国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋
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2017年10月24日秋は夕暮れ。
国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 管理者(名古屋自然保護官)
猛烈な台風が過ぎ去り、秋の晴れ空に期待する藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの吉塚です。
(台風一過の藤前干潟。まだ潮のひき始めのため、干潟はあまり見えていません。)
干潟のシーズンといえば、干潟に入って、どろんこになって遊んだり、泥の中に住む生きものを観察する。夏のイメージが強いですよね。
そんな夏の楽しみ方ももちろんありますが、今回は、秋の藤前干潟はまたひと味違う、とても良いシーズンだということを少しお知らせしたいと思います。
(夕方、ごはんを求めて飛んできたトウネンたち。)
何故なのかといいますと、藤前干潟では、秋になるとちょうど夕日と重なるタイミングで、潮がひいて干潟が出てくることが多くなってきます。するとそこへ、干潟に住む生きものを食べに、渡り鳥が飛んでやってきます。
そうすると、夕日を背景に、渡り鳥たちのシルエットが浮かび上がります。
想像してみて下さい。とても綺麗な絵ですよね♪
その景色を見た時、私は思わず、学生時代の古文で習った「春はあけぼの...」で始まる枕草子の中の一節にある「秋は夕暮れ...」と、秋の愉しみを謳っている箇所があることを思い出しました。
(干潟でごはんを探すシギたち。影になっているのですが、恐らくオバシギだと思われます。)
枕草子は清少納言が書いたとされる文章ですが、大まかな内容(かなり省略してるかもしれませんが...汗)としては、秋は夕暮れが綺麗な季節であり、夕日を背景に鳥たちが山のねぐらに向かって、飛んで行く姿が美しいと謳っています。清少納言は特に遠くへ飛んで行き、小さくなっていく鳥の姿が趣深いと書いてありました。
この詩を読んだ時に、今も昔も綺麗だと思う気持ちは変わらないんだなぁと思いました。
ただこの夕日の中、鳥たちが飛んでいる姿をビル街の中では、あまり見ることがありません。
(夕方、藤前干潟の空を飛ぶタカの仲間。)
そのため、秋の藤前干潟では、この「秋は夕暮れ...」を体感できる場所だと思います。
昔はビルなどありませんから、鳥の群が夕日の中を飛んでいく姿をたくさん見たのかもしれません。
そういう意味で、藤前干潟は日本の原風景を感じさせる部分があります。
秋といえば、紅葉や栗などの美味しい食べ物などが挙げられますが、藤前干潟に来て、おっきな夕日をバックに鳥たちが飛んだり、ごはんを食べたりしている姿を見てみませんか。
(※夕日と干潟が出るタイミングを事前にチェックしてから来て下さいね。天気も重要ですよ!)
カメラもあれば、風流な写真を撮るチャンスですよ♪
おっきな夕日は、これからの時季ということで、私もこれからチャンスを狙いたいと思います!
(夕方せっせと干潟の中のごはん(ゴカイなど)を捕まえるトウネン。結構くちばし突っ込みますね~。)
2017年10月10日秋の干潟
国指定藤前干潟鳥獣保護区 西部理恵
だんだんと半袖では寒くてつらい季節になってきましたね。
藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの西部です。
この間、潮の良い日に保護区の巡視をしながら秋の藤前干潟の生きものの様子を見てきました。
この時期は、渡去するシギチドリ類も多いですが、まだまだ残留組も残っていますし、代わって飛来するカモ類もいるので、なんだか賑やかな様子。先日はヨッシ―こと吉塚ARが干潟の人気者トビハゼのことを紹介していましたが、まだ寒さが本格的ではないので、カニやトビハゼといった干潟の小さな生きものたちも元気に動き回っていて、干潟の観察が楽しい季節です。
<ちょうど干潟に飛んできたハマシギの群れ>
その日は朝、早めに巡視に出ていくと、途中で鳥獣保護区管理員さんにバッタリ。天気も良く、潮も良い日は、皆干潟に集まります!
藤前干潟で活躍する鳥獣保護区管理員さんは5人いらっしゃるのですが、鳥獣の専門家として保護区を巡視していただいており、いろいろな情報を私たちに教えてくれる貴重な存在です。この日はシギチドリ類のほかカモ類も飛来し干潟が賑やかだという情報をさっそく入手しました。
途中、台風で一部ダメージを受けていたヨシ原の状況も確認しましたが、徐々に回復してきている模様。
しかし、河川の増水によって干潟に堆積していたゴミが増えました。そうした情報も定期的に鳥獣保護区管理員さんから報告されますが、やはり拾っても拾っても溜まります。現在、藤前干潟に溜まっているゴミは河川などから流れ着く漂着ゴミがほとんどですが、中には不法投棄されたゴミもあります。
<台風で倒れたヨシの上に枯れたヨシや流木などの自然ゴミとプラスチック製品などの人工ゴミが堆積する>
ゴミ問題については、語りだすと長くなってしまうのでまた別の機会に。
ちなみに、10月21日(土)には、毎年春と秋に開催されている「藤前干潟クリーン大作戦」というボランティアイベントがあります。市民団体が呼びかけ、行政、企業、自然保護団体や地元住民の方々が協力して行っている清掃活動です。興味のある方は、ぜひご参加ください。
話が脱線してしまいましたが、私たちは巡視の際に、渡り鳥など生きものの情報だけでなく、こうしたゴミの状況や鳥獣保護区であることを示す制札などが破損していないか、といった現場の状況も把握し関係者の間でで情報共有しています。
