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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

年の瀬の藤前干潟から

2011年12月28日
名古屋
先月、アクティブレンジャー日記を更新してから随分寒くなりました。
名古屋は26日の朝に雪が積もり、最近は非常に寒いです。
また、稲永ビジターセンターから望む鈴鹿山脈や伊吹山は白く、冬本番を感じます。

【うっすらですが、南陽工場の後ろに雪山が見えます】

さて、いよいよ今年も終わりに近づいてきました。
今年の4月から藤前干潟のアクティブレンジャーとなり、
周りの皆さんのおかげで何とかここまでやってこられたことを感謝するとともに
来年はアクティブレンジャーとしてさらに成長できるよう
頑張りたいと思っているところです。

今年を思い返して、一番印象に残っている出来事は、
アクティブレンジャー日記でも開催予告をした、
「ふれあいデー2011」で行った「サイエンス・カフェ in 藤前干潟」です。
開催日当日(10月30日)はあいにくの雨でしたが、予想以上の方に来ていただき、
稲永ビジターセンターのレクチャー室はほぼ満席でした。

第一部は日本ワシタカ研究センター所長の中島京也さんによる
猛禽類の保護とお話でした。
藤前干潟に飛来するミサゴのお話もしていただき、
勉強になることばかりでした。
とても強くかっこいいイメージを持たれる猛禽類ですが、
食物連鎖の頂点に立つが故に、実はとっても弱い立場にいる生き物であると
いう中島さんの言葉がとても印象に残りました。
だからこそ、ミサゴにとっても魚が豊富な藤前干潟という場所が
重要なのだということも再認識できました。

【第一部の様子】

第二部は名古屋港水族館の飼育員である中嶋清徳さんによる
水族館と名古屋港の生き物のお話でした。
生きているクラゲやペンギンの卵(中身は空)などを見たり、
クイズ大会を行ったり・・・。
とても楽しいサイエンス・カフェになったと思います。

【第二部の様子】

参加された多くの方はサイエンス・カフェは初めての経験だったようですが、
普段の講演会とは違って、お茶(今回はウーロン茶を提供させていただきました)を飲みながら、
気楽に質問などもできて、有意義な時間を過ごしていただけたのではないかと思っています。

ゲストのお二方とファシリテーターの蓑田さん、
そしてこのサイエンス・カフェの開催に尽力いただいた皆さんに大変感謝しています。
私も大変楽しく、勉強させていただくことができました。
また、機会があれば、サイエンス・カフェ形式の講座を開き、
藤前干潟の魅力、おもしろさなどを伝えていけたら良いと思います。



【今、藤前干潟にはたくさんのカモたちがいます】

来年は藤前干潟が国の鳥獣保護区として指定されて、
そしてラムサール条約湿地として登録されて10年を迎える節目の年です。

生き物と人がつないできた藤前干潟の歴史を今後さらにつないでいくために何ができるのかを
多く考える年になればと思います。

【トリトンを望んで】

それでは、皆様良いお年をお迎えください。