
アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
防鹿柵(シカ柵)、初設置
2026年07月12日 こんにちは、乗鞍・白骨温泉アクティブ・レンジャーの中岡です。
前回の記事で、乗鞍高原の防鹿柵(シカ柵)の設置準備についてレポートしましたが、その後5月28、29日に実際の設置作業が行われましたので、その様子をお伝えします。

▲一の瀬草原の入口
この作業は、地域・行政一体となって乗鞍の未来を考える「のりくら高原ミライズ・希少種保全プロジェクトチーム」の活動として行われました。
柵を設置したのは一の瀬草原の入口と、どじょう池の二カ所です。二日間に渡って延べ約40人の地域関係者にご参加いただき、それぞれに250m前後の柵を設置することができました。

▲どじょう池
柵は南アルプスの高山帯などでも使われているネット状のタイプで、最初に支柱を一定間隔で打った後に、ネットを張っていきます。山岳地でも簡単に設置できる設計のため、特殊な重機や工具は必要なく、作業は全て人力で行うことができました。

一の瀬草原は風景地のため、柵の存在が景観を壊してしまわないか心配でしたが、それも考慮して全て黒色で作られているため、人の目では認識しづらく、完成後は風景に溶け込み、一安心しました。

現在、設置から一か月が経過した状態ですが、柵で囲んだどじょう池では、昨年から毎晩のようにセンサーカメラに記録されていたシカの群れが、設置以降、一頭も写らなくなりました。
池に広がっていた植物群落は一部が既に食べられてしまった状態ですが、復活を願いたいと思います。
今回、柵を張った二カ所ではニホンジカの食害を防ぐことができるようになりましたが、根本原因であるシカそのものが居なくなったわけではないため、対策は今後も引き続き考えていかなければいけません。