さて、ゴミの堆積状況を見ると気分も沈んでしまうのですが、この日はいろんな鳥が干潟に入って賑やかだ、ということでしたので、気をとりなおして先に進みます。ここからは、この日見られた藤前干潟の生きもの風景を一気にご紹介していきましょう。
<干潟の遠いところにシギチを発見!ピンボケですが、手前側の4羽はオグロシギ。私にとってはオオソリハシシギとの見分けが・・・難しい!>
<オナガガモ:まだ数は少ないですが、ピンと伸びた尾が特徴。首が細長く、個人的には泳いでいる姿がとても優雅で好きなカモです。>
<ハシビロガモ:20羽ぐらいが群れていました。まだエクリプスの個体が多くて雄雌の区別が難しい>
※エクリプス:エクリプスとは、主に繁殖期後半に風切が一斉に抜けて飛べなくなる時期に、外敵から身を守るためにオスがメスと同じような地味な羽色になることを言う。日本に飛来する頃には次の繁殖に向けて徐々に繁殖羽へと変化している途中であることが多く、まだ地味な羽の個体が多い。
<トウネンとヤマトオサガニ:こうしてみるとトウネンって小さな鳥なんですね。羽繕いに一生懸命でした>
<この写真だけ次の日に撮影した写真:藤前干潟では数が多くないので見られたらラッキーなキリアイ。トウネンと良く似た姿をしていて、トウネンの群れと一緒にいると私にはさっぱり見つけることが出来ません・・・>
<甲羅干し中のヤマトオサガニ。背は泥がカラカラに乾いて真っ白。干潟に同化していますが、目が慣れてくると沢山のヤマトオサガニを見つけることが出来ます。>
干潟からヨシ原にかけて連続した自然環境のある場所では、ヤマトオサガニだけでなく、チゴガニやコメツキガニ、アシハラガニやクロベンケイガニといったたくさんのカニが生息しています。
先日(9月23日)は、稲永ビジターセンターで「カニパラダイスへレッツゴー!」というなんとも楽しい観察会もあって、まだまだ元気に動き回るカニたちをみんなで観察して楽しみました。
<9月23日開催の観察会の様子:まずは堤防の上から静かにカニの行動観察>
藤前干潟では、こんな風に漂着ゴミにも負けずに今日もたくさんの生きものが暮らしています。
けれど、ゴミがどんどん増え続けると、いつか彼らの生きていく場所を奪ってしまうことになるかもしれません。
藤前干潟のレンジャーの口癖、「ゴミを出すのも人間、拾うのも人間」。
動植物はゴミを拾うということは出来ないので、人間が拾わない限り無くなることはありません。いつかは私たちに跳ね返っても来る問題でもあるので、日ごろからゴミを減らすなどの心がけをしていきたいですね。
というわけで、先ほども少し書きましたが、近々、藤前干潟では大規模なゴミ拾いボランティア活動が行われます。我々自然保護官事務所のメンバーも参加し、ゴミ拾いの後には干潟観察会を行います。興味のある方は、ぜひご参加ください。
■藤前干潟で行われる今後のイベント
<藤前干潟の清掃活動「藤前干潟クリーン大作戦」>
日 時:平成29年10月21日(土)
場 所:愛知県名古屋市港区
申込み:当日受付
問合せ:藤前干潟クリーン大作戦実行委員会事務局
TEL:090-8421-1037
MAIL:suzuki.1@re.commufa.jp
詳 細:http://cleanupfujimae.jimdo.com/
主 催:藤前干潟クリーン大作戦実行委員会
<藤前干潟 藤前活動センターと稲永ビジターセンターの企画展>
藤前活動センターと稲永ビジターセンターでは、企画展を実施中です。
藤前干潟の不思議な生きものたちのことや、生きものたちを苦しめるゴミの話など、
企画展をとおして、今の藤前干潟を知ることが出来る展示になっています。
★ 藤前活動センター ★
「ガタモン・ワールドにようこそ!~干潟の小さな生きものが果たす大きな役割~」
藤前干潟に生息する大きさ数ミリの生きものたち「ガタモン」。
小さな生きものたちの世界をのぞいてみよう!
期 間:平成29年7月30日(日)~12月17日(日) 9:00~16:30
(毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、第三水曜日は休館)
場 所:藤前活動センター2階(名古屋市港区藤前2-202)
入館料:無料
問合せ:藤前活動センター
TEL:052-309-7260、FAX:052-309-7261
★ 稲永ビジターセンター ★
「ゴミファイターになろう!」
ゴミ埋め立てから保全された干潟という歴史を持つ藤前干潟。
しかし、生活の中でどうしても出てしまうゴミを減らすにはどうする?
すごろくやみんなのアイディア募集など、楽しみながら学ぼう!
期 間:平成29年8月1日(火)~10月31日(火) 9:00~16:30
(毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、第三水曜日は休館)
場 所:稲永ビジターセンター1階(名古屋市港区野跡4-11-2)
入館料:無料
問合せ:稲永ビジターセンター
TEL:052-389-5821、FAX:052-389-5822
2017年09月27日干潟じゃないとツライんです。
国指定藤前干潟鳥獣保護区 吉塚藍
半袖が少し寒く感じられるようになり、晴れ空が綺麗になってきた藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの吉塚です。
(みんなでポカポカお昼寝タイムのカルガモ)
今日は干潟のアイドル。トビハゼ特集です!!
前回の記事にも紹介されたトビハゼが、藤前干潟では今たくさん見ることができます。
今回、西部ARが発見し、近くで撮影することができました♪
愛くるしいルックスの彼等は、多くの人に知られていますが、私はこれまで野生のトビハゼを間近で見たことはありませんでした。
それが、今は間近でたくさん見ていることにびっくり!!感動です!!!
魚なのに、本当に泥の上でぴょんぴょん跳ねています!!
