アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
夏山シーズン突入!白山パークボランティアの活躍
2023年07月06日
白山国立公園
こんにちは。
白山自然保護官事務所の大石です。
皆さんはパークボランティアってご存知ですか。
環境省では、国立公園で、自然観察会等の解説活動や美化清掃、利用施設の簡単な維持修理などに自発的に協力して頂ける方々をパークボランティアとして登録しています。
※パークボランティアについて詳細は環境省のホームページをご覧ください↓↓
パークボランティア | 自然環境・生物多様性 | 環境省 (env.go.jp)
避難小屋や登山道をはじめとした国立公園内の様々な施設の維持修理は、専門の業者の方にお願いをするものもたくさんありますが、パークボランティアが担っているものもあります。
今回は、白山の夏山開山に向けて5月と6月に行われた白山パークボランティアの知られざる活動の様子とその凄さについてご紹介します。
(活動日6/17。清掃現場へ向かう道中からの別山)
白山自然保護官事務所の大石です。
皆さんはパークボランティアってご存知ですか。
環境省では、国立公園で、自然観察会等の解説活動や美化清掃、利用施設の簡単な維持修理などに自発的に協力して頂ける方々をパークボランティアとして登録しています。
※パークボランティアについて詳細は環境省のホームページをご覧ください↓↓
パークボランティア | 自然環境・生物多様性 | 環境省 (env.go.jp)
避難小屋や登山道をはじめとした国立公園内の様々な施設の維持修理は、専門の業者の方にお願いをするものもたくさんありますが、パークボランティアが担っているものもあります。
今回は、白山の夏山開山に向けて5月と6月に行われた白山パークボランティアの知られざる活動の様子とその凄さについてご紹介します。
(活動日6/17。清掃現場へ向かう道中からの別山)
白山パークボランティアとは?
活動紹介の前に、基本情報をお伝えします。
白山パークボランティアは、白山国立公園を活動の場とするパークボランティアで、数年に一度の不定期な募集に応募し、研修を受けた後に登録された皆さんです。
現在は、石川県、福井県在住の30代から80代の25名の方が活動中です。
パークボランティアの活動内容は国立公園ごとに異なっていますが、白山では、自然ふれあいイベントでの解説や美化清掃、施設を維持するのに必要な簡単な作業などを担っていただいています。
4県7市村にまたがる広い白山国立公園にあるたくさんの施設を維持する作業は、どうしても人手が必要で、環境省白山自然保護官事務所の職員だけではとても終わらない大変なものです。その作業を手助けしてくれているのが、白山パークボランティアの皆さんなのです。
白山パークボランティアは、白山国立公園を活動の場とするパークボランティアで、数年に一度の不定期な募集に応募し、研修を受けた後に登録された皆さんです。
現在は、石川県、福井県在住の30代から80代の25名の方が活動中です。
パークボランティアの活動内容は国立公園ごとに異なっていますが、白山では、自然ふれあいイベントでの解説や美化清掃、施設を維持するのに必要な簡単な作業などを担っていただいています。
4県7市村にまたがる広い白山国立公園にあるたくさんの施設を維持する作業は、どうしても人手が必要で、環境省白山自然保護官事務所の職員だけではとても終わらない大変なものです。その作業を手助けしてくれているのが、白山パークボランティアの皆さんなのです。
登山口駐車場の清掃(5月)
毎年5月頃に、白山の石川県側登山口である「別当出合」へ向かう県道の冬期通行止めが解除されます。
冬期通行止めでアクセスできなかった別当出合駐車場には、落ち葉や枯れ枝が散乱し、側溝には雨や雪解け水によって流された土砂などが溜まっています。放置すると雨が降るたびに水があふれて駐車場が水浸しになり、落ち葉や土砂が広がってしまうので、毎年掃除をしています。
側溝の掃除は角スコップやじょれんを使って、側溝に溜まっているものをかき出します。水分を含んでいるので力仕事です。
(側溝掃除は力だけでなく連携も重要!)
