況だった“竹ぽっくり”作りを行う予定です。
みなさん、ぜひ春の横山に遊びにきてくださいね~♪

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2012年03月07日船小レンジャー誕生!@船越小学校

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華

3月5日(月)、船越小学校で出前授業を行いました。
1年間かけて実施してきた出前授業も今回で最終回。
これまでの授業をクイズを交えながら振り返りました。




レンジャーの心得「知る・守る・伝える」を復習。
自分たちで考えた覚え方!頭文字を取って「しまつ」って覚えてるんだよ~と教えてくれました。
みんな一生懸命取り組んでくれて、かずやレンジャーもさやレンジャーもうれしいです!
「前浜クイズ」では、海浜植物の名前までバッチリ覚えていてくれました!
調査のあと、自ら進んでゴミ拾いや調査をしてくれた子もいて感動です。



最後は、いよいよ「船小レンジャー任命式」!ついに「見習い」卒業です。
ひとりひとり「船小レンジャーの誓い」を発表しました。
「自然のことを本でもっと勉強していきたい!」「前浜のゴミを綺麗にしたい!」「小さい子に教えていきたい!」などなど、とっても頼もしい言葉が聞けました。



そんなみんなに私たちからは前浜図鑑をプレゼント。
次に会ったときには、今よりもっと前浜や船越地区について詳しくなってくれていると嬉しいなぁと思います。
船小レンジャーのみなさん、先生方、本当にありがとうございました!

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2012年02月17日新・横山展望台スロープ!

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華

先日より床面の改修工事が行われていた横山展望台までのスロープですが、
工事が完了し再びたくさんの方々に利用していただいています。
(※工事完了の詳細についてはコチラをご覧ください。)

通行が再開され、渡り初めしよう!ということで、先日パークボランティアのみなさんと
できたてホヤホヤのところを歩いてきました。
以前の、床面にゴムのシートが貼られたものから、木の板を波状に加工した木目のきれいな仕様に変わりました。




より自然の景色になじんでステキになりました。
できたてのスロープはまだ木の香りがして、歩いているととても気持ちいいです。




この日はあいにくの雨でしたが、モヤがかかることなく英虞湾がスッキリ見渡せました。
水面がキラキラ輝いている様子、伝わるでしょうか?
やっぱりこの時期は一段ときれいです!
みなさんぜひ新しいスロープをご利用くださいね♪

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