潮がひくと、水際を追っかけるようにしてたくさんのトビハゼたちが跳ねてきていました。
トビハゼのことを調べてみると、彼等はえら呼吸と皮膚呼吸をしているようで、普通の魚のように水中で過ごそうとすると、どうやら溺れてしまうそうです。
かと言って、カラカラに乾いた場所では、えら呼吸ができず、また皮膚をある程度、湿らせることが必要で、よく泥の上で体を転がせて全身泥パックをしているような姿を見かけます。
干潟という環境のような場所でしか生きられない彼等は、限られた環境でたくましく生きています。
これからも彼等が生きていける環境があり続けるように願います。
(ヨシにつかまっているカワザンショウガイの仲間)
またトビハゼと同様、ヨシ原が広がる干潟の環境で生きる巻き貝がいます。
カワザンショウガイという貝なのですが、数ミリ程度の大きさで、実はいくつか種類がいます。
ただし、見ただけではどの種類か判別するのは難しいので、私たちはカワザンショウガイの仲間としか呼べません。
彼等も水中で過ごすことは苦手なようで、湿った泥の上にいることが多いです。写真では水から逃げるようにヨシの茎につかまっていました。
今回紹介したトビハゼとカワザンショウガイの仲間たちはどちらも、干潟の減少と共に数が少なくなっている生きものです。
まだ見たことがない方は、ぜひ一度藤前干潟で見て欲しいです。
(※干潟は見られる時間帯が限られており、また泥で足を取られる危険性もありますので、見られる場所、時期や時間等については、事前に稲永ビジターセンターか藤前活動センターにお問合せください。また観察会なども実施しておりますので、各センターまでお問合せください。)
今トビハゼは、稲永ビジターセンター側の干潟でよく見られています。
(いつの間にか他のカニをおんぶしているヤマトオサガニ)
●藤前干潟の今後のイベント
【石ころ干潟観察会①~石の下には何がいる?~】
干潟にたくさん転がる石の下に隠れている生きものたちをのぞいてみます!
様々な生きものたちに会えることでしょう。
日 時:平成29年10月7日(土)13:00~15:30
場 所:藤前活動センター(名古屋市港区藤前2丁目202番地)
対 象:一般(幼児~大人)※小学3年生以下は保護者同伴
定 員:20名
参加費:大人200円、小中学生100円、幼児無料
申込・問合:藤前活動センター(TEL:052-309-7260)
主催等:環境省中部地方環境事務所
藤前干潟ふれあい事業パートナーシップ事業
2017年09月13日最近の藤前干潟は。
国指定藤前干潟鳥獣保護区 西部理恵
藤前干潟からこんにちは、アクティブ・レンジャーの西部です。
今日はすっきりとした秋空が広がる藤前干潟ですが、週末には天気が荒れ模様のようです。
せっかくの連休なので、少しでも晴れ間が続くと良いですね。
それではさっそく、最近すっかり秋めいてきた最近の藤前干潟の様子をご紹介しましょう。
干潟の上では、小さな生きものたちが活発に動き回る様子が見られます。干潟の上をよーく目を凝らして見ると、小さな小さなトビハゼがあちらこちらに!とても小さく、干潟と同系色なので見過ごしてしまいそうですが、何かの拍子にぴょんっと飛んで逃げるのでわかります。残念ながら、写真で撮るのは至難の業です。
<上写真:2年ほど前に撮影した同じ時期のトビハゼ>
そして、藤前干潟といえば、渡り鳥たち。だんだんと渡りの鳥たちの姿が多くなって来ているようです。先日、9月10日には環境省が実施している鳥類調査があったのですが、藤前干潟では恐らく初認となるアカアシカツオドリが1羽入ってきたという報告がありました!証拠写真は、お隣、名古屋市野鳥観察館の方がバッチリおさえてくれましたので、そちらをご覧ください。
→名古屋市野鳥観察館ブログ(http://blog.goo.ne.jp/kansatukan)
私はといえば、巡視の時に、初めてホウロクシギを間近に見ることが出来ました!
とはいえ、普通よりも嘴が短く、体も小さめだったため、チュウシャクシギかな?と思ってみていたのですが・・・ちょっと違うなぁと思って野鳥観察館で確認してもらったところ、ホウロクシギだった!というわけです。
まだまだ初心者バードウォッチャー。フィールドですぐにこれっ!とわかるまでには、長い道のりが必要ですね。
見分けるコツは、背中の白い部分とお腹の模様や色など、だそうです。
飛び立った時の写真、わかりますか?上の鳥がチュウシャクシギ、下がホウロクシギです。
この白色部分、飛ばないとわからない、というなんとも難しい識別点ですね・・・
さて、話はかわって、秋といえば、スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋!などと言いますが、イベントの秋!でもあります。
今週末(9月16日)には環境デーなごや2017が開催され、稲永ビジターセンターと藤前活動センターのブースも出ます。いろいろな団体がそれぞれの切り口で環境について考え、取り組んでいる様子がわかる楽しいイベントになっていますので、藤前干潟のブースをのぞきつつ、遊びに来てください!
→環境デーなごや2017(http://kankyoday.com/)
ウミネコの成鳥と若鳥。若鳥にあっち行け~と言っているのでしょうか?
この時期、数が増えてきているトウネン。漢字では当年。体がとても小さいので、今年生まれの・・・と言う意味で当年と言う名前なのだそうですよ。
●藤前干潟の今後のイベント
【カニパラダイスへレッツゴー!】
稲永ビジターセンターで、カニを観察する干潟観察会が開かれます。
子どもも大人もカニパラダイスへご招待!