かき出した物は一輪車や箕(み)で駐車場の外へ運び出し、駐車場に落ちている落ち葉や石は、竹ぼうきで掃除していきます。
(忍耐と持久力が必要な広大な駐車場の掃き掃除!)
別当出合の駐車場は約200台分のスペースがあって広大ですが、半日かけてきれいにしました。
(掃除前)
(掃除後)
冬期通行止めでアクセスできなかった別当出合駐車場には、落ち葉や枯れ枝が散乱し、側溝には雨や雪解け水によって流された土砂などが溜まっています。放置すると雨が降るたびに水があふれて駐車場が水浸しになり、落ち葉や土砂が広がってしまうので、毎年掃除をしています。
側溝の掃除は角スコップやじょれんを使って、側溝に溜まっているものをかき出します。水分を含んでいるので力仕事です。
(側溝掃除は力だけでなく連携も重要!)
かき出した物は一輪車や箕(み)で駐車場の外へ運び出し、駐車場に落ちている落ち葉や石は、竹ぼうきで掃除していきます。
(忍耐と持久力が必要な広大な駐車場の掃き掃除!)
別当出合の駐車場は約200台分のスペースがあって広大ですが、半日かけてきれいにしました。
(掃除前)
(掃除後)
看板の準備(5月)
別当出合には登山道などを案内する看板が数基ありますが、それらは積雪によって表面が削られるのを防ぐため、冬の間はブルーシートで覆って保護しています。
このブルーシートで覆ったり、取り外したり、看板を掃除する作業もパークボランティアが担っています。
(ブルーシートで保護された状態の看板)
(ブルーシートを外して・・・)
(仕上げは拭き掃除)
このブルーシートで覆ったり、取り外したり、看板を掃除する作業もパークボランティアが担っています。
(ブルーシートで保護された状態の看板)
(ブルーシートを外して・・・)
(仕上げは拭き掃除)
道標の設置(6月)
6月になって標高が高いところの雪解けが進むと、登山道や避難小屋の準備も行います。
別当出合から白山へ登る砂防新道には、登山口から500mほど進んだところに登り専用路と下り専用路があり、分岐になっています。この分岐2箇所に、それぞれの道が登り専用・下り専用の一方通行であることを案内する看板を設置しています。
しかし、この看板は傾斜地にあって、積雪があると倒れて壊れてしまうため、冬の間は取り外しています。
この看板の取り外しや再設置の作業もパークボランティアが行っています。
(看板の設置作業)
登山口から距離約500mと比較的近い場所ではありますが、標高差は約100mあります。また、登山道は狭いため、長い丸太を使った看板を持ちながらでは、気をつけないとあちこちにひっかかります。設置作業用のバッテリー式インパクトドライバーなど、そこそこ重たいものも持参する必要があります。
登山に必要な装備に加えて、看板や道具を担いで急な登山道を上っての作業は大変なことだと、ご想像いただけるのではないでしょうか。
(看板も道具も全て担ぎ、徒歩で現場に向かいます)
別当出合から白山へ登る砂防新道には、登山口から500mほど進んだところに登り専用路と下り専用路があり、分岐になっています。この分岐2箇所に、それぞれの道が登り専用・下り専用の一方通行であることを案内する看板を設置しています。
しかし、この看板は傾斜地にあって、積雪があると倒れて壊れてしまうため、冬の間は取り外しています。
この看板の取り外しや再設置の作業もパークボランティアが行っています。
(看板の設置作業)
登山口から距離約500mと比較的近い場所ではありますが、標高差は約100mあります。また、登山道は狭いため、長い丸太を使った看板を持ちながらでは、気をつけないとあちこちにひっかかります。設置作業用のバッテリー式インパクトドライバーなど、そこそこ重たいものも持参する必要があります。
登山に必要な装備に加えて、看板や道具を担いで急な登山道を上っての作業は大変なことだと、ご想像いただけるのではないでしょうか。
(看板も道具も全て担ぎ、徒歩で現場に向かいます)
避難小屋の掃除(6月)
登り専用・下り専用の一方通行を案内する看板を設置した後は、避難小屋の清掃に向かいます。
