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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
【10周年記念 藤前干潟を未来に繋ぐ人々①】
2012年12月26日
名古屋
今回は、10月18日のアクティブ・レンジャー日記にて予告した
【10周年記念 藤前干潟を未来に繋ぐ人々】の1人目の方の紹介をしたいと思います。
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【10周年記念 藤前干潟を未来へ繋ぐ人々】
名古屋自然保護官事務所では、藤前干潟がラムサール条約登録10周年を
迎えるのをきっかけとして、
藤前干潟の保全や普及啓発に関わってこられた方にお話を伺い、
<未来へ繋ぐ 藤前干潟インタビュー>としてまとめています。
このインタビューに答えてくださった方を、
【10周年記念 藤前干潟を未来に繋ぐ人々】と題してアクティブ・レンジャー日記で
一人ずつ簡単にご紹介したいと思います。
インタビューの導入として読んでいただければ嬉しく思います。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1人目としてご紹介するのは、名古屋市鳥類調査会の森井豊久さんです。
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【こちらが森井さんです。】
森井さんは藤前干潟が保全される以前から、藤前干潟や周辺の鳥を見続けて、
いまや、「藤前干潟の鳥のことは、森井さんに聞けば何でも分かる」と言われるほど、
藤前干潟の鳥に精通されている方なんです。
私たちも鳥について分からないことがあれば、まず森井さんのところへ伺います。
森井さんは、稲永ビジターセンターの隣にある名古屋市野鳥観察館で、
週2回程度、鳥の解説などをされています。
たまに私たちが、鳥について森井さんに質問するために野鳥観察館へ行くと、
森井さんは必ずと言って良いほど、カウンターを手に、望遠鏡を覗いてみえます。
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【稲永公園内にある名古屋市野鳥観察館】
何をされているのかというと、藤前干潟の鳥獣保護区にいる鳥を
種類毎に数えてみえるんです(野鳥観察館から見える範囲内ではありますが)。
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【鳥の数を数えるカウンター】
野鳥観察館へ来た日は、必ず全ての鳥を数えてみえるそうです。
冬になり、最近は5,000羽近くの数のカワウがいる日もあるのですが、
それも1羽1羽きちんとカウンターで数えてみえるんだそうです(驚)。
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【黒い鳥は全てカワウ。】
また、森井さんには、藤前干潟の国指定鳥獣保護区管理員として
活躍いただいています。
以前、鳥獣保護区管理員さんの鳥類調査をアクティブ・レンジャー日記で
ご紹介したことがありましたが、
この時の調査をされていた管理員さんは森井さんです。
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【調査風景。両手にカウンターを持っているのが分かりますか?】
森井さんは、70歳を越えてみえますが、
鳥類調査をされている時の森井さんはとてもそんなお年には見えません。
望遠鏡を付けた三脚を肩に担いで、スタスタと調査ポイントに着いたかと思えば、
カウンターを両手に一つずつ持ち、
すぐさま、見える範囲の端から端までの鳥を1羽1羽数えていきます。
その素早さと的確さと言ったら・・・。
まるで職人さんです。
さらに、鳥獣保護区の全ての範囲を見るために、それを何カ所でも行います。
全体を回るのに4~5時間かかることもあるそうです。
鳥類調査は、知識だけでなく、体力と気力の勝負でもあることに気付きました!
冬の今でも、森井さんは月3回は藤前干潟の鳥獣保護区全体を回って
調査をされています。
(藤前干潟では9月~6月まで鳥インフルエンザの監視のため、
鳥獣保護区管理員さんが渡り鳥の飛来数を調べています。
※この調査結果は「環境省 渡り鳥の飛来状況」で公開されています。)
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【風が通るので、橋の上での調査が一番寒いそうです。手前の方が森井さん。】
ここまで熱意をもってされる背景には、以下の森井さんの強い信念があります。
『鳥や環境の現状を把握するために、
一番基礎データである「鳥の種類」と「鳥の数」を
正確に知ることが大事である、それも自分の目で確認したい。』
かつて、藤前干潟がごみ処分場として埋め立ての危機にさらされたとき、
環境アセスメントの鳥類調査や保全活動に関わられた経験から、
正確な基礎データがいかに大事か、と実感されたことが
影響しているのかもしれません。
調査のときは、幾分キリリとした表情をされていますが、
普段の森井さんはとても穏やかで、鳥のことをお話されているときは本当に
嬉しそうな顔をされるのが、印象的です。
今回ご紹介した森井さんには<未来へ繋ぐ 藤前干潟インタビュー>の中で
以下のようなお話を伺っています。
・森井さんが藤前干潟に関わられた経緯、
・藤前干潟の保全活動の際のエピソード
・昔の藤前干潟の鳥の様子
・藤前干潟の今後への思い など
森井さんは、藤前干潟に鳥がたくさんいる状態がずっと続いてほしいと
一番強く思っておられる方の内の一人で、藤前干潟の保全を支える方の一人です。
森井さんたちの後継(特に子ども達)を、一人でも増やしたいという思いを
持って探鳥会などもされています。
私も、森井さんの今までの鳥類調査などの活動や思いが、
今後も長く繋がっていくと良いと思っています。
ぜひ、森井さんの藤前干潟インタビューも読み、
藤前干潟を支え繋ぐ人の思いを皆さんも感じてみてください!