日 時:平成29年9月23日(土)13:30~15:30
場 所:稲永ビジターセンター(名古屋市港区野跡4-11-2)
対 象:一般(幼児~大人)※小学3年生以下は保護者同伴
定 員:20名(先着順)
参加費:大人200円、小中学生100円、幼児無料
申込み・問合せ先:稲永ビジターセンター(TEL:052-389-5821)
主催等:環境省中部地方環境事務所
藤前干潟ふれあい事業パートナーシップ事業
2017年08月29日【実施報告】藤前干潟ふれあい事業 干潟を音であそぼ
国指定藤前干潟鳥獣保護区 吉塚藍
8月ももうわずかとなり、朝晩が涼しく感じられるようになってきた藤前干潟からこんにちは
・・・とは言ってもまだまだ暑いですね。
アクティブ・レンジャーの吉塚です。
先日カルガモ親子を見つけましたが、6月半ば頃に産まれたカルガモの雛は、もう大人の姿に変わりつつありました。
カモがゆったりと歩いている姿を見ていると癒やされますね。
羽づくろいしている姿なんて、とても涼しげです♪あぁ、私も水浴びしたい・・・
そんなまだまだ暑い日が続く中、敢えてホットな話題をお届けします!
8月22日(火)に親子参加で行われた藤前干潟ふれあい事業「干潟を音であそぼ~貝殻やヨシで打楽器つくり~」の様子を紹介します♪
このイベントではパーカッショニストの本多"taco-bow"正典さんをお招きし、藤前干潟にある素材を使って、打楽器をつくり、参加した子どもたちが藤前干潟の生きもの(トビハゼ、ヤマトオサガニ、チュウシャクシギ)になりきって寸劇を演じ、演奏しました。
参加者のほとんどは初めて藤前干潟に来た方ばかり!
なので、まずは藤前干潟についてどんな場所か?どんな生きものがいるのか?などをお話させて頂きました。
干潟の話を聞いてから、外に出て、干潟を前にtaco-bowさんと耳を澄ませる時間・・・
どんな音が聞こえてきたかな?
セミや車の音も聞こえていたけど、今年はもう秋のシギ・チドリなどの渡り鳥がやってきている時季だったので、鳥の鳴き声も少し聞こえてきたね。
そしてこの日は、パーカッショニストのtaco-bowさんがたくさんの打楽器を操り、藤前干潟の映像に合わせて演奏を披露!
イベント終了後のアンケートでは「素晴らしかった」という感想も。
しかし残念ながら、これは参加した方にしか伝えることができないため、ぜひまた次の機会を狙って下さい♪
(本多"taco-bow正典氏について興味がある方は、右リンクをご覧下さい。http://taco-bow.com/)
いよいよお待ちかねの打楽器つくり。
藤前干潟で採れたカキの貝殻と、乾燥したヨシの茎を使ってウインドチャイムをつくりました。
私自身もイベント前につくってみたのですが、このウインドチャイムは想像していたより、とても綺麗な音がするんですよ♪
ビーズなどを付ければ、飾っても可愛い仕上がりになり、みんな夢中になって取り組みました。
ウインドチャイムだけじゃなく、空のペットボトルに砕いた貝殻を入れて、軽やかな音色のマラカスもつくっちゃいました♪
自分の楽器ができた所で、taco-bowさんから楽器の鳴らし方のアドバイスを受け、最後は2班に分かれて寸劇を行いました。
寸劇では藤前干潟にいる生きものたちが登場します。
潮が引き、現れた干潟の上でぴょんぴょん跳ねるトビハゼ、泥を食べるヤマトオサガニ、そしてトビハゼやヤマトオサガニを狙って飛んできたチュウシャクシギ。そんな藤前干潟で繰り広げられる生きものたちの姿を子どもたちで楽しく演じました。(なんとヤマトオサガニがチュウシャクシギにパクッと食べられてしまうシーンも・・・!)ちなみにスタッフは潮の満ち引き役で登場しました・・・!
出番を控えている子たちは、taco-bowさんのアドバイスの下、寸劇の展開を見て、打楽器を変えながら演奏します。演奏にはご家族の皆さんにも、スタッフで用意した楽器を使ってもらい、参加して頂きました♪
寸劇終了後、カーテンコールを行い、参加者みんなで記念撮影。
藤前干潟を見て、耳を澄ませ、藤前干潟にある素材で打楽器をつくり、藤前干潟の生きものになりきり、奏でる・・・という藤前干潟づくしの2時間でしたが、taco-bowさんのリズムや場を楽しんでいると、あっという間に時間が過ぎ、最後はみんなで「海」を歌ってお開きにしました。
(ちなみに名古屋市野鳥観察館ブログでも今回の様子が投稿されています。http://blog.goo.ne.jp/kansatukan/e/e6542346c05a6f34eee7a904bceddef1)
普段、私たちは出前講座などで学校に伺い、藤前干潟について「学ぶ」という形でお話をさせてもらいますが、今回のようにイベントとして「楽しむ」ことを一番に考え、だけどいつの間にか、藤前干潟に興味を持っていくという場も、とても大切なことだと感じました。
今回「干潟を音であそぼ」に来てくれたみんなには、また藤前干潟に遊びに来て、ぜひ演じた生きもの(トビハゼ、ヤマトオサガニ、チュウシャクシギ)を見に来て欲しいです♪
(干潟が現れるとたくさん出てくるヤマトオサガニたち)
そして干潟に入ってみたくなった方へ♪
最後に干潟に入れるイベントをご案内します!
