中部地方のアイコン

中部環境局

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

北アルプスでは有名なルート、小池新道を経て黒部五郎小舎へ!

2026年08月28日
平湯 祖父江 章好AR

8月は、小池新道を歩いて北アルプスを巡視しました

 こんにちは!平湯管理官事務所の祖父江です。
 前回の奥穂高岳登山道巡視に引き続き、今回は8月4日(火)から6日(木)の2泊3日で実施したルート、新穂高から黒部五郎小舎までの小池新道を経由した北アルプス登山道巡視についてご報告いたします。

 こちらは白出沢コースとは趣が異なり、北アルプスを代表する人気ルートである小池新道を進みます。この時期は利用者も多く、巡視期間中は好天にも恵まれたため、厳しい暑さの中での山行となりました。沢沿いの渡渉地点では多くの登山者が足を止めて休憩しており、初日の宿泊地である鏡平山荘も多くの登山者で賑わっていました。色とりどりの登山ウェアに身を包んだ登山者が、ビールやかき氷で涼を取る姿が印象的でした。

 近年の気温上昇の影響もあるのか、夏山でも暑さ対策が欠かせなくなっています。一方で、標高や天候によって体感温度は大きく変化するため、ウェアリングには十分な注意が必要です。登山前には天候を確認し、暑さ対策と防寒対策の両方を意識した装備を準備して、安全な登山を心掛けてください。


※翌日の早朝、鏡池では涼しい風が吹いていたため、フリースがあると快適でした。一方、小屋から登り切った弓折乗越では汗ばむほどの暑さとなり、思わず半袖で休憩。咲き残るチングルマも、どこか暑そうに見えました。


 2日目は双六岳、三俣蓮華岳を経て、宿泊地である黒部五郎小舎へ向かいました。登山道や標柱の状況を確認しながら歩きましたが、その途中には雄大な稜線がどこまでも続く北アルプスらしい景色が広がり、巡視の疲れを忘れさせてくれるような景観を楽しむことができました。

 登山道や施設の状況については、一部の標柱に破損や色あせが見られたものの、登山道自体に大きな異常は確認されませんでした。このエリアの登山道は、岩場や崩壊地などの危険箇所が比較的少なく、歩きやすいルートですが、山小屋での宿泊を伴う長距離の行程となります。そのため、初日の疲労の蓄積によっては、熱中症や高山病、天候の急変時には低体温症のリスクもあります。こまめな水分・栄養補給を心掛けるとともに、体調管理に十分注意しながら北アルプスの雄大な自然を楽しんでいただきたいと思います。



黒部五郎小舎到着後は、周辺の登山道や施設の状況を確認しました。
小舎へ向かう途中の登山道から望む黒部五郎岳は、思わず足を止めて見入ってしまうほどの迫力です。特徴的なカールには高山植物が彩りを添え、点在する巨石と相まって雄大な山岳景観をつくり出していました。巡視の途中ではありましたが、その美しさにしばし見とれてしまいました。


今回の巡視では、どのルートでも多くの登山者の皆さまが安全に登山を楽しんでいる様子を確認することができ、安心しました。
これから北アルプスは、一年の中でも特に美しい紅葉の季節を迎えます。色づく山々と澄み渡る秋空が織りなす雄大な景観は、この時期ならではの魅力です。ぜひ安全に留意しながら、北アルプスの豊かな自然を満喫してください。
皆さまのお越しをお待ちしております。


 

追伸

 下山時には、私自身もよく頭をぶつける横に張り出したダケカンバへ、注意喚起のためのピンクテープを設置しました。


降雪の影響で斜めに伸びたダケカンバは、ちょうど頭の高さに枝があることが多く、油断すると「ゴーン!」と除夜の鐘さながらの一撃を受けます。
おしゃべりに夢中な方、景色に見とれている方、足元ばかり見て歩いている方は特にご注意ください。グループで登山される際は、ぜひお互いに声を掛け合って歩きましょう。