ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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白山国立公園 白山

218件の記事があります。

2011年10月17日外来植物除去作業

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

ご無沙汰しています。
白山麓はあっという間に紅葉の季節がやってきました。
もうすぐ長い冬がやってくると地域の方々に言われ、追われるように精力的に野外での巡視活動を行っています。
綺麗な花ももうすぐ見納めなのかと感じる今日この頃です。

さて、16日に生態系維持回復事業の一環として外来植物除去作業に出席してきました。今年度は昨年度より活動範囲を広げ、大々的に低地性植物であるオオバコ、スズメノカタビラ等の除去作業を行ってきました。

その最終活動として、岐阜県大野郡白川村にある大白川地区で除去作業を行いました。
大白川地区は平瀬道という登山道があり、山頂まで登ることができる道として岐阜県側で最も登山利用者が多い場所です。高山帯に種を持ち込む可能性が高いことから、昨年度より重点的に作業を行っています。

朝から半日かけて、登山口付近のオオバコを計20人ほどで除去しました。
除去の合間に、恒例の除去したオオバコで作ったオオバコ茶を飲んだり、花の穂でオオバコ相撲をしました。

大白川での活動は最年少に1歳6ヶ月ほどの小さな子もいて、様々な年代の方が白山の生態系を守るため作業を行いました。


【オオバコ相撲負けちゃったね。】


今年度の外来植物の除去は色々な箇所で行われました。
石川県では市ノ瀬周辺、南竜山荘周辺、室堂周辺、砂防新道などの登山道
福井県では赤兎山周辺、三ノ峰周辺
岐阜県では石徹白地区、石川県とまたがる白山スーパー林道や今回の大白川園地
数えてみると、なんと9箇所で作業をしていました。

特にオオバコの除去作業を黙々と行っていると、除去しやすい箇所、しにくい箇所が段々分かってきます。
今回の大白川の登山口周辺や三ノ峰などの地面の固すぎるところではなかなか除去できず、「おりゃーっ!」と、どうしても力が入ってしまいましたが、はっ、と生きものが分布を広げるのは当然のことだと我に返ります。

外来植物除去作業には「生きものは悪くない」という考えが根底にあって初めて成り立つ活動だなと感じました。

このような活動が盛り上がるのは嬉しいことです。
しかし活動分布が広がると言うことは低地性植物が高山帯に分布を広がっていることを意味します。

これ以上分布を広がらないようにするために、登山道の起点となる箇所を重点的に行っています。
もし、白山のために何かできることをやってみたいという方いらっしゃいましたら、来年外来植物除去イベントに参加してみてはいかがでしょうか??


【今年度は終わりです。お疲れ様でした!!】

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2011年09月01日白山生きものいろいろ【No.1】

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

こんにちは。
こちらに来て、都会で見られる生きものと大きく違うので日々沢山のことを学んでいます。

この前、福井県の赤兎山避難小屋から市ノ瀬の方に下りる越前禅定道を巡視した時のことでした。

避難小屋近くの木道にぽとりとトンボが落ちていました。
その様子は鼻の頭が白く、背中から血を出して、まさに力尽きて死んでいるように見えました・・
だってこんなにも近くで写真を撮れているくらいだし・・


【上から・・なにトンボ?】


【もうちょっと近づけるか・・なにトンボ?】


このままだと踏まれてしまうので歩道の外に置いてあげようと捕もうとした瞬間、ぱっと飛び去りました。

彼の正体はカオジロトンボです。
帰って調べてみると、高層湿原を住みかにするなかなか希少なトンボみたいです。
ここ赤兎山では、分布の西南限となっている場所らしいです。
全国の元々生息する場所でも、あまり見られなくなってきているそうですね。

ある生物がそこに住んでいるということは、その生物が生まれてから死ぬまでの間に必要とする、様々な場所が付近にあるということがわかります。
トンボであれば、幼生の間に生活する水辺の環境や、餌とする生物がトンボが飛べる範囲にあるということがわかります。

