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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

2026年4月に国指定藤前干潟鳥獣保護区に着任したアクティブレンジャーの日記です!

着任あいさつ

2026年06月18日
名古屋 荒木 涼子AR
藤前干潟に集う生き物のみなさま、こんにちは!
2026年4月より、名古屋自然保護官事務所のアクティブレンジャーに着任しました、荒木です。
私は大阪出身で、名古屋での生活は初めてなので、まずは稲永公園周辺を散策するところから始めています。
どうぞよろしくお願いいたします。
 
今回は、冬の名残りと春の季節が混在する、4月初めの某日、稲永ビジターセンター周辺の様子を紹介します。
センターそばの松林では、おなじみレギュラーメンバーのカワラヒワたちが、プリリ♪プリリリ♪と鳴きながら
飛び交っていました。
未だたくさんのツグミも残っていて、「キョキョッ!キョキョッ!」と賑やかに鳴いていました。
 
庄内川と新川を分ける中堤の前では、20羽ほどのコサギが集合していて、翼を広げてはジャンプを繰り返し、
盛んに相手へアピール。まるでコサギたちの“婚活パーティー⁈”のようでした。
その様子を横目に、干潟ではダイサギやアオサギ、ヘラサギやクロツラヘラサギも、
黙々と採餌に励んでいました。
干潟が現れるタイミングを見計らって、大きな望遠カメラを持って撮影に挑戦してみたものの、
今のところ成果は見事なピンボケです…

アオサギとコサギ
アオサギとコサギ
クロツラヘラサギとヘラサギ
ヘラサギとクロツラヘラサギ
ずっとじゃれあっていました。
じゃれるクロツラヘラサギとヘラサギ

センター前に潮が満ちてくると、コガモやスズガモが浮かんでいました。
コガモ

コガモのお尻
(コガモは他のカモよりもやや小さく、黄色いパンツが目印!)
コガモのお尻

スズガモの足スサ~ッ!(後ろの人、頭どこ行ったっ?)
スズガモの足

一羽だけ、佇むコチドリ
一羽だけ、佇むコチドリ


未だ残るカモ類やツグミ、そして色づくダイサギや賑わうコサギたち。公園の季節はどんどん動いていました。
 
日本の湾岸地域では、昔は、土砂の自然な堆積を待ちながら、長い時間をかけて少しずつ干潟を陸化し、造成が
行われてきました。しかし、高度経済成長期以降は、重機を使って短期間で広い範囲を一気に埋め立てる工法へ
と変わり、日本の干潟は次々と消滅の一途を辿りました。ここ藤前干潟も、かつてはごみの最終処分場として
埋め立てが計画された場所です。それでも、市民のみなさんの声や行動によって守られ、今も残されている、
まさに「奇跡の干潟」だと感じます。
『ちどりの叫び、しぎの夢』の著者・辻淳夫さんは、「ものいわぬ鳥たちの生存を根底から脅かすものに対して
闘うものが、彼らのことをともかくも知っており、生命の美しさと厳しさ、それ故の尊さを感じるものでなくて
他に誰がいるだろう」という言葉を残されています。
 
開発が進んだ湾岸の風景の中で、今も変わらず干潟に集い、懸命に餌をとる鳥たちの姿を見ていると、この場所
が歩んできた歴史の重みを感じます。
日々の業務を通じてこの藤前干潟の魅力を少しずつ発信できたらと思います。

 干潟で採餌する鳥たち、後ろには名港トリトン
干潟の鳥たちと名港トリトン