アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
秋の出会い
2024年10月11日
伊勢志摩国立公園
みなさん、こんにちは。
伊勢志摩国立公園管理事務所ARの三好です。
10月に入り季節は秋ですが、体感的にも朝晩の涼しさや秋虫の鳴く声が心地良くなり、私自身は一年で一番好きな季節になってきました。ただ、三重県では秋雨前線が活発で、曇りや雨の日が多く、外出するには少し残念な日々が続いています。みなさん、季節の変わリ目ですが体調管理できていますか。
さて、今回は伊勢志摩国立公園内を歩いて、比較的身近で出会った動植物たちを紹介したいと思います。ですが、地域によっては絶滅した植物や希少な昆虫の発見などもあり、楽しい時間を過ごすことができました。
秋の出会い
【トゲナナフシ】
【カナヘビ】
【カエデドコロ】
【オギノツメ】
【ヒガンバナ】
【ヘラオモダカ】
【クズ】
【ヌマダイコン】
【ホトトギス】
【タコノアシ】
【アカガエル】
伊勢志摩国立公園管理事務所ARの三好です。
10月に入り季節は秋ですが、体感的にも朝晩の涼しさや秋虫の鳴く声が心地良くなり、私自身は一年で一番好きな季節になってきました。ただ、三重県では秋雨前線が活発で、曇りや雨の日が多く、外出するには少し残念な日々が続いています。みなさん、季節の変わリ目ですが体調管理できていますか。
さて、今回は伊勢志摩国立公園内を歩いて、比較的身近で出会った動植物たちを紹介したいと思います。ですが、地域によっては絶滅した植物や希少な昆虫の発見などもあり、楽しい時間を過ごすことができました。
秋の出会い
【コノシメトンボ】
秋の出会いと言えば、やはりトンボではないでしょうか。梅雨の終わりころからアカトンボを見るようになりましたが、個体を調べていくと、随分いろんな種類のアカトンボに出会うことができました。コノシメトンボは、翅端の褐色部にノシメ斑があることで区別できます。東北地方では随分数を減らしている貴重なトンボです。
【トゲナナフシ】
桜の枝にはトゲエダナナフシがのろのろと歩いています。初めて見たのですが、背中のトゲが触るのをためらわせます。翅を持たないナナフシで、飛翔能力を持たない分、飛翔能力を持つナナフシよりも植物である餌の選り好みが少ないそうです。メスだけで繁殖できる単為生殖の昆虫で、オスはこれまで国内で3例しか発見されていないという超レアものです。見てみたいな~!
【マユタテアカネ】
マユタテアカネには顔に黒斑があります。アカトンボ類は、赤いのはオスで黄色っぽいのがメスだという基本中の基本をみなさんご存じでしたか?恥ずかしながら私は最近やっと分りました。この子も地域によっては随分希少なアカトンボです。
【ミドリヒョウモン】
湿地近くの林を歩いていると、見かけないきれいな蝶が飛んでいました。近くの花に止るのを待ってシャッターを切りましたが、調べるとミドリヒョウモンと分かり、関東方面では数を減らしているそうです。緑の目が魅力的です。
【カナヘビ】
林に入ると、小さな草の上に小さなカナヘビが眠たそうに休んでいました。カメラを向けてもピクリとも動かず、お腹だけフーフー動かしています。カナヘビは10年近く生きるそうで、その生命力にはビックリです!地域によっては希少な生き物です。
【カエデドコロ】
雑草ばかりが生い茂っていそうな場所に、数株だけカエデドコロの小さな花が満開に咲いていました。ヤマイモ科ヤマイモ属の多年草で、近似種のキクバドコロとは葉柄の基部の突起で判断できます(カエデドコロには一対の突起がある)。地域によっては最重要保護生物(A)に指定されるなど、大変希少な植物です。
【オギノツメ】
湿地に足を運ぶと、オギノツメが小さなかわいい花を咲かせていました。キツネノマゴ科オギノツメ属の多年草で、水辺や湿地、水田土手などに見られます。この子も地域によっては希少な植物です。
【ヒガンバナ】
この季節に忘れてはならないのが、ヒガンバナです。別名は曼珠沙華ともいい、ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草です。真っ赤な花はよく見掛けますが、白色のヒガンバナも「シロバナマンジュシャゲ」といい、以前に比べると見る機会が増えたように思います。
【ヘラオモダカ】
湿地にはヘラオモダカが咲いています。湿生植物または抽水植物として生育する多年草で、小さな花ですが本当に可憐です。こうして身近に見られることに感謝です。全国的にも希少な植物です。
【クズ】
湿地近くを歩いていると、今まで見たことないような花が一輪だけ咲いていました。ここまで艶やかな花は見たことがありません。調べるとクズだと分りましたが、マメ科のつる性植物で多年草です。葛粉や葛餅等でよく知るクズですが、その花がこんなにも色鮮やかだとは驚きました。
【ヌマダイコン】
ヌマダイコンはこの季節に湿地に咲くキク科の植物です。種子に粘りがあり、ひっつき虫になります。近似のオカダイコンとは葉幅や形状などで区別できます。何気ない小さな花ですが、複数の県ではすでに絶滅しているなど、大変希少な植物です。
【ホトトギス】
草陰で一輪のホトトギスを見つけ、もう秋が来たな~と改めて感じました。ユリ科のホトトギス属の多年草で、これまでで自生のホトトギスを見たのは初めてです。本当に華麗な花が魅力的ですが、多くの地域でその数をかなり減らしています。
【タコノアシ】
全国的にも大変希少なタコノアシの続報です。9月の頃に比べると、少しずつですが赤みが増してきました。花は満開ですから、季節が進むとこのまま真っ赤になっていくのだと思います。次回も報告します。
終わりに
いかがでしたか。
今回も伊勢志摩国立公園内で新たな仲間たちに出会うことができました。感謝です。そして、これからもまだまだ出会いたい仲間たちがいっぱいいるので、カメラ片手に好奇心旺盛でがんばっていきたいと思っています。
ファイト~三好!
また、表紙にも書きましたが、私がアクティブレンジャーになって半年が過ぎました。早かったような長かったようなそんな気分です。「きれいな動植物たちの姿を個性的に、かつ正しい情報をつたえること」を信念に、うまく伝わったかどうかは別としてやってきたつもりです。まずは、これまでのご視聴ありがとうございました。そして、これからも初心を忘れずにブレずに発信していきますので、応援のほどよろしくお願いします。
自然を大切に!
終わりに
いかがでしたか。
今回も伊勢志摩国立公園内で新たな仲間たちに出会うことができました。感謝です。そして、これからもまだまだ出会いたい仲間たちがいっぱいいるので、カメラ片手に好奇心旺盛でがんばっていきたいと思っています。
ファイト~三好!
また、表紙にも書きましたが、私がアクティブレンジャーになって半年が過ぎました。早かったような長かったようなそんな気分です。「きれいな動植物たちの姿を個性的に、かつ正しい情報をつたえること」を信念に、うまく伝わったかどうかは別としてやってきたつもりです。まずは、これまでのご視聴ありがとうございました。そして、これからも初心を忘れずにブレずに発信していきますので、応援のほどよろしくお願いします。
自然を大切に!
【アカガエル】