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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

梅雨入り前のひととき

2024年06月12日
志摩 三好 明
みなさん、こんにちは。
伊勢志摩国立公園管理事務所ARの三好です。
6月も中旬になり、本来ならば梅雨入りしている季節なのですが、東海地方はもう少し先になりそうですね。みなさん体調管理も大変ですがいかがお過ごしでしょうか。
私の方は相変わらず、カメラ片手に国立公園内を走り回っています。特に、アジサイの花がきれいな季節ならではの花や虫を撮りたくて、「一瞬の出会い」を大切に、シャッターチャンスを追っかけています。
そこで今回は、この時期に国立公園内で出会った動植物たちをみなさまに紹介したいと思います。前半は植物、後半は昆虫を取り上げています。特に植物については伊勢志摩国立公園指定植物(※1)を取り上げていますので、少しでも感心を持っていただければ幸いです。(※1:指定植物とは、自然公園法20条第3項第11号の規定に基づき定められている、特別区域内において許可を受けなければ採取し、又は損傷してはならない植物です。伊勢志摩国立公園では令和2年4月13日に指定植物315種が告知されました。)

植物との出会い


【ヒメコウホネ】(絶滅危惧種及び希少種)
今日は水辺でトンボでも狙おうかと出かけましたが、よくよく目を凝らして見るとヒメコウホネの花が可愛く咲いていました。暗がりの中、この季節しか見られないと思うと感動です。

【ササユリ】(季節を構成する特徴的な種)
ササユリもこの季節に開花します。公園内でもなかなか見ることができないだけに、出会ったときは「キャッホー」の気分でした。


【ハマボウフウの果実】(特殊な条件の立地に生育する種)
海辺の砂浜に目を向けると、意外にいろんな草花が咲いているのを発見します。ハマボウフウもその一つ。白い花が咲き終わると、手鞠のような果実を身に付けます。すごく愛嬌があってかわいいですね。


【コウボウムギ】(特殊な条件の立地に生育する種)
この子も意識して歩いていないと見逃してしまいそうな感じです。単子葉植物カヤツリグサ科スゲ属の多年草です。みなさんも発見したときには、優しく見守ってあげてくださいね。


【ケカモノハシ】(特殊な条件の立地に生育する種)
砂浜に自生している植物は地味なイメージがあるのですが、ケカモノハシはよく見るとキラキラ光ってきれいです。

昆虫との出会い
 

【イトトンボ】
ここからは、この季節に出会った昆虫を紹介したいと思います。まずは、イトトンボ。目がハートになっています。愛のキューピットかも?


【シオヤアブ】
海岸を歩いていると、ハイスピードで飛び回る一匹の強者を発見。青空を背景に動じる様子はありません。ファインダー越しに反撃を試みるも空しく敗退!


【カマキリ】
アジサイの葉には小さなカマキリが警戒中。このおチビちゃんには今の時期にしか出会えませんよね。


【キリギリス】
羽が小さいところを見ると、このキリギリスもまだ成虫ではなさそうですね。緑の色合いがとてもきれいですね。


【アブラムシの仲間】
ここにも小さな命が潜んでいます。

終わりに
どうでしたか?この伊勢志摩国立公園内には多数の動植物が人とともに共存しています。この恵まれた環境をいつまでも守り続けたいですね。


【ハマヒルガオ】(特殊な条件の立地に生育する種)


 
 

 
 
 
 

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