2015年1月23日
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2015年01月23日2015年3月に『妙高戸隠連山国立公園』が誕生します!
上信越高原国立公園 戸隠(~2015.3.26) アクティブレンジャー 前田久美子
こんにちは。
各種紙面などでご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが・・・、
2015年3月、32番目の国立公園、
『 妙 高 戸 隠 連 山 国立公園 』が誕生します!
さてここで!よく聞かれる質問コ~ナ~★
(Q1)今も国立公園じゃないの?
(A1)そうです!その通りです。まさに今も国立公園です。
現在は、「上信越高原国立公園」です。
ここから一部地域が単独の国立公園として、分離独立するんです。
●上信越高原国立公園って?
上信越高原国立公園は草津温泉、浅間山、志賀高原、菅平などの地域(東部地域)が、昭和24年に指定されました。その後、今回『妙高戸隠連山国立公園』になる地域である西部地域(妙高高原、戸隠、野尻湖など)が昭和31年に編入されたものです。
(Q2)どうして新しい国立公園になるの?
(A2)良い質問です・・・。その理由とはズバリ2つ!
①景観的特徴の違い と ②利用面の独立性 です。
まず①景観的特徴の違いについて、
●東部地域の特徴は"広~い高原"と"点在する雄大な火山"の景観が特徴です。
対して、
●西部地域は"火山と非火山がぎゅっと密集"して形成される山岳景観が特徴です。
どのくらい密集しているかと言うと・・・
東部地域はゆったりと山があるのに対し、
西部地域はぎゅっと密集した様子がわかると思います。
さて②利用面の独立性がある・・・とはいったいどういうことか?
1度の旅行で西部地域と東部地域を両方まわるか?というようなことです。
たとえば、西部地域の野尻湖へ遊びに行って、次の日東部地域の浅間山へ行ってみよう
なんていう横断的利用があまり多くなく、それぞれの地域で利用されている傾向が見られます。
自然景観・利用状況の面で東部地域と西部地域は異なっているということから、西部地域を分離独立させる新しい国立公園として指定することとなりました。
(Q3)なんで昭和31年の指定当初に単独の国立公園にしなかったの?
(A3)これまた良い質問・・・。実は、指定当初は指定できる国立公園の数が決まっていた
ので、新しい国立公園を作ることができなかったのです。
そのため、飛び地にはなりますが、編入という形をとりました。
(Q4)どうして名称は『妙高戸隠連山国立公園』になったの?
(A4)名称について・・・は関係する市町村のなかでも意見が割れました・・・。
せっかく新しい国立公園になるのだから、全国から場所がイメージできる地域一帯を示した名前が良い。
でも固有名詞を入れると限られた地域だけを示してしまうのではないか・・・。
など様々なご意見をいただきました。
そんな中決まった『妙高戸隠連山』とはどのような名前なのでしょうか?
●"個性豊かな山が集まる"国立公園
妙高戸隠連山国立公園内には、雨飾山、焼山、火打山、妙高山、黒姫山、飯縄山、戸隠連峰、高妻山と沢山の山々があります。この山々を中心とした地域一帯ということで、『妙高戸隠連山国立公園』となりました。
妙高火山群(左から飯縄山、黒姫山、妙高山)
戸隠連峰
雨飾山
山以外にも、ナウマンゾウの発掘地で
長野県で2番目に大きい湖の"野尻湖"も妙高戸隠連山国立公園です。
野尻湖は黒姫山の火山活動によってできた堰止め湖です。入り組んだ形がキレイですね!
(Q5)連峰と連山って違う意味なの?
(A5)違います!
"連峰"は稜線で繋がっている一つなぎの山々という意味で、
"連山"は連峰含め、様々な山をまとめて指す言葉です。
そう思うと、妙高戸隠連山国立公園とは、個性的な山が沢山あるこの地域らしい名前ですね。
さて、ここまで長々お読みいただきありがとうございました。
少し『妙高戸隠連山国立公園』についてご理解いただけたでしょうか・・・?
妙高戸隠連山国立公園になるこの地域は、冬のこれからも遊ぶ場所が沢山あります!
・超豪雪地帯で有名な妙高高原のスキー場の数々、
・魔法の粉雪といわれる戸隠スキー場、
・手ぶらで行っても遊べる!?お子さんを連れて雪遊びなら黒姫スキー場!
・長野市街から30分!すぐに滑れる飯綱高原スキー場andいいづなリゾートスキー場!
・湖でワカサギ釣ろうよ、野尻湖!
と冬のレジャーもバッチこいです。
今年は雪がたっぷりでウィンタースポーツがガッツリ楽しめるので、
名前の変わる前にいらしてみてはいかがでしょうか?
最後に、先日のいいづなリゾートスキー場のパトロールの帰り道に遭遇した
シカのおしりを添えて・・・
冬の白山国立公園は雪で閉ざされてしまい、中で活動することはできません。ボランティアさんも冬期はなかなか活動が行えないということで、写真展を企画しました。
★ 白山国立公園パークボランティア写真展 ★
【会場】石川県庁19階展望ロビー
【日時】平成27年1月16日(金)~1月30日(金)
10:00~19:00 期間中無休
【設営の様子】
ボランティア活動の様子、生きもの、白山国立公園やその周辺の風景などを写真を通して紹介しています。白山が好きなのは全員一緒ですが、それぞれ目の付け所が違うので、そんな見方もあるのかと感心しました。キャプションも個性豊かで、豆知識が得られたり思わず笑ってしまったり・・・。30枚とそんなに多くはありませんが、ヴァリエーション豊かでなかなか面白い展示になりました。近くへお越しの際はぜひ立ち寄ってください♪
【会場の様子】
☆おまけ☆
自然観察会の場所を確認していたら公園の境界付近にヒツジがいました。
【こんなところにヒツジが!】
観察会では定番のネタですが、何度見ても可愛い!これはオニグルミの葉痕で、葉が落ちた冬にだけ会うことができます。間抜けな顔、とぼけた顔、いろいろあるので探してみてください。今年は未年なので、見つけたら何だかいつもより縁起が良い気がしますね。では、今年もよろしくお願いいたします。