そのため、守ろうとするには、その生きものの生活史(生まれてから死ぬまで)の産卵や、採餌等の環境を踏まえたうえで保全を行わねばなりません。
だからといって、その種を保存するために湿地を改変するほど変えてしまうと、他の種がいなくなってしまったりするかもしれません。

そこで、今ある赤池の環境を大切に保存していこうと様々な関係者が赤池を保存しようと活動されています。
登山される方も、意識をしてそのような点に着目して赤池周辺を歩いてみると面白いかもしれませんね。


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2011年08月11日地域住民と白山登山

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

毎日暑いですね。
白峰でも日中は暑いものの、夜は毛布を被る程涼しくなり、とても過ごしやすい夏を送っています。

さて、先日2つのふれあいイベントに参加をしてきましたのでご紹介します。

【しらみね自然体験村~白山登山~】
しらみね自然体験村という白山麓をフィールドに5日間体験学習を行う行事がありました。その中に1泊2日で白山登山のプログラムがあり、白山について説明するスタッフとして参加してきました。
参加者は白山市の小学生4、5年生が中心で、スタッフを含め20名ほどで白山に登りました。
中には昆虫に詳しい子供や高山植物に詳しい子供がいて、教えてもらうほどでした。
そうでない子でもただ単に教えるだけでなく、その花や木、鳥類の鳴き声などの特徴を挙げ、一緒に本を見て名前を調べました。
室堂で宿泊し、2日目の早朝皆さんの行いが良かったためか?ご来光もギリギリ確認でき、みんな笑顔で無事に下山しました。


運良くご来光


【北陸朝日放送20周年記念野口健さんと登ろう親子白山登山】
スタッフを含め、100人強という大人数の中、野口健さんと一緒に登山と環境保全活動を楽しみました。野口健さんというと「清掃登山」というイメージが強いかもしれません。しかし、白山はゴミを拾うのに100人も必要なほどゴミが落ちている山ではありません。(関係者、登山者の努力のたまものです)
そこで、オオバコという低地生の在来植物であるにも関わらず、亜高山、高山帯に侵入してきている、いわゆる外来生物の除去を一緒に行いました。
大人数が参加したため、かなりの量のオオバコ除去が出来ました。
野口さんはとても気さくな方で、一緒に登った登山者や、たまたますれ違う登山者と挨拶を交わし、握手や写真を撮ってくれていました。参加者もご満悦の様子で、無事下山できました。
野口さん、皆さん、お疲れ様でした。


外来除去活動

以上の2つのイベントを通して共通していたのが子供が参加していること。
イベントを開く上で子供というと、怪我の心配等で結構気を遣うものです。
しかし、純粋な子供から、それ以上に何か教えられるものがあった気がします。
とりあえず、ものすごく質問を受けました。

「なんで、あの鳥はあーゆー風に鳴くの?」
「あの花はなんで赤いの?」

という無茶苦茶な質問から

「こっちは挨拶したのになんであのオジサンは返してくれないの?」
「なんであのオバサンは2人歩ける道の真ん中を1人で歩くんだろう?」

という、素朴な疑問を当人に聞こえるように言ってしまう素直な質問。

大人としては「おいおい」とそんな疑問に焦ってしまいますが、自分を見つめ直すと「そういう人は何を言っても変わらない」という固定概念が年を取れば取るほど強くなってきていることに気づきます。
それを純粋に疑問と思う心を大人は無くしてしまっているのかもしれませんね。
上に挙げた質問も、新たな自然への気づきとして、子供に感じられて、大人には気づかないポイントなのかもしれません。

勝手に感じたことを書きましたが、とにかく子供をがっかりさせてはいけませんね。気持ちよく挨拶していきましょう。
今回、講師として参加したのですが、逆に子供達に色々教えられてきました。みんな、ありがとう。