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【インタビュー風景。森井さん、お話を聞かせていただきありがとうございました。】
~藤前干潟 ラムサール条約登録10周年スローガン~
つなげよう藤前の環、広げよう未来へ。
みんなで作る人と生きものの絆。
【10周年記念 藤前干潟を未来に繋ぐ人々】の1人目の方の紹介をしたいと思います。
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【10周年記念 藤前干潟を未来へ繋ぐ人々】
名古屋自然保護官事務所では、藤前干潟がラムサール条約登録10周年を
迎えるのをきっかけとして、
藤前干潟の保全や普及啓発に関わってこられた方にお話を伺い、
<未来へ繋ぐ 藤前干潟インタビュー>としてまとめています。
このインタビューに答えてくださった方を、
【10周年記念 藤前干潟を未来に繋ぐ人々】と題してアクティブ・レンジャー日記で
一人ずつ簡単にご紹介したいと思います。
インタビューの導入として読んでいただければ嬉しく思います。
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1人目としてご紹介するのは、名古屋市鳥類調査会の森井豊久さんです。
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【こちらが森井さんです。】
森井さんは藤前干潟が保全される以前から、藤前干潟や周辺の鳥を見続けて、
いまや、「藤前干潟の鳥のことは、森井さんに聞けば何でも分かる」と言われるほど、
藤前干潟の鳥に精通されている方なんです。
私たちも鳥について分からないことがあれば、まず森井さんのところへ伺います。
森井さんは、稲永ビジターセンターの隣にある名古屋市野鳥観察館で、
週2回程度、鳥の解説などをされています。
たまに私たちが、鳥について森井さんに質問するために野鳥観察館へ行くと、
森井さんは必ずと言って良いほど、カウンターを手に、望遠鏡を覗いてみえます。
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【稲永公園内にある名古屋市野鳥観察館】
何をされているのかというと、藤前干潟の鳥獣保護区にいる鳥を
種類毎に数えてみえるんです(野鳥観察館から見える範囲内ではありますが)。
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【鳥の数を数えるカウンター】
野鳥観察館へ来た日は、必ず全ての鳥を数えてみえるそうです。
冬になり、最近は5,000羽近くの数のカワウがいる日もあるのですが、
それも1羽1羽きちんとカウンターで数えてみえるんだそうです(驚)。
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【黒い鳥は全てカワウ。】
また、森井さんには、藤前干潟の国指定鳥獣保護区管理員として
活躍いただいています。
以前、鳥獣保護区管理員さんの鳥類調査をアクティブ・レンジャー日記で
ご紹介したことがありましたが、
この時の調査をされていた管理員さんは森井さんです。
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【調査風景。両手にカウンターを持っているのが分かりますか?】
森井さんは、70歳を越えてみえますが、
鳥類調査をされている時の森井さんはとてもそんなお年には見えません。
望遠鏡を付けた三脚を肩に担いで、スタスタと調査ポイントに着いたかと思えば、
カウンターを両手に一つずつ持ち、
すぐさま、見える範囲の端から端までの鳥を1羽1羽数えていきます。
その素早さと的確さと言ったら・・・。
まるで職人さんです。
さらに、鳥獣保護区の全ての範囲を見るために、それを何カ所でも行います。
全体を回るのに4~5時間かかることもあるそうです。
鳥類調査は、知識だけでなく、体力と気力の勝負でもあることに気付きました!
冬の今でも、森井さんは月3回は藤前干潟の鳥獣保護区全体を回って
調査をされています。
(藤前干潟では9月~6月まで鳥インフルエンザの監視のため、
鳥獣保護区管理員さんが渡り鳥の飛来数を調べています。
※この調査結果は「環境省 渡り鳥の飛来状況」で公開されています。)
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【風が通るので、橋の上での調査が一番寒いそうです。手前の方が森井さん。】
ここまで熱意をもってされる背景には、以下の森井さんの強い信念があります。
『鳥や環境の現状を把握するために、
一番基礎データである「鳥の種類」と「鳥の数」を
正確に知ることが大事である、それも自分の目で確認したい。』
かつて、藤前干潟がごみ処分場として埋め立ての危機にさらされたとき、
環境アセスメントの鳥類調査や保全活動に関わられた経験から、
正確な基礎データがいかに大事か、と実感されたことが
影響しているのかもしれません。
調査のときは、幾分キリリとした表情をされていますが、
普段の森井さんはとても穏やかで、鳥のことをお話されているときは本当に
嬉しそうな顔をされるのが、印象的です。
今回ご紹介した森井さんには<未来へ繋ぐ 藤前干潟インタビュー>の中で
以下のようなお話を伺っています。
・森井さんが藤前干潟に関わられた経緯、
・藤前干潟の保全活動の際のエピソード
・昔の藤前干潟の鳥の様子
・藤前干潟の今後への思い など
森井さんは、藤前干潟に鳥がたくさんいる状態がずっと続いてほしいと
一番強く思っておられる方の内の一人で、藤前干潟の保全を支える方の一人です。
森井さんたちの後継(特に子ども達)を、一人でも増やしたいという思いを
持って探鳥会などもされています。
私も、森井さんの今までの鳥類調査などの活動や思いが、
今後も長く繋がっていくと良いと思っています。
ぜひ、森井さんの藤前干潟インタビューも読み、
藤前干潟を支え繋ぐ人の思いを皆さんも感じてみてください!
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【インタビュー風景。森井さん、お話を聞かせていただきありがとうございました。】
~藤前干潟 ラムサール条約登録10周年スローガン~
つなげよう藤前の環、広げよう未来へ。
みんなで作る人と生きものの絆。