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中部環境局

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

志賀高原の道路法面

2026年08月19日
志賀高原 則武敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。

志賀高原に来られる際は国道292号を使われる方が多いと思います。この道路は山の中を通るので、山を削ったり土を盛ったりして作った斜面が道路の左右にあります。この斜面を法面と言います。

通行中にあまり気になさらないかもしれませんが、法面にはいろいろな種類があります。
法面が破損や老朽化した場合に、対策として補修や改築が行われることがありますが、どのような法面だと人工的な印象が少なくなる(風致景観への支障が少なくなる)のかを検討するため、現在の状況を写真撮影しました。

【自然石を用いた法面】
○巨石積み
志賀高原の法面で特徴的なものです。道路改良工事の際に発生した自然石を利用しています。
下の写真は澗満滝(かんまんだき)駐車場近くのものです。ポールの赤と白はそれぞれ約30cmで塗り分けられています。ここは定期的に刈払いが行われるので巨石が見えています。 澗満滝駐車場付近の巨石積みの法面 
一方で、旭山下交差点付近では、巨石の隙間から生えた植物を刈払わないので、巨石がほとんど見えません。車で通過するスピードでは、巨石積みとは気づかないと思います。
 旭山下の巨石積み法面

○野面(のづら)積み
巨石よりは小型の石を積み上げたもので、大きいものは50~60cmあります。一沼の南側でみられます。
一沼の野面積みの法面

○間知(けんち)石積み
おおよそ同じ大きさに四角く整形された石を斜めに置いて積まれています。 のぞき付近の間知石積みの法面

【植物が自然に生育して緑化される法面】
この場所は、右写真のようにコンクリートブロック積みの法面で破損や老朽化がみられていました。
道路管理者は対策として、補修をせずに撤去し、その後は法面を安定勾配になるように処理して、ヤシ繊維のマットを敷く方法を選択しました。マットは植物の種子の入っていないもので、周辺の植物が自然に侵入して緑化されるのを待ちます。
昨年度は法面の撤去とマット敷設が行われ、今年度は工事後1年目です。
左写真で灰色っぽく見えるのがマットで、緑に見えるのが生育し始めた植物です。見た目は緑化が進んでいるように見えますが、現時点では周辺の植物はほとんどなく、外来植物が目立ちます。 植物繊維のマットを敷いた法面

【コンクリートブロックを用いた法面】
現時点では法面のほとんどがコンクリートブロック積みです。
○大型のコンクリートブロック積み
粗面(左)とパターン(右)の2種類がみられます。 大型のコンクリートブロックを使用した法面

○小型のコンクリートブロック積み
2種類の積み方がみられます。1つは布積みと言われる方法で、石を水平に横一列へ揃えて積みます。もう1つは谷積みと言われる方法で、石を斜めに置いて谷を作る積み方です。

下の写真は布積みです。ブロックの角が面取りされているので隣り合うブロックの間の縦横の線が目立ちます。
小型のコンクリートブロックを使用した法面

下の写真は谷積みです。
左のように粗面(表面がざらざらしている)と、右のように滑面(表面が平ら)の2種類がみられます。 小型のコンクリートブロックを使用した法面

写真を見てお感じになったかもしれませんが、コンクリートの明るさ(明度)も風致景観に影響を与える重要な要素であると考えています。