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2011年07月19日白山サブレンジャー

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

いきなりですが、サブレンジャーって知っていますか?
白山のハイシーズン時の登山者が多いときに登山道の清掃や、補修などをしてくれるアルバイトで、今回も学生さんが来てくれました。
現在、そのサブレンジャーが7月13日より白山で活動をしています。

【補修中】


主に登山者が集中する市ノ瀬ビジターセンター、南竜山荘、白山室堂センターを拠点に活動をしています。

7月18日は白山室堂にある白山比咩神社の奥宮大祭に、南竜山荘、室堂センターのサブレンジャーを連れて出席し、一緒にご拝礼をしました。

また、登山道の利用動向を把握するために重要な登山者カウンターをトンビ岩コース、エコーラインに設置するため、サブレンジャーと一緒に業者さんに同行しました。


【素早い設置でした】

彼らは、この様な設置作業に慣れていてテキパキと作業をしていました。
お互いに声を掛け、協力して設置していたためか、あまり時間がかかりませんでした。お疲れ様です。

サブレンジャーの皆さんのおかげで登山者も、もちろん白山で仕事をする関係者も快適に登山することができています。
いつも、ありがとうございます。

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2011年07月04日白山山開き

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

ご無沙汰しております。

あれよあれよのうちに7月の夏山シーズンになりましたね。
白山では、夏山登山に向けてこれまで様々な会議やセレモニーがありました。
その一部を、今回紹介したいと思います。

【甚之助避難小屋完成式典】
6月30日甚之助避難小屋完成式典を環境省・石川県の主催で行いました。
当日は天候もなんとか持ち、関係者一同と、たまたま登山で居合わせた利用者の方々とともに甚之助避難小屋の完成を祝いました。
白山比咩神社さんには、数日前に甚之助避難小屋でお祓いを済ましていただきました。

【沢山集まっていただきました】


【旧避難小屋】


こう比較してみると・・・古い避難小屋はボロボロですね。
設置されて約40年経っているそうです。今まで大切に使ってきた利用者、清掃や管理をしてくれている関係者によってこれまで長らく愛されてきたのですね。
このような高所に快適な施設があるのも、関係者の方々のおかげです。
山に避難小屋があって当たり前と思わずに、これからも綺麗に使っていきましょう。

ちなみに!
新甚之助避難小屋のトイレは水洗ですが、山の上にあるので、少し構造も違っております。
その為、トイレットペーパー以外のものを流すとすぐに使用できなくなります。
修理代はどこから捻出されると思いますか?
そう、皆さんの支払っている税金から修理代が出されることになります。
そんなのもったいないですよね?
そのため、トイレットペーパー以外のものは流さないでくださいね。

皆さん、翌日に控える白山山開きに向けて、山頂を目指していました。
我々は式典の後片付けがあったので、また麓に戻りました。


【白山山開き】
7月1日に白山の標高2448m辺りに位置する、白山比咩神社の奥宮で白山山開きが行われました。
関係者や、白山登山好きな方々が集まり、登拝者の道中安全や身体健全の祈りが行われ、お清めをしてもらいました。


【前を陣取れず・・後ろの方からパシャリ!!】


山開きのため山頂にお参りを、ということで自然保護官と御前峰を登ってきました。
天候が悪く、すぐ下の白山室堂センターさえも見えなくなっていましたが、視界が良いときは、北アルプスがくっきりと望めます。


【この日一番天気の良い瞬間・・室堂がうっすらと見えます】


その後、白山室堂センターからエコーラインを通り、南竜山荘へ。
以前来たときよりも、かなり雪は溶けていました。
しかし少し歩道が見えているものの、雪渓が数カ所あります。
急な部分に関しては南竜山荘のスタッフが雪切りをしていてくれたので通れました。

【雪の上でも道は万全。】

巡視も兼ね、色々確認をして事務所に着いた頃には17時過ぎになっていました。
夏山シーズンに似つかわしい、現地に出っぱなしのなかなかハードな2日間でした。

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2011年06月11日山菜を守れ!!