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環境学習プログラム 干潟の生きもの観察会
■日時:9月23日(土)
13:30~15:30
■会場:稲永ビジターセンター
■定員:20名(※9月9日より参加受付開始)
■対象:幼児~大人
■持ち物:サンダル、筆記用具、水筒、帽子、タオル、(弁当は適宜)、あれば双眼鏡
■参加費:幼児無料、小中学生100円、大人200円
■問合せ:稲永ビジターセンター(※月曜・第3水曜をのぞく、9:30-16:00)
TEL:052-389-5821、FAX:052-389-5822
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環境学習プログラム 石ころ干潟観察会~石の下には何がいる?~
■日時:10月7日(土)
13:00~15:30
■会場:藤前活動センター
■定員:20名(※9月23日より参加受付開始)
■対象:幼児~大人
■持ち物:運動靴or長靴、筆記用具、水筒、帽子、タオル、(弁当は適宜)、あれば双眼鏡
■参加費:幼児無料、小中学生100円、大人200円
■問合せ:藤前活動センター(※月曜・第3水曜をのぞく、9:30-16:00)
TEL:052-309-7260、FAX:052-309-7261
※干潟体験のプログラムについては、稲永ビジターセンター、藤前活動センターまでお問い合わせください。
2017年08月09日【実施報告】藤前干潟ふれあい事業 干潟の泥であそぼう
国指定藤前干潟鳥獣保護区 西部理恵
台風5号が去り、すっかり晴れて青空の藤前干潟から、こんにちは。
アクティブレンジャーの西部です。
写真はヨッシ―こと吉塚ARが8月4日の巡視で撮影したチュウシャクシギ。
まさに降り立つところを激写!チュウシャクシギって背中の羽が白いんですね!
さて、8月8日(火)は、藤前干潟ふれあい事業「干潟の泥であそぼう」を実施しました。
とはいえ、台風5号の影響で、前日には東海地方各地で暴風、波浪、大雨警報などが発令されたため、干潟に入るのは難しい状況になってしまいました・・・。
参加者の皆さま全員に、当日は雨天プログラムを実施予定とのお知らせをいたしましたが、皆さん大変楽しみにしていただけに、ちょっと残念。
今日は、そんな中、実施した「干潟の泥であそぼう」について報告したいと思います!
●当日スケジュール(雨天プログラム)
10:20~ オリエンテーション、アイスブレイク
10:30~ DVD鑑賞
藤前干潟の場所と概要についての紹介
干潟の泥をさわって観察、ヤマトシジミの浄化実験などなど
10:40~ 藤前干潟 生きものカルタ作り!
11:20~ 石ころ干潟で生きもの観察!
12:00 終了
まずは、とにかく干潟に入れなくても集まっていただいた参加者の方に、少しでも生きものに触れてもらおう!と、事前にスタッフが、藤前活動センターの前の石ころ干潟で、カニなどの観察が出来るかどうか、増水による影響や危険物は流れ着いていないか、、、などをチェックした後、まずは雨天プログラムを行い、その後の天候の回復状況を見て、石ころ干潟の観察ということに決定しました。
雨天プログラムでは、今回のテーマである「干潟の泥」を触ってもらったり、藤前干潟の代表的な生きものであるヤマトシジミを使った水の浄化実験を子供たちに手伝ってもらって行いました。
<参加者の二人に手伝ってもらって、ヤマトシジミの浄化実験中>
その後、「藤前干潟 生きものカルタ作り!」を実施。
読み札(文字の書いてある札)と、とり札(絵の書いてある札)を親子で協力して作ります。
藤前活動センターには、
・1階には、常設展示として水槽の生きもの展示
・屋外には、船水槽(本物の木船を水槽代わりにして生きもの観察が出来る!)、
・2階には、7月30日からスタートした「ガタモン・ワールドにようこそ!」という干潟の小さな生きものたちにスポットをあてたパネルによる解説と、生きもの水槽の展示
があります。※ガタモンとは、干潟のモンスターを略したものでセンタースタッフが考えた造語
それらの展示をよーく観察したり、図鑑を見ながら、みんな一生懸命にカルタを作っていました。
出来上がったカルタがこちら!
30分という短い時間でしたが、素敵なカルタが出来上がりました!
今回は、石ころ干潟での観察も行うスケジュールに変更したので、カルタ作りの時間としては少し短い時間となりました。そのため、時間内に色が塗りきれなかったお友達もいましたが、読み札、とり札ともに無事作成することが出来ました!
色を塗って完成させたカルタが出来上がったら、ぜひ名古屋自然保護官事務所まで写真を送ってくださいね。
さて、みんなでカルタを見せ合った後には、いよいよ、石ころ干潟の観察にレッツゴー!
事前の連絡で、天候の回復次第ではもしかしたら屋外で生きもの観察が出来るかもしれないことをお伝えしていたこともあり、「帽子・タオル・水筒」の干潟の3種の神器は、皆さんしっかり持って来ていただいたので、準備は万全、さっそく出かけることが出来ました。
<見つけた生きものをみんなでシェアして観察中>
たくさんのカニやヤドカリ、貝などを発見することが出来ました!
最後に、ヤマトシジミの浄化実験結果を確認!
どうなったのでしょうか!泥水はきれいになったかな!
アンケートでは、やっぱり泥干潟に入りたい!という意見は多かったものの、
・今日は生きもの観察が出来ると思っていなかったので良かった、
・カルタ作りが楽しかった!
といった意見が聞かれ、スタッフ一同、ほっとしました。
プログラムにご参加くださった皆様、ありがとうございました!
さて、私たち名古屋自然保護官事務所では、藤前干潟ふれあい事業の夏の体験イベントをもう一つ企画しています。既にお知らせしていますが、8月22日(火)に実施する「干潟を音であそぼ」貝がらとヨシで打楽器づくり、です!
まだ受付中ですので、お近くの方はぜひお申込みください!
