みなさん、こんにちは。 白山はお花盛りで、多くの登山者が訪れています。先週の金曜日は臨時のマイカー規制が実施されたほどでした。 (今年は当たり年?コバイケイソウの群落) アクティブ・レンジャー日記をご覧になっている方の中にも、この夏、白山国立公園の山に登る方がいらっしゃるかもしれませんね! そんな皆さんに、白山の自然のためにできる「ひと手間」をご紹介したいと思います。 白山には、登山者やヘリコプターで空輸する資材などとともに、外来植物が侵入しています。このため、白山本来の風景と、白山にもともと生育している植物を守るため、今年も様々な機関が協力して外来植物対策を実施しています。 外来植物対策では、外来植物の「侵入を防ぐこと」や、侵入してしまった外来植物が「周辺に拡大していくのを防ぐこと」が大切です。 (ヘリコプターで荷揚げする資材は、洗浄してあっても種子がついてきてしまうことが...)
そこで、今回は「侵入を防ぐ」ために、皆さんができる「ひと手間」をお伝えしたいと思います♪ 外来植物対策では、白山に他地域の植物のタネを持ち込まないことが重要になります。 そこで、皆さんには次のことにご協力をお願いしたいと思います。 ■ きれいな登山靴で登ろう 「下山後に登山靴をすぐに掃除するのは当たり前よ!」という方が多いとは思いますが、「登山靴をきれいにする」というひと手間は、実はとても大切です。 以前、ブラシで泥を落とした後の自分の靴に、植物のタネがついているのを見つけたことがあります。 (靴にくっついていたタネ) 植物のタネがついていることに驚き、ブラッシングにも耐えるタネの力に感心しました。完璧にきれいにするのは難しいかもしれませんが、意外とタネがくっついてたりするので、登山靴の汚れについて、ちょっと意識していただけると嬉しいです!
■ きれいな装備で登ろう 「きれいな登山靴で登ろう」と同じようなことですが、ザック、ストックの先端やズボンのポケットなどにもタネが潜んでいることがあります。
例えば、あなたが別の山でゴミを拾ってザックのポケットに入れると、一緒にタネがくっついてポケットに入り込みます。そして、次に白山に登っているときに、ポケットに入れたおやつを取り出そうとした瞬間、別の山で入り込んだタネがぽろり!!!ということも...。 登山準備をする前に、道具がきれいか少~し意識していただけると嬉しいです。
■ 登山口等に設置された種子除去マットやブラシを活用しよう 登山当日。 早く登り始めたいところですが、ココでも「種子除去マットやブラシ」を使った「ひと手間」をお願いします! (種子除去マット) 白山の主要な登山口には、このような種子除去マットが設置されています。 ここで登山靴の靴底についた、種子を落としてくださいませ! ちなみに別当出合(石川県白山市)は大勢の登山者が通るので、ビッグサイズです! (別当出合の種子除去マット) 以上が、白山の自然を外来植物から守るために、皆さんができる「ひと手間」です。 ひと手間と言いつつ、なかなか手間がかかる行動もあり、「手間手間手間」ですが、皆さんのご協力をお願いします♪ すでに行動してるよ!という方は、引き続きご協力をお願いします♪♪♪
白山での外来植物対策については、下記の日記などでもご紹介しています。 2017年08月09日 知ってる?使ってる? 白山の自然を守る便利アイテム! 2018年03月16日 白山の自然を守る「生態系維持回復事業」とは? その1
2018年06月01日 白山の自然を守る「生態系維持回復事業」とは? その2
2018年06月22日 白山国立公園の桂湖畔でオオキンケイギク除去活動!
2018年07月13日 白山国立公園の市ノ瀬でやっている外来植物対策 ♪
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