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

今日の世良アクティブレンジャーは白川村にいました。

岐阜県大野郡白川村には、かの有名な白川郷があります。
その南に大白川という岐阜県側から白山国立公園へ入り、山頂まで続く登山口があります。

そこへ向かう途中・・なんと検問に呼び止められました。
・・・警察?検問?え、タイホ・・?

なんて冗談です。

今日は、岐阜県警、林野庁白川森林管理所、白川村役場、地元の平瀬区や山菜組合の方々で構成される山菜取り締まり対策協議会が実施する「大白川地域山菜取り締まり」が行われ、その協力のため出席しました。


【警察の方がいると迫力があります】

この日は早朝から日中ずっと実施して大白川に向かう方に取組への協力依頼を行い、帰った来た車に主旨を説明し、車内を確認させてもらいました。

ほとんどの方は向かうときに国立公園の貴重な自然や地元の資源を守るために実施している主旨を理解してもらっているため、車内に山菜はありませんでしたが、うち数台は残念ながら発見したため、没収しました。
その内のある車からは、個人で楽しむとは思えない量の山菜が出たこともありました。


【その内の1台の車から取り上げ時の写真です】

大白川地域では、このような活動を昨年から始めたそうです。
徐々に活動の成果は出てきているようですが、浸透するには粘り強い取組が必要と感じました。

没収する際、没収して処分することを伝えると「もったいない」とおっしゃる方がいました。
・・採らなければ、そのようなもったいない事にもならなかったはずですよね。

自然はみんなのものじゃないの?って思った方もいると思います。
確かに、自然の楽しむ権利は皆にあると思います。
でも、山菜を採っている山にも、持ち主は必ずいます。
そのような場所で山菜採りをすることは、極端に言うと自分の畑の大根を持って行かれるのと同じようなものではないでしょうか。

大白川の森は大部分が国有林で国の持ち物ですが、地元の人は昔から関係者と相談して、許可を取って成長する以上の量を取らない等の工夫をされています。
それを外部の人たちがやってきて、大量に持って帰るのを見た地元の人たちの気持ちはどうでしょう?
地域の人の気持ちになって自然と触れ合うって事が大事じゃないかな?と思いました。
そのように考えると、ゴミだって簡単には捨てられませんよね?

大白川地区の紹介に戻りますが、大白川の奥に行くと「白水湖畔ロッジ」があります。

【白水湖畔ロッジ】
ロッジの傍には、エメラルドグリーンの色をした白水湖があり、その湖畔には湖が一望できる露天風呂もあります。
これが気持ちいいんです・・

【見学はお金を払うかロッジの人に許可を取ってからお願いします!】

また、車道脇からは散策路もあり、5分ほど歩いたところに雄大な白水の滝もあります。
その散策路を歩いている途中で、ブナの大木が並ぶ中でこんな木を見つけたりしました。


【人は木に支え合えられて生きています 笑】

名古屋からいらっしゃった年配の方が、「ここはいつ来ても気持ちの良いところだ」とおっしゃっていました。
大白川は、とても魅力ある場所が沢山ありますよ。
山菜採りをせずに単純に自然を楽しみに行ってみてくださいね。

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2011年06月08日勝山に遺跡あり!

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

こんばんは。

いきなりですが、国立公園の中心部でなく端っこって気になったことありませんか?
今日は国立公園がどの部分まで入っているのかを確認するため、福井県勝山市に行ってきました。
そこには平泉寺という白山信仰の起点となる場所があります。
昔の人はここから修行の為に白山を登り、その道を越前禅定道といいます。
白山国立公園は、中にあまり人が住んでおらず、自然性の高い国立公園と言われているそうですが、この辺りは珍しく、人が住んでいる地域になります。