そして、やはり泥や砂の干潟にも入ってみたいという皆さまには、今後の干潟体験の予定をお知らせします。
1)8月20日 環境学習プログラム 夏休み!干潟観察会 ~ガタモンを探せ!~
日時:8月20日(日)10:00~12:00
場所:藤前活動センター(港区藤前2-202)
定員:20名(先着)
参加費:大人200円、小中学生100円、幼児無料
電話:052-309-7260
※現在、参加者受付中(先着順のため、センターにご確認ください)
2)9月23日 環境学習プログラム 干潟の生きもの観察会
日時:9月23日(土)13:30~15:30
場所:稲永ビジターセンター(港区野跡4丁目11番2号)
定員:20名(先着)
参加費:大人200円、小中学生100円、幼児無料
電話:052-389-5821
※9月9日より参加受付開始となります。
※そのほか、干潟体験のプログラムについては、
稲永ビジターセンター、藤前活動センターまでお問い合わせください。
2017年07月20日干潟の泥の住人たちと夏休みイベント!
国指定藤前干潟鳥獣保護区 吉塚藍
ここ最近、懐かしいシギチドリ類がまた見られるようになってきました。
梅雨明けし、これから暑くなる季節なのですが、秋のシギチドリ類の渡りが始まったと言っても良さそうです。おかえりなさい、今年はたくさん来てくれるかな?これからが楽しみな藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの吉塚です。
今回は、私たちアクティブ・レンジャーが藤前干潟の生きものの動向を把握するため、毎月行っている、底生生物の定点調査をご紹介します!
調査の方法はズバリ、泥の中に棲んでいる生きものの種類と数をカウントする!というシンプルなものでありますが、毎月一度大潮の日、または前後の日に、3つの地点で、同じ深さだけ泥を採取して生きもののデータを蓄積しています。毎月調査を行っていくことによって、生きものの種類や数が変化する季節の傾向を知ることができたり、3つの地点の土壌の違いでそれぞれの生きものにとっての棲みやすい環境の変化を学ぶ材料になっています。
ちなみに3つの地点それぞれの泥の採取場所というのは、とても離れている訳ではなく、上の写真の干潟の中にあり、土壌の性質は異なるものの、それぞれの地点は数メートルずつしか離れていません。
↑具体的な調査位置の写真です。
時々、干潟の散策や観察に訪れた方に「何やってんの?」と声をかけられることもあります。
このように枠を囲って、同じ分量の泥を採取し、網に泥を入れてすぐ側にある海水で濾します。濾した後、網の中に残った小石や砂利などの中から、生きものを探してカウントを行います。(対象が小さいため、この作業がなかなか骨の折れる作業でして・・・今の時期のように暑い日や冬の寒い日などは特に・・・でも定点調査なのでどんな天候の時でも続けていかなければ意味がありませんっ!)
例年、夏の暑い時期には泥の中の生きものの個体数が減少する傾向にあるようですが、今回の7月の調査では全個体数が107個体となり、今年すでに終えている5月の480個体、6月の230個体の調査結果と比べると、やはり例年と同じように減少していました。(5月の調査に比べると4分の1ですね!)
3地点それぞれの生きものをトレイに移して、それぞれの種類と数をカウントした写真です。
全体的に生きものの個体数が少ないので、少しわかりにくいかもしれませんが、場所によって生息する生きものの種類が違うのを感じられますでしょうか?
泥は泥でも足がハマっちゃうようなドロドロ~っとした泥もあれば、砂利が少し入った砂地、泥と砂地の中間の感触がある泥などがあり、庄内川の左岸側では、狭い範囲の干潟であっても、泥の性質が違っています。調査をしてみると、場所によって棲む生きものたちもこのように違っているんだなぁと気付きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー●St.Aは岸寄りの砂地で、カワザンショウガイの仲間などがよく見られる地点で、今回も見られました。(写真で見ると小さな粒の様な巻き貝です。)
●St.Bは海寄りの少し歩きづらいドロっとした泥で、今回はゴカイやウミナナフシなどが多く見られました。(写真の中に見える細長い生きものです。)
●St.CはAとBの中間のような感触の泥で、今回はカニの子どもとソトオリガイが多く見られました。
(写真では左上にカニの子ども、右下にソトオリガイが寄っています。)
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また、調査内容については、稲永ビジターセンターや藤前活動センターのスタッフたちとも共有し、何が原因で増えているのか?減っているのか?などを話し合ったりしています。原因についてはまだまだ分からないことが多いですが、データを蓄積して、長いスパンで経年変化を見ることにより、生きものたちが極端に増加したり、減少することがあった時には、干潟環境への異変を解析するデータとすることができるかもしれません。
もちろん、調査後の生きものたちは元の場所に返してあげます。
来月も暑い日になりそうですが、どう変化していくでしょうか。
熱中症や日焼けに注意しながらの大変な調査でもありますが、干潟の健康診断を行う上での毎月とても楽しみな業務となっています。
話は変わりますが・・・!
そんな春夏秋冬で生きものの変化を楽しめる藤前干潟で、夏休みのイベントを開催します♪
■干潟を音であそぼ~貝殻やヨシで打楽器つくり~
貝殻やヨシで打楽器をつくり、干潟の水・風・生きものの音を奏でましょう♪
日時:平成29年8月22日(火)午前10時から12時まで
講師:本多"taco-bow"正典さん(パーカッショニスト)
場所:稲永ビジターセンター(名古屋市港区野跡4-11-2)
あおなみ線「野跡」駅または市バス「野跡駅」バス停下車徒歩15分
料金:無料
対象:小学生1~3年生(保護者同伴)、20名(応募者多数の場合は抽選)
申込:メール、はがき、FAXにて名古屋自然保護官事務所まで
〒455-0845 名古屋市港区野跡4-11-2 稲永ビジターセンター内
TEL 052-389-2877 FAX 052-389-2878
Eメール WB-NAGOYA@env.go.jp
締切:8月12日(土)
ぜひ藤前干潟で楽しい夏休みのひとときを一緒に過ごしませんか?
