アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
令和6年最後の日記!
2024年12月23日
伊勢志摩国立公園
みなさん、こんにちは。
伊勢志摩国立公園管理事務所アクティブ・レンジャーの三好です。
いよいよ令和6年最後のアクティブ・レンジャー日記の配信となりました。思い返せば、5月に配信を始めて早8ヶ月が経ち、何事も過ぎてしまえば早かった、と思えてしまうのが不思議です。ただ、季節が経つほどに動植物たちとの出会いが難しくなったのは、撮影の難しさを知るいい機会になりました。もうひと頑張りせねば!と思う今日この頃です。
さて、一日を通して冬らしい寒さが続き、雪こそ降らないものの吐く息は白く曇ります。秋が短かった分、この冬はどれくらい寒いのかしらん、と今から少し心配になりますが、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、志摩市、南伊勢町で撮影した寸景と植物を紹介したいと思います。動物に関しては、前回の配信から時間が短かったこともあり、撮ることができませんでした。スミマセ~ン!
季節は12月上旬から中旬です。
令和6年最後の日記
【志摩市寸景・モミジ】
【アゼトウナ】
【南伊勢町寸景・雲】
【タツナミソウ】
【南伊勢町寸景・月】
【キノクニシオギク】
【志摩市寸景・静寂】
【ハマナデシコ】
【志摩市寸景・陽光】
【トベラの実】
【南伊勢町寸景・イチョウの大木】
【フユザクラ】
【志摩市寸景・雲】
【ヤツデ】
伊勢志摩国立公園管理事務所アクティブ・レンジャーの三好です。
いよいよ令和6年最後のアクティブ・レンジャー日記の配信となりました。思い返せば、5月に配信を始めて早8ヶ月が経ち、何事も過ぎてしまえば早かった、と思えてしまうのが不思議です。ただ、季節が経つほどに動植物たちとの出会いが難しくなったのは、撮影の難しさを知るいい機会になりました。もうひと頑張りせねば!と思う今日この頃です。
さて、一日を通して冬らしい寒さが続き、雪こそ降らないものの吐く息は白く曇ります。秋が短かった分、この冬はどれくらい寒いのかしらん、と今から少し心配になりますが、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、志摩市、南伊勢町で撮影した寸景と植物を紹介したいと思います。動物に関しては、前回の配信から時間が短かったこともあり、撮ることができませんでした。スミマセ~ン!
季節は12月上旬から中旬です。
令和6年最後の日記
【志摩市寸景・モミジ】
秋の頃のように真っ赤に色づいているのはモミジです。植物にとっては私たちが感じる寒さ感覚とはまったく違う機能があるのでしょうね。遠くから見ていると季節を間違えてしまいそうな景色です。でも、凜とした空気感はやはり冬そのものです。
【アゼトウナ】
海辺の岩場には、アゼトウナがびっしり咲いていました。キク科アゼトウナ属に分類される多年草で、本州(伊豆半島~紀伊半島)、四国、九州に分布します。花期は8月~12月ということで今が見頃です。海辺のこの場所にこれほどの群生地があることを知りませんでした。陽も傾き掛けている時の撮影だったので、花が光り輝いて綺麗です!岡山県では、絶滅危惧Ⅰ類に指定されています。
【南伊勢町寸景・雲】
南伊勢町へ行った際、雲行きが怪しくなってきました。分厚い雲が山を覆い被さるように垂れ込み始め、その中に一筋の光り輝く雲が流れて行きます。隙間に見える青空とのコントラストがいい感じです!