そんな平泉寺周辺では、現在史跡発掘作業が行われています。
勝山市職員の史跡担当の方と一緒にその場所を歩き、沢山の魅力を教えていただきました。


な、なんと白山麓で中世の建造物が見られます。
それが、この石畳。


【綺麗に残ってます】

江戸時代から現在に至るまで、この辺りは田んぼで、土の中に埋まっており、人力で数年前に掘り起こしたそうです。
こんな物を掘り起こす人間のチカラって凄いですね。


【発掘現場って感じがしますね!】


そんな史跡を横目に仕事を・・と思うのですが、この美しい田園風景。


【里山風景】

景色もよかったですが、水の張られた田んぼには沢山の命が宿っていました。
このような場所に来ると、人と自然が共生してきたのがよく分かりますね。


【田んぼと生きもの】

仕事を終え、白峰に戻るとかなり涼しく感じました。
今日は本当に暑い一日でした。
お付き合いいただきました勝山市の職員の方々、ありがとうございました。

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市ノ瀬~別当出合間が開通しました。
登山に向かわれる方が多くなると思われますが、一つ知っていて欲しいことがあります。

残雪等の影響により甚之助避難小屋のトイレが、冬季用トイレしか使用できません。

このことを踏まえて登山計画を立ててください。
皆様のご協力をお願いします。

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2011年06月06日開山に向けて

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

こんばんは。

前回の日記から怒濤の様に1ヶ月が過ぎて行きました。
白山にも夏鳥が飛来し、事務所からはアカショウビンなど様々な鳥の声が聞こえます。
いつの間にか寒さが無くなっていましたね。


今年度に入り、僕が活動の調整・運営を行っている白山国立公園のパークボランティアの活動も二回行いました。
その活動内容について、少し紹介したいと思います。

・第一回活動「応急処置研修」
白山市鶴来公民館で行いました。
ボランティアの皆さんは講師の消防署の職員さんに積極的に質問をし、講習を受ける姿は真剣そのものでした。
これで何かあったときは大丈夫ですね。


【真剣!】

しかし、定期的に受けないと忘れてしまうとボランティアさんからの声がありました。確かに実際に救護が無いのはいいことですが、やらないと忘れます。研修会は何度やってもいいものですね。



・第二回活動「市ノ瀬・岩屋俣谷園地巡視」
市ノ瀬ビジターセンターを中心に、両園地が挟むようにあります。
登山道の修繕箇所や、自然情報収集、自然観察・体験の資源探し、登山道清掃を行いました。
そのため、当日は普段よりもゆっくり歩いてもらいました。
すると、普通に歩くと見つけられない不思議をいっぱい発見しました。


【今日はゆっくりと・・】

岩屋俣谷園地で折れた枝を除去すべき箇所や、気になった自然情報を地図上に落としました。白山によく登るボランティアさんは「こんな良い道があるのを知らなかった」と園地をべた褒めしてました。



また、先週は白山スーパー林道の開通式(岐阜県側)もあり、白山国立公園は開山に向けて着々と準備が進んでいます。
あっという間に春が過ぎてしまいました。
うかうかしていると、夏もあっという間に過ぎてしまいそうですね。


【無事故を祈ります】

式典から帰ると、北国新聞の記者さんが事務所に来ました。
とっっても余談ですが、「スーパークールビズ」の内容で新聞に載りました。
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http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/H20110602104.htm

地震の影響でみなさんは節電に勤しんでいると思いますが、この夏は大変そうですね。
涼しい白山麓からだと説得力に欠けるとは思いますが、遠い北陸の地でも、蛍光灯の間引きやPCの照度設置などをはじめ、節電対策をしっかり実施していきます。皆さんでこの夏を乗り越えましょう。

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2011年05月16日根倉谷園地の危険箇所について

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

先週の金曜日に白山国立公園内にある根倉谷園地へ行ってきました。

もうすぐ市ノ瀬へ続く県道が開通します。
その途中に根倉谷園地という自然観察の出来る園地があります。

根倉谷園地のミズバショウも湿地一面に咲いていました。
今年は積雪が多かったため、やはり例年より開花時期が遅いようです。
とても良い時期に来ることができました。
そんなミズバショウが一面に広がる湿地の中に、アクティブレンジャーの姿が。