講師の演奏もお楽しみに!
2017年07月04日今年度の藤前干潟ふれあい事業
国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 西部理恵
室内の湿度がなんと88%の藤前干潟から、こんにちは。
アクティブ・レンジャーの西部です。
本当に蒸しっとした暑い日が続きますね。
既に真夏日を観測する地域も多く、これからの夏本番が思いやられるところですが・・・
そんな暑い夏を楽しい夏にするイベントをご紹介します!
藤前干潟では毎年、「藤前干潟ふれあい事業」というイベントが行われています。
藤前干潟に関係する自治体や施設などが共同で行っている1年を通して実施されるイベントで、
私たち名古屋自然保護官事務所も3つのイベントを担当しています!
そのうちの2つが、夏休みにぴったりの内容となっています。
さっそく、当所が担当する夏休みイベントをご紹介しましょう!
すべて、参加費は無料です。
また、参加者の対象年齢は、小学1~3年生の低学年(保護者同伴)となっていますので、ご了承ください。
★☆★第一弾! 8月8日(火)干潟の泥であそぼう
干潟の泥で遊びながら、泥の性質について学んでみよう!
日 時:平成29年8月8日(火)10:00~12:00
場 所:藤前活動センター(名古屋市港区藤前2-202)
対 象:小学校1~3年生(保護者同伴)
定 員:30名(保護者含め、応募者多数の場合は抽選)
★☆★第二弾! 8月22日(火)干潟を音であそぼ~打楽つくり~
干潟にある貝殻などで打楽器をつくり、干潟の水、風、生きものの音を奏でてみよう!
日 時:平成29年8月22日(火)10:00~12:00
場 所:稲永ビジターセンター(名古屋市港区野跡4-11-2)
対 象:小学校1年生~3年生(保護者同伴)
定 員:20名(応募者多数の場合は抽選)
●申し込み方法
申込み:名古屋自然保護官事務所にメール、FAX、はがきで申込み
住所:〒455-0845名古屋市港区野跡4-11-2
FAX:052-389-2878
MAIL:WB-NAGOYA@env.go.jp
締切り: 第一弾!干潟の泥であそぼう 平成29年7月25日(火)必着
第二弾!干潟を音であそぼ 平成29年8月12日(土)必着
問合せ:名古屋自然保護官事務所TEL:052-389-2877
先述したとおり、ご紹介した当所担当回は、小学1年~3年が対象となっています。
対象とは外れてしまうなぁ、という方もいらっしゃると思いますが、
夏休みの干潟体験イベントは当所が実施するもの以外にあと2つあります。
小学4年から大人までが対象となっているプログラムですので、ご紹介しておきますね。
申込方法の最後にチラシのリンクを貼りましたので、大きな画像でご確認ください。
また、実は、第三弾!サイエンスカフェも現在、企画内容を詰めているところです。
内容が決まりましたら、またAR日記でご紹介しますね。
今年の夏は、ぜひ藤前干潟で、蒸し暑い夏を吹き飛ばすような楽しい思い出をつくりましょう!
ぜひ、みなさま、藤前干潟ふれあい事業にご参加くださいませ!
■藤前干潟ふれあい事業
年間を通して、藤前干潟はもちろんのこと、干潟に関わる文化や歴史など、様々なテーマの学びがあります。
名古屋自然保護官事務所は、3回の講座を担当しますので、ぜひ、今年も皆さま、ご参加ください。
藤前干潟ふれあい事業のHP:http://www.city.nagoya.jp/kankyo/page/0000088964.html
2017年06月21日レンジャー写真展~来館イベントの様子~
国指定藤前干潟鳥獣保護区 吉塚藍
梅雨入りしてだんだんと汗ばむ季節となった藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの吉塚です。
現在開催中のレンジャー写真展の会場で、6月18日(日)限定イベントとして、碧南海浜水族館に併設する碧南市青少年海の科学館に、私たち、名古屋自然保護官事務所のレンジャーとアクティブ・レンジャーが行ってきました。
今回はその様子をアップします!
この日はレンジャーが来る日として、レンジャーへの質問に回答したり、また子どもたち対象にパタパタ鳥を作るワークショップを行いました。
パタパタ鳥ではカモとシギの型紙を用意し、各自で好きなように塗って作ってもらいました。
午前と午後の2部開催でしたが、それぞれ大盛況で、あっという間に定員になりました!
みんな夢中になって作ってくれて、素敵なパタパタ鳥がたくさんできました♪
この様子は碧南海浜水族館Facebookページでも掲載されていますので、ぜひご覧下さい。
https://www.facebook.com/hekinansuizokukan
また普段なかなか会える機会がないレンジャーへの質問を、写真展期間中に受け付け、この日にレンジャーが回答させて頂きました。せっかくなので、少し質問の内容を一部ご紹介したいと思います!
「どうしてレンジャーになりたかったのですか?」
「レンジャーをやっていて、よかったと思うことはありますか?」
「うみのせいぶつはなぜ、うみにすんでいるのですか?」
「しろくまのいろは、どうしてしろいのですか?」
・・・などなど。
レンジャーという仕事から、難しい生きもののことまで質問が寄せられ、それぞれにお答えしました!
ちなみにこれらの質問と回答については、写真展会場に掲示させて頂きました。
その他に、よく皆様から聞かれる質問と回答も、パネルにして置かせて頂いています。
気になる方は、6月29日(木)までの写真展期間中に、ぜひ碧南市青少年海の科学館へお越し下さい!
