ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2022年1月19日

2件の記事があります。

2022年01月19日志賀高原(蓮池)の紅葉の推移

上信越高原国立公園 志賀高原 則武敏史

こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。

1月19日の志賀高原は、久しぶりに、朝からずっと青空を見ることができます。

この日記では、標高1,500mにある志賀高原管理事務所の駐車スペースから蓮池(はすいけ)方面を望む定点撮影した写真を載せてきました。

でも、1月19日には、自然降雪と除雪した雪が高く積もって壁のようになり、蓮池を望むことはできません。

志賀高原管理官事務所前の雪の壁

<いつもの地点から蓮池方面を撮影しましたが、雪が高く積もって蓮池を見ることができません。ポールは長さ2mで赤白それぞれ20cmずつ塗り分けられています。雪の高さはだいたい160cmくらいです。>

続いて、事務所への進入路で、奥が国道292号です。1月19日に撮影した写真と約1か月前の昨年12月20日に撮影した写真を並べます。

志賀高原管理官事務所の進入路の雪の壁

<左が1月19日、右が12月20日。こちらも雪が壁のようになりました。>

このように今年の志賀高原は雪が豊富にあり、ほとんどのスキー場で全面滑走可能です。

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ対策をして、志賀高原にお出かけください。

さて、先日まで山ノ内町の楓の館で写真展を行っており、今年度の蓮池の紅葉の推移を整理したものを展示していました。

整理した結果、10月の約1か月は紅葉を見ることができ、10月下旬が紅葉の盛期であったことが分かりました。

蓮池付近での紅葉の見頃は10月上旬から中旬と言われています。それと比べると、今年度の紅葉は長く、遅くまで見ることができたと言えます。

写真は上から、9月27日、10月8日、15日、21日、28日、11月5日、10日に撮影したものです。

蓮池では10月28日頃が紅葉の盛期だったようです。

紅葉が10月下旬で、約3か月経って一番上の写真のように深い雪となりました。

9月27日

池のほとりの低木が赤く色付く

紅葉の推移_10月8日撮影

10月8日

高木が少し色付く

志賀高原蓮池の紅葉の推移_10月15日撮影

10月15日

紅葉が徐々に進み、黄色に色付いた高木が多くなる

志賀高原蓮池の紅葉の推移_10月21日撮影

10月21日

まだ色付きの浅いものがある一方で、落葉し幹や枝が目立つものもある。

この日の朝にも蓮池で降雪があり、奥に見える山の山頂部には雪が残っている。

志賀高原蓮池の紅葉の推移_10月28日撮影 10月28日

奥の山など全体的に紅葉が見られる

志賀高原蓮池の紅葉の推移_11月5日撮影 11月5日

多くの木が色あせる

志賀高原蓮池の紅葉の推移_11月10日撮影

11月10日

ほとんどの木が落葉する

【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、引き続き、「三つの密」を徹底的に避ける、「人と人との距離の確保」、「マスクの着用」及び「手洗いなどの手指衛生」等の基本的な感染対策の実施をお願いします。

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2022年01月19日歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その2(美女平~弥陀ヶ原)

中部山岳国立公園 一ノ枝亮輔

こんにちは。中部山岳国立公園立山管理官事務所の一ノ枝&平松です。

第2回目は、ブナ坂(美女平)から弥陀ヶ原までを歩いていきます。


<↑今回の歩いた区間>

○過去の投稿はこちら

第1回目 歩くアルペンルートを歩こう!~立山の魅力~その1 立山駅から美女平

第2回目は、ブナ坂より先、まずは滝見台を目指します。

この辺りはブナ平という名前で呼ばれるようにブナが多く、その林の中を進んでいきます。美女平までは急な道でしたが、ここからは比較的平坦な道が続きます。

<ブナ平のブナ林>

<ブナの若い実が落ちていました>

しばらく進むと滝見台(1280m)に到着です。350mと日本一の落差を誇る称名滝が一望できます。この日は霞んでいたものの見ることができました。ここには、第21番観音石仏があります。

<滝見台>

<第21番丹波国穴太寺 聖観世音菩薩>

その先にある「桑谷」の看板が押しつぶされてしまっていました。

<桑谷の倒壊した看板>

滝見台を過ぎると、高木にキタゴヨウ、スギ、ネズコ、オオシラビソなどの針葉樹が増えてきます。

<針葉樹が増え、林の雰囲気も変わってきます>

<林内ではシライトソウが咲いていました>

称名滝がよく見える2つ目の展望地が「大観台」です。この日はガスがかかっており、展望はありませんでした。写真は別日で眺望があった時のものです。

<大観台2021/10/24撮影 展望が開けると称名滝と弥陀ヶ原、立山を望むことができる>

大観台を過ぎると、高い木が少なくなり視界が開けてきます。動植物もこれまでとは違ってきます。

<キンコウカ 湿り気の多い開けた場所でよく見られます>

<タテヤマウツボグサの花にトラマルハナバチが訪れていました>

<アズマヒキガエル 立山では低地から高所まで広く見られます>

八郎坂と弥陀ヶ原の分岐までやってきました。分岐を弥陀ヶ原方面へ進み、一旦道路へ出ると第23番観音石仏があります。

<一旦車道に出て向かい側にある>

<第23番摂津国勝尾寺 十一面千手観世音菩薩>

さらに進んだ「追分料金所手前」には、第26番観音と地蔵があります。

<第26番札所播磨国一乗寺の聖観世音菩薩と地蔵菩薩>

地蔵菩薩立像の光背部には「右 うばがふところ道   左 一ノ谷みち」と刻まれており、文字としてしっかりと道標の役割もある石仏です。ここを境に、右へ行くと姥石へ向かう道へ、左へ進むと一ノ谷の鎖場へと2つのルートに分かれていたようです。現在は一ノ谷へ向かう道のみが通れるようになっています。

追分の分岐を過ぎると弥陀ヶ原です。弥陀ヶ原には池塘と呼ばれる水たまりが多く点在しています。別名で「餓鬼田(がきた)」と呼び、仏道の餓鬼道に落ちた亡者達が飢えをしのぐために田植えをするので「餓鬼田」という名が付いたようです。餓鬼田に見えるのは当然稲ではなく、高層湿原に生える「ミヤマホタルイ」という植物を稲に見たてていたようです。

<餓鬼田。学術的には池塘と呼ばれる>

弥陀ヶ原に到着です。

<弥陀ヶ原 1930m>

弥陀ヶ原は木道の散策路になっており、アルペンルートのバス停もあるので、老若男女が楽しめる場所になっています。弥陀ヶ原の詳細については次回に触れていきます。

<弥陀ヶ原の木道散策路>

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