【それは私です】

ロープを張り・・通行禁止ですか。

そうなのです。
園地を利用の際に気をつけてほしい箇所が2カ所あります。

【その1:木道】

【ガタガタです】

現在、木道が傾いている状態になっており、大変危険な状態になっております。進入禁止とさせていただきました。



【その2:ウッドデッキ】

【穴開いています】

東屋のある場所のウッドデッキが老朽化しており、所々折れてしまい、穴が開いています。こちらも危険なので進入禁止とさせていただいてます。

上記二点のうち、老朽化したウッドデッキについては、現在改修工事をする準備をしています。
ご利用を今しばらくお待ちください。


※プライベートで大嵐山に行ってきましたが、ここのミズバショウも綺麗でした。どちらも見物です。まだ咲いているか分かりませんが、是非行ってみてください。

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2011年05月12日市ノ瀬ビジターセンター開館準備

白山国立公園 白山 アクティブレンジャー 世良裕次

こんにちは。
白峰にようやく春が訪れ、山も青々としてきました。
白峰から少し山へ向かったところに別当出合という場所があり、白山登山で最も利用される砂防新道という登山道の入口になります。

その麓に市ノ瀬ビジターセンターがあります。
冬期に市ノ瀬周辺は雪で埋まってしまうため、現在閉館しています。
例年より少し遅いみたいですが、その開館準備を2日に渡って行ってきました。



5月9日(月)
市ノ瀬ビジターセンターの雪囲いを、業者の方々と一緒に外しました。

雪囲いって・・
生まれも育ちも東京の僕には知らなかった言葉だったのですが。
窓や建物等を雪から壊れないように守るために設置する物です。
それが無いと窓などが簡単に割れてしまいます。



【春先の写真】

今年はなんと雪囲いをしても割れてしまいました。
予想以上の雪の圧力で雪囲いごと割ったものと推測しています。

市ノ瀬ビジターセンターはもうすぐ開館しますが、まだ直っておりません。
修理の為の手配を現在行っていて、現在、板とトラロープで応急処置を行っています。
1F部分なので、建物内からは近づけないとは思いますが、ガラスも飛散していましたので、近づかないようにしてください。


作業を続けると・・


【雪を利用し、資材を運びます】


なるほど、2階で外した雪囲いを雪の上に落として滑らせて移動させるんですね。
以前、しらみね自然学校の「ヨサリのジロバタ」で、この地域では林業が盛んだった(雪の時期に切った木を運んだ)と伺いましたが、その名残を感じました。雪深いからこそなのですね。

この日、雪囲い撤去作業を3時間ほどで終えました。



5月11日(水)
大雨の中、関係者と共に清掃や機器の設置、点検等に行ってきました。


清掃をし、昨年の垢を落とします。
機器を設置し、配線をつなぎます。
職員さんも事務所を整理し、開館に備えます。
やはりプロの技。
黒ずんだタイルも綺麗になりました。
AV機器の大量な配線、僕に繋げられる自信はありません 笑



事務所に入ると・・


【平成22年の落とし物です】

山での落とし物の多さにびっくり。
以前、山の清掃活動をしていて感じましたが、落とし物なのか、目印で置いていった物なのか分からないものがよくありました。
本人が目印に置いた場合でも、一般の登山者の方々は落とし物やゴミだと思って、心遣いで拾ってきてしまう場合もあり、難しい問題です。
目印を置くのはモラルの問題です。
2人以上で登山を行う際、はぐれた場合の集合場所などの計画をしっかり立て、目印など置かないよう心がけましょう。


みなさんのおかげで開館準備も終わりました。
関係者の皆様、ありがとうございました。
もうすぐ開館です。それに伴い、市ノ瀬までのゲートも開きます。
ゲートも開き、市ノ瀬ビジターセンター付近の市ノ瀬園地や根倉谷園地、岩屋俣谷園地も散策できます。
お楽しみに!


【寒い中、ご苦労様でした】

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