【タツナミソウ】
林の中には、小さなタツナミソウが数輪だけかわいく咲いていました。シソ科タツナミソウ属の多年草で、平地から低山の草原、道端などに普通に見られます。茎をまっすぐに立てて株立ちになり、地下茎を伸ばして増えていきます。世界中には約200種が分布するそうで、白と紫の色合いがこの季節には目を引きます。
【南伊勢町寸景・月】
この季節は日が暮れるのが早く、あっという間に夜景色に変身します。澄んだ空には綺麗な半月が光っており、静寂が辺りを支配していきます。
【キノクニシオギク】
夕日を求めるように、キノクニシオギクの花が力強く咲いていました。キク科キク属に分類される多年草の海浜植物で、三重県と和歌山県の海岸沿いの崖や岩場に自生します。花期は10月~12月で今が見頃です。キク属は、染色体の数を大きく変化させながら進化したことが知られており、近縁種との同定がかなり難しいです。三重県および和歌山県では、準絶滅危惧種(NT)に指定されています。
【志摩市寸景・静寂】
志摩市大王町にある船越大池の寸景です。静寂の中でカモメが一羽休んでいます。時間が止ったような冬の景色。静かに時が流れていくのが心地いいです。
【ハマナデシコ】
一輪のハマナデシコの華麗な花を際立たせてくれるのは、アゼトウナの黄色い群生です。開放露出でマクロの世界を覗くと、時に驚くような色彩を発見することがあります。自然界の凄さです。ハマナデシコは、ナデシコ科ナデシコ属の多年草で、本州から沖縄および中国に分布します。花期は6月~11月で、海岸や砂地に自生し、今が最後の時期だと思います。ただ、温度の変化への適応力が強く、0℃の寒さにも、38℃の暑さにも耐えられるそうです。京都府では絶滅危惧種に指定されています。
【志摩市寸景・陽光】
太陽が西に傾き始めると、海の景色は一変します。波のない静かな日には、陽光を浴びた海面は動的なざわめきを見せ始めます。太陽が「曇った心」を照らしてくれているようで、私には非常にまぶしいです!
【トベラの実】
トベラは、トベラ科トベラ属の常緑低木で、別名トビラノキとも呼ばれています。枝葉を切ると悪臭を放つため、節分にイワシの頭などとともに、鬼を払う魔除けとして戸口に掲げられた風習があり、「扉の木」が転訛してトベラになったそうです。秋になると真っ赤な実が出てきますが、無味無臭で美味しくないそうです。新潟県では、絶滅の恐れのある地域個体群(LP)に指定されています。
【南伊勢町寸景・イチョウの大木】
イチョウが葉を落とす最後の時期になってきました。吹く風は肌に冷たく、のどかな風景は子供の頃を思い出させてくれます。いつまでもこの景色が残るように、と願います。
【フユザクラ】
フユザクラはこの季節に花を咲かせてくれます。本州を原産とするバラ属の落葉高木で、諸説はありますが、ヤマザクラとマメザクラが自然交配してできたものとされています。伊豆半島と房総半島には自生種も見られるそうです。11月~12月と4月の年2回開花時期があり、その間も細々と咲き続けるそうです。
【志摩市寸景・雲】
辺りが暗くなり始めた頃、大きな雨雲が現れました。光を放つその姿は見るものを引きつけます。どれほどの水分を含んでいるのでしょうか。そこがすごく気になります!
終わりに
いかがでしたか。
令和6年が終わろうとしています。振り返ってみればいろいろな動植物の仲間たちに出会えた年で、私自身、特に詳しい訳でもなく、がむしゃらにカメラ片手に走り回ったような気がします。おかげさまで、これまでそれほど感心がなかった昆虫や花たちが大好きになりましたし、自然の大切さも知ることができました。貴重な時間を過ごせたと感謝しかありません。
まだまだ甘ちゃんの私ですが、来年もブレずにがんばろうと思っています!
みなさん、良いお年をお迎えください。
自然を大切に!
終わりに
いかがでしたか。
令和6年が終わろうとしています。振り返ってみればいろいろな動植物の仲間たちに出会えた年で、私自身、特に詳しい訳でもなく、がむしゃらにカメラ片手に走り回ったような気がします。おかげさまで、これまでそれほど感心がなかった昆虫や花たちが大好きになりましたし、自然の大切さも知ることができました。貴重な時間を過ごせたと感謝しかありません。
まだまだ甘ちゃんの私ですが、来年もブレずにがんばろうと思っています!
みなさん、良いお年をお迎えください。
自然を大切に!
【ヤツデ】