冬の間の汚れをはらい、開山後に登山者の皆さんに気持ちよく休憩等で利用していただくため、環境省が管理している甚之助避難小屋と殿ヶ池避難小屋の清掃を行っています。
(標高約1970mにある甚之助避難小屋)
甚之助避難小屋は、夏山シーズン中は蛇口をひねると水が出ますが、冬の間は水を止めるため開山前は水が出ません。殿ヶ池避難小屋はもともと水場がありませんが、夏山シーズン中は雨水をためて、トイレ掃除ができるようにしています。しかし、開山前は水をためる設備を設置していないため、水がありません。
このため、どちらの避難小屋へも掃除用の水を1人1~2リットル担いで登っています。他にも掃除に必要な道具は全て担いで登ります。もちろん登山に必要な道具や飲食物も自分で背負っていきます。
(標高約2020mにある殿ヶ池避難小屋)
冬期トイレを始め、冬の間使用されてきた避難小屋の中は汚れていますが、いつもパークボランティアの力で手際よく掃除されていきます。
(掃き掃除から始まって・・・)
(汚れのこびり付いたトイレを丁寧に磨き・・・)
(仕上げは拭き掃除♪)
冬の間の汚れをはらい、開山後に登山者の皆さんに気持ちよく休憩等で利用していただくため、環境省が管理している甚之助避難小屋と殿ヶ池避難小屋の清掃を行っています。
(標高約1970mにある甚之助避難小屋)
甚之助避難小屋は、夏山シーズン中は蛇口をひねると水が出ますが、冬の間は水を止めるため開山前は水が出ません。殿ヶ池避難小屋はもともと水場がありませんが、夏山シーズン中は雨水をためて、トイレ掃除ができるようにしています。しかし、開山前は水をためる設備を設置していないため、水がありません。
このため、どちらの避難小屋へも掃除用の水を1人1~2リットル担いで登っています。他にも掃除に必要な道具は全て担いで登ります。もちろん登山に必要な道具や飲食物も自分で背負っていきます。
(標高約2020mにある殿ヶ池避難小屋)
冬期トイレを始め、冬の間使用されてきた避難小屋の中は汚れていますが、いつもパークボランティアの力で手際よく掃除されていきます。
(掃き掃除から始まって・・・)
(汚れのこびり付いたトイレを丁寧に磨き・・・)
(仕上げは拭き掃除♪)
パークボランティアの活動内容は「施設の簡単な維持修理」と表現されます。確かに特別な資格は必要ありません。しかし、山岳国立公園の白山では、施設の多くが山の中にあるため現場へは自力で登らなければならず、誰にでもできるわけではありません。そんな大変な作業を、雨の日で寒いこともあれば、とても暑い日もある中で、パークボランティアの皆さんはいつも本当に楽しそうに作業してくださいます。
(現場への道のり。この日の高低差は約800m弱)
白山パークボランティアの皆さんの協力があって、登山者の皆様が気持ちよく施設を利用していただけるように準備をすることができます。多くの皆さんに、その活動の凄さを知っていただければ幸いです。
施設の維持や管理で、利用者の皆様にご迷惑をおかけする場面もあるかもしれませんが、作業の際はご理解とご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
白山パークボランティアの募集は不定期に募集いたします。もしご興味のある方がいらっしゃいましたら、白山自然保護官事務所<RO-SHIRAMINE@env.go.jp>までお問合せください。
(現場への道のり。この日の高低差は約800m弱)
白山パークボランティアの皆さんの協力があって、登山者の皆様が気持ちよく施設を利用していただけるように準備をすることができます。多くの皆さんに、その活動の凄さを知っていただければ幸いです。
施設の維持や管理で、利用者の皆様にご迷惑をおかけする場面もあるかもしれませんが、作業の際はご理解とご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
白山パークボランティアの募集は不定期に募集いたします。もしご興味のある方がいらっしゃいましたら、白山自然保護官事務所<RO-SHIRAMINE@env.go.jp>までお問合せください。