そして写真もぜひご覧下さい♪
■環境省レンジャー写真展 2017
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伊勢志摩国立公園、白山国立公園、国指定藤前干潟鳥獣保護区で
働く環境省職員「レンジャー」と「アクティブ・レンジャー」。
彼らが目にする美しい自然を写真で紹介しています。
日時:平成29年6月1日(木)―6月29日(木)
場所:碧南海浜水族館・碧南市青少年海の科学館 2階研修室
http://www.city.hekinan.aichi.jp/aquarium/
入場料:無料
問合せ:環境省 名古屋自然保護官事務所
TEL:052-389-2877
台風が過ぎ去り、スカッと晴れたと思ったら、ぐーんと寒くなりましたね。
でも、そんな日は藤前干潟の夕日がとっても美しく見えるんですよ。
そんな夕日の美しい藤前干潟からこんにちは、アクティブレンジャーの西部です。
さて、前回のAR日記で、私は10月21日に藤前干潟の大規模な清掃活動が行われることを告知していましたが、台風21号の影響で残念ながら中止となってしまいました。その後には台風22号も影響し、藤前干潟には様々なものが流れ着いていました。
ここのところ、なかなか晴れる日がなかったので、今回ご紹介する活動も心配していたのですが、ようやくスカッとした青空が見えて、活動日和となり、無事に活動を終えることが出来ましたので報告したいと思います。
藤前干潟には、庄内川、新川、日光川の3本の川が流れ込んでいますが、その一つ、日光川の左岸堤防で、10月31日(火)に愛知県産業廃棄物協会の名古屋支部と、愛知県、名古屋市、 中部地方環境事務所が協力し、ゴミの撤去活動を行いました。ここでは堤防の直下に簡単に下りられるようになっていないため、重機や廃棄物の専門家の協力が無いとゴミの回収や処分が出来ないところなのです。
まずは、参加者全員で、記念撮影、さあ、ゴミ拾いにがんばるぞー。
昨年度も実施したゴミ撤去作業ですが、やはり1年で不法投棄されたゴミや漂着したゴミが一杯になっていました。ゴミ拾い開始直後の状態。ペットボトルのゴミ捨て場かと思うほど溜まっていますね。
堤防上に愛知県産業廃棄物協会の方がこのような重機を用意してくれました。
堤防下では各自でゴミを集め、可燃・不燃・粗大ゴミに分別し、フレコンバックに詰めて、これを重機で運び出します。この場所は人が簡単に入れる場所ではないので、こうした重機でないとゴミを運び出すのも一苦労です。
必死でゴミを拾う吉塚AR(手前側)を激写。
不法投棄されたタイヤの山、カゴに集められているのは使い捨てライター
参加者の方々が一生懸命活動した結果、可燃ゴミ1,860kg、不燃ゴミ1,610kgのゴミが回収されました。その他に、写真に写っているタイヤ等、ゴミ処理施設に直接搬入できなかったゴミもあります。参加されたみなさん、ありがとうございました。
こうした不法投棄ゴミや漂着ゴミの問題は、藤前干潟鳥獣保護区全域で問題になっています。
流れ着いたゴミがヨシ原などにからんで堆積し、回収しても回収しても下からどんどん出てくる状況です。
さてこれをどうしたらいいんだろうか?と思っていただいた方もいらっしゃるかもしれませんね。
何か行動をしたい、と思われた方は、ぜひ河川のクリーンアップ活動などに参加し、お住まいの地域の河川にどれくらいゴミが溜まっているかを体験してみてください。もしかすると、以外にキレイかもしれませんし、思っていた以上に汚いかもしれません。
出来ることなら、藤前干潟のような最下流の場所でもゴミ拾いをしてみてほしいのです。上流ではキレイな河川でも下流部ではどうでしょうか。
出前講座でも、ゴミは自然にわいてくるものでは無く、人が捨てたもの、捨てる人が減って拾う人が増えればきっとゴミが減って自然環境が守られると説明していますが、今後も、こうした問題についての啓発活動もしていけると良いなぁと思います。
せかせかと餌を求めて歩き回るアオアシシギ
●藤前干潟の今後のイベント
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□□ 稲永ビジターセンター 環境学習プログラム □□
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藤前干潟講演会【カヤネズミ~草地に生きる小さな哺乳類~】
ヨシ原に棲んでいるとっても小さな可愛らしいネズミ、
「カヤネズミ」って知っていますか?
なごや生物多様性センター研究員の野呂達哉氏を招いてお話を聞きます。
講 師:野呂達哉氏(なごや生物多様性センター研究員)
日 時:平成29年11月23日(木・祝)13:30~15:00
場 所:稲永ビジターセンター(名古屋市港区野跡4-11-2)
対 象:一般(幼児~大人)
定 員:30名
※事前申し込み先着順、当日空きがある場合当日参加可
参加費:無料
申込み・問合せ先:稲永ビジターセンター(TEL:052-389-5821)
主催等:環境省中部地方環境事務所
藤前干潟ふれあい事業パートナーシップ事業
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□□ 藤前活動センター 環境学習プログラム □□
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【石ころ干潟観察会② ~石ころ干潟のガタモンを探せ!~】
泥の干潟とは一味違った石ころ(礫)干潟。小さな生きものガタモンを
探しに出かけましょう!
8月の観察会の続編、センター企画展「ガタモン・ワールドにようこそ!」とも
リンクした内容で、楽しく学ぶことが出来ますよ!
日 時:平成29年12月3日(日)10:00~12:30
場 所:藤前活動センター(名古屋市港区藤前2丁目202)
対 象:一般(幼児~大人)※小学3年生以下は保護者同伴
定 員:20名(先着順)※先着順
参加費:大人200円、小中学生100円、幼児無料
申込み・問合せ先:藤前活動センター(TEL:052-309-7260)
主催等:環境省中部地方環境事務所
藤前干潟ふれあい事業パートナーシップ事業